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ゼロの使い-09



「面白い。魔法を封じられたメイジに、このグリフォン隊隊長を殺せるか見せてもらおう。」
「裏切り者の分際で、過去の肩書きを名乗るとはな。」
「行くぞ!!」

ワルド達がエア・ニードルで斬りかかって来る。彼の世界で『真空切り』と呼ばれる技に酷似した攻撃をメディルは華麗な動きでかわしていく。

「どうした!?大口叩いておきながら、ただ逃げるだけか!!?」
「いや、貴様の実力を測っていたのさ。こっちの世界に来て身に付けた古代魔法の威力を試す実験台に相応しいかどうかを。」

言い終わるが否や、メディルは両手にそれぞれ別の呪文を発動させた。

「左にメラゾーマ、右にベギラゴン・・・合体魔法!閃熱大炎・メゾラゴン!!」

二つの呪文が交わり、先程のメラゾーマなど基準にすらならぬほど強力な劫火が五人のワルドを飲みこんだ。
だが、ワルド達は微かな焦げも作っていなかった。

「中々強力な火炎だが・・・我らには通じぬ。これで終わりだ!」

五人のワルドが放ったのはライトニング・クラウド。人の命をも奪う強力な風属性魔法だ。

「死ね!!」
強烈な雷撃が襲った。しかし、それはメディルにではなかった。
信じられないと言った顔で、四人のワルドが雷に撃たれ、蒸気のように消えた。

「馬鹿な・・・魔法を跳ね返しただと!!?」
反射と言う先住魔法が存在する。と噂には聞いていたが、ワルド自身、その効能を拝むのは初めてだった。
「反射呪文・マホカンタ。いかなる呪文も、この盾の前には無力。
 ・・・反逆者よ、自分の術に裏切られて冥土に旅立て!!」

「く・・・だが甘い・・・」

ドアの前にいた最後のワルドが、先の炎で視界を奪われた隙に張られた盾に跳ね返された雷を冷静に同じ呪文を以って相殺した。

「お互い魔法が効かない状態で互角になったと思っているのだろうが、肉弾戦ならば僕に部が・・・」
言いかけてワルドの顔が凍りついた。
至近距離にメディルがいたからだ。

「さっきの風で0距離射撃が防げるか!!?メラゾーマ!!」
至近距離からメラゾーマを受けたワルドは黒焦げの状態で吹っ飛び、壁に激突した。
しかし、そのワルドも霧のように消えてしまった。
刹那、メディルの背後の壁を破って、グリフォンに乗ったワルドが乱入した。



「残念だったな。先程退室した時に、偏在と入れ替わっておいたのさ。強敵相手に自ら向かうほど僕は馬鹿じゃないんでね。」

しかし、メディルは余裕の態度で言った。

「言った筈だぞ。先刻承知・・・最初から全部知っていたと。」
ボン!という音と共に、煙が昇り、メディルの姿が影の様な薄っぺらな魔物に変化した。

「言い忘れていたが、ジェリーマンやそのモシャスナイトの使う呪文・モシャスは姿だけでなく
生命力以外はオリジナルと全く同じ能力をコピーできる。山賊に襲撃されたとき入れ替わっておいたのだ。
そこからは古代魔法レムオルで姿を消して同行していた。
ついでに言うと先程のジェリーマンを用意したのも『私』で、二人は消え去り草ではなく私と同じ魔法で姿を消していたのだ。
これらの作業を音も無くやれたのは皇太子のサイレントのお陰だ。
貴様と同じで、私も出来るだけ矢表に立つのは避けたい性分でな。」

いつの間にかワルドの背後に、本物のメディルが立っていた。その右手のそれぞれの指に蝋燭の様な火が灯っていた。

「最強の火炎を5発くれてやる。貴様のペットも道連れだ!
五指爆炎弾(フィンガー・フレア・ボムズ)!!」
五発のメラゾーマの接射をまともに受け、グリフォンは粉々に吹き飛び、ワルドは先程の偏在と同じ目にあった。

「やったわね!」
レムオルの効果が切れたルイズが駆け寄ってきた。
「お見事ですぞ。メディル殿。」
「賞賛には及びませぬ、皇太子。主の母国の恥晒しを討ち取っただけです。」

(ワルドよ・・・)ワルドの頭の中に声が響いた。
ワルドは死んでなかった。戦うどころか、呪文一つ使えぬ虫の息だが、生きていた。
(誰だ・・・)
(私か・・・?お前の任務に手を貸すよう言われた者だ。)
(お前が・・・あの方の言っていた・・・)

作戦前、ワルドは指令者から協力者の存在を聞いていが、顔を合わせたことはおろか、こうして会話するのも初めてなのだ。
もっとも、テレパシーによる会話など、彼の人生でも初体験なのだが。

(な・・・ならば早く助けてくれ!!やつらはまだ俺が生きていると感づいていないようだが、
止めを刺されるのも時間の問題だ。)
あのメディルを見ていれば、最後の念押しに大呪文をかますことなど容易に想像できた。

(ああ、望み通り任務の成功を助けてやるとも。役に立たぬ駒の処分のついでにな。)
見知らぬ協力者の言葉に、ワルドは驚愕した。
(な・・・何を言って・・・)
(失敗者には死あるのみ・・・レコン・キスタの鋼の掟、よもや忘れたとは言わさんぞ。)
(ま・・・待て、待ってくれ、あのお方に・・・総司令官閣下に取り次いで・・・)
(この件については既にあのお方も閣下も了解済みだ。君が知らぬうちに、あの方が君にかけた魔法。
メガンテという自爆の術を改良した、生物を遠隔操作式の爆弾に変換する魔法で連中を城もろとも木っ端微塵にするとのお達しだ。)
(よ・・・止せ・・・止めてくれ・・・俺に・・・俺にもう一度チャンスを・・・)
(『ワルド君、せいぜい二つ名通り、最後は綺麗な閃光(はなび)となってくれたまえ』・・・
あのお方と閣下、そして私からの手向けの言葉だ・・・)
ワルドの最後の懇願は、華麗に無視され、テレパシーは途絶えた。

三人は驚愕した。死んだはずの男が、動くことすらままならぬはずのワルドが立ち上がったからだ。
とっさに杖を構える二人とメディルを無視するかのように、ワルドは予想外の行動に出た。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

文字通り、天に轟く叫びを上げるワルドの体が眩い光を放った。
刹那、ワルドの体がメディルのイオナズンが可愛く見えるほどの凄まじい大爆発を巻き起こし、
ニューカッスル城はアルビオン王国から消えた。




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