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ゼロの黒魔道士-14


……頭の中には次への動きがながれこんでくる……
「ちっきしょぉ、隙が全然ねぇな!相棒がちっこいから避けれてるもののぉっ!」
……変、といえば変だなと、頭の片隅では思ってたんだ……
「うぉぁっ!?今のぁ危ねぇ!?」
……ゴーレムの右手をギリギリ体を回転させて避ける……
「相棒っ!?おら、シャキッとしやがれっ!?考えてんのかっ!?アイツに隙ぁ――」
「分かってるよっ!だ、大丈夫っ!」
「頼むぜ相棒ぉぉぉぉぉ~!!また来たぁぁっ!!」
……体がこんなに動くのも、こんな風に避けれるのも不思議だけど……

……『魔法を使った対策』が全然思いつかないのは何でなんだだろう……?


―ゼロの黒魔道士―
~第十四幕~ 使役魔衆活躍譚


……考えてみれば変な話なんだ……
ボクは、ずっと、旅をしていたときも、『魔法を使って』戦ってたんだ……
だから、こういうときに、必死になって、頭がパニックになっちゃったとしても……
真っ先に『ファイア』を唱えようとか、『ストップ』で足止めだ!とか考えるはずなのに……
……今は……『フレア剣』のデルフの1撃をどうゴーレムに叩き込むかだけを考えてる……?

ドォォンッ
……そんなことが頭の片隅でグルグル渦巻いちゃってたとき、その白い塊が森の1部を削り取ったんだ……
「っ!?相棒っ!!」
「隙ができたっ!行くよっ!」
……やっぱり不思議なんだ……
普段のボクだったら、こんなに動き回ってるときに隙とかを見つけたりなんてできないのに……

ゴーレムがボクとデルフじゃなくて、白い塊に気を取られたその一瞬、
それとは反対側に思いっきり走る……
全てが、『スロウ』をかけたときみたいにゆっくりゆっくり流れて見える……

……ゴーレムの右手が一瞬遅れてボクに反応してつかみかかろうとするけど……
ブォンッズドンッ!!
『フレア剣』のデルフでそれをはじき返す……
瞬間、『フレア剣』の効果の一部が、ゴーレムの腕をコナゴナに砕く……

「あ、相棒っ!?『フレア』ってのがちびっと薄くなったぜ!?」
「大丈夫っ!まだ足を砕く分には余力があるからっ!!」
……フレア剣の効果がまだ続いているのが分かる……
それもどのくらいの威力かってことまでしっかりと……
……だからこそ、そのまま一気にゴーレムの足元に近づいて……
いや、その前に無事だった左手がボクに狙いを定めている!
デルフを左手1本で持ち直して、残ったフレアの余力は先端部に集中させて……
「いっけぇぇぇぇっ!!!」
「うぉぉぉぉっ!俺様大爆発っ!!」

ズドォォォォォンッ!!
……『突き』!
スタイナーおじちゃんや、ジタンの剣の攻撃方法じゃなくて、フライヤおねえちゃんの槍のような攻撃方法……
狙うのはむずかしいんだけど、「一点に絞られた力は貫通力を増し、鎧をも砕きますじゃ!」ってフライヤおねえちゃんが言っていた……
片手で狙ったから不安だったけど、ゴーレムの左足は膝のあたりまで全部コナゴナに……あれ?片手で?
……こんなにおっきな剣を、片手で扱った……?

