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秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-03


「そんなに近づかれても、あしは兄から結婚は晩婚であればあるほどよしとの命をうけちゃる」
「結婚しなくてもいいの、あなたが好きなの。これは運命よ、きっと」

話を戻すのも面倒だが、まず背景はあの一事から三日後の夜、厠から部屋に帰る所、フレイムに出合った所から始まった。
突然フレイムは、秋山の着ている軍服のズボンの裾をぐいぐいと引っ張っていった、最初は「なんぞななんぞな」と抵抗したが、あまりの力強さに
軍服が破けてしまうんじゃないかと心配し、フレイムについて――、いや、引っ張っていかれた。
そんな中でキュルケが薄い素材の寝間着を着てベッドで待っていた為。「これはどうしたことかや」と問うた所から話は始まった。
どうやらあの一事が原因だったらしい、その格好よさが童話の主人公のようで、惚れた。要約するとこういうことである。

「それでも女は男を駄目にする、あしは、まだやる仕事がたくさんあるんじゃ」

そう言って、そそくさと部屋を出た。
その漢の背中に悲しげな視線を送るキュルケの努力は実らなかった。

「――いいわ、カタい男ほど燃えるわね。落とすわ、ミス・ツェルプストー家にかけて」

そんな事がありながらも秋山はルイズの部屋に戻った。

秋山は、机の上にゼロの使い魔と坂の上の雲を置いて両読(?)してるような複雑な気持ちは。
一切持っていなかった。


所変わって宝物庫壁前。

「さすがに……、そんな柔なゲートしてないわね、コルベールは物理衝撃に弱いって言ってたけれど、どうしようもないわね」

実際、彼女が持っている魔力じゃ、固定化を外せず、まんま殴って壊す力を持つゴーレムは……しかし――。
「どうしたものか。」先程言った言葉を再び言って、人眠りし夜の中、一人思案するのであった。


翌朝、学院内で起こった、大きな事件を生徒達はまだ知らなかった。

「こりゃ、酷くやられたの」

学院長オスマンは髭を撫でながら呟く。
ギトーは叫ぶ。

「呑気な事をお言いですな、が、我が学院内にある宝物庫の「破壊の杖」が盗まれたのですぞ!」
「ほうか……」

オスマンは遠くを見やる、そこには何も無いが、何か思い出すことがあるのだろう。

「それもこれも当直をサボタージュした、ミスのせいです!」

と言いながらギトーは土系統の授業を担当しているミス・シュヴルーズを指差す

「そんな!」
「こらこら、女性は虐めるもんじゃない。で、こんなかで真面目に当直している者はいたかな?」

先生方は各々を見やり、恥ずかしそうにうつむいた。

「うむ、これが現実、我々は安心してするべき事を怠っていた、それだけじゃ」

そういってオスマンは自分で頷くと、遠くから走る人影を見た。
緑色の長髪をなびかせている、ミス・ロングビルだ。

「おや、ミス・ロングビル、何処にいっておったんじゃ?」
「今朝起きますれば、宝物庫はこの通り、先生方は大騒ぎ、これは大事と調査にでかけました」
「流石に仕事が速い」
「光栄です、それでですが、近所の農民に聞き込みをした所、フーケの場所が分かりました」
「で、どこに!」

コルベールがずいと、鼻息荒く近づいた。

「落ち着いてください、近所の農民によれば、近くの森の廃屋があり、そこに黒ローブを被った人物が入った、との事」
「黒ローブは確実に、フーケですな!」
「はいはい、どぉどぉ」

ロングビルがコルベールを宥める(?)
それをオスマンは無視して

「さて、王国に頼む間に逃げられてしまう恐れがある、何もかも速度が大事じゃ、と言う事で。
 ここにいる人で先遣隊を募る、誰か名を上げたい者はおらんか?」


誰も手を上げない。

「……ほんに、情けない、これは生徒を動員するしかないかの」
「そんな、それは――」
「では、君がいくかね……?」
「……」

シュヴルーズは黙り込む。
オスマンはため息をつく、これが誇りか。
どんな時代もそうだ、常に真面目な物が非常時の時役に立ち、常に豪傑のフリをするものは非常時に腰を抜かす。
もう、何年もそういうのを見てきた。

