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凄絶な使い魔‐01


 第壱話 「召喚」


 慶長五年九月一五日(西暦1600年10月21日)関ヶ原の戦い

 赤い空と地。
 西に傾いた陽光は関ケ原一帯に倒れ伏す累々たる屍を照らし続けている。
 血と草の匂いが混じりあった空気がゆっくりと平地全体を流れて漂い、秋の風が時折吹く度にそれらをそっと吹き飛ばしていく。

 天下分け目の大戦、東軍西軍合わせて17万という未曽有の戦は西軍の勝利という形で幕を閉じた。
 戦国最後の戦となるこの決戦の地に、一人の男が立っていた。

 すらりとした体躯に無造作に伸ばした蓬髪、優男然とした顔立ちながらその眼光は鋭く、
その容姿は二十半ばの青年の様であるが……。
 男の名は長曾我部元親といった。
 四国土佐の産んだ英雄児は西軍の将として関ヶ原に参戦していた。
 目の前には動かぬ躯となった東軍総大将徳川家康が静かに床几に座っている。


 家康……、初めて会った時、俺は時代というものを強く意識した。
 それはきっとお前が時代を創る者だったからかも知れない。
 戦国乱世から治世の時を経て、そして、世の中が次代へと向かう、お前はそういった歴史を刻んで生きていく男だったはず。

 俺は日本国において辺境の地である土佐に生れ、父の死後家督を継ぎ、以後二十余年かけて四国を平定した。
 四国は鬼国……、武田、上杉、北条、毛利、織田が群雄し争っている本土とはかけ離れた辺境の土地。
 同じ二十年を費やすならば日の本の中央で暴れまわればどれ程のことが出来ただろうか。
 もし俺が畿内に生れていればという思う気持ちは幾度も沸き起こった。
 正室の菜々や側室の小少将には生まれる場所を間違えたと、言葉短く心情を洩らすこともあった。

 「家康よ……、お前と戦いたかった…ただそれだけだ」

 家康の遺体を眺めながら、心に浮かんだ気持ちを言葉に乗せる。
 人生最後の大戦、徳川家康という男と自分の全身全霊を比べあいたい。
 生まれ育ち、身分に関係なく、同じ時代を生きた男同士の比べあいをしたい。
 そして家康が死んだのはその結果だった。

 「俺は、時代を変えたのか……。
  俺が時代を変えたことは正しかったのか……いや……」

 家康は間違いなく時代が選んだ男だった。
 背負った思いを次代に繋げるために戦う、そういった気概が戦場を駆ける元親にも伝わってきた。

 元親は徳川の遺体越しに本陣がある桃配山から夕日に照らされた、関ヶ原を眺める。
 元親の活躍は獅子奮迅という言葉も生ぬるく聞こえるほどの激しさで、関ヶ原の戦場という戦場を駆けた。
 家康の武略を悉くつぶし、打ち取った名のある武将は二十を下らぬ、士卒に至っては千を超す。
 もとから長曾我部と土佐兵は豊臣秀吉の九州征伐以降、最も恐ろしい存在として認知されてはいたのだが、
これ程の凄まじさとは東西の諸将も考えが及ばなかっただろう。

「西軍が勝った……というより、元親が勝たせたのだ」と戦上手と名高い島津義弘などは甥の豊久にそう語っている。

 凄絶に戦場に、時代に、家康に、長曾我部元親を刻みつけること。
 それが関ヶ原での元親だった。
 だが、今はたとえようもない寂寥感が元親の胸中には沸き上がってくるのである。

 ……まるで自分の居場所が……この世から消えてしまったかのようだ

 「この戦の殊勲者が何をしている?」

 石田光成、島津義弘、立花誾千代の3人が歩み寄ってくる。
 元親の肩に義弘のごつい手が載せられる。
 以前、島津との戦で元親は最愛の息子、信親を殺されている。
 一時は激しい憎悪を燃やしたが、元親はそれを水に流し、今では互いに実力を認め合う間柄だ。

