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蒼い使い魔-31


部屋に戻ったルイズはベッドの上に横になると、鼻歌交じりに始祖の祈祷書を開く。
どうやらかなりご機嫌のようだ、その横でバージルはコートを脱ぐとデルフとともにソファに投げる。
そして外へと出ようとしたが杖を振って『ロック』をかけたルイズによって鍵をかけられてしまった。
「なんの真似だ?」
ルイズとは逆に足止めされたことに少々不愉快そうな顔でバージルが振り向く。
「こんな夜中にどこに行くのよ?」
「考え事だ、出来れば静かに考えたい」
「ここじゃダメなの?」
「お前もその本について調べたいのだろう? お互い邪魔になるかもしれん
それに少々夜風にも当たりたい」
そうまで言われてしまうとルイズも認めざるを得ない、
『ここにいてほしい』たったその一言が出なかった。
「わ…わかったわ、でもすぐ戻ってきなさいよ!」
そう言うと杖を振り鍵をあける、バージルは閻魔刀を手に外へと出て行ってしまった。
「勝手なんだから…」
ルイズはそれを見送ると、ふと何かを思いついたかのようにベッドから降りた、
そしてソファに歩いて行くと、バージルのロングコートを羽織ってみる。
ルイズには大きすぎでぶかぶかだが、まだ温かかった。
「へぇ、似合ってんじゃねぇか」
それを見ていたデルフがカタカタと音を出す
「そ…そう? 似合う…かな? でもあんたに言われてもね…」
口ではそう言いつつもルイズはまんざらでもなさそうに頬を赤らめる。
そして腕を組み眉間に皺をよせしかめっ面になった
「くだらん…俺には関係ない」
「ハッ! 相棒の真似か! やるじゃねぇか!」
デルフがカタカタという音とともに笑い始める、ルイズもそれにつられて笑い出した。

「………?」
部屋から出たバージルが後ろを振り返る、ルイズの笑い声が聞こえた気がしたのだ
気のせいか…、そう考え広場へと歩いて行く、
魔剣文書の解読はあまり進んでいないが、それでも少し見えてきた部分もある。
とはいえ比喩が深く、人によってはまるで違う解釈もできてしまう故、正しいかどうかはわからないが…。
かつてスパーダは"ある物"の力を使いハルケギニアと魔界を時空ごと切り離したらしい、
それ故、もともと不安定だった魔界とハルケギニアとの境界がさらに希薄になりお互い干渉しにくい状態になっているという、
ムンドゥスの力を持ってすら未だ少量の悪魔しか送り込めていない状況を見ると、時空の壁がいかに厚く高いものかは想像に難しくない。
そして、その時空の壁を超える方法が地獄門である、スパーダが破壊した地獄門は"魔界"側の地獄門であり、
ハルケギニア側の地獄門は無傷だが現在機能を失っているという。
あくまで推測に過ぎないが地獄門を再起動させない限りハルケギニアから魔界へ赴くことが出来ない。
起動の方法はまだ明らかになってはいないが、確実に、少しづつではあるが魔界へと前進しているのだ。
そこまで考えたとき、ふと夜風がバージルの頬をなでる、
初夏とはいえ少し肌寒い、だがバージルにとってはそれが心地よかった。

『魔剣文書』には地獄門を起動させる手段も書かれているのだろう、それはそれで解読を進めればいい。
だがそうやって考えていくうちにバージルの中で一つの懸念が生まれた、
―もし地獄門を起動し、魔界への道を開放した際、この世界が闇に呑み込まれることになるとしたらどうなる?
テメンニグル起動時と同じ事が起こるとすれば? あの時は一時的に魔界と繋がったとはいえ
すぐにアミュレットが分離したため、魔界からあふれ出た悪魔に蹂躙されずに済んだが、今回はその保証はない。
「何を迷う…俺としたことが…」
バージルは頭を軽く振りその考えを振りはらう。
「魔界への道が開けるのならば、この世界など知ったことか…」
そう言いながらも別な方法はないか? もしかしたら地獄門の起動意外にも魔界へ行く方法があるのではないか?
そう考えてしまう自分がいる、それがバージルにとって腹立たしかった。

