あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの社長-18


「ふむ…召喚銃を盗まれた事にしてしまう…か。」
「…少し早計だったかしら?考えてみれば、別に今なくっても必要なときだけ返してもらえばいいわけだし。
そんな遠くに…例えば他国に貸し出してしまっていると言うわけではないのでしょう?」

他国どころか、すぐ近く、この学校の教師であるジャン・コルベールの手元にあるのだが。
もともと、コルベールに貸与した理由は、海馬瀬人により召喚銃の正体が『銃型のデュエルディスク』であることがわかったためである。
デュエルディスクは、使い方次第ではメイジの能力をもはるかに凌駕するモンスターや魔法を使う事ができる危険な代物でもある。
これが安易に悪用されないために、下手に宝物庫の中にしまっておくよりも信用の置ける人物に預けた方がいいと判断したからである。
事実、難攻不落とも噂されたとある貴族の宝物庫も、ここにいるミス・ロングビル…土くれのフーケに苦も無く盗み出されてしまった事があった。
学院の宝物庫はといえば、教師が交代制で見回りをする事になっている上に、平民の衛兵もいるが、
実のところ掛かっている『固定化』などの魔法に信用を置きすぎているので、その教師たちであっても危機意識が低いため、決して安全とはいえない。
それならば、やはりコルベールに預けておいた方が安全だろう。
だが、それに関しても問題が無いわけではない。
もちろんコルベールへの信用がという意味ではない。
彼はオスマンが、この学院の教師陣の中でもっとも信頼している人物である。
『炎蛇』と呼ばれる二つ名。
かつてはトリステイン王国魔法研究所実験小隊の小隊長であり、戦闘のエキスパートであった。
そして、それだけの強い力を持ちながらも、彼は命の尊さを理解している人物だった。
かつて彼が犯してしまった罪はいまだに彼を責めつづけている。
だが、同時にそれは、コルベール自身がもつ優しさの証明でもある。
彼ならば、恩人の形見である『デュエルディスク』を正しく使う事ができるであろう。
では、なにが問題か。
宝物庫の中でほこりを被っていた上に、アカデミーでも全く使い方がわからずガラクタ扱いされていたとはいえ
登録されている以上は、すでに『召喚銃』はトリステイン王国の貴重なマジックアイテムである。



元の持ち主とはいえ、オスマンが勝手に譲渡や貸与してしまうわけにはいかないのである。

(…まぁ、ばれないとは思っとるんじゃがのぉ…)

だが、もし盗まれてしまったのならば、どうせガラクタだし仕方ないだろうですむレベルの代物でもある。
いちいち国の宝だなんだと枷をつけておく必要など無いと、オスマンは思った。

「ふむ…しかし、どうやって盗み出す?いや、正確には盗まれた事にする…か。
宝物庫の扉もその周囲を固める壁も含めて『固定化』の魔法が掛かっている。
それも、スクウェアクラスのメイジによるものじゃ。
土くれのフーケがいかに強力なメイジとはいえ、あれは簡単には破れんじゃろう。」
「そうですね、私は所詮トライアングル。何度か調べましたけど、やはりあの固定化を破るのは難しいようです。
でも、今度盗みをする土くれのフーケは強力ですよ?なにせ、トリステイン魔法学院の学院長が味方にいるのですもの。」

ふふっ、と笑いながらとんでもない事を口にする。
オスマンも見事な返答に思わず笑い出した。

「ほっほっほ、違いない。どうせ消えて無くなるのじゃ。最高のメイジにして盗賊にして幻想『土くれのフーケ』
ならばなんでもありじゃな。面白くなってきたわい。」







「おじいちゃ…祖父は、私の故郷であるタルブの村に、ふらっと現れたそうなんです。
何でも、気がついたらここについていたとかで、持ち前の明るさで村の人たちともすぐに仲良くなっていって、いつしか村に住み着いていました
ある日、村が大量のオーク鬼に襲われた事があって、そのときに祖父は見たこともない亜人たちを従えたり、
魔法を使ったりしてオーク鬼たちをなぎ倒していったそうです。
祖父は一躍村の英雄になったのですが、メイジでもないのに、杖もないのにそんなことができるなんて知れたら
国から目をつけられると、村中皆で秘密にしていたんです。」
「このカードから察するに…君の祖父も海馬君と同じデュエリストだったんだろう。
これ以外のカードと、デュエルディスク…これや海馬君の腕についていたようなものとかがあったと思われるのだが…
なにか、そう言うものは残っていないのですか?」