 本来なら光成と義弘の関係は最悪、立花と島津の関係も険悪であるのだから、ありえない組み合わせであるのだが、
そこに元親が加わると不思議と和が成るのである。


 「……声を無くした言葉を聞いている」

 戦勝の雰囲気とはほど多い元親の声だった。
 言葉を話さぬ家康に俺は何を求めるのか……。
 この先の時代の舵取りであったはずの男はもういない。
 俺はどこへ行くのか…、自分の行くべき道、進むべき時間が停滞している。

 ……いや、進むべきその先は家康の命とともに消え失せてしまったのだ。
 今はっきりとわかった。
 自分は流れていく時代のなかの一つの流れを取り返しがつかないほどに変えてしまった事に、
 そして、自分がもうこの世界には進む道がないことに。

 そんな時、変化が起こった。
 家康の座る床几の後ろに白銀に光る鏡が現れたのだ。

 「なんだ!これは!」

 突然に起きた奇怪な変事に近くまで来ていた立花誾千代が慌てた声を上げる。
 その後ろにいる石田光成も突然の出来事に声もなく、島津義弘も自体が飲み込めず困惑した様子だった。
 それはあたかも死んだ家康の背後に現れ、後光を背負った神仏の様を想像させるからだ。
 誰もが呆然としているなか、唯ひとり、長曾我部元親だけがその光る鏡に歩み寄った。

「おい、鬼若!」
「鬼島津…お前には聞こえんか?呼ぶ声が……」
「声だと?」

 義弘が怪訝な顔をする、声など聞こえないし、隣にいる光成や誾千代も同様の顔をしている。

 「確かに聞こえた、そして見えた……俺の進む先が」

 鏡の前に立つと元親はおもむろに背の三味線を握ると弾き鳴らした。

 「家康、時代が過ぎようとも俺はお前の思いを凄絶に覚えているッ、……光成、お前たちが時代は繋いでいけっ」

 旋律が鳴り響く余韻の中、長曾我部元親は白く光る鏡の中に身を躍らせた。
 一瞬鏡は光り輝いた後、何もなかったかのように消え失せた、長曾我部元親とともに。
 突然の出来事、あまりの展開に豪胆な3人もあっけにとられていたが、そのうち「これは……夢か?」と光成が呟いた。
 一陣の季節はずれの寒風が関ヶ原を吹き抜け、ただ家康の遺体だけが俯いていた。




 『あんた誰?』

 いつの間にか気を失っていたらしい。
 気がつくと自分を見下ろすようにして妙な髪の色をした少女が自分を覗き込んでいた。
 何か話しているようだが言葉が全く通じない。
 土佐の訛りはひどく本土の商人とは通訳を介さないと言葉が通じないことがあるため、交易の際は苦労することも多い。
 が、京言葉のわかる自分に全く通じないとはどういう事だ?

 (言葉の通じぬ知らぬ土地のなのか?)

 頭を振って元親は身を起しあたりを見渡すと元親はしばし呆然となった。

 その仕草を自分に対する無視の態度と受け取った少女は見る間に不機嫌を表すように顔色を変えた。

 「ちょっと、アンタねぇ!平民の分際で貴族に対してそんな態度が許されると思ってんの!」

 ワーワーと喚きはじめた少女に視線を戻すとゆっくりと元親は立ち上がった。

 「言葉がわからんはずだ……、石の城、石の塀…、異国の話に出てくるが目にするのは初めて」

 元親の視線は周りの、建築物に注がれていた。

 「ここは異国の地か……」

 そしてふと光の鏡に飛び込んだ事を思い出す。

 「いや……、そうとも限らんな」

 あの状況でも直感的にあの光る鏡を元親は進むべき道だと感じた。
 そして今、この見知らぬ場所にいる自分。
 つまり、愛宕山とこの場所をあの鏡がつながっていたのだ。
 ここが果たして浮世かどうかも定かではないだろう……。
 立ち上がって周囲を見渡すが白く輝く鏡は見当たらなかった。
 自分の身の回りの物を確かめてみるが、やはり関ヶ原の戦い直後のままのようだった。
 愛用の髑髏が付いた三味線は左手に握られている。

