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雪と雪風_始祖と神(11)


「――あなたが仕事を成したら、おそらくわたしはこの世界から消える」

 そう長門有希が切り出したのは、アーハンブラ城を望む街の湿った裏道であった。

 ルイズや才人、そして誰にも代えがたい親友であるキュルケにさえも切り出さず、
タバサがトリステイン魔法学院を静かに去ってから、既に半年が過ぎようとしていた。

「ミョズニトニルン、この空間を作り出した人間は、
変化のないハルケギニアに、既に閉塞感を感じ始めている。
ガリア王に与えられた任務を失敗し、最後に残った存在理由、それがわたし。
あなたの母を取り戻せば、それはミョズニトニルンの敗北。
そして、わたしたちが負ければ、ミョズニトニルンの自意識は満たされる。わたしがあなたといられるのは、あとわずか」
 普段通りの淡々とした口調で語る長門有希の背中を、月明かりが照らす。タバサはわずかに、長門有希を見やった。
 しばしの沈黙の後、タバサが問う。
「ならば、……教えて。本当はなぜ、あなたが、ここにいるのか」

 + + +

「わたしに僅かなエラーが発生し始めたのは、あなたと出会う半年前」

「――わたしは人間ではない。それはあなたに話した通り。
だから、有機生命体の感情の概念が、わたしに発生する筈などなかった。
でも、彼との対話を少しづつ重ねるうち、わたしを構成する有機体に、
与えられた機能を超えた部分――あなたたちの言語に翻訳すると、魂……のようなものが芽生え始めた」

「本来、わたしは与えられた命令を遂行するだけの存在に過ぎない。あなたと同じ」

「変化に気付いたのは、行動の可否の判断を、彼に委ねられたときだった」

「微小な変化。まずわたしは、それが"嬉しい"ということに気付いた」

「彼を助けること、それが彼にとっても嬉しく、わたしにとっても嬉しいという仮説を持った。
でも、すぐにそれは否定した。有機生命体が可視化した言語情報――本に創作された意識たちは、それを打算と呼んだから」


「でも」

「わたしがそのことに気付くまでの短い間に、彼に何かをしなくても、
彼のイメージを"魂"の中に認識するよう、わたしが作り変えられたことに気が付いた」

「そして、そのことを自覚してはじめて、彼のために行動すると、嬉しさだけではない、安堵感を生じるようになった」
「それは、"嬉しい"とは違うの?」
 初めてタバサが問いかける。

「ちがう。わたしはそれを、"恋"と判断した。――ただし、あくまでもそれは萌芽。原初的なもの」
「恋?」

「そう。本に書かれた心理の変化のうち、わたしに新たに生じた事象は、"恋"に相当すると思われる」
「恋をしたあなたは、どうしたの」


「……何も、できなかった」
「なぜ」

「わたしが恋をした相手に、神――つまり、ミョズニトニルンもまた、恋愛感情を抱いていた。
――わたしには、どうすることもできない。わたしが彼と結ばれることは、彼女の望まないこと」

「それでも」

「わたしは彼を忘れられなかった。だから、わたしは自身の望むように、世界を作り変えようとした――」
「世界を?」
「そう。あなたに見せたわたしの能力に似たもの」

 タバサの脳裏に叔父の姿が過ぎる。彼もまた、世界を望む人間。
 長門有希もまた、彼女にとって都合のよい世界を望むというのだろうか? 
タバサは彼女がそのような人間であることを信じたくないし、考えたくもない。

 幸い、長門の独白は続いた。

「世界を変革することは簡単。でもその前に――」

「わたしにできる、精一杯のことを、彼にすることにした」
「精一杯のこと?」

 長門有希は答えない。だが、彼女はタバサに視線を合わせようとしない様子から、
それ以上を話したくない様子がありありと読み取れた。
 恥じらいの感情、彼女が初めて見せた表情にタバサは驚く。
 タバサもそれ以上求めない。タバサ自身、自己を隠すことを友人に許されているのだ。
使い魔とはいえ、タバサも他人の秘密は最大限尊重しようと心得ている。