「うむ……ミスタ・コルベール」
「はい!」
「廃屋を偵察して来てくれ、後で生徒をいかせる、もし生徒の命に危険がせまれば全力で逃がせるのだ」
「分かりました!」

コルベールはロングビルに道を聞きフライで現地付近に直行していった。
先生達に心配がよぎる、何故ならあのコルベールだ。
正直役に立つのか。
しかし、オスマンは知っていた、彼を。
正直フーケなんて手で操る位の手錬れ、しかし、人を殺したくないという気がある。
それが彼の強さであり、この世での弱さであった。

「一年生徒以外の各魔法優秀者をここへ。そうじゃな、後ミス・ヴァリエールの使い魔をこちらへ」

集まった者は、2年にキュルケとその友人タバサ他数人、3年に数人。
ドット、ラインを超えているメイジだけが呼ばれた。
まだ、眠気が覚めていない者も、さすがにこの壁の穴にはびっくりしている。
もう時間が時間の為、生徒の間に混乱が起こるかもしれない。
故に、オスマンは2人の先生に生徒を任せた。

「おおよそ、説明する必要も無く急がなければならないので、省く。
 破壊の杖がフーケに盗まれた、廃屋に潜んでいるという情報を見つけた、フーケはトライアングルメイジ以上と推定される。
 このフーケを捕まえ、名を上げたい者は杖を上げよ、ちなみに、死の危険性も無きにしもあらず」

殆ど手を上げない、しかし。
秋山の主人は手を上げた。


「……おや、ミス・ヴァリエール。……(どうして来てるのだ、彼女はドット(?)であろう)」
「それは、(使い魔がいくなら私も行く権利があるわ……と)」
「ふむ、なるほど(貴族らしい横暴さじゃな、しかし手を上げてくれた事には感謝しないかん)」
「よし、他に行くものは……。ふむ、ふむ。計3人か」

まず、2番目にキュルケが手を上げた。
「ヴァリエール家には負けてらんないもの」だ、そうだ。
3番目に続けてタバサが手を上げる。

「貴方は来なくてもいいのよ?」
「心配」
「タバサ……」
「ふむ、ふむ、戦力差見れば勝ち目あり、ではこの四人以外におらんなら、この者等に事を預ける。よいな?」

異論無し、沈黙のみ残る。

「ミス・ロングビル、この者たちについて行きなさい」
「はい」
「さて、行きなさい、ミスタ・コルベールが現地にいるはずじゃ」

突然過ぎて話の流れについていけないものがこの4人の中にいた、秋山である。

「ん、あしもいくのか」
「当たり前でしょうが、あんたあたしの使い魔でしょ」
「じゃけど、あしは魔法が使えん、相手は魔法を使うなら、あしは足手まといにならんか?」
「おぬしは平民ながら貴族に勝ったではないか、それだけで十分の強さじゃ」

秋山はそれ以上何も言わなかった、正直あれは運の勝負だったからだ。

「皆も異論無いな、魔法学院は諸君等の努力と貴族の義務に期待する」

ルイズとキュルケとタバサは真顔になり直立し「杖にかけて!」と同時に唱和した。それからスカートの裾をつまみ、恭しく礼をする。一方秋山はあくびをした。

「では馬車を用意する。それで現地に向かえ、魔法は目的地につくまで温存するとよい。では後を頼むミス・ロングビル」
「はい」

早速この4人はミス・ロングビルを案内役に、早速出発した。

途中、キュルケがミス・ロングビルに対して、いくつかの質問をしていたが。
秋山の耳には入っていなかった、ここでも本を読んでいるだけだった。
秋山の読書率はもう常人の位ではない。
読んでいる物は、戦術書。陸で使う戦術、戦略は海の戦いで応用が利く。
他に読む物は近代化した社会システムに関する本、全てこの世界で使える事だろう。
しかし、まず。これを受け入れる技術者がいるか……どうか。
秋山がそう考えていると、馬車が止まった。

