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雪風とボクとの∞-02


 南雲三成とタバサは嬉し恥ずかし使い魔とメイジ。
 ただ1つ困った事は……三成は極度のめがねっ娘フェチだったのです。
「裸眼の女はただの(ピー)だ!!」
「……ミツナリー……」
 これは変態南雲と健気なタバサちゃんのめがねチックラヴストーリーである。
「……でも……使い魔の全てを受け止めてこそ真のメイジ……頑張る……」

 虚無の曜日、町に買い物に出かけた三成・タバサが眼鏡屋の前を通りかかった時、
「……あ……ミツナリ……ブクブク……」
「ブクブク?」
 と三成はタバサが指差した先にある台上に置かれた箱型マジックアイテムを見る。
「ああ、眼鏡洗浄用マジックアイテムの事か」
「!」
 そこでタバサは何事かを思いついた表情で三成の眼鏡を外すと、
「……ミツナリの眼鏡……私がブクブクしてあげる……」
「はぐうっ(はぁと)」

好きな女性に言われたい言葉ベスト3は、
○「ほっぺにご飯粒ついてるぞっ」
○「今日は友達の家に泊まるって言ってきたから……」
そして、
○「あなたのめがね私がブクブクしてあげる(はぁと)」
である。
言われた男は永遠の勝利者である。
眼牙書房「俺たちのビクトリー伝説」(平賀才人著)より抜粋

(しかもそれをめがねっ娘の主人に言われるとは……。ボクは何て果報者なんだ。この光景、しっかと眼に焼きつけよう――)
 と目を開けた三成だったが……、
「――って、見えなーい!!」
 そう、近視でありながら裸眼でタバサの姿を見ようとする三成にとって、今のタバサとの距離は絶望的なまでに遠かったのだ。
「ぬおおおおっ! 神よ! ボクは己の近眼をこれほど呪った事は無い! 神よおおおおっ!!」
「……ミ……ミツナリ……」
 激しく震えながら自身の近視への呪詛を垂れ流す三成の様子に、思わず手を止めるタバサ。
「!」
 そこでタバサは再び何事か思いつい様子で、
「……じゃあミツナリは私の眼鏡かけて……」
 と言って三成に自分の眼鏡をかけた。
(あ……、かすかに温もりが。そして淡い香りを漂わせていた――)
 しかしタバサに視線を向けた瞬間、三成は戦慄の光景を目にしたのだった!
「――ってタバサ、裸眼ー!!」
「……はうあ……」
「ギャアア! タバサの裸眼を見るくらいなら、ボクは己の眼を潰した方がマシだ~!!」
「……嫌……潰さないで……ミツナリー……」
 頭を抱えて七転八倒する三成を何とか救おうとするタバサの出した答えは、
「……なら……ミツナリの眼鏡を……」
 と自分自身がかける事だった。
「……眼鏡……取り替えっこになった……」
「そ、そうだな」
 眼鏡をかけたタバサの姿にようやく平静を取り戻した三成。
「黒縁もよく似合うぞ」
「……ほんと……嬉しい……でもミツナリの……ちょっと度がきつい……」
 そんな微笑ましい会話を交わしつつその場から立ち去ろうとして……そもそもの発端を目にしてしまった。
「――って、ブクブクはー!?」
「……あ……」
 そう、肝心の眼鏡洗浄用マジックアイテムを使用していなかったのだ。
「……じゃあ……」
 タバサが三成のかけている自分の眼鏡をマジックアイテムで洗浄しようとすると、
「見えなーい!!」
 と必死でタバサの姿を探し求める三成。
「……それなら……」
 タバサが自分がかけていた三成の眼鏡を三成に返して自分の眼鏡を洗浄しようとすると、
「裸眼ー!!」
 と裸眼のタバサに悶絶する三成。
「エンドレス!! 永遠に続くメビウス地獄だあ~!!」
「……ミツナリー……」
 タバサの眼鏡に対する苦悶のあまり、三成はマジックアイテムをつかむ。
「くそおっ、こんな物があるから……」
「……やめて……ブクブクには罪は無い……」
 マジックアイテムをぶち壊さんばかりの剣幕の三成の腕にしがみつき、タバサは必死に止める。
「……元はといえば……私がブクブクしようなんて言ったから……」
「タバサ……」
「ああっ、なぜボク達はブクブクに出会ってしまったんだー!!」
「……ミツナリー……」
「ブクブクうるさいわー!!」
 ――ドガン!
 突如出現した(ように2人には感じられた)ルイズが、容赦無く爆発魔法で2人を吹き飛ばした。
「……あ……ルイズ……」
「何やってんの! みんな見てるでしょ!」
 確かに周囲には2人の様子に何事かと通行人が集まっていた。
「っていうかミツナリ! タバサに何て事させてんのよ!」
「悪いが裸眼の女に費やす時間は無い! 帰りたまえ!」
 ルイズの辛辣な口調にも動じる事無く、三成は眼鏡を上げつつ言い返した。
「何ですってー!?」
 憤怒のあまりルイズは三成の眼鏡を取り上げる。
「あんたの眼鏡なんか私がブクブクしてやるわっ!」
「や、やめろ!! やめろこの裸眼女!!」
 三成の眼鏡をマジックアイテムにかけようとするルイズと、彼女を押さえる三成。そこへ、
「……やめて……」
 とタバサがルイズを体当たりで突き飛ばし、三成の眼鏡を奪還した。
「タバサ……」
「……ごめん……ルイズ……でも……」
 三成の眼鏡をいとおしげに両手で持ち、
「……他の人にミツナリの眼鏡を……ブクブクされたくなかった……」
「はうあっ(はぁと)」
 かすかに頬を染めてのその言葉に、三成は見事に胸を打ち抜かれた。
 同様に頬を赤らめてそっとタバサに顔を接近させる。
「ああ、今の一言で全てのわだかまりが消えてしまったよ。まるで心をブクブクしてもらったようにね」
「……誰が上手い事言ってって……」
 口ではそう言っているが、タバサはかすかに赤くなった顔にわずかな笑みを浮かべて三成の顔に眼鏡を戻した。
「あ、もうこんな時間だ。帰ろう」
「……うん……」
 そして2人は家路についたのだった。
「帰るの!? ブクブクはどうなったのよ!!」
「タバサ、一番星だぞ」
「……わあ……綺麗……」
「おーい!!」
 ルイズの叫びは黄昏時の空に虚しく吸い込まれていったのだった……。


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