あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

デモゼロ-05


 ゼロのルイズ
 左手に使い魔のルーンが刻まれたゼロのルイズ
 片手でギーシュを突き飛ばした
 花の乙女の不思議な怪力で、壁にめり込むくらいに吹っ飛ばされたギーシュ
 一応、生きていたらしく、直前に痴話喧嘩していたモンランシーの献身的な治療により、大して時間がかかる事なく復活した

 …ルイズです
 それ以来、「ゼロのルイズ」じゃなくて「馬鹿力のルイズ」とか呼ばれるようになったとです
 乙女として、それはある意味「ゼロのルイズ」なみに勘弁してほしいとです


 ギーシュに因縁つけられていたシエスタを助けたルイズ
 コックのマルトーたちに
「貴族にも、こんな優しい人がいたのか」
 と、大変感謝され、たっぷりのご馳走を作ってもらった
 通常なら、一人ではとても食べきれないその量をぺろりと平らげたルイズ
 …見事に、シエスタに秘密にしてもらった意味がなくなった
 が、代わりに毎食、他の生徒の料理よりもちょっぴり大目に出してもらえる事になったため、結果オーライとした


「ん~…」
 のびのび
 今日も、朝食が美味しかった
 本日は虚無の曜日
 つまるところ、休日であるこの日
 当然、授業はない
「どうしようかしら…」
 特に予定はない
 大人しく自習でもしていようかな、とも思ったけれど、外はぽかぽか、いい天気
 部屋の中に篭っているのは、何だか馬鹿馬鹿しい気がする
 街にでも、出かけようかな、と何となく思い立ってみた
 そうと決まれば、早速行動開始だ
 ルイズは馬を借りるべく、部屋を後にした


 そして、こちらはキュルケ
 彼女もまた、本日の予定はない
 殿方とのデートもない休日の過ごし方をどうしようかと考えていたキュルケ
 何となく、ルイズの事が気になった
 左手に使い魔のルーンが刻まれ、乙女にあるまじき食欲と怪力が身についてしまったルイズ
 …同じ女性として、同情してしまう
 人前では落ち込んだ様子をあまり見せないようにしているが…やっぱり、落ち込んでいるのではないだろうか
 ここは、ライバルとして、ちょっと気合を入れてやらないと
 そう考え、隣のルイズの部屋へと向かうキュルケ
 こんこん、軽くノックをしたが……返事はない
 間の悪い事に、キュルケが部屋を出るその少し前に、ルイズは馬を借りに、部屋を出ていたのだ
 アンロックの魔法を使って部屋に無断進入したキュルケは、ルイズの部屋の窓から、馬に乗って学園を出て行くルイズの姿を見つけた
「街にでも出かけるのかしら?」
 気分転換にでも出かけるつもりなのかもしれない
 この時間に学園を出たとなると、昼食も外で食べてくるのか
 ………
 待てよ?
「…あの子、ちゃんと自分の食費、払えるんでしょうね…?」
 常人の2,3倍は軽く食べてしまうようになったルイズ
 街に出て食事をするとなると、食費は大丈夫なのだろうか?
 他人事ながら、少々心配だ
 …仕方がない、自分もついていって、もし、食費が足りなくなりそうになったら助けてやろう
 何だか、最近、妙にルイズの面倒が見たくて仕方ない
 なんと言うのだろう、この感情…母性本能?
 いや、それとは違うか?
「ま、どっちでもいいわよね」
 とにかく、ルイズを追いかけなければ
 馬を借りて追いかけるのが普通だが、それはちょっと面倒臭い
 そうだ、タバサも誘って、彼女の使い魔の風竜の背中に乗せてもらおう
 あの風竜、乗り心地良さそうだし
「それじゃ、フレイム。留守番お願いね」
「きゅる」
 誰かが部屋まで誘いに来た時の対応は、フレイムに任せるとして
 キュルケは鼻歌など歌いつつ、タバサの部屋へと向かったのだった