「ここからは徒歩でいきましょう」
「あら、面倒ね」

秋山が既にそこは森の中だと気づいたのは、馬車から降りて3歩歩いた所からだった
少し歩くと開けた場所に出た、なるほど。
そこには廃屋がある。
自家栽培でも楽しんでたのであろうか。
どちらかといえば木こりか。

さて、むやみに突っ込めば、最悪全滅かもしれない。
という事で、作戦を練る。

タバサが出した案は。
偵察兼囮がフーケとやらが中にいれば外におびき出し、それを狙い撃ちすると言う事であった。

「魔法とやらで小屋事吹き飛ばしす事はできんのか?」

確かに単純である、中にフーケがいれば全員無傷で(フーケ除く)捕まえる事が出来る。
いなければ、部屋内にあると想定される罠をも潰す事が出来る。

「あら、それならタバサ、出来るんじゃないの?ついでだから私も崩れた家屋に火でも付けましょうか」
「そんな事したらフーケが死ぬじゃないの!!」
「でも、捕まえても死刑でしょ、どうせ」
「破壊の杖があったら?」
「固定化かけてあるでしょ」

なるほど、自分等以外に被害は無い。
という事で早速、タバサの出番である。

さっさと廃屋の前に立つと、よく分からない単語を並べて、杖を振った。
元からボロボロな建物の為、タバサから放たれた強力な風の前に。
長い時間抵抗を見せる事は無かった。
廃屋は良い音をたてて、瓦礫の山へとなった。

「よし、破壊の杖を探しましょう」

四人で瓦礫をとんとんと、どけていくと、キュルケが一番最初に見つけた。そこには固定化の呪文のお陰か、変形もしてない魔法の杖の姿があった。

「よし、ミッションコンプリート!にしてもフーケが見つからないわね、何処行ってるのかしら?」
「……それが破壊の杖かなもし?」
「えぇ、ダーリン、金属の癖に結構軽いのよ、ほらっ!」

キュルケがそのまま破壊の杖をこちらに投げてきた。
破壊の杖を受け取った瞬間。突如、秋山の左手が光った。
すると、体が軽くなっていく、汽車程度なら楽に追い越せそうだ。
秋山が光った左手を不思議そうに見る。
そして、破壊の杖を置いた、左手は光を発しなくなった。
もっかい持ってみた、再び光を発した。

「あんたねぇ……宝物庫の中のものを――」
「どーなっとるんぞなー!体が軽いぞー、うおーーー!!」

突然起きた不思議現象に、秋山は走り出した。
いくら全力で走っても疲れない。
というか持っている内にこの武器の仕組みが頭の中で勝手に解明されていく。
知りもしないはずのこの武器の使い方を、勝手に理解していくのである。

「な……何が起こったの?」

ルイズが呆然としている、そこにタバサが答える。

「……もしかしたら、使い魔の特殊能力に関係しているのかも」
「硫黄をみつけたりとかするあれ?」
「……そう」
「そうじゃ、もしかしたら!」

秋山が何かに気づき破壊の杖を置く。
背中にさしてある軍から支給される短刀を握った。
すると、やはり左手は光り、体が軽くなる。

「これが国民が血吐きながら働いた結晶、国民力とでも言うべきか。これなら広瀬にも勝てるやもしれん」

この時秋山26歳である。
そうやって短刀と破壊の杖を持ちながら森を走り回ってるうちに
地響きが起こった、震源地は崩れた廃屋から何十メートルか、離れた場所。
そこからそこにあった多くの木とともに土が盛り上がり、やがて、一つのゴーレムとなった。

「な、なんなのよこれ……」
「ゴーレム」
「それくらい分かってるわよ!」


少し離れた茂みの中で隠れながら、フーケは微笑を浮かべていた。

「さて、それはどうやって使う物なのか、私に教えて頂戴な」

ゴーレムとルイズ達が派手に色々やっているせいで。
こちらに近づいてくる足音には全く気づかなかった。

「あ、あし?そ、そこにいるのは誰ですか」
「――!?」

この声はコルベールの声だ。
そういえば、フライでこっちまで来てたのを忘れていた。

「……チューチュー」
「なんだ、ねずみか。ってその声はミス・ロングビルですか?何をしておいでで?」
「あ、あなたこそ」

体中に葉っぱ等をくっつけたまま立ち上がる。

「私はガンダールヴのかんさ……げふっげふっ、質問に答えてください」
「生徒達がゴーレムをひきつけてる間に、奇襲によって倒そうかと……思いまして」
「なるほど、ですがもうその必要も無いでしょう」

