ルイズと別れたダ・サイダーは、目的も無く歩き回っていた。
(俺様の本能が告げている…ここは、異世界なのだと……)
ダ・サイダーは、肩のパットを叩きメタコを起こす。
「ダーリン?…どうしたジャン」
「メタコ……ここが、異世界だとしたら…」
弱気なダ・サイダー。
「ダーリンが居れば、異世界でも関係無いジャン」
「真面目に答えてくれ…俺様は…脱出できると思うか?」
メタコもアドバイザーメカだ。ダ・サイダーにアドバイスを送る。
「ここが異世界と仮定するジャン…今すぐ脱出というのは無理ジャン。
それに異世界なんて珍しい事じゃないジャン。しっかりするジャン、ダーリン」
「異世界が珍しくない?……メタコ、どういう事だ」
もはや、ダ・サイダーの思考回路は停止し、メタコに頼るのみ。
「守護騎士も異世界に収納してあるジャン。それに、ラムネスも異世界に居るジャン」
メタコに言われて気がつく。
「こんな事を忘れるなんて…どうかしていたな………メタコ!飯食いに行くぞ!道案内頼むぞ!」
「わかったジャン!」
こうしてダ・サイダーは食堂に向かった。
一方ルイズはというと、食事もせずダ・サイダーの事を考えていた。
(アイツ…宝とか何とか言っていた…そんなの聞いた事無い…アイツは何者なの?)
ルイズにとってダ・サイダーは、ただのバカではなく正体不明の人物と認識されていた。
(この学院に詳しいみたいだから…メイジ?…でも…アイツは貴族には見えない…コックとか?)
などなど、ルイズは様々な可能性を見出すが……どれもしっくりこない。
「ここで考えていてもしょうがない。直接聞こう!」
ルイズの瞳に炎が灯る。『決意』という炎が………
ダ・サイダーはというと………食堂でご飯を食べていた。
本来この食堂は、平民は入れないような場所なのだが…この男には関係無かった。
この男が勇ましく、目の前にある料理を食べていると…男と女の声が聞こえてきた。
その声に反応したのか、メインの肉を取ろうとした手が止まった。
「オイ!メイド!君がぶつかったから、この薔薇の様に美しい僕の服が汚れてしまったではないか!」
「申し訳ありません。申し訳ありません。」
言い争っているのは、ギーシュと朝ダ・サイダーが口説こうとしたメイドのシエスタの2人。
「謝ってすむと思っているのか?…このギーシュ様を汚した罪は万死に値する!!!」
「申し訳ありません…どうか…どうかお許しください…」
「光栄に思え…この僕が…じきじきに手を下してやる。公開処刑だ!!!」
完全に怒りに身を任せているギーシュ、そして絶望するシエスタ。
この場にいる者はギーシュを止める事を諦めた……その時、一本のナイフがギーシュの顔を掠めた。
「何だ!?誰だ!!」
「フフフ…今のお前は『薔薇』とは思えんな…さしずめ『食虫植物』か…」
「この声…『ゼロ』いやルイズの使い魔か…良い度胸しているではないか!」
ダ・サイダーが2人の前に姿を現わす。
「貴様の薄汚い牙を女性に向けるのならば、この俺様が相手をしてやる!」
「彼女をかばい、公開処刑を受けるのだな…良いだろう…ヴェストリの広場だ。来い!」
ギーシュは意気揚々と向かっていった。
「メタコ…行くぞ!」
「あ、あなた殺されちゃう。やっぱり私が…」
シエスタの頭を軽く2回叩く。
「フ……困っている女性を助けなくて何が『勇者』だ…安心してな」
ダ・サイダーの目付きが変わった…勇者『サイダー』の血を継ぐ者、勇者『ダ・サイダー』へ……
(俺様の本能が告げている…ここは、異世界なのだと……)
ダ・サイダーは、肩のパットを叩きメタコを起こす。
「ダーリン?…どうしたジャン」
「メタコ……ここが、異世界だとしたら…」
弱気なダ・サイダー。
「ダーリンが居れば、異世界でも関係無いジャン」
「真面目に答えてくれ…俺様は…脱出できると思うか?」
メタコもアドバイザーメカだ。ダ・サイダーにアドバイスを送る。
「ここが異世界と仮定するジャン…今すぐ脱出というのは無理ジャン。
それに異世界なんて珍しい事じゃないジャン。しっかりするジャン、ダーリン」
「異世界が珍しくない?……メタコ、どういう事だ」
もはや、ダ・サイダーの思考回路は停止し、メタコに頼るのみ。
「守護騎士も異世界に収納してあるジャン。それに、ラムネスも異世界に居るジャン」
メタコに言われて気がつく。
「こんな事を忘れるなんて…どうかしていたな………メタコ!飯食いに行くぞ!道案内頼むぞ!」
「わかったジャン!」
こうしてダ・サイダーは食堂に向かった。
一方ルイズはというと、食事もせずダ・サイダーの事を考えていた。
(アイツ…宝とか何とか言っていた…そんなの聞いた事無い…アイツは何者なの?)