 その一方、自分を無視している男に喚いていた少女は、立ち上がった青年の格好の異様さに思わず声を失った。
 立ち上がった元親のスラリとした体つき、(変な化粧はしているが)顔立ちは良い、というか美形である。
 しかし、何故に骸骨の楽器?しかもガウンの裾を短くしたような変な服を着て、袖は無駄に広いヒダみたいだ、
 派手な紫の布と金糸と銀糸で編みこんだロープ3つをベルト代りに使ってる!!


 「童女よ、…あいにく言葉がわからん、文字は書けるか?」

 元親は話しかけてみるがやはり通じた様子はない、少女も困惑した表情を一瞬浮かべ、俯いてしまった。

 (派手で変な衣装、片手には弦楽器を持ってる…、つまり楽士?……要するに平民!?)

 「コルベール先生!!、やり直しを要求します!!」
 「…それは認められません」

 突然、少女は身をひるがえし、少し離れたと場所に立っていた頭髪の薄い男性に向って走って行った。
 なんだか取り残された感もあるが、仕方ない、向こうの話し合いが終わるまで待つか…、そうおもって今の状況を観察してみると、
目の前の少女と中年の男の他にも、少し離れた場所に遠巻きに眺める少年少女達がいる事に気がついた。
 全員が派手な髪の色をしていて、顔つきも一般的な日本人とは似ても似つかない。

 ちなみに一般的でない髪形髪色の日本人としては浅井長政が有名だ、彼の者は南蛮人のような金髪だったと聞く、
 そう言えば前田慶次もか…、石田光成は赤毛、風魔の頭領はもはや血の色、血髪である、かくいう元親自身も黒ではなく
グレーに近い髪の色だが、彼の場合年齢を考えると致し方なしとも考えられるが。

 その少年少女たちは全員がさっきの少女と同じような衣装をまとっている。
 そして元親が目を見張ったのは、見たこともない生き物、まるで妖怪の類を傍らに置いている事だ。
 正確にはカエルやカラスのような普通の動物もいるのだが、大型の蛇やモグラ、巨大な目玉といったものの方に視線が行くのは仕方がない。

 「おいおいルイズの奴、平民を召喚しやがった」
 「というか、ずいぶん変な恰好じゃないか?」
 「楽器を持ってるし、あの恰好は、ありゃ何処かの大道芸の楽士だよ、きっと」

と男子たちは元親のことを判断したようだ、そして女子たちの話題は主に外見について話しており、

 「ねぇちょっとあの人かっこよくない?」
 「えー、でも変な格好してるし」
 「あれはあれでアリだと思うよ」
 「うん、いいと思う」

 と、好意的な意見が出るたびに一部の男子は負のオーラを出していた。
 元親は遠目にしばらく観察していると、巨大な虎ほどのもある赤いトカゲを傍らに置いた娘と目が合った。
 情熱的な赤毛が印象的な娘は小さく手を振ってきたので、元親は軽く笑みを返すと、先ほどに少女が物凄い剣幕で
なにか喚きながら近づいてきた。

 「あああアンタ何、ツェルプストーに色目使ってんのよ!」
 「…何を言ってるか言葉がわからん、…とりあえず落ち着くのだ」

 そういって少女の顔の高さまで身を屈めた。
 言葉が通じない以上、身ぶり手ぶりか、相手の表情を見るしかないとの元親の判断だった。が、少女にとっては
従順に姿勢を低くしたと思いこんだ。

