あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゴーストステップ・ゼロ-07a


「ヒュー、今日は王都まで出かけるわよ。」
「ん?ああ行ってらっしゃい。」
「何言ってるの、アンタも来るのよ。」
「なんでまた?」
「アンタねぇ、この間寝具を買ってあげるって言ったでしょう?
 それに着替えだって必要だし、あとそれ。」

と言いつつルイズはヒューの右手を見る、ヒューもつられて見て納得する。
ギーシュとの決闘をした日の夜、あまりワイヤーは使用しない事になった。理由としてはサイバーウェアがばれると色々厄介な事になりかねないというのがルイズの意見だった。
曰く「折角召喚した使い魔がアカデミーで解剖なんてされたら…云々」という事らしい。

「そうだな、確かに何か武器が欲しいところだ。」

ちなみにヒューが今持っている武装は、右手に仕込んである<ワイヤード・ハンズ>を始め、隠密性が高い物が多い。一応、小火器程度は鞄の中に放り込んでいるが、殺傷能力・隠密性等々の理由で使用する気は無かった。
しかし、そうなると手持ちの武装に不安が出てくる…。今の所、この間の決闘騒ぎが尾を引いており、生徒達はヒューの事をメイジなのか、それとも平民なのかと推測している状況だ、それなりの理由がない限りこの間の様な騒ぎにはならないだろうが、用意しておく事に越した事はない。

「分かったらさっさと行くわよ、王都まで馬で行っても結構かかっちゃうんだから。」
「ん?馬?」



ゴーストステップ・ゼロ シーン07a “馬と竜と王都への道”

    シーンカード:バサラ(意思/まったく新しい情報や状況の判明。イマジネーション。)



「ちょっと待ってくれ、ルイズお嬢さん。
 馬っていうのはまさか“これ”の事か?」
「何言ってるの、“これ”以外に馬っていう生き物がいるなんて私は聞いた事が無いわよ。」

今、ヒューとルイズは厩舎の前にいる。厩舎の中には葦毛・栗毛・黒毛・白毛と様々な種類の馬がおり、中には誰かの使い魔なのか頭に角が生えた種類もいる。
ヒューが呆然としていると、王都に出かけるのか学園の生徒達が自分の馬に乗って次々と走り去っていく。

「さ、アンタの分の馬は昨日言って用意させといたわ、気性は穏やかなのを選んでもらったから安心なさい。」

御主人サマは栗毛の馬を指してご機嫌にしている、そんなルイズに対してヒューは済まなさそうに口を開く。

「あー、ルイズお嬢さん」
「何よ」
「悪いが無理だ」
「何が?」
「馬」
「は?」
「いや、こういった…何と言うか、生き物に乗って移動とか俺がN◎VAにいた頃にはやった事が無いんだ。」
「馬に乗った事がないって、どうやって移動してたのよ。」
「リニアやらヴィークルだな」
「何それ…ああ、いいわその辺の事を聞くと話が長くなるのは分かりきっているもの。
 となると困ったわね、教えながら行くとなるとさすがに無理があるし…ん?」

ルイズがどうしようかと考えていると、背後から肩を叩かれた。振り向くとそこにはキュルケとその友人タバサが立っている。

「な、キュルケ何のつもり?」
「用があるのは私じゃないわよ?」
「じゃあ、何よ!」
「用があるのは私」
「タバサ、貴女が?…何の用なわけ」

用事があるのはタバサの方だった。
しかし、それはルイズにとっては意外に思えた。ルイズにとってタバサという少女は、おおよそ他人に関心を寄せるような人物には思えなかったのだ、それこそ「人形の様な」という表現がぴったりくる少女。
魔法に関しては学園内でも有数の力を持ち、座学でもルイズには及ばないものの優れた成績を残している。実際彼女に嫉妬めいた気持ちを抱かないではなかったが、そういった事よりも自分の事を考えなくてはならなかったのであまり意識はしていなかった。