コルベールは秋山を見ながら答えた。
一定距離から離れてゴーレムに対して何か狙いをつけていた。

「え?どういうことです――」

ロングビルが、秋山を見た瞬間。
破壊の杖から煙が噴出し、目にも見えない何かが、ゴーレムにあたり、下半身が砕け。
ロングビルのゴーレムは砂の山と化した。

「あ…?(しまった――)」

使用方法を調べようとしたのに、突然の邪魔虫のせいで、計画が頓挫した。
こうなったら少し強引にいくしかない。
秋山の元へ歩く。

「ご苦労様」
「えっと、誰だったかなもし」
「オスマンの秘書ロングビルです」
「で、用件は」
「その破壊の杖、どうやって使ったのです?」
「うむ、なんか勝手に知ってた、脳では理解してる、が頭では分からないみたいな感じじゃ」
「はぁ……じゃあ説明できない……と?」
「うむ、残念ながら」

ロングビルは肩をがっくり落とした。
実は秋山は理解もしてた、が。
説明する必要がないのだ。
既にこれは弾が無い、しかも。
明らかにこの世界の物ではない。
この製鉄技術を見る限り、おおよそイギリスかアメリカが作ったに違いない。
まぁ、自分達の世界でも見たことが無いから、おおよそ秘密兵器の物だろう。
だが、問題はそこじゃない、どうやってここにながれついたか……である。

「では……戻りましょうか。皆、お疲れ様でした」

ロングビルが肩を落としながら森の出口へと歩く。
なんのためにここまで芸をうったのか。

「にしても、本当なんてことなかったわねーダーリン」
「近寄らんでくれんか」
「あら、酷いのね」

そんなやり取りを見ながら使い魔とキュルケに何も言わず右を向く。
その時、ルイズの右目に異変が起こった。

時にして1秒もたたない。
けど、その中で目の中に写った映像は10分はあった。
モンタージュのように場面が移り変わっていく。

鉄の船が浮いて、自分の使い魔が乗って、よくみると少し老けている。
砲が飛び交って、当たって、人が飛んで、血が。

場面が変わる、どこだろう。
鉄が空を、落ちて、鉄の車に辺り、鉄を四散させた。
その上には、鉄の鳥が飛んで。

また鉄の鳥が、鉄を落として、雲を作った。

場面が変わる、葉の広い木が多い森だ。
丸い兜を被った人が持っている横長の鉄が、貧乏な服を着た人に火を噴いた。

破壊の杖を見つけた。
丸い兜を被った人が、破壊の杖を、四角い鉄の車に向けて。
放った、鉄の車が火を上げて、中から人が出て、その人に向けて。


右目が元に戻った。
たった1秒でおきた事で、1秒前の事なのに、今見た映像のほとんどは忘れた。
なんだか妙な気分だ。
とても、頭に残る。

ずっと頭が浮いたような状態で、学園へと戻った。
その中でキュルケが重要な事を思い出した。

「フーケは?」
「あっ……」

秋山以外の全員が頭にびっくりマークを浮かべるように気づいた。

「ま、まぁ。破壊の杖は取り戻せましたし、破壊の杖を囮にしてゴーレムで倒そうとしたら、ゴーレムが倒れちゃって逃げたんでしょう!ざんねんでしたね!!」

ロングビルが冷汗をかきながらごまかす。

「……仮定だとすれば、確かにその線はあるかもしれない、けど、どうして待ち伏せてたのかがわからない」
「ケガでもしてたとか、精神力の回復の為に廃屋によったとか、そんなとこじゃないの?」
「……」

秋山は何も喋らない。
どうやら、ルイズの右目に写った瞬間、秋山にも何か異変があったようだ。
何も無いのに勝手に脳内に情報が蓄積された、ようだ。
その情報とはM72 LAWがどこで作られたか、どういう戦場で。
等の情報だった。

