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VITアップの使い魔



一年前の召喚の儀において、モンモランシーは海の悪魔――オクトパスを召喚した。
十メイルは下らない巨大な体躯。
弾力性のある赤茶の肌は粘膜に覆われており、大きな吸盤のついた八本の触手が巻き付けられた時は己の使い魔に殺されそうにすらなった。
海の悪魔と呼ばれていたために海水が無ければ死んでしまうだろうと思い、海水がくるまでの間はギーシュに錬金させた桶に水を入れただけのものに潜らせていた。
あとになって淡水でも生きられると知った時は、海の悪魔の異名は返還したほうがいいのではないかとすら思ったものだ。
目を閉じれば思い出す。
浮気したギーシュを締め上げて川に流したり、餌と間違えて襲ってきたタバサの使い魔を触手で弄んだり、水の精霊とぬめぬめしたり、学院を襲ったレコンキスタの傭兵を洗濯物と一緒にメイルシュトロームで揉みくちゃにしたりと大活躍をした使い魔はもう居ない。

実家の借金のカタとしてクルデンホルフに連れて行かれたのだ。愛着のある使い魔だったが、借金で実家が潰れてしまえば貴族ではなくなる。
地位のためにと涙を飲んで使い魔を手放した彼女は憂鬱だった。
言葉は通じずとも、心は通じ合った使い魔。それも、もういない。

とある日のことだった―――

なんでもクルデンホルフから珍しい材料を仕入れたとかで、今日の晩餐には東方の料理がでるらしい。
交流のない異国の料理を何で作れるのかと言う疑問もあったのだが、メイドがその作り方を知っているために急遽そのメニューになったとの話である。
食堂に広がる香ばしい匂い。生徒全員の席に置かれた長方形の皿の上に乗っているのは、直径2サントほどの八つの球体。
ソースがたっぷりとかけられており、その上には海藻を乾燥させて細かく刻んだものがかけられている。
タコ焼き――そうメイドが口にしたのを耳にしたモンモランシーは体を小さく震わせる。
周囲が何やら文句を言っているが彼女の耳には届かない。
食前の祈りが終わり、各々が料理へと手を伸ばす中、モンモランシーはタコ焼きをゆっくりと口へ運ぶ。
カリッとした歯ごたえと、トロリとした舌触り。中にはくにゅくにゅとした物体が仕込まれており、独特のなんとも言えぬ味が口の中に広がる。

ああ、これはあの子だ。私の愛した使い魔――オクトパス。その、なんと無残なことか。


「……ちっちゃ過ぎるわね」
タコ焼きに入っていた使い魔の体は、一つあたり1サントにも満たない小さなものだった。


タクティクスオウガからオクトパス召喚



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