「精一杯のこと……。つまり――"ぴと"」

 しかし長門は、自身の行動について説明する一言を搾り出した。
それは彼女にとって最大限の譲歩であった。
もう一つの決定的行動について、長門が口にすることはなかった。

「ぴと?」
 タバサが問う。
「そう、"ぴと"。それが、わたしの行動。――でも、その行動もミョズニトニルンに察知されていた。
そのことで、彼女の持つ能力によって、わたしは元の世界からこのハルケギニアに閉じ込められた」

長門有希は口をつぐむ。

 + + +

 代わって、タバサが語る。

「――ユキ、わたしはあなたを誤解していた。
あなたをわたしと同じ、心に壁を築いた人間だと認識していた。
でも、それは違う。ユキは本物の感情を持っている」

「それに――、恋と言う感情がわたしには分からない。
わたしには、そんな感情を抱く相手がいない。これからも、ずっと――」

「違う」
 長門有希が再び言葉を発する。

「あなたは本物の有機生命体。全くのゼロから感情が発生したわたしとは違う。
あなたがこれまでに得た全ての感情、それが恋に繋がる。書物だけではない、全ての経験」
「全て?」
「そう」

「――ユキの感じた嬉しさと安堵感。わたしも感じられる?」
「可能。できないはずがない」


「ありがとう、ユキ」
 タバサは立ち上がり、アーハンブラ城を見上げる。
「わたしはシャルロットになる。そして、いつかわたしも――」

 + + +

 + + +

 アーハンブラ城に接近すること、それ自体は難しいことではない。
 幾何学模様に彩られた、エルフの築いた城塞は、ガリア王家の所有ではあるものの、
ほんの数ヶ月前までは荒れるに任され、城内は浮浪者の住処に成り果てていたのである。
 タバサの母がアーハンブラ城に幽閉されているという情報を掴んだきっかけも、
廃墟であったこの城が、にわかに整備され始めたという噂であった。
 かといって、王弟の妃という貴人に見合う警備体制が敷かれているわけでもなく、
明かりの灯った一角のほかには、変わらず住人が我が物顔で闊歩していた。


「こんどはわたしの番。この城には伝説がある」

 突入を前にして、歩みを止めると、今度はタバサがおもむろに語り出した。
「伝説?」
「そう。三人の姫の話」

 + + +

――エルフがこの一帯を支配していた頃の話。

 この城には、三人の姫が閉じ込められていた。
 閉じ込めたのはエルフの王。王は娘を恋から守りたかった。
 彼は、恋が三人の娘を連れ去るという、占い師の言葉を信じていた。

 そして三人の姫は、恋以外の全てを知って育った。


 でも、ついに姫たちは恋を知ってしまった。

 三人の姫が城から街を見下ろしていると、窓の下に三人の着飾った男が通りがかった。
 男達は人間だった。
 人間とエルフが互いを憎んでいなかった頃、互いの領域を行き来するのは普通のことだったらしい。
 男達が窓の下で休息を取ったのは偶然だった。
 男の一人は弁当を早く食べ終わると、楽器を取り出し、歌いはじめた。

 男が歌ったのは、他愛のない恋の歌だった。
 恋を歌った詩の一つも見たことがなかった三人の姫にとって、それは初めて知る感情だった。
 三人の姫は、男達が去るのを見ていることしかできなかった。

 でも、男達は次の日も、同じ場所で昼食を取った。
 三人の姫は、今度は見ているだけではなかった。
 最初に長女が、次に次女が、最後に三女が、男の歌っていた歌を、窓から男達に向けて歌い出した。
 男達はすぐ歌声に気付き、城を見上げた。