「相棒ぉぉぉっ!?あぶねぇっ!!まだやっこさん持ちこたえてやがるっ!!!」
「え?う、うわぁっ!?」
ゴーレムが、残った左手で体を支え、再生させたばかりの右手でボクに襲いかかる……
「くっ、デルフ、ゴメン!正面から耐えるっ!!」
自分の目の前にデルフを構えて、両足を踏ん張る
「無茶言うなよっ!?そーいうのぁもっとガタイのしっかりした兄ちゃんがやるこったr…―」

デルフの言葉は、最後まで告げられることは無かったんだ……

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
ドォォォォォンッ!
白い塊が……『破壊の肉球』……いや、『ねこの手ラケット』から放たれた光弾が、ゴーレムの右手を破壊したんだ!
「ルイズおねえちゃんっ!?」
「おぉっ!娘っ子!?今度はド真中命中だなっ!?」

「ルイズにばっかいいカッコさせるもんですかっ!!『フレイム・ボール』!」
「『ジャベリン』」
ドゥン!ズバンッ!
キュルケおねえちゃんの炎と、タバサおねえちゃんの氷がゴーレムの上半身を襲う
ゴーレムは……バランスを完全に失っている!


「相棒っ!!」
「うんっ!」
「よっしゃ来いや『フレアk「砕けよ岩よ、天より堕ちて 愚か者達への鉄槌となせ! コメット!」え?ちょ、相棒、シメは『フレア剣』じゃねぇのっ!?」
ゴシャァァァッ
ヒュゥゥゥンと魔力で引き寄せられた天空の岩が落ちてきて、残ったゴーレムの体を貫通する……
……もうもうと立ち込める土煙りの中……ゴーレムが立ちあがる気配は、もう無かった……

「か、勝ったぁぁぁ~……」
ちょっと疲れて場に座り込む……うーん、落ち着いたら魔法を使った対策がいつもどおり思い浮かぶ……?
なんなんだろ……武器を使った戦い方はいつもよりすごいのに……
「あ、相棒ぉぉ!最後は俺様の見せ場じゃねぇのっ!?俺様期待に胸ふくらましてたっつぅのにぃっ!?胸ねぇけどっ!!」
「あ、ご、ゴメン……」
……この……デルフを持ってる……左手の模様のお陰……かなぁ……?

「ビビーっ!!ビ~ビ~!!!」
ルイズおねえちゃんが土煙りが晴れるのを待たずに走ってきた……良かった、無事だったんだ……
「ルイズおねぇちゃんぶz」ベシッ「あぅっ!?」
「あんた、あんた……このバカっ!!勝手につっぱしたりしてっ!大体、最後の何!?アース・ハンドで岩投げとか!?」
「え、う、うん、ゴメン……あの、さっきのは『コメット』っていう魔法で……」
「最初っからアレやってたら倒せてたでしょっ!?何つっぱしって危険な目にあってんのよっ!このバカっ!!」ポコポコ
「い、いたた、ご、ゴメン、そのあの頭がカッとしちゃってその……」
……そう、左手の模様が光った瞬間に……「武器を使った倒し方」が真っ先に思い浮かんで……
……ただ、ゴーレムを武器で倒すことだけを考えて……

「ルイズ~、その辺にしといてあげなさいな!ビビちゃ~ん!かっこよかったわよ~♪」
「お疲れ」
「あ、う、うん……おねえちゃんたちも、助けてくれてありがとう……」
「かかか!まぁ確かに嬢ちゃん達の援護があってこその活躍だったなぁ!最も、今回一番輝いたのは俺様だろ?な?な?」
ルイズおねえちゃんにこってりなぐられた後、
(……心配してくれるのはいいけど、もうちょっと手加減してほしいなぁ……)
他の二人もやってきた……あぁ、ホント、みんな無事で良かった……

「みなさん!ご無事で!!」
「ミス・ロングビル!?」
「今まで、どこに?」
……ロングビルおねえさんも無事だったみたい……
「え、えぇ、その――怖くて、隠れてましたの……みなさんご無事で、本当に良かった……」
ほっとした笑顔を浮かべるロングビルおねえさん……
……でも、なんだろう……?安心して笑ってるだけじゃないみたいな笑顔……?
「あ、そちらが『破壊の肉球』ですわね?それも無事で良かったですわ……」
「えぇ!これのお陰でフーケのゴーレムを――ってそうだわ!フーケ!!フーケはどこにっ!?」
あ!……やっぱり、ボクってうっかりしてるなぁ……肝心のフーケを見つけなきゃ……また襲われたら……
「あぁ、フーケらしき人影でしたら、私の隠れていた茂みの傍を走って逃げていきましたわよ?取り逃がしたのは残念ですけど、もう追うのは無理でしょうね……」
……逃げた?……変だなぁ……それならもっと早く逃げたらいいのに……ワザワザボクたちを倒そうと……倒そうと?
「そ、それより、『破壊の肉球』が壊れてないか確認したいのですが……よろしいですか?ミス・ヴァリエール?」
「あ、はい――あの、申し訳ありません、貴重な学院の宝物を使用してしまって――」
……倒そうとした?なんで?