「私が王都まで連れて行ってあげてもいい」
「そりゃ助かる」
「アンタは黙ってなさいヒュー、どうせただじゃ無いんでしょう?」

ルイズの言葉に肯定の頷きをタバサは返す。

「貴女の使い魔に興味がある」
「私の使い魔?唯の平民よ、ちょっとした手品が得意な、ね。」
「ギーシュの『ワルキューレ』…、あの切断は魔法では再現できなかった。それにあの移動方法にも興味がある。
 教えてくれればこれから何かあった時に色々協力する。」
「そいつはありがたいね。どうだろうルイズお嬢さん、ここはこの…タバサ嬢の提案に乗るっていうのは」
「は?何勝手に決めてんのよヒュー!」
「最悪、アカデミーとやらに連絡がいっても?生きたまま解剖とか、俺としては遠慮したいんだがね。」
「う…、分かったわよ!但し、教えるのは今夜、私の部屋で。それで良かったらその提案に乗ってあげる。」
「分かった、感謝する。
 じゃあ、こっち。」

交渉を終えた一行はタバサを先頭にゾロゾロと学園の外へと出て行く。

「なあ、こんな原っぱに来てどうするつもりだ?」
「いいから黙ってなさい。」
「あら、ヒューってばタバサの使い魔を見てなかったっけ?」

ヒューの疑問にルイズは不機嫌そうに答え、キュルケは不思議そうに尋ねる。
その会話の最中、タバサは口笛を吹く。

「ああ、俺が来た時はコルベールの旦那とルイズしかいなかったからな。
 俺が繋がりを知っている他の使い魔っていうとキュルケのフレイム位じゃないか?」
「そうなんだ、ふふ。
 じゃあ吃驚するわよ、なんたって今年一番の大当たりだもの。」
「へぇ、そいつは楽しみだ。
 そういえば、この人数で乗るっていうことは結構大きな生き物なのか?」
「黙って待てないの?見れば分かるわよ。」
「…来た」

タバサのその言葉に周囲を見回すが特に変わった所は無い…いや森の方から何やら大型の生物が飛んで来るのが見える。
瞬く間に近付いて来たその生物を見てヒューはこの世界に来て恒例の頭痛に苛まれた、それは空を飛ぶ巨大な蜥蜴だった。
いや、これはドラゴンとかいう想像上の怪物だったか…。多分、死国やカムイST☆R辺りに行けば見れるだろうが、幸いというかヒューは見た事が無かった。

「…ニューロ…」

航空力学など聞きかじった程度の知識しかないヒューでも翼と身体の大きさに違和感を感じていたが、恐らく魔法の力でも併用しているのだろうと予想する。
このドラゴンを見た時、ヒューは一つ決めた…、もう難しく考えるのは止めようと。思考停止とも取れるだろうが、実際はニューロエイジにおける各技術に対するスタンスに近い。
要は使えるものならば致命的なモノでない限り気にする事は止めようという事だ。

「しかし、いつ見ても貴女のシルフィードは見事ねタバサ。」
「こいつは、ドラゴンってやつかい?」
「そう、タバサは風が得意だからウィンドドラゴンが呼び出されたのよ。
 確かまだ幼生のはずだから、成長すると10メイル位になるのかしら?」

ルイズの問いに頷く事でタバサは答えながら、甘えるように鳴くシルフィードの背中に乗って他の3人にも乗るように促す。背中に鞍等は付いていなかったが、背ビレがあったのでそれにつかまる事にする。

「じゃあ行く、背ビレは離さないように気を付けて。」
「分かってる。正直ゾッとするがね。」

タバサの注意とヒューのその言葉を聞いていたのか、シルフィードは一声鳴いて宙へと舞い上がっていった。
シルフィードの挙動にも慣れた頃、ヒューはルイズに質問をしはじめる。

