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スクライド・零-16


結局、ゴーレムがフーケを投げ捨てた後もしばらくの間暴れまわったために、
カズマもシルフィードに乗った3人もその場を離れてフーケを追うことはできなかった。
衛士がおっとり刀で駆けつけたときには、
ゴーレムはそのほとんどがカズマによって解体された後だったわけだが。

その後宝物庫に残された『破壊の杖、確かに領収いたしました。土くれのフーケ』
といういつものメッセージでが発見され、
アンリエッタ王女は王室への報告もあり式典もそこそこに城に戻る。
夜になって教師たちは話し合いを開くが会議は喧々囂々で何の結論も出やしない。
曰く「教師が慌てふためくだけで、なにもしていない」だの「姫様に警備を割きすぎた」だの
あげくに「いやそもそもこの行幸は姫殿下の独断と聞く。それさえなければ~」
などと言い出すものもいる始末。
オールド・オスマンは黙って髭をなでているが、
いつもの好々爺然とした表情ではなかったという。

空転しまくった会議に3人+カズマが呼び出されたのは次の日の朝こと。
4人はそのとき初めて、犯行が『土くれのフーケ』によるものだと知ることになる。
当初「みんなを見返してやる」ことにしか頭になかったルイズであったが、
ここへきてアンリエッタの責任問題を示唆される。
“自分を『友達』と呼んでくれる王女の役に立つ”という使命感を以って
破壊の杖奪還を志願するルイズ。
それに対しキュルケとタバサも同行の意思を示す。
カズマにしても『逃げられました』では腹の虫が収まらない。
ルイズの志願は願ったりかなったりであった。

「乗り心地については我慢してくださいね」
馬車の御者台に座るミス・ロングビルが振り向き気味にそう言う。
『街道から外れた森の中の小屋にフーケらしき人物が入って行くのを見た』
という情報を得た、と伝えた彼女は道案内をかねて同行を申し出たのだ。
馬車と言っても、幌もない、言ってしまえば『荷馬車に2列の座席をつけたもの』だが、
襲撃を受けたときとっさに馬車から飛び降りることを考慮したものだ。
退屈しているのか、緊張感も無くキュルケがロングビルに話しかける。
「ところでミス・ロングビル、御者など従者にでもやらせればいいじゃないですか」
「いえ、私は貴族の名を捨てた者ですから」
「え、でもオールド・オスマンの秘書じゃないんですか?」
「あの人はそういうことにこだわらない方ですから」
興がノってきたのか身を乗り出して話を続けるキュルケ。
「その辺り、ぜひ詳しくお聞かせ願いたいですわね、ミス・ロングビル」
「たいして面白い話でもありませんわよ」
言い渋るロングビルに食い下がるキュルケ。カズマとタバサは我関せず、というか、
『自分に話しかけてこないなら好きにやってくれ』
といったところであろうか。
「いい加減に止めなさい。ゲルマニアじゃどうか知らないけど、
トリステインではそう言うのを根掘り葉掘り聞くのは失礼なの」
「つま~んな~い。ねぇ、カズマは聞きたくない?」
水を向けられたが、カズマはチラリとキュルケのほうを見て「興味ねぇ」と一言。
肩をすくめるしかないキュルケと苦笑いするロングビルであった。


しばし後、街道から少々脇に入り馬車を停めることになる。
「ここからは歩いていきます」
徐々に森は深く、鬱蒼としてくる。昼間だというのに薄暗く気味が悪い森を進むと、
少々開けた、森の中の空き地といった風情のところに出た。
真ん中には確かに小屋があり、元は木こりが使っていたのか、朽ちた炭焼き用の窯の跡や
物置小屋だった物が見て取れる。
「あそこにフーケがいるのかしら」
「私が集めた情報からするとそうだと思われます」
ルイズの疑問にロングビルが答える。
「作戦会議」
ボソっとタバサがつぶやいた。

4人は茂みに隠れて、小屋から見えない位置で相談を始めた。
…、4人?
「何やってるのよ、アンタはー!」


既にカズマが小屋の扉をぶち破って殴り込みをかけているではないか。
「ちまちままどころっこしいコトなんかやってられっか! 来いよ、誰もいねぇから」
そう言いながら無造作に小屋の中に踏み込む。
辺りを偵察してくるといったロングビル、外を見張るといったルイズを残し
タバサとキュルケの二人が小屋に入ってくるのと入れ違いに、
拍子抜けしたカズマが小屋を出てきた。

しばらくして、タバサが
「あった、破壊の杖」
と筒状の物を抱えて小屋を出てくる。
「ちょっと待て、そんなモンが破壊の杖だってのかよ!」
「何よアンタ、これのこと知ってるの?」
そう、カズマは使ったことこそない、使う必要すらないがよく知っている。
この『破壊の杖』と呼ばれるシロモノを。
そして、その声を掻き消すように再び巨大なゴーレムが小屋の前に出現した。


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