コルベールは傍にあった召喚銃を指し、シエスタに聞いた。




「祖父には昔からの友人という亜人の知り合いの方がいました。
普段は姿が見えないのですが、祖父曰く、いつも傍にいてくれると言っていました。
オーク鬼の騒動のときも、祖父の傍で一緒に戦っていたそうです。
実は、私も何度かお話したことがあるんです。
見た目は怖そうなんですけれど、話してみると優しい人なんです。
でも祖父が亡くなった時、このカード以外のカードとデュエルディスク…って言うんですか?
それをもって、姿を消してしまったんです。」
「なんだ。それじゃあどこにあるのかわからないじゃない。」

ルイズが残念そうに呟いた。
海馬の言っていた元の世界。
その手がかりがつかめるかもと思ったのに、文字通り消えてしまっていたとは。

「それ以来、その亜人は姿を現していないの?」
「一度だけ…。私がタルブを出て、ここにお仕えする事が決まった日に、祖父の墓参りをしにいったんです。
一通り報告をしてふと顔を上げると、いつのまにかそこにいらしていたんです。
『シエスタ。僕は君を魔法学院などにはやりたくは無い。
でも、君が決めた事だから、無理には止めない。
でも、つらいことがあったら、すぐ戻ってくるんだよ。』
と言って、また姿を消してしまったんです。
私、ユベルさんには色々と聞きたい事があったんですけど…。」
「ユベル…それがその亜人の名前?」
「ふむ…とりあえず、海馬君が戻ってきたら、この話を伝えてみよう。
もう夜も遅いし、ミス・ヴァリエールはとりあえず部屋に戻りなさい。
海馬君モそのうち戻ってくるだろ――」

と、コルベールが言いかけたとき、部屋の外から爆音が響いた。
と、同時にグラっと辺りが揺れたような感覚がした。

「なっ…何!?地震?」
「違う!これは…本塔の方だ!」

4人は急いで本塔の方へと駆けつけた。
4人は目を疑った。本塔の傍には30メイルはあるかという巨大なゴーレムがそびえ立ち、一心不乱に本塔を殴りつづけていた。
恐ろしい事に、スクウェアメイジ数人がかりでの強力な『固定化』の魔法がかかっているはずの本塔の壁が、
少しづつひび割れていっているのである。

「うそっ!?何よあのゴーレム!本塔の壁を破壊しているのっ!?」

キュルケの驚きは、その場にいたメイジ全員の心の代弁だったのかもしれない。
強力なはずの本塔の壁を、物理力だけで破壊するなど、そんなゴーレム聞いた事がなかった。



驚いている間にも、少しづつ壁のひびは広がっていっている。
と、そのときルイズが、ゴーレムの肩の上に人影を発見した。

「見てっ!あのゴーレムの肩の所に誰かいるわっ!」

つられて全員の視線がゴーレムの肩に集まる。
遠く、夜の暗闇にまぎれてよくは見えないが、フードを被りマントを羽織った人影が、確かにそこに見えた。

「巨大な土のゴーレム…まさかっ!?あれが土くれのフーケっ!?」



ゴーレムの肩の上にいたのは、フードとマントで見を隠した土くれのフーケこと、ロングビルだった。
ロングビルは辺りを見回すと少しづつギャラリーが増えてきている事を確認した。

「誰にも破れなかった宝物庫の固定化を破れるほどのメイジだと言う事をアピールすれば、
おいそれと追いかけて捕まえようなどとは思わないでしょうね。」
「うむ、言っちゃなんじゃがうちの教師陣は、そう言うのが集まっているからのう。」