 街へと到着したルイズ
 ぐきゅるるるん、早速おなかを鳴らす
 …し、仕方ないわよね、じょ、乗馬と言う運動をしたんだから仕方ないわよね!!
 自分に言い訳しつつ、まずは食事をすべく、店を探すルイズ
 今まで、無駄遣いを控えてきた為、お小遣いはそれなりにある
 ……とは言え
 今の自分の食欲では、通常貴族が入る店で食事するのは不可能だ
 払えない、絶対に払いきれない!!
 仕方がないから、平民向けの大衆食堂を探すことにした
 そして、発見したその店で……ルイズは、素敵な、素敵な張り紙を見つけた
『特盛りセット、20分以内に食べきったら料金タダ+賞金エキュー金貨10枚プレゼント!!』
 なんと言う大盤振る舞いだろう
 賞金にはカケラも興味ないが、タダ、と言うのは素晴らしい
 ふわり、店から漂ってくる匂いからして、恐らく、不味いわけではあるまい
 ぐぎゅーーーーーるるるん
 空腹も、そろそろ限界に近い
 本日のお昼は、この店に決定!!
 果たして、どれほどの料理かとうきうきしながら店内に入っていく
 ……ざわ、と
 店内が、あからさまにざわついたのが、わかった
 それはそうだろう
 こんな平民向けの大衆食堂に、あからさまにメイジとわかる少女が、入ってきたのだから
 店長と思わしき人物が慌ててルイズの元へやってくる
「き、貴族様。この店は、貴族様向けのお料理はご用意できませんが…」
「いいの。それよりも、この特盛りセットとやら、20分以内に食べきったらタダ、って本当?」
「は、はい。今のところ、実現できたお客様はいらっしゃいませんが…」
「それじゃあ、その特盛りセット一人前、お願い」
 ざわ…
 ざわ……ざわ……
 店内が、ますますざわつきだす
「特盛りセット…だと…?」
「あの、注文した客のことごとくを打ち破った、あの……?」
「正気か?あの貴族…それも、あんな小柄な…」
「…小柄な少女があれだけの量の料理を食べたら…おなかがぽっこり……ハァハァ」
 最後、変な内容も聞こえてきたような気がするが、まぁ、大半の客はルイズの正気を疑っているようである
 が、そんな事はどうでもいい
 それよりも…それよりも、おなかすいた!!
「よ、よろしいのですか?本当に?」
「貴族に二言はないわ」
 堂々と言い切ったルイズ
 その言葉に、店長はきりり、わかりました、と表情を引き締め、厨房へと向かったのだった


