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異世界BASARA-64



拳骨を顔に受けたアルビオン兵が、絶叫しながら吹き飛ぶ。
その巻き添えで、直線上にいた何人もの兵士が同じように吹き飛んでいった。
攻撃を逃れたアルビオン兵士達は、恐る恐るその男を見る。
艦隊の砲弾を槍で弾き飛ばしたこの男は、突如として劣勢のトリステイン軍に味方したのである。
しかし、砲弾を弾いたとはいえたった1人……数で勝るこちらが勝つと誰もが考えていた。
それが間違いであったと気付いたのはすぐだった。

幸村は正に修羅羅刹の如く戦った。
飛んでくる魔法は左手のデルフリンガーで吸い取り、その隙に右手の槍で相手を切り崩す。
さらに、元からの体力とガンダールヴの力によって向上している身体能力……
メイジも兵もまるで歯が立たなかったのだ。

「遠くにいる野郎共は耳の穴かっぽじってよく聞けえええぇぇーー!!」

デルフリンガーの声にアルビオン兵一同は震え上がる。

「近からん者は!目にものを見よ!!!!!」

幸村が槍で敵を吹き飛ばしながら叫んだ。


「ルイズ殿が使い魔の真田幸村!!我此処に在りいいぃぃぃっっ!!!!」
「う、うわあああぁぁぁぁぁーーー!!!」


幸村の名乗りに、何人かの兵士が戦意を喪失して逃げ出した。
それを興奮した様子でルイズは見ている。
「ユ、ユキムラったら凄いじゃない!あいつ等をあんなに沢山……!!」
「ちょっと、凄いのはあなたの使い魔だけじゃないでしょ」
すると、横でルイズに突っかかる者がいた。
炎のように赤い髪をかき上げ、豊満な胸を揺らす女性……キュルケである。
そう、この戦いに駆けつけたのは幸村だけではないのだ。


キュルケは戦場に視線を向けた。
幸村の戦っている場所では兵士が宙を舞っている。
だが、別方向でも同じように人が派手に吹き飛んでいる所があった。
「おおぉぉらおらおらおらああああぁぁぁ!!」
その方向から雄叫びが聞こえたかと思うと、またアルビオンの兵が吹き飛ぶ。
そこに、大きな三叉槍を持った利家がいた。
利家は槍を振り回しながら周りの敵を次々に倒していった。

キュルケ達が忠勝と共に現れたのは、幸村が敵陣に突撃した直後であった。
『遅ればせながらこのキュルケ・アンハルツ・ツェルプストー、ゲルマニアの援軍として加勢させていただきますわ』
忠勝から降りたキュルケはアンリエッタに一礼して言うと、利家に一言「蹴散らしてきなさい」と命じた。
「どうしたどうした!腹でも減ったかぁ!?」
そして今に至る訳である。

「そろそろかしら……ちょっとそこのあなた?」
「へ?は、はい!」
突然声を掛けられたトリステインの兵士は慌てながら返事をした。
「兵糧はまだ余ってるんでしょ?ちょっと持ってきてちょうだい」

(うぅいかん……それがしの方が腹が減ってきたぞ)

槍術を駆使して戦う利家だったが、空腹になってきたのか、動きが鈍くなってきた。
しかし、敵は休む暇を与えず攻めかかってくる。


「トシイエ~~!!!!」


その時、遠くからキュルケが手に持った物を振りながら利家を呼んだ。
そして利家が振りかえると同時に、キュルケは持ってた物を勢いよく投げた。


「新しいご飯よぉ~~~!!」



「飯だあぁぁーーっ!!」
その瞬間、利家はいつもの数倍の反応速度で飛び上がると、投げられたパンを掴んで口に放り込んだ。
利家はそれをしばらく咀嚼する。
「……よっしゃああぁぁ!元気百倍だーー!!」
これでまた戦える……
腹を満たして勢いを取り戻した利家は、勇猛果敢に戦い始めた。

さらに、空では竜騎士が目の前に存在する恐怖に震えていた。
人間離れした体躯に、見た事がない程巨大な槍……
そして真っ赤に光る眼が自分達を睨みつけている。
本多忠勝である。
「う……うおおぉぉぉーー!!!」
焦った竜騎士の1人が、火竜のブレスをその男に浴びせた。
だがそれをものともせず、忠勝は腕を伸ばし、火竜の首を掴むと一気に骨をへし折った。
そしてその火竜を掴んだまま、槍を一気に突き入れた。
槍は火竜の腹を突き破り、竜騎士にまで届く……空中で血煙が派手に飛び散った。

「……!!…」ヴィィィーーギュルルルル

忠勝は残った火竜の首を投げ捨てると、残った竜騎士達に視線を戻した。


「そうか……彼等も偽善者か……」
幸村達の戦いを見て、松永の苛立ちはさらに増す。
すると、松永は何かを思いついたのか船にいる船員を呼ぶ。
そして伝言を伝えると、吊るされた人質の1人に近づいて行った。


「母様……母様ぁ……」
船下から女の子の嗚咽が聞こえてくる。
先程、見せしめに落とされた人質の娘である。

「母に会いたいかね?」

ビクッとその子は体を震わせた。
小さいながらもその言葉の意味を理解した。次は自分が落とされる番であると……
「や、やめて……」
震えながら懇願する。しかし、それを聞いた松永の顔は嘲笑うような表情であった。
「やめて?何故止める必要がある?」
持った剣をロープにあてがう。
「母と同じ所に行けるのだよ」
そして、一気に剣を引いて、ロープを切った。


「きゃあああああああぁぁぁぁぁ!!!!」


背後で聞こえた悲鳴に忠勝は振り返る。遠くで、縛られたまま落ちていく子供が目に飛び込んできた。
「…!?……」ギギキゴゴゴ!!!
背中のバーニアを吹かし、一気に加速する。
忠勝は下に先回りすると、そこで落ちてきた子供を受け止めた。
腕の中で抱きとめられた子供は、忠勝を見て怯えたが、自分が助けられたと分かると安堵の笑みを浮かべる。
「…………」ウィィィー、プシュー
忠勝もそれを見て安心したように音を発した。



「今だ。撃て」



その忠勝に向けて、レキシントン号の対艦砲が放たれた。



「!!??」ギュルロロロ!!!!
背中にこれまでにない衝撃を受け、忠勝の体は激しく揺れた。
と、さらに右肩に何かぶつかる。別の艦隊からの砲撃であった。
松永の合図で、一斉砲撃が開始されたのだ。
松永はこれを計算して人質を落としたのである。忠勝……いや、忠勝達の誰かが必ず助けに来ると。

「戦国最強……卿は偽善によって滅びたまえ……」

砲撃を受け、落下していく忠勝を見ながら松永は嗤った。
「忠勝殿!?」
「いかん!忠勝!!」
落下する忠勝は地上の幸村と利家からも見えた。
2人はそれぞれ走り出す。

「うおおおぉぉぉーー!邪魔だどけえぇーーいっ!!」
アルビオン兵を薙ぎ倒しながら幸村は猛進する。
再び空を見上げると、忠勝が黒い煙を上げながら落下していた。
だがまだ間に合う。真下で受け止めることが出来れば……

突然、地を走っていた幸村が空中に舞った。
人を吹き飛ばす程の強風がいきなり吹いたのである。
驚愕した幸村だったが、すぐに確信した。風を操る者……奴だ。

「また私の邪魔をするか!ガンダールヴ!!」

幸村の予感通り、聞き覚えのある声が耳に届いた。

「やはり貴様か!ワルドオォ!!!!!」




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