「次々! 不機嫌な時のアイツの真似!」
「ハハハ! 傑作だ娘っ子! 隠し芸大会なら一等賞ってところだぜ!」
部屋の中でロングコートを羽織ったルイズがバージルの物まねを楽しそうにデルフに披露していく
「じゃあ次は…何にしようかしら?」
「随分と楽しそうだな」
ノリノリで物まねをしようとしていたルイズの背後から声がかかる
「えぇ、そりゃそうよ、楽しいに決まってんでしょ!」
「それはよかったな…ところで人のコートを勝手に着て何をしているんだ?」
その低い声を聞きサー…っとルイズの顔から血の気が引いてゆく、いつの間にかデルフも押し黙っている
ルイズはゆっくりと後ろを振り返る、そこには彼女の使い魔…バージルの姿があった。
「え…ええと…これはその…ち…違うの!」
「ほう? 何が違うんだ?」
バージルの顔にはなんの表情も浮かんでおらず、淡々と言葉を返してくる、それがかえって恐怖心を煽る。
「あ…う…そ…その…って! いつの間に帰ってきたのよ! 戻ってきたらノックくらいしなさいよ!」
伝家の宝刀、逆ギレ、だがその宝刀をバージルはいとも簡単に切り落とす
「それはすまなかった、ずいぶん楽しそうな笑い声が聞こえてきたんでな、
水を差すのも悪いと思い静かに入ってきたんだが…、それで? 人のコートを着て何をしていたんだ?」
「あ…あ…」
―チキ…と鯉口を切る音が部屋の中に響き
窓から差し込む月の光がバージルを照らし影が浮かび上がる、
その姿は人の形をしておらず…悪魔の姿をしていた…。
「きゅう…」
あまりの恐怖にルイズが意識を手放しバタリと倒れこんでしまった。
「あーあ、相棒、そんなに脅かすことねーじゃねーか…」
それを見ていたデルフが声をかける、それに答えずバージルはルイズを抱き抱えるとコートを着せたまま
静かにベッドに横に寝かせる。そしてゆらりと立ち上がると振り返らずにデルフの名を呼ぶ、
「………デルフ」
「な…なんだ? 相棒…?」
その声のトーンにデルフが凍りつく
「……貴様も同罪だということが分かっていないようだな」
その言葉を聞いたデルフが慄く、かつてスパーダと対峙した時と同じ感覚、
今、デルフの視界(?)にはバージルがスパーダとダブって見えた。
「え…ちょ…ちょっとまって…? 話を聞いてお願い! ぎゃあああああああ!!!!」
その晩、寮塔にデルフの悲鳴が響きわたった…。

「ハッ!!」
朝、ルイズが跳ね起きる、昨夜とんでもなく恐ろしいことがあったような気がしたが…、よく思い出せない。
気がつけば何故かバージルのコートを羽織っていた、
「(あれ? なんでバージルのコートなんて着てるんだろう?)」
とりあえず制服に着替えるためにコートをいつもバージルが寝ているソファにかけておく、
バージルの姿が見えないが水を汲みに行っているのだろう。
そう考えていると、今にも消え入りそうなデルフの声が聞こえてきた。
「む…娘っ子ぉ…た…助けてくれぇ…」
「…? ボロ剣? どこにいるの?」
あたりを見回してもデルフの姿は見えない
「こ…ここだよ…天井だよ…」
その声にルイズが見上げるとデルフが柄の部分まで深々と天井に突き刺さっていた。
「何やってんの? っていうか天井には固定化がかかってるんだけど…どうやって…」
「その時点で相棒しかいねぇよ…っていうかこうなったのも娘っ子のせいなんだけどな…」
「なんのことよ…?」
そう言いながら椅子にのりデルフに手を伸ばそうとするが届かない、
「ダメね、あとでバージルに頼みなさい、本当、何があったのかしら?」
そう言いながら昨夜のことを思い出そうとするが、思い出してはならないと本能が叫ぶので中断する。
「と…とにかくあいつの前で恐ろしいことをしてしまったのは確かみたいね、うん…」
顔を蒼くし、首をカクカクを縦に振りながらルイズは独りごちた。

