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ゼロの黒魔道士-11


「ぷ、くくっ い、いや別に変じゃないのよ?ビビ、うん、あんたが選んだんだから、まぁいいと思うんだけど…」
…ちょっと、うっかりしてた、とは思うんだ…
「あははははは!ま、まぁ、あはは!これも可愛いから…ぷぷ、やだビビちゃんたらもー!あはははははははは!」
…でも、そんなに笑わなくてもいいんじゃないかなぁって思うんだけど…
「きゅいきゅ~い♪」
うー……シルフィードまで笑ってる……
「あ、相棒、無理することぁないぜ?」
デルフの気づかいがちょっとうれしいけど……ちょっぴり悲しいんだ……
「明らかに、短い」
……まさか、デルフを鞘から抜くことができないなんて、考えもしなかったんだ……


―ゼロの黒魔道士―
~第十一幕~ フレアうも多少の縁


武器屋さんの帰り道はルイズおねえちゃんたちのお買いものだったんだ…
ルイズおねえちゃんの連れて行ってくれたお菓子屋さんに…
  (クックベリーパイってとっても甘かったんだ!でもルイズおねえちゃんは食べすぎだと思う…)
キュルケおねえちゃんの下着屋さん…
  (ルイズおねえちゃんは恥ずかしがってた…でもなんで女の人の下着ってあんなにキラキラしたりしてるんだろ…?)
タバサおねえちゃんの本屋さん…
  (いっぱい本を買ったんだけど、まだ物足りなさそうな顔してた…お財布落としたからってツケにしちゃったし…)
――その間、デルフはずっと手に持ってたんだ…デルフは鞘に入れたとたん黙っちゃった…どういう仕組みなんだろ?

――帰りのシルフィードのことは、あまり思い出したくない…うー…空って揺れて動くんだなぁ…

帰って、みんなの部屋に荷物を運び終わった後(ボクも手伝ったけど、タバサおねえちゃんの本は量が多すぎると思った…)、
「ちょっと試したいことがあるんだ」って言ったら、おねえちゃんたちがみんなついてきた…
場所は広い方が色々やりやすいかなって思って、最初にボクがルイズおねえちゃんに召喚された場所…

それで、デルフを鞘から取り出そうとして…両手を広げたよりもデルフは長くて…
…うーん……鞘は今度どうにかしなくっちゃいけないなぁ……

「ん~、でもこのちみっこさが可愛らしいのよね~♪ビビちゃん、やっぱりウチに来ない?」
「キュルケ!あんたってば毎度毎度っ――」
「試したいことって?」
タバサおねえちゃんが鞘をとってくれながら聞いてきたんだ……
「あ、うん…… 『魔法剣』ってできないかなって――」
「「「『魔法剣』???」」」
おねえちゃんたちの声が合唱のようにきれいに揃う……ホント仲良しだなぁ……
「『魔法剣』ってぇのぁなんでぇ、相棒?マジック・アイテムの剣のこっちゃねぇだろ?」
「あ、うん…仲間と旅してたときに、スタイナーおじちゃんって剣の使い手と一緒に編み出した技なんだ……」
それは、スタイナーおじちゃんの『思いつき』から生まれた技……
ボクの魔法をスタイナーおじちゃんの剣にまとわせて、そのまま斬る
属性攻撃と武力攻撃の合わせ技で、応用範囲が広くて使いやすい技だから…

「――で、ボクが剣を使うなら、そういうやり方かなって……」
「ふーん、つまり、剣を魔法で覆っちゃうってワケ?確かにそんなボロボロの剣でも少しは攻撃力も出そうだけど…」
「へぇ~、ビビちゃんのところの魔法ってそんなことまでできるわけ?なかなかおもしろい発想ね~」
「魔力による物理攻撃の強化――興味深い」
「おいおい、ちょい待ちやがれよ!俺様、その『魔法剣』ってのやられるワケ?周りに炎とか?うわ、俺様熱いじゃんっ!!」
「あ、だ、大丈夫だと思うよ?……多分」
「多分だぁ!?保障なしかよっ!冗談きつぃーぜー、相棒ーっ!フッツーに使ってくれりゃぁいいってのによぉ~!」
「まぁ、ものは試しって言うし、ビビちゃん、やってみたら?」
「そうね、安かったとはいえ、そんなボロ剣にも役に立ってもらわなきゃ!」
「期待」
「きゅい~♪」
「う、うん……じゃ、やってみるね?」
う~ん、みんなの見てる前だと緊張するなぁ……やっぱり、失敗はできないし、一番シンプルな『ファイア剣』からだと思ったんだ…