「なあルイズお嬢さん、ちょいと質問があるんだけど良いかい?」
「長くならないのならね。」
「こっちにはこのシルフィードみたいに高速で空を飛ぶ生き物や馬が交通の主流なのか?」
「そうね、基本的には馬とか馬に引かせた馬車が交通の主な役割を担っているわね、海や大きな河なら船を使っているわ。
 後、アルビオンに行く時や内陸に急いで大量の物資を運ぶ時にもフネを使っているの。
 タバサのシルフィードみたいなドラゴンとかは存在自体が希少で数がいない上に、あまり多くの荷物を運べないから急使や騎士の乗騎になるのが一般的ね。」
「ちょっと待ってくれ、水上を行く船と陸上を行く船というのはどう違うんだ?後、陸上の運搬で使う馬車があるのに船を別に言うという事は何か意味があるのか?」
「え?ああ、そういう事ね。アルビオンや内陸に対して使うフネっていうのは“風石”を使っているフネの事。」
「“風石”?風っていう事は風の魔法か何かが関係してるのか?」
「ええ、風石を積んだフネは空中に浮く事が出来るのよ。流石に大型になればそれだけ大量の風石が必要になるからそうそう簡単に飛ばせないけど。」
「あら、じゃあヒューの故郷ではどんな運搬方法だったの?」

2人の会話を聞いていたキュルケが、興味をそそられたのか横から話に入ってくる、タバサも興味深げに此方を見ている。
ヒューがルイズの方を見ると、ルイズは諦めたように溜息を付いてキュルケとタバサを見た。

「他言無用…誰にも話さない事を杖に誓えるのなら言ってもいいけど。」
「分かった、誰にも言わない事を杖に誓う。」

ルイズの真剣な視線にたじろぐキュルケだったが、タバサは躊躇する事無く肯定の意を示してキュルケをじっと見つめる。

「タバサ…。はぁ、分かったわよ話のネタに出来ないのは残念だけど誰にも言わない、言いたい時には貴女の許可を得る事を杖に誓うわ。ついでに今からの話を我が家とヴァリエールの争いに利用しない事も誓おうじゃないの。
 どう、これで満足?」
「いいでしょう、じゃあヒュー話して頂戴。」
「ああ、俺がいた所では生き物を使用した運搬方法はほとんど廃れている。まぁ、密林の奥地やらのどうしようもない場所ならどうだか分からないけどな。」
「ちょっと待って頂戴、じゃあどうやって大きな荷物を運んでいるのよ?」
「それを今から説明するのさ。さて、俺が生活していた俗に言うニューロエイジでは魔法というモノ・技術は無いものとされている、本当かどうかは分からんがね。
 噂じゃあバサラとかマヤカシなんていう能力者やアヤカシと呼ばれる魔物がいるっていう話だけど、幸か不幸か俺は会った事が無い。」
「貴方メイジじゃなかったの!?それに魔法が無いって、じゃあどうやって生活していたのよ?」
「俺は君たちが言うところの平民だよ。それと、俺の所では魔法に代る技術が発達したんだ、それも色んな技術がね。」
「なら、その外套のマジックアイテムもその技術で作ったモノ?」
「ん?ああ、そうだな…こいつは<Model.2002>っていう代物で熱光学を利用して周囲の風景を表面に投影する事で迷彩効果を得られるようにした装備だ…簡単にいえば“動く絵を生地にした服”とでも言えばいいのかな?
 キャッシュ…金さえ積めば誰でも購入できる。投影する際の技術的なアレコレは専門家じゃあないから勘弁させてもらう。
 と、話が逸れたか、…運送方法の件だが車輪が4つある馬車を思い浮かべてくれ、そいつが基本だ。それと今から説明する事はそういうものだと一応納得しておく事、疑問は今夜まとめて答える。」

キュルケとタバサが頷いた事を確認したヒューは簡単に説明を開始する。

「とりあえず馬車を引くには馬が必要だが、これには色々と問題が出る。一番大きいのは動力である馬の管理とその費用だ。馬は生き物だからな、ただそこにいるだけで食費や衛生管理が必要になる、健康の為にも過剰労働も避けないといけない。
 そこでこう考えたヤツがいた≪馬を使わずに何とか馬車を動かせないか≫ってね、後そいつはこうも考えたのさ≪できれば生き物は使わない…何かで≫。そうしてそいつは動力機関…要するにカラクリで動く馬を作り出したんだ。
 一度そのカラクリが出来れば後は、坂道を転がり落ちる様にその技術が発達していった、引かせるんじゃなくて車輪に対して直接動力を伝えて動かす事で操作性を上げたり、そいつを使って空を飛んだり海を渡ったりするようになったんだ。」
「な、何ていうか俄かには信じがたい話ね。」
「けど、筋は通っている。」
「じゃあ納得する証拠を見せようか。」
「あるの?」
「ああ、今目の前にあるだろう?」
「その外套…」
「その通り、君らはこいつの能力を見た時マジックアイテムと言っていたな?という事は魔法ならこれと同じ事ができるかも、と思っているだろう、じゃあこいつを調べてその欠片もなかったら?」
「成る程、魔法と同様の事が出来る技術がある証明になるわね。」
「とは言っても壊されると困るんだが、できるかい?」
「大丈夫、『ディティクト・マジック』を使う。」