 やがて三人の姫のもとへ、手紙を掴んだ梟が飛んできた。梟は、男の一人の使い魔だった。
 こうして三人の姫と、三人の男が出会った。

 手紙を交わすうち、三人の男はそれぞれ王子で、遊学のためにエルフの領域を訪れていることが分かった。

 一人はガリアの王子で土メイジ、使い魔は熊。
 一人はアルビオンの王子で火メイジ、使い魔は火竜。
 一人はトリステインの王子で風メイジ、使い魔は梟。

 ガリアの王子は得意の錬金で姫に髪飾りを贈った。
二人は宝石の美に、一人だけが彼が錬金した彫刻の技術と知識に魅せられた。
二人は魔法の知識について手紙を交わし語り合った。彼は、知識を愛する姫と恋に落ちた。

 アルビオンの王子は、三人の姫に少しでも近づこうと、城壁を登った。
使い魔の火竜で近づくのは、目立ちすぎて不可能だった。
彼は三度挑戦し、三度目に姫の元へ達した。
二人の姫は彼を無謀と罵り、一人だけが彼の勇気を称えた。
彼は、勇気を愛する姫と恋に落ちた。

 トリステインの王子は使い魔の梟と視界を共有し、三人の姫を見た。
彼は、使い魔が手紙を渡したときから、最も美しい姫に恋していた。
彼がこの世で最も美しい手紙を書くと、美しい姫はそれ以上に美しい手紙を書いた。
彼は、美を愛する姫と恋に落ちた。


 三人の王子がこの街を去る前日になった。

 その晩、ガリアの王子がゴーレムを作り、三人の王子を窓辺に届けた。
 三人の王子が三人の姫に結婚を申し込むと、
勇気を愛する姫と、美を愛する姫は、ゴーレムの掌に乗り移った。

 一人だけ、知識を愛する姫だけが躊躇していた。
彼女は知識に囚われるばかりに、行動を起こすことができずにいた。

 ついにエルフ達がゴーレムに気付き、ゴーレムは精霊の力で土塊に戻った。
 間一髪、アルビオンの王子の使い魔、火竜が三人の王子と二人の姫を助け、
人間の領域へと飛び去っていった。
 一人、知識を愛する姫だけが、アーハンブラ城に取り残された。


 アルビオンの王子は勇気を愛する姫を、トリステインの王子は美を愛する姫を妃とした。

 エルフの王は、占い師の予言通りになったことを悲しみ、
一人残った知識を愛する姫を、この城の外にある塔に閉じ込めた――

 + + +

「初めて耳にする」
 長門有希の正直な感想である。
「当然。この伝説は、ハルケギニア中でも最も危険な異端に属する。
もしこの伝説が事実ならば、王家にエルフの血が流れていることになる。
それでなくとも、ハルケギニア中が恐れるエルフと、交流のあった時代があったこと自体
ロマリアの教皇庁が全力で隠している事実」

「――知識を愛する姫はどうなったの?」
 長門がタバサに問う。
「わからない。ガリアの王子と手紙を交わし続けたとも、
悲嘆に暮れて若くして死んだとも言われている。恋を知った彼女は、不幸だったかもしれない。――だけど」
「だけど?」
「わたしは恋を知ることを恐れない。
だから、ユキ、あなたも恐れないで。
ミョズニトニルンは、あなたと同じひとを愛しているかもしれない。
でも、あなたの感情とミョズニトニルンの感情に優劣を付けることなんてできない」
 長門は小さく頷いた。

「――どんな王も占い師にも、わたしは縛られない」

 長門有希の高速詠唱によって、灯りのついた部屋まで一直線に、通路が構成される。

 + + +

 二人が部屋に姿を現すと、ベッドに身を起こす人影から花瓶を投げつけられる。

「シャルロットを連れ去りに来たのでしょう!? 去りなさい、無礼者!」

 しかし、タバサは母の前に跪き、
「シャルロット、母様の元へ、今、戻りました。悪夢はこれで終わりです。――ユキ、お願い……」

 長門有希は掌をタバサの母に向け、高速詠唱を開始する。

 しかし、今回ばかりは様子が異なった。
これまで一瞬で終わった詠唱が、普段より明らかに長く続いていることがタバサにも分かった。
その間もタバサの母は狂乱し、言語にならない奇声を上げている。
長門は一旦、詠唱を中断せざるを得ない。

