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マジシャン ザ ルイズ 四話

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マジシャン ザ ルイズ (4)狂熱の伝染

ルイズの失敗呪文の爆発に巻き込まれたプレインズウォーカーウルザであったが、実際はそれほど酷い怪我をしたわけではない。
強いて言うならゴブリンに殴られた程度である。
授業を担当していたシュヴルーズは医務室へ運ばれていったが、ウルザはそれを丁重に断った。

その後、授業はお開きとなり、その片付けをルイズとウルザがすることとなった。
二人はてきぱきと掃除をこなし、暫くすると教室も綺麗に片付いていた。

「ミスタ・ウルザ!ミスタ・ウルザ!」
慌しく走ってくるのは頭の禿げた教師、コルベールであった。
「ミスタ・コルベール?どうしたんですか?そんなに息を切らせて」
「ミ、ミス・ヴァリエール。ミスタ・ウルザをお借りしてもよろしいかな?大発見なのだよ!これは!」
「え、それって一体…」
「それでは借りていきますよ!これは大発見ですぞーっ!!」
「…どうやら同行する外に無いようだな」


トリステイン魔法学院、院長室。
そこには今三人の魔法使い達がいた。
一人は異世界からの来訪者ウルザ、一人は学院の良識派教師コルベール、そしてもう一人は学院の長オールド・オスマンである。
「それで、これは本当かねミスタ・コルベール」
「ええ!本当ですとも!ミスタ・ウルザ、左手を前に」
言われてウルザは左手を突き出す。

「おお…確かにこれはガンダールヴのルーンじゃ!」
これには流石のオールド・オスマンも興奮を隠し切れない。
こうして二人が興奮している姿を目にしていると……ウルザの心にも不思議と高揚するものがあった。
「お二人には話してもよろしいでしょう…このガンダールヴなるルーンの効果、一部すでに解読が済んでおります」
「「おおっ!なんと!!」」
かつてドミナリアのトレイリアのアカデミーで、バリンやジェイラと過ごした日々のように、ウルザは両手を開き、自分の考えを披露しはじめる。
それを聞くオスマンとコルベールも熱を帯び始める。
「…と言うのが現在までの、!」
「しかし!ミスタ・ウルザ!それだけの効果がありながら永続、いや!そもそもそれはいかなる系統の魔法で、!」
「いや!ミスタ・ウルザ!一体いかなる解読法で、!」
「それを話すには些か込み入った、私自身の事情をお話せねばなりません…お二人とも、突飛な話となりますが、」
「ええ!構いませんとも!」
この後、暫くの間、三人の大声での議論が続いている、そして怒号のような時間が終わった後、出てきたコルベールとウルザがニコニコと子供のような笑顔であったと後にロングビルが語っている。


久方振りに気分が晴れ渡っているウルザである。
しかし、食堂を歩いている時に、その気分に水を挿す様な出来事が起こった。
「きゃっ!!」
給仕をしていたメイドが、コップの水をウルザの顔面にご馳走してしまったのである。
果たして、この時ウルザがどのような形相であったか…それを知るのはその場にいたのはメイドの娘―シエスタだけである。
「………ひぃっ!!」
良い気分だったことは事実であるが、それに水を挿された程度でこの態度は大人気ない。
そのことに気付いたウルザは、普段の顔つきに戻り、腰を抜かしているシエスタに手を伸ばした。
「すまない、少々考え事をしていたのだ」
「どっ!どうか命だけはご勘弁を!ご容赦ください!貴族の方にこのような粗相を、私…、私…っ!」
「私は別に君をどうこうしようというつもりは無い、顔を上げたまえ」

しゃくり上げるシエスタを起こし「侘びならば、何か飲み物を貰おう」と伝えると、シエスタは厨房へと走っていったのだった。


椅子に座り、暫く待つと、厨房からシエスタが戻ってきてウルザに飲み物を差し出した。
厨房で整えてきたのか、先ほどまで泣いていたとは分からないようになっていた。
しかし、まだショックから立ち直っていないのか足元がふらふらとしている。

人間、悪いことは続くものである。
ふらふらとシエスタがあるグループの生徒―ギーシュ、モンモランシー、ケティ達に近づいたときに事件は起こった。
シエスタが足を踏み外し、ギーシュに後ろから抱きつくように倒れこんでしまったのだ。
「ぬおお!やわら大きい!!」
そのまま二人して倒れこんでしまったのだが、ここで事態は最悪の展開を迎える。
ギーシュを追求していたモンモランシーとケティが見たものは、巨乳のメイドに抱きつかれ嬉しそうにしているギーシュと、その懐から落ちた多数の封筒であった。
「ギーシュ!!あんた!二股どころか、なんて数モーションかけてんのよ!!」
「ギーシュ様酷いです!見損ないました!」
「ま、待ちたまえ!これには深い事情が!!」
「「問答無用!」」

と言ったやり取りがあった後、シエスタはギーシュにひたすら謝っていた。
「申し訳ありません!申し訳ありません!」
「いや、しかし、君、謝って済む問題と済まない問題があるとは…」
本当は目の前のメイドに怒りをぶつけたいギーシュである。
しかし、目の前にいるのは女性、例え平民であってもそのような態度に出るのは抵抗がある。
だが、ここで第三者が現れる。
厨房から現れた男がシエスタの横で謝り始めたのだ。
これはことギーシュ相手には逆効果であった。
シエスタにはぶつけられなくとも、平民の男に怒りをぶつけるのには躊躇しない。ギーシュ・ド・グラモン、男である。
「決闘だっ!!」

                  思ったことを言うのは悪いことじゃない。その結果が悪いだけなんだ。
                       ――青銅の魔道師見習い、ギーシュ



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