そうヒューに答えると、タバサはヒューに向かって『ディティクト・マジック』を使う。しかしヒューが言うとおり、魔法に反応する光は瞬きすらしなかった。
その光景はタバサとキュルケはもとより、ポケットロンとウォッチャーを知っているルイズにもヒューが言う事が現実の事だと理解できた瞬間だった。
ルイズは己の左手首を見る、そこにはヒューから渡されたウォッチャーが巻かれている。そうするとこれもマジックアイテムではなく、ヒューが言っていた通り“道具”なのだろうか…。

「ちょ、ちょっとタバサ!これ、これにも掛けてみてちょうだい。」
「何、ルイズその安物のブレスレットは?」
「いいからお願い!」
「分かった」

結論:光りませんでした。

「で、結局そのブレスレットは何なのよ?」
「多分ヒューからの貰い物」
「え!それ本当なのルイズ?」
「う、うん。感覚同調が出来ないからその代わりにって。」
「それは何?」
「ウォッチャーっていう私専用の道具、ヒューのポケットロンと繋がっていて話が出来るの…。後、音や絵を記録したり時計でもあるって…。」
「なにそれ!そんなのマジックアイテムにだって無いわよ!」
「じゃあ、使ってみて」
「え?」
「私の絵を記録してみる。」
「う、うんやってみる…ヒューどうやるの?」
「映像の記録なら、ウォッチャーを起動してガイダンスに従ってやれば簡単にできる、何事も経験だから色々試してみるといい。やばかったら警告が出るから、その時は一旦止めて初期画面に変わってからもう一度やり直すんだ。」
「わ、分かったわ。ん、んっ“ディアーナ”起きてちょうだい。」

ルイズが自分の手首にそう語りかけると、手首の内側にあるディスプレイに光が灯り可憐な声がルイズに返事を返す。

【おはようございます、マスター・ルイズ。
 現在時刻午前10時03分、健康状態は良好と判断いたします。ご用件をどうぞ。】
「え、っと。絵をとりたいのだけど。」
【了解しました。映像記録ですね?映像記録用レンズを展開いたします。記録モードはいかがいたしましょう?】
「記録モード?」
【はい、ただ今メモリの空き容量は約8クリスほどあります。最高品質における動画モードだと80時間、静止画像なら8千万枚程保存が可能になります。】
「じゃ、じゃあ動画モードで1分記録した後、1枚静止画像をとってちょうだい。」
【承知いたしました、映像記録用レンズを対象へ。手ぶれ補正モードで撮影されますか?】
「手ぶれ補正って、なに?」
【説明いたします。手ぶれ補正モードは周囲の振動や手の揺れ等で撮影した画像がぶれないようにする、もしくはぶれてしまった画像を修正をする機能です、不慣れな内は使用する事をお勧めいたします。】
「分かったわ、じゃあおねがい。」
【はい、撮影する画像をディスプレイに投影いたします。撮影を開始される時は音声、もしくはジョグダイアルで入力をお願いいたします。】

音声による問答が終了すると、ディスプレイと反対側にあるパーツの一つが開いて円形の硝子板が現れる。
ルイズがディスプレイを見ると、その円形の硝子板が向かっている場所が映っていたのでそれをタバサへと向けて「始め」と命じると、ディスプレイに数字が現れた。小鳥が囀るような音と共に刻々と減っていく所を見ると、恐らくこれが0になれば1分が経った事になるのだろう。
そうして数字が0になり音が一つ鳴ると手首の“ディアーナ”から再び声が響いてくる。