「(あしらの時代から60年代先の兵器が、ここにある、あしらがいた場所は1900年代じゃ……そこからあしはここに来て、60年後の兵器がここに来ていた……。どういうことじゃ)」

帰り道、馬車の中ですら、この事について悩み続けた。

ようやく学園。
コルベールがオスマンへ報告した。
「うむ」と頷くと、こちらの方へみて。

「アキヤマだったかな、ご苦労さんじゃった、フーケには逃げられたが……。まぁ、これが帰って来てくれれば良い」

アキヤマは軽くお辞儀をして、さっきのことを考え続けていた。
オスマンはそれに少し気を向けた、が、先に他の生徒達に礼をしなければならない。

「うむ、諸君等も、よく頑張った、フーケを捕まえさえすれば、爵位も約束できたものなんじゃが……」
「いりません、私はただ自分の意思で任務遂行に当たっただけです!」

ロングビルがオスマンの隣で(よく言う、何もして無いのに。)と自分の鬱憤を発散させるように心の中で呟いた。

「うむ、うむ。そなたこそ、貴族の中の貴族じゃな。さて、今日はフリッグの舞踏会じゃ。このとおり破壊の杖も戻ってきた、予定どおり執り行う」
「そういえばそうでしたね!フーケのせいで忘れておりました!!」
「今日の舞踏会の主役は君達じゃ。用意をしてきたまえ。うんと、着飾るのじゃぞ」

3人は礼をすると、ドアから出て行った。
出て行くと同時に、学院長はアキヤマに話しかける。

「なにやら相当悩んでおるようだが、言ってみい、聞くぞい」
「破壊の杖の事を」
「破壊の杖の事、だろうなぁ、あれは――」
「あしらの世界の武器です、正確には未来のじゃが」
「そちらの世界、とはなんじゃね?」
「あしは、この世界の人間じゃあない、確証はないが、おおよそ」
「ほう……、それは本当かね?」
「ルイズのさもん・さーヴぁんととやらで、あしが呼び出されたらしいのです」
「なるほど、なら異世界の可能性もあるな」
「そして、異世界だとするなら、あの武器はどうやってここにきたんじゃ」

オスマン氏は過去を振り返った。

「あれをわしにくれたのは、わしの命の恩人じゃ」
「そいは、どうしたんじゃ、あしと同じ場の人間かもしれん」
「三十年前に、死んでしまった」
「……」
「ワイバーンに襲われそうになった時にな、もう一つの破壊の杖を使って、わしを助けてくれたんじゃ。じゃが、既に致命傷を負っていてな、看護も……」
「そうですか。なら、良い、もう一つ破壊の杖を持ったり、この背中の軍刀をもったりすると……」

腰につけてある短刀を、論より証拠と言った具合に握る、と。
左手の文字が掘ってある場所から光が……。

「その印か、うむ、しっておるよ。伝説の使い魔ガンダールヴの印じゃ、何か効果はあったかね?」
「体が軽くなったり、武器の使い方を知っていたり、何か良くわからない事がおきたり、色々あるんじゃ」
「ほう……、神の左手は武器を司る能力か」

頭の中にある伝説の使い魔の伝書を思い浮かべた。
なるほど、伝説どおり。

「で、よいのか?」
「何がじゃ」
「元の世界に、戻りたくないのかな?」
「戻りたいが、この世界で何かしないと、戻っても意味無いんじゃ」
「と、いうと?」
「あしがこの世界に来る少し前、あしの世界の時間が止まったんじゃ」
「なるほど……。なら、そなたの能力がこの世界で必要と思われたんじゃろう、それをこなすまでは戻っても意味が無いと」
「えぇ」
「なら、ゆっくりこの世界を楽しむとよい、良い女子もおる、ゆっくりやらんと、損じゃぞ?」
「えぇ」

少し秋山は笑った、呑気な人陽気な人と話せば自然とそうなるものだ。

「ありがとうございます、では、外に出て、風に当たってきます」
「うむ、そなたは良い顔をしておる、好きなときに来ると良い」
「お言葉に甘えます」

そういって、学院長室を出た。
学院長室を出て、適当に学園内を歩いていると。
コルベールを見つけた、というか見つかった?
コルベールもどうやら秋山を探していたようだ。