「やっぱり――」
「もう少しだった。エルフによる情報操作とのせめぎ合い。
わたしには少しづつ押し切っていくことしかできない」
「母様をここから連れ出してからでもいい」
「――次はできる。もう一度、やらせて」
「わかった。お願い」

 再び、長門有希の高速言語が母へ向かう。
 輪を掛けて長い詠唱。

 やはりエルフの先住魔法には、使い魔の情報操作でも対抗できないのか。
 エルフに対し成す術もなかった、オルレアン公領の光景が脳裏を過ぎり、自然、タバサの手に汗が滲む。

 しかしだんだんと、取り乱していたタバサの母の様子に変化が現れる。
 奇声が止まり、目の焦点がだんだんと二人に合わされる。

 そして長門が詠唱を止めたとき、母は、二人のことを静かに見据えていた。

「シャルロット――?」

「母様?」

 タバサはベッドの母の胸に飛び込むと、涙を流し、心の全てを吐き出した。
それは、彼女の孤独そのものである。

 長門有希は、情報操作によって部屋をハルケギニアから隔離し、自身はその狭間に姿を隠した。
 本来ならば一刻も早く脱出しなければならないところだが、いかにエルフとはいえ、
空間全体を情報制御下に置けば、進入できまい。


 やがてタバサは泣きつかれてか、母と寄り添って寝息を立て始めた。

 この空間から出るまで、しばらく時間がかかりそうだ。
 長門は気付かず微笑する。

 しかし、その甘さが命取りであった。
 自身の体を包み込もうとしている倦怠感、眠気のような感覚に気付く。そのときにはもう遅い。
 それはまさに、彼女の体を侵食する、情報操作に他ならなかった。
 タバサと母が眠りに落ちたのも同じ理由であろう。

 エルフによる情報操作。
 まさか、絶対の自信を持っていた空間の制御に、こうも簡単に介入されるとは。
 誤算は、この空間が情報統合思念体の観測下とは物理法則の異なる、隔離された空間であることであった。
 彼らにとって、ハルケギニア全体はホーム、利はエルフにある。

 タバサと長門有希は、まんまとあのエルフに捕らえられたのだ。

 薄れゆく意識の中、かろうじて長門は魔法学院に情報を飛ばす――。

 + + +

 二人のいない間に、トリステイン魔法学院も戦時体制に突入していた。
ルイズやキュルケたちも、従軍しないとはいえ、学院に派遣された軍人による教練を受けている。

 その中に混じって剣の稽古を受けていた平賀才人が自室に戻ると、
机に置かれたノートパソコンの電源が入っている。

 彼がパソコンの蓋を開けると、モニタは真っ黒のまま、白い文字だけが表示されていた。


YUKI.N>みえてる?