 「そう、貴族に対しては常にそうありなさい、これから私があなたのご主人様になるんだから」
 「……?」

 内容まではわからない元親は困惑しつつも、意図を読み取ろうとじっと瞳を覗き込む。

「感謝しなさいよね、平民相手にこんな事、フツーはあり得ないんだから!」
 「……?」

 美少女を真剣な眼差しで見つめる美形、傍目には見栄え良く映る絵に、これから起こる事を知っている外野の少年少女たちは
黄色い声を上げ、ひやかす口笛を鳴らす。
 少女もみるみる顔が紅潮し、なにか極度の緊張状態にあるようだ。

 「ううーーー、まったく、うるさい奴らねッ……ねぇ、目を閉じなさいよ」
 「?」
 「目を閉じてって言ってるの!」

 言葉が通じない為、少女は自分の目をつぶってみせると元親も少女の言わんとしている事に気がついたのか目を閉じる。

 「童女よ、一体、目を閉じて…」

 元親の目が閉じるのを確認すると、少女は恥ずかしさを誤魔化すように早口に呪文の詠唱を唱えると自分の唇を重ねた、
と同時に外野から一斉に歓声が上がるのが腹だたしい。


 ああ…私のファーストキスが……こんな事で失われるなんて………

 たった今、口づけをした元親の唇を見る。
 綺麗に整った顔立ち、目を閉じ片膝をついた元親の姿は名のある魔法衛士隊の様な凜とした美しさがある。
 ……確かに美形だし…、おかしな格好をしてるけど……それほど嫌でもないかも…って何言ってるのよワタシっ!!!!
 少女がそんな事を考えている中、元親がゆっくりと目を開けた。

 (意図するままに目を閉じ、接吻を受けた、慎み深さには欠けるが、異国では接吻を挨拶にするとも聞いたことがある、
 ならばこれは挨拶の類か?)

 見つめ返してくる元親の視線に、頬を上気させながら少女は恥ずかしさ紛れにそっぽを向いた。

 「感謝しなさいよね、貴族がこんなことするなんてありえないんだから!」
 「今、言葉がっ……ぐぁっ!!」

 少女の話している事が通じるようになった事に驚いた瞬間、突然左手に焼けつくような激痛が発生し、思わず手に持っていた三味線を取り落とす。

「大丈夫よ使い魔のルーンが刻まれてるだけよ、すぐに収まるわ」

 少女はそう言うと何気に目の前の青年が取り落とした不気味で精緻な細工が施された楽器に目を向ける。
 鋭角に張り出した胴を持つリュートのような弦楽器、首の先には髑髏の飾りが付けられてる、材質は分からないけど、
 いま地面に落した時の音は何かハンマーか何かを落としたような重く鈍い音だった。
 楽器の鋭角に張り出した部分は軽く地面にめり込んでいる。

 これって………楽器じゃないの?

「ミス・ヴァリエール…、下がりなさい……」

 いつの間にか背後に立っていたコルベール教師が少女の身をそっと後ろへと促す。
 彼の視線も青年の楽器へと向けられていた、彼もいま彼の持つ楽器の特殊性に気がついたのである。

 「あの…先生」
 「下がりなさい……」

 静かに少女を後ろに退かせるとコルベールは青年との少女の間に入った。
 ちょうどその時、元親の左手から痛みが消えた。
 時間にしては5つ数える程にも満たない時間だったろうか、激痛は跡形もなく消え失せた。
 急いで左手に巻いた装具を捲ると、痛みがあった手の甲には何か文字のような模様が描かれており、
 それは擦っても落ちる様子はなかった。

 元親は左手に装具を巻き戻すと、静かに最凶の三味線「蝙蝠髑髏(へんぷくしゃれこうべ)」を手に立ち上がった。
 華麗な金の装飾が施された黒い弦楽器、同時にそれは強力な打撃武器でもある。