「おっかしいわね~、どこにいるのかしら、あの子」
「………」
 部屋の中でサイレントをかけて読書にいそしんでいたタバサを、無理矢理引っ張り出してきたキュルケ
 初めは、当然迷惑そうな様子を見せたタバサだったが、キュルケがルイズを追いかけたいのだと知って、承諾してくれた
 この子も、ルイズの事が気になるのかしら?
 他者に対してほとんど興味を見せないタバサにしては珍しい、とキュルケが思っていると
「…あの時、左手の甲が光った」
 と、ぽつり、タバサが呟いたので、思わずぎくりとしてみる
 ルイズの左手の甲にルーンが刻まれてしまったのは、自分とルイズ、コルベールとオールド・オスマン
 そして、医務室の水メイジ以外は知らない事であり、絶対の秘密だからだ
 ルイズがギーシュを突き飛ばした瞬間、あのルーンが光ったように見えたのは、気のせいじゃなかったのか
 そして、タバサがそれに、気づいてしまっていただなんて
 そ、そうかしら?と適当に誤魔化して、ひとまず風竜に乗せてもらい、街まで来たのだが…
 ルイズの姿が、見つからない
 入りそうな店は、一通り覗いてみたのだが、どこにも姿が見えないのだ
「どこに行っちゃったのかしら?」
「………」
 ちらり
 タバサが目を向けたのは、平民向けの食堂が立ち並ぶ界隈
 まさか、あんな場所に……あ、いや待てよ?
 食欲が増してしまっているルイズの事だ、食費を安く済ませようと、こちらに来ているかもしれない
 そちらを探せば……ルイズは、すぐに見付かった
 ざわざわ、随分と繁盛している店があるな、と思ったら、どうやらそうではなく
 皆、珍しいものを見る目で、店内を覗いているのだ
 好奇心に負けて一緒に覗いたら、ルイズはそこにいた
 もぐもぐむしゃむしゃ
 食事のマナーはきっちりと守って、しかし、通常では考えられない量の料理を平らげていっている
 店のウェイターらしき男が半泣きだが、どうしてだろう?
「これ」
 つ、とタバサが指差した張り紙を見て、キュルケは苦笑した
 …なるほど、特盛りという言葉と、タダと言う言葉につられたな
 もぐもぐもぐもぐもぐ…
 ………ごっくん
 どうやら、食事が終わったようである
「ごちそうさま」
「………」
「時間、オーバーしてる?」
 いいえ、とウェイターは力なく、首を左右にふった
 そう、とルイズは笑顔を浮かべる
 はじけんばかりの明るい笑顔
 満ち足りた、そんな表情をしていた
「それじゃあ、お代はいらないわね」
「はい……エキュー金貨も……特盛りセット3人前お召し上がりになられましたので…30枚差し上げます……」
 っちょ!?
 三人前!?
 またこの子は、どれだけ食べたのだ!?
 全貌を見たわけじゃないからよくわからないが、時間内に食べきったらタダな上、エキュー金貨まで進呈されるような料理
 生半可な量ではあるまい
 それを、よ、よりによって三人前!?
 ……今のルイズなら、問題ないかも
 何だか、納得してしまったキュルケ
 隣でタバサが
「………負けた」
 とか呟いていたが、特に気にしない事にした
「あぁ、金貨はいらないわ。これだけの料理を食べる事ができただけで、満足だから」
 ……あぁ、この時のルイズの笑顔は、店側にとっては女神の笑みに思えたのではないだろうか
 確かに、結構な量の食事の代金が全く入らない、と言うのは店にとって大きな痛手だろう
 しかし
 しかし……だ
 エキュー金貨を払わないですめば、まだ、店は続けていける
 まだ、ここで諦めずにすむ
 もし、ここでルイズにエキュー金貨30枚を支払ってしまったら…明日の営業すら、厳しいけれど
 でも、払わずにすむのなら、まだやっていける
「……ありがとうございます、貴族様!!」
 そう言ってウェイターは、深々と、深々と、頭を下げたのだった

 あぁ、おなか一杯!!
 つやつやてかてか、大満足なルイズ
 いつの間にやら随分な数のギャラリーが集まっていたようだけど、気にしない
 気にしたら負けだ、と思う事にした
 御免なさい、と人ごみをかきわけ、店を脱出し…
「はぁい、ルイズ」
 ……へ?
 びし、と固まるルイズ
 ぎ、ぎ、ぎ…と、ぎくしゃく、声のしたほうへと視線を向けると
「は~い♪」
「……食いしん坊ばんざい」
 笑顔で手を振ってくるキュルケと、その横で何やらよくわからない事を呟いている、タバサの姿が!!
 …見られた?
 あ、あの食事風景を見られた!?
 ぼしゅしゅしゅしゅしゅしゅん!!と
 ルイズは、物凄い勢いで頬を赤く染め上げて行くのだった