「なんだこれ――、長門さん!?」

 しばし呆けたあと、記された名前に気付き、キーボードを滑らせた。


『ああ』

YUKI.N>わたしたちの負け。わたしにはもう、タバサを助けることはできない

『なんだって?』

YUKI.N>わたしという個体は、もうすぐこの空間から消失する

『消える?』

YUKI.N>一方的な願いだと思っている。タバサを助けて。アルハンブラにいる

『長門さんはどうなるんだよ』

YUKI.N>元の世界に戻るか、完全に消失するか、どちらか

『そんな――』

YUKI.N>わたしが消えたら、わたしがこの空間に及ぼした影響の大半が消える。ルイズをよろしく

『ルイズがどうなるんだ』

 しかし返答はない。


「長門さん!?」
 才人は思わずノートパソコンのディスプレイを叩く。
 すると、思い出したように新たな文字が現れ、そしてパソコンの電源が切れた。


YUKI.N>虚無


「長門さん! ちくしょう、いったいどうしたっていうんだよ!?」
 思わずパソコンに向かって叫ぶ才人。

 だが、その大声は、部屋の外から聞こえた爆発音に掻き消された。

 才人が廊下に出ると、ルイズの部屋の扉が吹き飛んでいる。

「ルイズ!? 大丈夫か? なにがあったんだ!」

 煙が晴れると、木やガラスの破片が散乱する部屋の真ん中に、ルイズがへたり込んでいる。

「サイト……。わたし、またゼロになっちゃった……」

 才人はルイズの爆発魔法を直接目にしたことはない。
それでも彼女の口から、才人と出会う直前まで、どんな魔法でも爆発する「ゼロ」だったということは聞き知っていた。
 おそらくこの爆発が、彼女をゼロと呼ばせた魔法なのだろう。

 そして、そのとき才人の頭を過ぎったのは、同じくルイズから聞かされていた、
彼女がアンドバリの指輪によって洗脳されていた間の体験。
そして、ルイズが本物の虚無であったという、長門有希の言葉である。
 ルイズは確かに、虚無の魔法を唱えさせられたと話していた。
そして長門有希も、ルイズの虚無の力を証言していた。
 最後の一押しは、今、もう一度伝えられた「虚無」。
 あまりに話ができすぎている。

「ルイズ」

 才人はルイズの前に座り込み、彼女と目線を合わせる。

「ゼロなんかじゃない。ルイズは本当の系統に目覚めたんだ」
「ありがとう、サイト。でも、慰めなんかいらないわ」
「慰めなんかじゃない。ルイズ、前に虚無の魔法について話したよな?」
「え、ええ」
「試しにそれを唱えてくれ。部屋が吹っ飛ばないくらいのを」
「まさかわたしが虚無だっていうの? 出任せにも程があるわ」

「俺が今までに、ルイズに嘘をついたことがあったか?」
「ええ、あったわ。あのメイドとイチャイチャして――」
「それは悪かったと思う。でも、ルイズを思う俺の気持ちは本物だ。
――俺が本当にルイズを好きになる前、ルイズを尊敬していたのは、
ルイズが本物の貴族でメイジだったからなんだ。
今一度でいい、俺に初心を思い出させて、
ルイズ以外の女の子を忘れさせるために、ルイズの魔法を見せてくれないか?」

「……なによ、芝居がかって気持ち悪い。でもいいわ、一度だけよ。爆発するでしょうから離れてて」


 ルイズが唱え始めたルーンは、虚無の魔法、イリュージョンのものだった。
 単語の一つ一つが才人に心地よさを覚えさせ、ガンダールヴのルーンが光り輝く。
 ルイズもまた、以前エクスプロージョンを唱えようとしたときとは違う、
体の中にある力の流れが、一方向に放出されるような感覚を覚える。

 ルイズが詠唱を完成させると、二人の間には、光とともに人間の像が現れる。

 それは、白銀の鎧に身を包み、デルフリンガーを構えた姿の平賀才人であった。

「わ、わたしったら、なにあんたのこと思い浮かべてるのよ! えいっ、えいっ、消えて!」

 ルイズの言葉に従い、虚無の虚像は音もなく消える。

「ルイズ……、今の俺、なんか表情が……。お前の頭の中じゃ、俺ってあんな風に見られてたのか」
「な、なんにも聞こえないわ。今のは事故よ、事故」
 顔を赤らめ下を向くルイズ。

 しかし才人は、そんな彼女を優しく抱きしめた。
「でも、ありがとう。何も言われてないのに、使い魔の姿を思い浮かべるなんて、そうそうできやしないぜ」
「恥ずかしいからそれ以上言わないで――」
「それに、虚無の魔法が使えたじゃないか。ルイズはゼロなんかじゃない。
四系統を使いこなす天才でもない。伝説――だったんだ」
「――わたしが、虚無」
「ああ。……だけど、どうなっちゃうんだろうな、俺たち。伝説だぜ――?」


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