ルイズにとってダ・サイダーは、ただのバカではなく正体不明の人物と認識されていた。
(この学院に詳しいみたいだから…メイジ?…でも…アイツは貴族には見えない…コックとか?)
などなど、ルイズは様々な可能性を見出すが……どれもしっくりこない。
「ここで考えていてもしょうがない。直接聞こう!」
ルイズの瞳に炎が灯る。『決意』という炎が………
ダ・サイダーはというと………食堂でご飯を食べていた。
本来この食堂は、平民は入れないような場所なのだが…この男には関係無かった。
この男が勇ましく、目の前にある料理を食べていると…男と女の声が聞こえてきた。
その声に反応したのか、メインの肉を取ろうとした手が止まった。
「オイ!メイド!君がぶつかったから、この薔薇の様に美しい僕の服が汚れてしまったではないか!」
「申し訳ありません。申し訳ありません。」
言い争っているのは、ギーシュと朝ダ・サイダーが口説こうとしたメイドのシエスタの2人。
「謝ってすむと思っているのか?…このギーシュ様を汚した罪は万死に値する!!!」
「申し訳ありません…どうか…どうかお許しください…」
「光栄に思え…この僕が…じきじきに手を下してやる。公開処刑だ!!!」
完全に怒りに身を任せているギーシュ、そして絶望するシエスタ。
この場にいる者はギーシュを止める事を諦めた……その時、一本のナイフがギーシュの顔を掠めた。
「何だ!?誰だ!!」
「フフフ…今のお前は『薔薇』とは思えんな…さしずめ『食虫植物』か…」
「この声…『ゼロ』いやルイズの使い魔か…良い度胸しているではないか!」
ダ・サイダーが2人の前に姿を現わす。
「貴様の薄汚い牙を女性に向けるのならば、この俺様が相手をしてやる!」
「彼女をかばい、公開処刑を受けるのだな…良いだろう…ヴェストリの広場だ。来い!」
ギーシュは意気揚々と向かっていった。
「メタコ…行くぞ!」
「あ、あなた殺されちゃう。やっぱり私が…」
シエスタの頭を軽く2回叩く。
「フ……困っている女性を助けなくて何が『勇者』だ…安心してな」
ダ・サイダーの目付きが変わった…勇者『サイダー』の血を継ぐ者、勇者『ダ・サイダー』へ……
ここは学院長室………
中では、1人の老人が読書をしていたのだが、コルベールの来訪により読書を中断させられていた。
「彼は始祖ブリミルの使い魔『ミョズニトニルン』かもしれないんです!ルーンが同じなのです!」
「で…なにか問題でもあると?」
「大ありです!彼はあらゆるマジックアイテムを使いこなすのですよ?
