「カルナ?! あんた名前がカルナって、本気で言ってるの!?」
春の使い魔召喚儀式で、ルイズは困惑の声をあげていた。
呼び出されたのは、ボロボロのマントで背に剣を背負った平民の少女。
長い黒髪を後ろで束ね、豊かな胸をもった美人を、ルイズはよく知っていた。
そう、知り過ぎるほどに。
「ルイズ・フランソワーズ。私は貴女に会うために呼び出された。
誓いをしよう。この命尽きるまで、私は貴女を守り続けると」
その言葉も一字一句までハッキリと知っている。
だって自分が考えた言葉なのだから。
彼女はカルナ。
剣士でありながらメイジすら倒せる凄腕で、理法という魔法ではない不思議な力も持っている。
性格は真面目で主人である超優秀な魔法使いルイズに対して忠実。
けれどその身体に流れる血には、ある秘密があって……
すべて知っている。
彼女は幼いルイズが書いた物語の主人公の相棒だったのだから。
恐るべき魔法を身につけたために敵に狙われる身となった貴族の少女ルイズと、
彼女を守るために現れた使い魔のカルナの冒険の物語は、
魔法の使えないコンプレックスをもったルイズが、それを晴らすように書いた妄想小説だった。
当時のルイズが理想とした、凄い魔法を使ってナイスバディな主人公ルイズとか超イタい。
相棒で使い魔でもある、超有能でカッコイイ、美人の騎士カルナとか、もう赤面するしかないキャラ立てだ。
ちぃ姉様だけに見せていたその物語は、確かエレオノールに「プケラ」と笑われて火にくべたはずだった。
だから、居る筈がないのだ。カルナなど、ただの妄想。二次元の世界にだけ存在するキャラクターでしかない。
それなのに。
「どうしたルイズ。わたしが分からないのか?
まさかやつらの呪いを受けたりしたのでは……そう言えば胸もちぢんでしまっているじゃないか!」
目の前のカルナは、その妄想そのものの姿で、そこに存在しているのだった。
春の使い魔召喚儀式で、ルイズは困惑の声をあげていた。
呼び出されたのは、ボロボロのマントで背に剣を背負った平民の少女。
長い黒髪を後ろで束ね、豊かな胸をもった美人を、ルイズはよく知っていた。
そう、知り過ぎるほどに。
「ルイズ・フランソワーズ。私は貴女に会うために呼び出された。
誓いをしよう。この命尽きるまで、私は貴女を守り続けると」
その言葉も一字一句までハッキリと知っている。
だって自分が考えた言葉なのだから。
彼女はカルナ。
剣士でありながらメイジすら倒せる凄腕で、理法という魔法ではない不思議な力も持っている。
性格は真面目で主人である超優秀な魔法使いルイズに対して忠実。
けれどその身体に流れる血には、ある秘密があって……
すべて知っている。
彼女は幼いルイズが書いた物語の主人公の相棒だったのだから。
恐るべき魔法を身につけたために敵に狙われる身となった貴族の少女ルイズと、
彼女を守るために現れた使い魔のカルナの冒険の物語は、
魔法の使えないコンプレックスをもったルイズが、それを晴らすように書いた妄想小説だった。
当時のルイズが理想とした、凄い魔法を使ってナイスバディな主人公ルイズとか超イタい。
相棒で使い魔でもある、超有能でカッコイイ、美人の騎士カルナとか、もう赤面するしかないキャラ立てだ。
ちぃ姉様だけに見せていたその物語は、確かエレオノールに「プケラ」と笑われて火にくべたはずだった。
だから、居る筈がないのだ。カルナなど、ただの妄想。二次元の世界にだけ存在するキャラクターでしかない。
それなのに。
「どうしたルイズ。わたしが分からないのか?
まさかやつらの呪いを受けたりしたのでは……そう言えば胸もちぢんでしまっているじゃないか!」
目の前のカルナは、その妄想そのものの姿で、そこに存在しているのだった。