ロングビルのいる肩から少し手前。ゴーレムの胸の位置から、別の声が返事をした。
そこにいたのは、ロングビルと同じように姿を隠したオスマンだった。
ゴーレムの胸の位置に足場を作り、固定化を解除まではいかなくとも、弱体化させる魔法を掛け、破壊のアシストをしていたのである。
もっとも、その姿は周りからは死角になっており、まるで打撃だけで壁を破壊しているように見えるのである。
ロングビルとオスマンの立てた作戦はこうである。
二人がかりで強引に本塔の壁をゴーレムで破壊する。
その後メッセージカードを残して、オスマンはそのまま学院長室へ帰還。
ロングビルは大声で犯行をアピールした後ゴーレムで学校外へと逃亡。
ゴーレムを学校外で土へと戻した後、何食わぬ顔で学院長に細事を報告にくる事でまず第一幕を終了とすると言う作戦であった。

「しかし、こういう盗賊みたいな事も楽しいのぉ。癖になりそうじゃ。」
「絶対に止めてください。これが終わったら、どうせ始末書の嵐ですよ。」
「ふん。さて、もう一撃くらいかの…ってうぉっ!?」

オスマンが気を緩めたとき、いきなり火球がゴーレムの方へ飛んできた。
火球はゴーレムの背中に当たったが、ゴーレムはびくともしなかった。

火球を打ち込んだのはキュルケだった。




「土くれのフーケだかなんだか知らないが、人の学校で好き勝手暴れてもらっちゃ困るのよね!
ファイアボール!5連打ぁ!!」

キュルケが呪文を唱えると、5個の火球が杖の前に生まれ、一直線にゴーレムに向かって走った。
火球5個を直撃したゴーレムは、グラっと少し体制を崩した。
揺れるゴーレムの肩の上で、ロングビルはチッと唇をかんだ。

「くっ…後一発で壁が壊れるんだ。一気にぶち破る!」

「ミス・ツェルプストー!やめなさい!ここで戦闘をすれば被害が増える。
何より、相手の実力もわからぬうちにむやみに手を出すものではない!」

コルベールが必死に制止を呼びかけたが、キュルケは聞く耳持たなかった。

「こそ泥が好き勝手暴れているのを見てみぬ振りなんてできませんわ。
そうでしょう?ルイズ!」

ハッとコルベールが目をルイズに向けると、ルイズもまた杖を構え、呪文を唱えていた。

「やめたまえ、ミス・ヴァリエール!第一君は――」
「ここで何もしないなんて、貴族じゃないわ。ここで逃げたら、それこそ『ゼロ』じゃない!」

ぎゅっと杖を握る手に力が入る。
たとえ魔法が失敗しても、爆発だって攻撃にならない事はない!

「ファイアボール!!!」

当然、火の玉は起こらなかった…が、失敗魔法による爆発は、ゴーレムの右ひじの部分で発生し、
ゴーレムの右腕を吹き飛ばした。

「や…やった―――」
「まずい!!!」

ルイズの歓喜の声と、コルベールの危惧の声はほぼ同時だった。
壁を貫こうと振り上げた右腕の速度がルイズの爆発により向きを変えられ、
折れた右腕は、ルイズの立ちのほうへと加速しながらつっこんできた。

「しまった!」「いかん!」

ロングビルとオスマンもそれに気づき、杖を構えたときにはもう遅かった。
右腕がルイズ達のいた場所に突っ込み、黙々と土ぼこりをあげていた。
誰もがルイズ達の死を予感した。



いや、死を免れても大怪我は必死…と、思ったそのとき、
土煙の中から一筋の光が照らされていく。
そして、土煙が晴れたときには、光の壁のようなものに包まれた、ルイズ達四人の無事な姿があった。
そして、その壁の中にもう一つ、天使のような翼を持った、小さな黒い生き物が浮いているのが見えた。