……色々、考えること、不思議なことが頭でゴチャゴチャになっちゃって、気づかなかったんだ……
「いえいえ、お陰さまで――手間ぁ省けたよ、小娘ども」
……『ねこの手ラケット』を受け取ったロングビルおねえさんのふんいきが、ガラリと変わってしまったのに……
「ミス・ロングビル!?何をっ!?」
「違う、おそらく、フーケ」
「え?え?えぇぇぇ!?」
「ちょ、タバサ、それ本気っ!?え、ミス・ロングビル、冗談、ですよね!?」
「こ、こりゃおでれーたぁ!?」
……ロングビルおねえさんが『ねこの手ラケット』を構えたまま、メガネを外して……
“土くれ”のフーケの顔、になった……

「いやいや、まさかこんな単純な使い方とはねぇ!こんな危険を冒す必要なんて無かったわけだ!」
「み、ミス・ロングビル――ど、どうして、どうして貴女が!!」
「口を閉じるんだね、ヴァリエールのお嬢ちゃん!全員、杖と、その剣!それから予備の杖!とっととこっちに投げな!さもなきゃ、さっきの白い球がアンタたちの脳天吹っ飛ばすことになるよ!」
……とまどったまま、色んなことがグルグルと頭をまわり続けたまんまだった……
……まっさきに、タバサおねえちゃんが杖を投げ捨てて……キュルケおねえちゃんとルイズおねえちゃんがそれに続いた……
……一番最後に、ボクがデルフを投げ捨てる……なんで?なんで……なんで!?

「何故、逃亡しなかった?」
……タバサおねえちゃんが真っ先に質問をする……
「なーに、貴重なお宝ってことで盗んだはいいけど、使い方が分からなくてねぇ~!使い方が分かると分んない、じゃ売るときに雲泥の差ってぇわけさね!」
「……じゃ、じゃぁ……使い方を知るためにボクたちをここまで連れてきたってわけ!?」
「ご名答、おチビの使い魔ちゃん!あんたたちが使ってくれて感謝してるわ~!2度手間にならなくて!」
「フーケ!!あんた、そのためだけに!?そんなことのために!?」
「私たちの誰も使い方が分からなかったら、どうするつもりでしたの?ミス・ロンg――いえ、フーケさん?」
「そんときゃゴーレムで踏み殺して次の捜索隊に期待するだけさ!ま、そこのおチビちゃんの活躍っぷりには驚いたけれど……剣なしな上、この『破壊の肉球』さえありゃ詠唱する暇は無いだろ?」
……確かに、この距離だと……詠唱している間にラケットにやられてしまう……万が一よけれても……ルイズおねえちゃんたちが!

「さてと……長くしゃべりすぎたねぇ、他に聞きたいことは無いかい?折角だからもう少ししゃべろうか?」
……今朝までのやさしげな言葉じゃない、トゲトゲした言葉が、刺さる……
でも、なんだろう……ちょっと……悲しそう……?
「質問は無い」
……タバサおねえちゃんが、いつもと変わらない淡々とした調子で答える……
「そうかい……それじゃ、4人仲良く……散r「きゅいきゅいきゅい~!!!!!」なっ!?」

……それは、森にわずかに射すおひさまの光を覆い尽くす大きくて青い影だった……
「ブフォォォォォォォォォッ!!!」
「シルフィードッ!?」
「私のフレイムもっ!?」

シルフィードに乗ったフレイムが、フーケに特大のブレスを叩きこんだ
「あっつ!?あちち!?こ、このトカゲ共がっ!!!!」
……フーケは、黒こげにならないようにそれをかわす……でも、フレイム、それで十分だよ……だって……
「青き海に意識薄れ、沈みゆく闇
         深き静寂に意識閉ざす… スリプル!」
魔法を放つ、その隙ができれば十分だから!