「岩砕き、骸崩す、地に潜む者たち
         集いて赤き炎となれ! ファイア!」

ボゥッと微量ながらもしっかり熱量のこもった炎がデルフの周りに……
「うぉ、あっちっ!?あちっ!?」
……まとわりつかない?『ファイア』がどこかに消えちゃった……?
「どうしたのよ、ビビ?魔法剣って、見た目普通の剣のまんまなわけ?」
「え、う、ううん……おかしいなぁ?」
……今度はもうちょっと大きめの炎を……

「地の砂に眠りし火の力目覚め
         緑なめる赤き舌となれ! ファイラ!」

ボワッと大きめの炎でデルフを包みこm……って……あれ?
「あぢぢぢぢぢぢ!?か、勘弁してくれよ、熱ぃもんは熱ぃんだからよぉ~!」
「すいこまれた……?」
「炎を飲み込んだ?」
「あら、すっごいじゃない?今の炎、私のファイア・ボールぐらいの力があるわよ?」
……この剣って、「炎属性吸収」の効果でもあるのかなぁ…?それなら……

「まばゆき光彩を刃となして
         地を引き裂かん! サンダー!」

バチッとちょっと大きな音がして雷がデルフを…
「どぅわっ!?お、おでれーたー、大きな音させんじゃねぇよっ!」
……雷まで?じゃぁ……

「闇に生まれし精霊の吐息の
         凍てつく風の刃に散れ! ブリザド!」

ヒュォォォと冷気の集まりがデルフを…
「うぁ、さ、ささ寒ぃ~よっ!歯の音が合わなくなっちまうっ!――歯なんざねぇけど」
「じゃぁ黙ってなさいっ!  ビビ、どうしたのよ?早くその『魔法剣』っていうの見せなさいよ!」
「う、うん……?」
おかしい、と思ったんだ
「冷気属性吸収」なら、剣の表に霜が残るってことは無いはずなんだ……でもデルフには……
「お、おい相棒ぉ~…寒ぃから今ならさっきの『ファイア』ってぇの当ててもいいからよぉ~…」
……しっかり霜の跡がついてる……でも魔法をまとわない……まるで……
「…魔力だけ吸い取ってる……?」
「お?お?魔力を吸い取る……?
              ……
                ……おぉ!俺様、そんな力そういやあったっけ!こりゃおでれーた!」
ガクッとみんなで一緒にコケた……うー……剣がしゃべるってのも驚きだけど……
「あっきれた、物忘れまでする剣なんてはじめてよ!ほんっと頭の中までサビだらけなんじゃない?」
「あら、でも中々掘り出し物よ?ん~、ビビちゃんってけっこう目利きだったわけね!」
「でも、魔法剣、使えない?」
「はっはっはぁ、そーいうことになるなぁ!おい、相棒、諦めて俺様をフツーに使いやがれ!」
……うーん……でも、もしかして「属性吸収」の延長かもしれない……そう思って、もうちょっと色々試してみることにしたんだ……

「大気に集いし溢るる涙よ、
         集いて固まり満ちるがいい! ウォータ!」

水属性の『ウォータ』は……バシャァッとデルフの周りを水球が落ちるだけ……
「わぱっ!?お、溺れるじゃねぇかっ! いや俺様剣だし溺れねぇのか? と、とにかくよ、相棒その辺で……」

「滅びゆく肉体に暗黒神の名を刻め
         始源の炎甦らん! フレア!」

シュォォォォと周囲の魔力が一か所に集まって……これはデルフの周りにうまくまとわりついた
「おぉぉ!?お、俺様が輝いてる!?」
「綺麗」
「わー、ビビちゃん、すごいじゃない!これにはかの有名なシュペー卿も真っ青ね!」
「へぇボロ剣でも馬子にも衣装って言うのn――ん?この光……見たことあるような……」

「よいしょっと、とりあえず、第一段階は成功だよね……デルフ、行くよっ!」
……不思議なことに……デルフをにぎったときからずっと、
 剣の振り方なんてスタイナーおじちゃんやジタンが振るのを見たことしかないのに……
「へ?い、行くってどこに……どぅわぁぁっ!?」
……すっと頭に入ってきて……重くて、ボクの体より長い剣をかつぐように思いっきり……
ドォォォンッ!!
地面に叩きつけたんだ……
「きゅ、きゅいぃぃ~!!」
「ケホケホッ、す、すごい威力ねぇ、『魔法剣』って ルイズの失敗魔法よりすごいんじゃない?」
「ちょっと、土煙がひどいわよ!やるならやるって言いなさい!!ん?私の失敗魔法?」
…キュルケおねえちゃんの言葉に、ルイズおねえちゃんが考えこんじゃったんだ……