それに『神の頭脳』と呼ばれているのですよ?これが大事じゃなくてなんなのですか!」
一人興奮するコルベールに対し、のんびりとしている老人。
「ミスタ・コルベール、君の結論はどうなんじゃ?」
「それは………」
コルベールが黙り込む。その時、眼鏡をかけた緑色の髪をした美しい女性がかけ込んで来た。
「た…大変です!ヴェストリの広場で、公開処刑とか何とか騒いでいます!」
「で、誰がそんなバカな事を?」
「ギーシュ・ド・グラモンです。」
老人は呆れたように言う。
「ふぅ…で相手は誰だね?」
「ミス・ヴァリエールのあの使い魔です」
コルベールが話しに割ってはいる。
「ここは『眠りの鐘』を使うべきでは?」
「放っておきなさい」
老人の判断にコルベールと女性は驚く。
「ミス・ロングビル、水のメイジを集めておきなさい。今すぐにじゃ」
「はい」
ミス・ロングビルが去っていった。
「ミスタ・コルベール、気になりませんか?」
「ええ…まあ」
老人が杖を振ると、壁にかかった大きな鏡に、ヴェストリ広場の様子が映し出された。
中では、1人の老人が読書をしていたのだが、コルベールの来訪により読書を中断させられていた。
「彼は始祖ブリミルの使い魔『ミョズニトニルン』かもしれないんです!ルーンが同じなのです!」
「で…なにか問題でもあると?」
「大ありです!彼はあらゆるマジックアイテムを使いこなすのですよ?
それに『神の頭脳』と呼ばれているのですよ?これが大事じゃなくてなんなのですか!」
一人興奮するコルベールに対し、のんびりとしている老人。
「ミスタ・コルベール、君の結論はどうなんじゃ?」
「それは………」
コルベールが黙り込む。その時、眼鏡をかけた緑色の髪をした美しい女性がかけ込んで来た。
「た…大変です!ヴェストリの広場で、公開処刑とか何とか騒いでいます!」
「で、誰がそんなバカな事を?」
「ギーシュ・ド・グラモンです。」
老人は呆れたように言う。
「ふぅ…で相手は誰だね?」
「ミス・ヴァリエールのあの使い魔です」
コルベールが話しに割ってはいる。
「ここは『眠りの鐘』を使うべきでは?」
「放っておきなさい」
老人の判断にコルベールと女性は驚く。
「ミス・ロングビル、水のメイジを集めておきなさい。今すぐにじゃ」
「はい」
ミス・ロングビルが去っていった。
「ミスタ・コルベール、気になりませんか?」
「ええ…まあ」
老人が杖を振ると、壁にかかった大きな鏡に、ヴェストリ広場の様子が映し出された。
ダ・サイダーによって救い出されたメイドのシエスタは、ある人物を探していた。
(私のせいで…私の…止めてもらう様お願いしないと…あの方に)
シエスタが探しているのは、ダ・サイダーの主ルイズを探していた。
ルイズは教室にいた。
「アイツ…どこ行っちゃたのよ!フラフラしてアイツは!」
その声を聞いたシエスタがルイズのもとに行き、事情を説明した。
「アンタ…それ本当なの!」
「はい…ミス・ヴァリエールだけなのです。お願い致します。どうか…どうか…」
このシエスタ良く見れば、瞳に涙を浮かべてルイズに懇願している。
「わかったから、後は私に任せて…ヴェストリの広場ね…あのバカ…」
こうして、ルイズもヴェストリの広場に向かった。
ヴェストリの広場にて………
「諸君!始めるぞ!」
ギーシュが薔薇を掲げ周りを盛り上げる。
「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの平民だ!」
こんな歓声にギーシュが反論する。
「決闘ではない!処刑だ!」
ダ・サイダーとギーシュが睨み合う。
「使い魔…覚悟はいいな?」
「美少女に牙を向ける者に負ける気はしない」
「そうジャン、そうジャン。お前なんか薔薇じゃなくて、飴でもしゃぶって、寝てろジャン」
不敵な笑みを浮かべるギーシュ。
「さてと、では始めるか」
「メタコ…サーベルを出せ!」
ギーシュは薔薇の花を振り、花びらが一枚宙に舞った……。
甲冑を着た女戦士の形をした、人形となる。
ダ・サイダーはサーベルを構え、警戒する。
「何だ?人…じゃない…ロボットか?…メタコ…状況判断…頼むぞ」