「がんだ……あ、アキヤマ君、いいところに!」
「はぁ……?」
「ちょっとこっちに来てくれ、君は異世界とやらから来たのだろう?」

と言ってそそくさどっかにいく、別にすることもないのでアキヤマは付いていった。
何故知っているのだろうか、おおよそ扉の前で盗み聞きをしてたのだろう。
もう聞く気も起こらなかった。

「異世界はどんな所なんだい?」
「ここよりかは科学技術が進んでいる、鉄の船が浮いて、砲弾の中には火薬が入って、電気というものがある」
「ほう!ほう!!」

どうやらとても興味津々のようだ。
そんなうちにコルベールの研究室兼家についた。

「さぁ、中に入ってくれ!」
「はぁ」

言われるままなかにはいる、すごい部屋だ南方熊楠の部屋よりすごい、主に本の量が。
そんな中興味深い物を見つけた、文字が読めないから詳しくは分からないが。
図面から見て、水蒸気を扱った機関だ。

「あぁ、それかい?水蒸気をたくさん箱の中にいれると蓋が開く事を利用して、何か動力を作れないかなと思ってね。恥ずかしながら、その先からはどうすればいいのかわからないんだ」

この男、この世界での鍵になる。
そうアキヤマは思った、この腐った貴族政体の中で、このような研究者がいる事は奇跡だろう。

口元に微笑を浮かべながら、そのへんにある筆と定規を持って、この2割も出来ていない設計図をコルベールの目の前で完成へと導く。

「君はその装置を知っているのかい!?」
「あしらの世界じゃこれを利用したもんが主動力じゃ、主にあしらの乗ってる軍艦や船のな」

ピストン駆動部を書いて、水を入れるとこ、排出するとこ。
何度か建造中の船の観察に立ち会っているので、仕組みなんかはよく知っている。

「やはり、技術は戦争に使われるのか……」
「それは仕方が無い、力が全ての世界じゃしかたなし。その上で国民も便利になる」
「確かに……」

そういいながら設計図を完成させた。

「おぉっ!!なるほど、石炭を使って、それでできた熱で水を沸騰させて水蒸気にして、うえの上下する機械を動かして、動力を作るのですな!」
「そうじゃ、それであしらがいた世界の軍艦はな、それで上下する事を利用して、スクリューを……こう、こうして」

とにかく説明がむずかしいので設計図のあいたところに仕組みをかいた。

「なるほど、なるほど!これは他のところでも応用できそうですね!」
「そうじゃな、使い方によっては他にも応用できるかもしれん。例えば製糸業とか、うむ」
「それはいいですね。大量生産による交易盛んが見込めます」
「うむ、うむ。ところでコルベール殿」
「はい?」
「ここにある、この地図はなにかなもし?」
「あぁ、それはハルケギニア大陸の地図です、そうですね、ここがトリステインですね」

この地図はヨーロッパに酷似している、スペインとポルトガルがないが、おおよそ、ここはベルギーとオランダを合わせたような場所だ。

「なら、石炭が出ますな」
「はぁ……?まぁ、石炭とか鉄程度ならそこらへんの土とか粘土で錬金できますよ。あぁ、でも極少量ですが、炭鉱もあったりします、本当にちょっとですが」

出来る、おおよそこの世界ではまだ鉄の使用量は少ない。
この世界での鉄の価値は少ないだろう、この鉄の量を増やす為には。
まず、国と掛け合わなきゃいけない、それまではただの冗談話だ。
その鉄を使って、このコルベール殿に研究資金を出せば、近い所で産業革命が出来る。
自分は多分この問題と、空海軍とやらの為に、呼び出されたんだと、思い込む秋山であった。

一方ルイズ。

「どこいるのよ!あの馬鹿使い魔は!!」

使い魔の活躍を労ってやろうと思って最大に着飾ったのに。
いない、キュルケも探している、が見つからない。
タバサは飯を食べている。
オールド・オスマンはロングビルに蹴られていた。


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