【動画及び静止画像の撮影終了いたしました、確認いたしますか?】
「ええ、お願い。あ、少し待って。」

ルイズは一度停止をかけると、キュルケとタバサにもディスプレイが見えるようにして再生を命じる。
ウォッチャーの小さな画面ではあったが、その画面内にはタバサが映っていた。なびく髪、瞬き一つまで、全て忠実に1分前のタバサがいる。
動画が終了した後も3人は彫像の様に固まったままだ。
そんな3人の止まった時を動かしたのはヒューではなく、ある意味一番ルイズに忠実な存在“ディアーナ”だった。

【いかがでしょうかマスター・ルイズ、ご不満であればただいま撮影した画像データを破棄し、新たに撮影を開始いたし
ますが。】
「え?あ、ああいいの大丈夫。そうね、データは破棄しておいて頂戴、撮影ももう終わり。
 何かあったらまた呼ぶわ。」
【承知しました。またのご利用をお待ちしております。】

そう返答すると、ウォッチャー改め“ディアーナ”は元の素っ気無い黒いディスプレイに戻っていた。
3人は顔を見合わせ、溜息をつくと頭痛を堪えるような表情になる。

「凄い…」
「そうね、多分今のままじゃ私達はこれの足元にも及ばないわ。」
「ええ。だけど、“ディアーナ”はどうやって生きているのかしら?」
「あれはだたのバディだよ。」
「ばでぃ?」
「ああ、お嬢さん達流に言うなら、身体を持っていないゴーレムってところかな。
 最近では勝手に生まれたりしてるみたいだが、要するに食堂にアルヴィーっていうドロイド…ゴーレムがあるだろう?あれと同じものでね、決められた事を定められた手順でこなして、持ち主の手助けをする擬似人格プログラムの事をそう呼ぶのさ。」
「さっきの反応を見るとガーゴイルに近い、じゃあ維持に使うのは何?
 ガーゴイルやゴーレムは一応維持に魔力を必要とするけど、これは魔力を使っていない。」
「これの維持は電力を使っている。」
「電力?」
「雷と同じ力だよ」
「雷!?」
「とはいっても全く同じものじゃないけどな。」
「じゃあ、貴方達は魔法を使わずに雷が起こせるの?」
「というか、それがなかったら生活が成り立たなかった。ある意味、俺の故郷のアキレス腱だな。」
「アキレスって?」
「俺の故郷の神話の登場人物でそういうのがいたのさ。そいつは無敵の肉体を持っていたんだけど、その部分だけが普通の人間と変わらなかった。で、最終的にはその弱点を突かれて死んじまった故事から、弱点を示したりする時に使うようになったんだよ。」
「ちょっと!じゃあ“ディアーナ”ってその内動かなくなるの?」
「いや、そこら辺は安心してくれ。そいつは太陽電池で稼動しているから、故障したり壊したりしない限り動くはずだ。バッテリー…電池の耐用年数があるから永久とはいかないが、多分ルイズお嬢さんが死ぬまでは動き続けると思う。
 ただ、ある程度の時間暗闇に放置していると、再充電まで動かなくなるから気を付けてくれ。」
「ある程度ってどの程度よ。」
「1週間位か、大体2~3日位だと思っていれば大丈夫だ。」
「ところで太陽電池って何?あの太陽が入っているとか言わないでよね。」
「太陽電池っていうのはそういう意味じゃ無い…、そうだな正確には光電池って言うのが正しいか。
 そいつのベルト部分には光に反応して電気を作り出す仕掛けがあって、そいつの動力源になっている。でその溜め込まれた電気を使い切るのが大体さっき言った時間っていう訳だ。」
「じゃあヒューが持っているポケットロンもそうなの?」
「そうだな、多分そうなるはずだ。」
「あら、ヒューも同じ物持っているの?」
「ん?ああ、一応な。こいつは俺のだから誰かにやるって訳にはいかないけど大体おなじものだよ。
 ところでお嬢さん方、王都っていうのはあの街の事かな?」

ヒュー達をのせたシルフィードの向かう先には、城を中心に据えた町並みが広がっていた。
あれこそがトリステインの王都トリスタニア、今日の目的地である。



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