 ………
 え~……
 うっかり取り乱しそうになりつつも、何とか抑えた
 ルイズは、自分を褒めてあげたい気分である
 どうやら、キュルケは自分を追いかけてきたらしかった
 ルイズが、食費を払えないくらいに食べるのではないかと、心配してくれたようだ
 し、失礼ね、私だって、それくらいは考えるんだから!!
 ちょっとぷんすかしつつも、心配してもらえたのは素直に嬉しい
 …最近、キュルケが随分と優しいような
 気のせいだろうか?
 悩みながらも、ルイズはキュルケとタバサと一緒に、三人で街を歩いていた
 ま、まぁ、折角だし、一緒に行動してあげても構わないんだからねっ!!
 とは言え、特別目的があった訳でもない
 気分転換にならないかな、くらいの気持ちで来ていたのだから
 特別、覗きたい店があった訳でもないのだ
 それでも、ただ歩くのも退屈で、いくつかの店を冷やかしで覗いてみる
 …最後に、気まぐれに武器の店になんて寄ったのが、不味かったのかもしれない
 近頃、巷を騒がせている盗賊、「土くれのフーケ」の話などを聞かされ、その影響もあってか武器の売れ行きがいいらしい
 まぁ、自分たちのような貴族は普通あまり武器を使わないが、警護の仕事をする平民のために、貴族が買い与えたりもしているらしい
 貴族ばかりを狙う盗賊
 …平民を狙うのと貴族を狙うのとでは、後者の方が危険度は数百倍高いが、その分儲けもかなりのものだろう
 その盗賊、かなり腕がいいようだ
 だとしても、まさか魔法学院までは入ってこないわよね~、と他人事で考える
 それに、自分たちはメイジだ
 冷やかしで入っただけだから、武器を購入する予定もない
 何も買わずに、店を出ようとすると
「っへ!ザマー見やがれ、折角のカモが逃げていくぜ!」
「コラ!デルフてめぇ!!」
 へ?
 何?今の声、どこから?
 きょろきょろ、店内を見渡すルイズ
 キュルケも不思議そうに辺りを見回しているが…
 店内にいるのは、自分たちと武器屋の主人だけだ
 一瞬、ちらり、と鼠か何かの尻尾が見えたけれど、あれはノーカウントで問題あるまい
「あれ」
 タバサが指差した先
 …カタカタ
 そこにあったのは、錆びた剣

 それがカタカタ、勝手に動いている
「っは。武器の価値もわからない馬鹿に、ナマクラ売りつけて暴利を貪ってる癖によ!」
「人聞きの悪い事を言うな!あれは、貴族様に社会勉強をさせているだけだ!」
 嘘付け
 ってか、まっとうな商売をしているとか、私たちが店に入った時言ってなかったっけ?
 どうでもいいけど、と思いつつ…剣が、喋った
 その事実を、改めて認識した
「もしかして…インテリジェンス・ソード?」
 意思持つ剣
 そんな凄い物が、何故こんな店に?
 …あ、錆びてるから、大して凄い物でもないのか?
 どう考えてもナマクラよね、これ
「おいこら、娘っこ。今、物凄く失礼な事考えなかったか?」
「気のせいよ………って、ちょっと!!剣の癖に貴族をそんな呼び方して!何様のつもりよ!!」
 大人気なくも怒るルイズ
 むんず!とその剣の柄を思いっきり握った
 ざわり、まるで、ギーシュを突き飛ばした時のように、全身に力が駆け巡る
「っちょ!?い、痛い!?痛いっての!折れちゃうからもっと優しく握ってくれなきゃらめぇ!!………って、あれ??」
 気色悪い悲鳴をあげていた剣だったが…急に、不思議そうな声を上げた
 人間で言うと、首でも傾げているような、そんな声
「…あれ?使い手?でも、こいつ貴族だろ?……う~ん?」
「使い手?って、何よ??」
 何わけのわからない事を言っているんだ、この剣
 首をかしげるルイズに、何を思ったのか、自分を買え、と剣は言い出した
 は?何言ってんの?
 貴族たる私が、こんなあからさまにナマクラな剣を買うなんて…
(………あら?)
 が、ふと、ルイズは気づいた
 …体が、軽いような?
 この剣を持っていると、なんだか体が軽くなっているような、そんな感じがしたのだ
 気のせい?
 ……いや、違う
 ルイズは、自分の左手の甲が…そこに刻まれたルーンが、微かに発光しているのに、気づいた
「……この剣は、いくらかしら?」
 ルイズの言葉に、キュルケが、武器屋の主人が驚いた声を上げる
 …ただ、タバサは、じっと、ルイズの左手の甲を見詰めていて

 ……もう一人
 誰かさんも、また、物陰からじっと、ルイズの左手の甲をじっと見つめていた



 …ルイズたちが、街に繰り出していた頃
「こ、これは……!」
 図書室に篭っていたコルベールは、見つけた
 見つけてしまった
 ルイズの左手の甲に刻まれたルーン
 珍しいそのルーンを調べていて…とうとう、見つけてしまった
「は、早く、オールド・オスマンにお知らせしなければ……!」
 コルベールが見つけた書物に、そのルーンは記されていた

 神の左手・ガンダールヴ

 ルイズに刻まれたルーンは…その伝説のルーンに、酷似していたのだった



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