 立ち上がった元親と向かい合うと、すぐにコルベールは目の前の青年に頭を下げ謝罪した。
 その様子を見ていた外野の生徒たちから何事かとどよめきが起こる。
 平民相手に頭を下げる教師に、異を唱えようとする桃色の髪の少女を制して、コルベールは元親に語りかける。

 「突然の無礼をお詫びします異国の方よ、私は当学院で教鞭をとっておりますコルベールと申します」

 まずは話し合う、それが通用しないときは実力行使しておとなしくしてもらうとコルベールは考えていた、
 見たところ鈍器のような楽器とあの薄手のガウンの下には革鎧のようなものを着こんでいるのが見える。
 軍人としての経験があるコルベールは目の前の青年が、あまり刺激しない方が良い種類の人間だと思えた。
 凄腕の傭兵などと出会った時のような、荒事にたけた人種が持つ空気を元親から感じ取ったのである。

 元就は無造作に三味線を肩に担ぐと、手の甲をコルベールに向け、小さく笑いを浮かべた。

 「聞きたい事が山ほどある。…まず言葉が通じるようになったのは、コレのせいか?」
 「はい、おそらくルーンの効果によるものでしょう」
 「るーん?まじないの類か?」
 「そう考えていただいて問題ありません」
 「ここはどこだ?」
 「はい、トリスティン王国のトリスティン魔法学院です」

 元親の問いに答えながら、コルベールは彼が敵意を持ってはいない事に胸をなで下した。

(どうやら私が杖を抜く必要はないようですね)

 「とりすてぃん…か、…異国の響きだな、やはりここは日の本ではない、それと魔法?……何だそれは」
 「え…魔法をご存じありませんか?」

 この反応はコルベールも若干面食らった様子だった。

 「ち、ちょっとあんた魔法も知らないなんてどこの田舎者よ」

 自分をそっちのけにされている気分だった少女がコルベールと元親の間に割って入った。

「魔法とやらを知らねば、田舎者か、ここでは」
「どうやら本当にご存じないようですね……、貴方はこのミス・ヴァリエールによって召喚されたのですよ」

 少しだけ呆れたようなコルベールの表情を浮かべているのに元親は気づいた、つまり、自分の知らない魔法とやらが
この土地ではごくごく一般的なものであるらしい。
 コルベールも考えていた、ハルケギニアにいる限り、領地を治める貴族と一切の関係も知識も持たずに
生きていくことなどできるだろうか?この青年は一体どこからやってきたのだろうか?

 「どうやら貴方は途方もない遠方から、こちらに呼び寄せられたのかもしれません」

 しばらくじっと二人を眺めていた元親は空を見上げた。
 関ヶ原では眺めていたのは秋の夕焼けだったが、今の元親の目に映るのは春の青空だった。

 「そうかもしれん……俺の名は長曾我部、何故俺を呼んだのか詳しく話してもらおう」

 少女がチョウソカベという響きが変な名前と呟いていたが、さすがに日本でも一般的ではない。

 「わかりました、ここでは何ですので別の場所でご説明しましょう、ほかの生徒も教室へ戻さなければなりませんし」

 そう言うとコルベールは待ちくたびれた様子のその他生徒たちに目を向けた。
 元親もそれに同意したので、ルイズを除く生徒たちは解散となった。
 生徒たちはフライを唱えると次々に宙を飛び校舎へと飛び去っていく。
 その光景はさすがの元親も呆気にとられるしかなかった。

 「なるほど、あれが魔法か……」

 コルベールは元親と少女のためフライは使わず、徒歩でを学院へ向かいと歩き出した。

 「童女よ、…確かばりえーると言ったか?」

 コルベール達の数歩あとを付いてゆきながら元親が少女に話しかける。

 「発音が悪いわ ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ、覚えておきなさい」

 そういうと少女―ルイズはツンとそっぽを向いた。

 るいず・ふらんすそ……るぶ、ら……、元親は口の中で幾度か反芻していたが、諦めた。
 覚え憎い音感と、名前自体が長すぎた為である。


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