「ハネ…クリボー…?」
「クリクリィ!」

そう声を上げると、ハネクリボーはぼぅっと光、姿を消した。
他の3人も、ゴーレムのところにいたロングビルとオスマンも、何が起こったのかわからない様子だった。
はっと正気を取り戻し、ロングビルはゴーレムを操り、残った左腕で本塔の壁を打ち崩した。
そしてすばやく中に入り、メモを残してまた戻った。

「OK、後は作戦どおりに!」
「じゃが…あれは一体…?」
「それは後に!早くしないと捕まってしまいます!」

言い切る前にロングビルは魔法で土煙を作り出し、誰にも気づかれないようにオスマンを降ろし、
自分はゴーレムを従えて学院の外へと移動した。

「くっ、しまった!土くれのフーケが!」
「いや、とりあえず怪我人がいないかが先だ。シエスタ君、君は学院長に連絡を…」
「その必要はない。」

オスマンは、何食わぬ顔でコルベールたちの前に姿をあらわした。

「君達以外の生徒はとっくに逃げ出していたわい。君たちは、怪我はないかの?」
「いえ…しかし、土くれのフーケを取り逃がしてしまいました。それに…」

ルイズは落ち込んだ様子で告げた。
フーケを取り逃がした事よりも、自分の魔法のせいで一歩間違えば皆が大怪我をしていたかもしれない事の方が
ルイズの心に重くのしかかっていた。

「もうわけがわかんないわ…土くれのフーケが現れたり、ゴーレムの腕が飛んできたり……後、あの光った羽の生えたの!
あれ、さっきのあなたのカードの奴よね!あなた、セトみたいなことができるの!?」

キュルケはシエスタの胸元に手を突っ込んで強引にハネクリボーのカードを取り出そうとした。

「きゃっ!そこちがいま…あっ…ダメです!」

少女二人の絡み合いを横目で見ながら、コホン、とオスマンは真面目な口調でこう言った。

「とりあえず今、ミス・ロングビルに追跡をさせておる。
明日盗まれたものの確認と、土くれのフーケの捜索を行うから、君たちは部屋に戻って休みたまえ。
ミスタ・コルベール。手伝ってくれたまえ。」
「構いませんが、オールド・オスマン。そう言う話は横目で別の場所をちらちらよそ見ながらするものではないと思いますが。」







翌日。
早朝から宝物庫では教師陣と現場に居合わせたルイズ、キュルケが集まっていた。
壁にはでかでかと、『召喚銃、確かに領収いたしました。土くれのフーケ』と言うサインが書き込まれていた。
教師陣は「やれ衛兵が悪い」だの「やれ巡回をしていた教師はだれだ」打の責任の押し付け合いを始める始末であった。
当直であったのはミセス・シュヴルーズであったが、サボって自室で寝ていたため、顔を真っ青にして泣き出していた。
それがわかった途端、全員の批難はシュヴルーズに集中したが、オスマンの一言で全員が黙らざるを得なかった。
オスマンが指差したのは、この宝物庫に開いた巨大な穴。

「あの強力な『固定化』を破るほど強力なメイジとゴーレムじゃ。たとえこの場の全員が真面目に警備をしていたとしても、勝てたかどうか…。
じゃから、ミセス・シュヴルーズ。涙を拭きなさい。君だけに責任があるわけじゃない。」

優しげな表情で語るオスマン。
名役者とはこのことである。
キッと顔を上げてオスマンは教師陣に向けて言った。

「犯行現場にいたのは、コルベール君と君たち二人だね。」

シエスタは平民であるため、呼ばれなかった。
キュルケとルイズはコルベールの後ろから一歩前に出て説明を始めた。

「コルベール先生の研究室にいた私たちは、本塔のほうからものすごい音がしたので、先生と一緒に本塔のほうへ駆けつけました。
すると、巨大なゴーレムが本塔を殴りつけていたのです。」
「塔の壁を砕いて穴をあけたフーケは、そのまま中に入り、その後何かを抱えて外へ出てきました。
そして煙幕を張って逃亡したようです。煙が晴れたときには、ゴーレムの下だった土の塊が残っているだけでした。」
「ふむ・・・」