「く……こんなところで……ごめ……ん……」
魔法の煙に覆われて、フーケが眠りについた……
……「ごめん」って……何だろう?

「――っはぁぁぁ~……し、死ぬかと思った……」
「フレイム!さっすが私の使い魔♪いいとこにくるじゃない!!」
「ブフォッ!」
……ルイズおねえちゃんも、キュルケおねえちゃんとフレイムも無事……

「きゅ、きゅいぃぃ~!」
……ちょっと離れたところで、タバサおねえちゃんとシルフィードも元気そうだ……

……よかった、ホントに、無事に終わって……
でも……「ごめん」……誰に……かなぁ?


「おぉ~い、相棒~……忘れてねぇか~?今回の功労者をよぉ~?」
「あ、ご、ゴメンっ!デルフッ!?」


ピコン
~真・おまけ~

ATE ―青い反省会―

「きゅいきゅいきゅぃぃ~♪」

青い龍は有頂天だった
今日はまさに大活躍!
大好きなおねえさまと、仲良しの精霊さんのピンチを、
自分が、まさに!絶好のタイミングで!
ヒーローのごとく!彗星のごとく!風のごとく!
それはもう見事に救ったのだから!
これならご褒美に今日の晩御飯は豪勢なお肉山盛りは間違いなしである

「きゅいぃぃ~♪お・ね・え・さ・ま~」

しかし念には念を入れる賢い青い龍
いつもの注意はきちんと把握し
みんなからは離れたところでも用心に用心を重ね
小声で主に話しかける

「おねえさま~、今日はシルフィ大活躍なのね~♪ほめてほめてほめt」ゴツン「い、いたいのねっ!?」

まさか、である
称賛を、ベタ褒めを、
それはもういつもの無愛想な顔も壊れるぐらいの笑顔で褒めてくれるもとの期待していたのに、
ゴツンッ
また、杖による1撃である

「お、おねえさま!?怒ってる!?どうして!?シルフィ大活躍したのね!?」
「タイミングが遅い」

そう、である
実は、タバサはシルフィードに学院を出る前に、自分達を尾行けてくるよう言いつけていたのだ
それがゴーレム相手のときにも出てこないとは……

「あ、あれはなのね、そ、その、フレイムが!そうフレイムが『俺もたまには活躍したい』って言うからなのね!」
「それでも、あなたの速さなら追いつくはず」
「う」

風韻龍の速度は馬車の速さをはるかにしのぐはず
それならば、なぜ

「えー、えーとそのーあのー、これはー……」
「口の横に、魚のカス」
「きゅいぃぃぃ!?きちんと掃除したはずなのにね!?」
「……は、ついてない」
「きゅいっ!?」
「でも嘘はついてた」
「きゅいぃ!?だ、ダマしたのね~!!!」

そう、尾行途中で見つけた綺麗な小川、
そこに踊るは銀色の魚達
『腹が減っては戦はできぬ』とばかり、
フレイムが「そろそろ行こうぜ」と促すも聞かず、
まだまだ色気よりは食い気なのか、
モリモリ食いに食っての大遅刻、
轟音に慌てて飛んでくればおねえさまたち大ピンチ!という次第だったのである

「罰」
「きゅ、きゅい~?」
かくなる上は、と渾身の瞳輝かせ攻撃

「晩御飯、野菜のみ」
「きゅ、きゅいぃぃ~!」
だがそれは、“雪風”の前では塵芥に等しく

甘美なはずのご褒美タイムはアッサリ崩れ去るのであった




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