「わかったジャン」
「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ」
ワルキューレがダ・サイダーに襲いかかる。だが、この男は華麗に攻撃をかわし距離をとる。
「ダーリン…コイツ…弱いジャン」
「メタコ…今更何を言う…アイツが弱いのでは無い。この俺様が強すぎるのだ」
そして、ダ・サイダーがサーベルを片手にワルキューレに突っ込む。
ワルキューレは、ダ・サイダーに対しパンチを放つも空を切り、懐に潜り込まれた。
「もらった―――!!!」
右肩から斜め下に切り払う斬撃。だが、激しい金属音を立て、サーベルは右肩で止まった。
「な…切れないだと…」
「フフフ……無駄だよ。これで、終わりだ―――!!!」
ギーシュの声とほぼ同時にワルキューレの左ストレートを放つ。
「あ……」
ヴェストリの広場に鈍い音がなる。
ダ・サイダーは後方に吹っ飛び、そのまま動かなくなった。
「フ…あっけない物だな…」
(私のせいで…私の…止めてもらう様お願いしないと…あの方に)
シエスタが探しているのは、ダ・サイダーの主ルイズを探していた。
ルイズは教室にいた。
「アイツ…どこ行っちゃたのよ!フラフラしてアイツは!」
その声を聞いたシエスタがルイズのもとに行き、事情を説明した。
「アンタ…それ本当なの!」
「はい…ミス・ヴァリエールだけなのです。お願い致します。どうか…どうか…」
このシエスタ良く見れば、瞳に涙を浮かべてルイズに懇願している。
「わかったから、後は私に任せて…ヴェストリの広場ね…あのバカ…」
こうして、ルイズもヴェストリの広場に向かった。
ヴェストリの広場にて………
「諸君!始めるぞ!」
ギーシュが薔薇を掲げ周りを盛り上げる。
「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの平民だ!」
こんな歓声にギーシュが反論する。
「決闘ではない!処刑だ!」
ダ・サイダーとギーシュが睨み合う。
「使い魔…覚悟はいいな?」
「美少女に牙を向ける者に負ける気はしない」
「そうジャン、そうジャン。お前なんか薔薇じゃなくて、飴でもしゃぶって、寝てろジャン」
不敵な笑みを浮かべるギーシュ。
「さてと、では始めるか」
「メタコ…サーベルを出せ!」
ギーシュは薔薇の花を振り、花びらが一枚宙に舞った……。
甲冑を着た女戦士の形をした、人形となる。
ダ・サイダーはサーベルを構え、警戒する。
「何だ?人…じゃない…ロボットか?…メタコ…状況判断…頼むぞ」
「わかったジャン」
「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ」
ワルキューレがダ・サイダーに襲いかかる。だが、この男は華麗に攻撃をかわし距離をとる。
「ダーリン…コイツ…弱いジャン」
「メタコ…今更何を言う…アイツが弱いのでは無い。この俺様が強すぎるのだ」
そして、ダ・サイダーがサーベルを片手にワルキューレに突っ込む。
ワルキューレは、ダ・サイダーに対しパンチを放つも空を切り、懐に潜り込まれた。
「もらった―――!!!」
右肩から斜め下に切り払う斬撃。だが、激しい金属音を立て、サーベルは右肩で止まった。
「な…切れないだと…」
「フフフ……無駄だよ。これで、終わりだ―――!!!」
ギーシュの声とほぼ同時にワルキューレの左ストレートを放つ。
「あ……」
ヴェストリの広場に鈍い音がなる。
ダ・サイダーは後方に吹っ飛び、そのまま動かなくなった。
「フ…あっけない物だな…」
ほとんどの者が、全て終わったと思ていた。
だが……キュルケとタバサそしてメタコはまだ、終わってはいないと確信していた。
キュルケとタバサは、ダ・サイダーから発せられる闘志を感じ。
メタコは、ダ・サイダーの真の強さを知っているため『ハルバード』を準備していた。
だが……キュルケとタバサそしてメタコはまだ、終わってはいないと確信していた。
キュルケとタバサは、ダ・サイダーから発せられる闘志を感じ。
メタコは、ダ・サイダーの真の強さを知っているため『ハルバード』を準備していた。