「あぁ~~~!!それよそれ!!私の失敗魔法にそっくり!! って失敗じゃないぃぃぃ!!」
……ルイズおねえちゃんって、ときどき感情がすっごく揺れるなぁ……
「今の魔法、何?」
「あ、う、うん、タバサおねえちゃん……今のは『フレア』って言って……よいしょっと、ゴメン、デルフ、一回置くね?」
「お、おぉぅ…いや~、すげぇ爆発だったなぁ~!俺様目ぇ回すぐれぇおでれぇた~!目はねぇけど」

「滅びゆく肉体に暗黒神の名を刻め
         始源の炎甦らん! フレア!」
シュォォォ…ドォォンッ!!
今度はデルフにまとわせたりしないで、近くにあった岩に直接『フレア』をぶつける
そういえば、ルイズおねえちゃんの『錬金』のときの魔力って、これに似てたかも……?

「あら、ビビちゃんも爆発が使えるわけ?ん~…でもルイズのノーコン失敗魔法と違ってしっかり制御できてるってわけね~…」
「し、しししし失敗じゃないわよっ!!!  ってそれよりもビビぃっ!!」
「は、はいっ!?」
……ルイズおねえちゃん、すっごい迫力だ……
「今の魔法……私にも使える?」
「え?え?」

「何よ、ルイズ、コモン・マジックも使えないのにヨソの魔法使おうってワケ?」
「着眼点はおもしろいかもしれない」
「あらなに、タバサは肯定派?」
「押してダメなら引いてみろ、色々やってみるのも吉」
「う、うぅん……」
黒魔法も誰でも使えるってわけじゃないんだけどなぁ……でも……
「ど、どうなのよビビっ!私でももしかしたら、万が一ってない!?」
「…ルイズ、必死ねぇ…」
「溺れる者は藁をも掴む」
「きゅいきゅい~」
……ルイズおねえちゃんが頑張ってるのは知ってたし……
(ゴメンね、ルイズおねえちゃん……コッソリ夜中に起きて魔法の練習に行ってるのには気づいてたんだ……)
「できるかどうかは分からないけど……やり方は教えようか……?」
……ちょっとでもルイズおねえちゃんのタメになりたいって思ったんだ
                           「できることから」、だよね?
「よぉしっ!やってやるわよっ!!失敗なんて慣れてるんだからっ!!!」
「あらあら、ルイズったら、自分で失敗って認めちゃって……」
「きっと成長の証」
「きゅい~♪」
「かぁ~、青春だねぇ~!」




ドォォォンッ
「る、ルイズおねえちゃん、も、もうちょっと肩の力は抜いて大丈夫だよっ!?」
「抜いてるわよっ!!」
「あ、飽きねぇなぁ~娘っ子は……俺様おでれーた……」
「今の『ファイア』って呪文でしょ?それまで爆発させちゃうのね、ルイズって……」
「これで41回目の爆発」
……シルフィードは、あんまりにも爆発がすごいから避難しちゃってた……
……空にはいつの間にか2つのお月さま……
「ルイズ~、いい加減にしないと、夜更かしはお肌の敵よ~!」
「うっさいわね、キュルケっ!次で!次できっちり成功させて終わりにしてやるわっ!!」
「う、う、うん……それじゃ今日はもう一回『ファイア』の……」
「滅びゆく肉体に暗黒神の名を刻めっ!!!!」
「え、る、ルイズおねえちゃん?それはフレアの…」
「始源の炎甦らん! フレアぁぁぁぁっ!」
シュドォォォォォォォォォォォンッ!!!
「うっひゃぁ、またド派手にいきやがったな!おでれーた!」
「しかも大外れ」
「あっちゃ~、あの壁って『固定化』かかってたわよね?」
……学校の校舎にヒビが入ってたんだ……うーん……なんであんなところまで爆発が行っちゃうのかなぁ……?
「確か、宝物庫の辺り」
「る、ルイズおねえちゃん……どうしよう……」
「うー―…こ、今回は流石に私の失敗だし、しっかり弁償するわよ…」
「ルイズ、あんた弁償ばっかりねぇ、ヴァリエール家の財政大丈夫?」
「うっさいわねぇ!!ツェルプストー家に心配されたか無いわよっ!!」
「はははっ!娘っ子の魔法は強烈だなぁ!こいつぁー俺様おでれーた!」

……いつものような仲良しの喧嘩……
……だから、まったく気付かなかったんだ……
……大きな音が、月を遮って近づいてくるまでは……


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