オスマンが髭を撫でつつ考えているようなしぐさをしていると、ロングビルが宝物庫へと現れた。

「オールド・オスマン、ただいま戻りました。」
「うむ、調査の方はどうだったかね?」
「はい、あの後必死に捜索をしたのですが、残念ながらフーケを見つけることはできませんでした。
しかし、近所の農民から、フーケと思われる黒づくめの人物が、近くの森の中の小屋へと入っていくのを見たという情報を得られました。」





場がざわっ…と喧騒に包まれる。

「一体場所はどこだね!?」
「歩いて半日、馬で4時間と言ったところでしょう。」

明確な場所を指示され、教師たちは口々に『すぐに王室に連絡を』だの、と声を上げた。

「静粛に。…おそらく、それがフーケのアジトであろう。
ならば、これより捜索隊を編成する!だれか!我こそはと言うものは杖を上げい!」

オスマンの突然の提案にまたも室内でざわめきが起こる。
相手はスクウェアクラスの魔法をも打ち破るゴーレムを操るメイジ。
生半可な相手ではないことは、本塔の宝物庫に開いた大穴が物語っている。

「オールド・オスマン、王室衛士隊に連絡をとって、包囲網をしいては…?」

教師の一人、ギトーが提案をした。
なるべくなら自分が関わらずにすむようにと思っての発言であると、すぐに見抜いたオスマンは、それを静かに否定した。

「今から連絡しても遅いわ。衛士隊が到着するころには既にフーケはまた姿を消しておる。
今すぐに出発し、我々の手で解決しなければならぬ。」
「ではそのお役目。私に行かせてください!」

杖があがった。
教師たちの中からではなく、杖を上げたのは横にいたルイズであった。
慌ててシュヴルーズが声をかける。

「ミス・ヴァリエール!あなたは学生ではありませんか!ここは教師に任せて…」
「誰も杖を掲げないじゃないですか!それに、私は昨夜ゴーレムの右腕を破壊する事ができました!
私なら、あのゴーレムとだって闘う事ができるはずです!」

真剣な眼差しでルイズはオスマンに…いや、この場の全員に訴えた。
自分にできることを、メイジとして今できることを。
打算でも計算でもなく、今自分ができることをルイズはしたかった。
昨夜の戦闘では、自分のミスで皆を危うく危険な目に合わせてしまった。
けれども、ならば尚更、自分は強くならなければいけない。
でなければ、今この場にはいないあの使い魔に会わせる顔がないというものだ。
その真剣な瞳に釣られたのか、ルイズの横からもう一つ杖が上がった。

「ミス・ツェルプストー!あなたまで…」
「ヴァリエールに遅れをとるわけには行きませんので。」




何か面白いものを見つけたような目をしながら、キュルケは答えた。
それを見たコルベールも杖を掲げた。

「私も同行します。教師としては、彼女達を止めるべきなのでしょうが…。」

コルベールもルイズの真剣な瞳に説かれたようだった。
ルイズの強い意志は言葉で止められるようなものではない。
だが、相手はあれほどのメイジ、易々と勝てる相手とは思えない。
せめて、海馬がいればとは思うが、今はここにはいない。
それならば…思っての行動であった。
ふむ、とうなずくオスマン。

「では、ミスタ・コルベール。ミス・ヴァリエールとミス・ツェルプストーを率い、
フーケの捜索に出発するのじゃ。
ミス・ロングビル、馬車の準備をし道案内を頼む。3名は各々の準備をしていく事。
ただし、特に二人には言っておく事がある。」

そういうと、オスマンはルイズ達の方へと向き直った。

「君たちはまだ学生だ。ミスタ・コルベールの指示をよく聞く事じゃ。
決して無茶をするんではない。勇気と無謀は別のものじゃ。」
『はい!』
「うむ、魔法学院は諸君らの努力と、貴族の義務に期待する」

そうして3人はミス・ロングビルを案内役に、フーケの潜む森へと出発した。










『そうか…そんな事が…。やっぱり魔法学院になんか行かせるんじゃなかったよ。
しょうがないね、僕がじきじきに行って連れ戻すしか無いみたいだね。』


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