時は少しさかのぼり、太陽がようやく顔を出しはじめた早朝のヴェストリ広場、
朝霧の中、対峙する二つの人影があった、一方は銀髪長身の青年、バージルと
そしてもう一方は蒼い髪をした小柄な少女―タバサだ。
逢引…とは思えない剣呑な雰囲気が二人の間を漂う。
まるでお互いが初めて対峙した時と同じ空気が二人の間に流れていた。
バージルの一日は自身の顔を洗うための水汲みから始まる、
そのため水汲み場に移動した際、タバサと会ったのだった。
「タバサ、何か用か」
「お願いがある」
バージルは静かに振り向きタバサを見る、するとタバサが静かに口を開いた。
「あなたの戦い方を教えてもらいたい」
「断る」
タバサのその頼みをバッサリと切り捨てる、タバサもまさかこうまではっきり拒絶されるとは思っていなかったようだ。
「俺の戦い方をお前が知ってどうする? 戦い方は自身で練り上げ磨くものだ、他者に教わりどうにかなるものではない、
そのくらい、お前ならばわかっていると思っていたが…どうやら見当違いだったようだ」
その言葉にショックを受けたのかタバサが俯く。
「だが…」
バージルは一旦そこで言葉を切ると静かにタバサに向きなおる。
「戦いの中から盗むのならば、話は別だ」
そういうとバージルの前に一本の幻影剣が現れ、それを掴んだ。
空気が変わる、とたん弾けるようにタバサが飛びのき杖を構える。
「先に言っておく、もうバイタルスターはない、気を抜くと…死ぬぞ?」
「わかった」
タバサが頷くとバージルはタバサに向かいゆっくり歩きながら間合いを詰め始める。
悠然と歩いてくるその姿がただでさえ強い彼の圧迫感をさらに増加させる。
「ウィンディ・アイシ…!」
タバサが牽制として魔法を放とうとした瞬間、バージルの姿が消える、
上? いや、背後! タバサが瞬時に振り向き背後からの一撃を杖で受けとめる、
杖で受け止める瞬間、即座に後ろへ飛びのき衝撃を和らげると同時に距離をとる、
「ジャベリン」
後ろへ飛びのいたタバサが即座に巨大な氷の槍を生成、バージルへ向け飛ばす、
精神力を大きく消費するが気を抜いたら一瞬で殺されかねないためそんなことは言っていられない。
氷の槍がバージルへと襲いかかる、おそらく彼のことだ、きっと閻魔刀で砕くはず、タバサはそう確信した。
案の定、バージルは閻魔刀の鞘で払い、氷の槍を打ち砕く、すると砕けた氷の槍は細かい破片としてバージルに襲い掛かった。
だがバージルは瞬時に閻魔刀を抜刀、飛んできた氷の欠片を器用にからめとり、勢いよく振りぬく、それによって生じた剣圧を利用し
こともあろうかタバサに向け全て叩き返す。ジャベリンの魔法の特性をそっくりそのまま利用された。
バージルの剣圧も追加された氷の欠片はまるで散弾のようにタバサに襲い掛かる
「アイス・ウォール」
目の前に氷の壁を作り出し、飛んできた氷の破片を凌ぎ切る、そのまま目の前の氷の壁に向かいエア・ハンマーを放った。
空気の塊が氷の壁に叩きつけられると氷の壁が勢いよく砕け、巨大な氷塊がバージルへと殺到する。
―ガキィン! という音とともにバージルが飛んできた氷塊を真っ二つに叩き斬る、
縦に泣き別れになった氷塊が後ろへと飛んで行った。

「なるほど、少しはマシにはなったか…では」
バージルがすっと右手を出し幻影剣を突き付ける。
「これはどうだ?」
するとタバサの周囲をぐるりと幻影剣がとりかこむ、急襲幻影剣だ、すべての切っ先が円の中心…タバサに向けられている。
「エア・ストーム」
タバサが自分を中心にして竜巻を巻き起こす、強烈な風が吹き荒れ全ての幻影剣を弾き飛ばした。
風が収まり、吹き飛ばされた幻影剣が消滅する、すると今度は何を思ったかタバサが居合いの構えをとり
そのままバージルへと素早く距離を詰め、彼の胸元で杖を刀に見立て振りぬいた、
それは彼の技、疾走居合いを真似たもの、オリジナルに比べると幾分見劣りはするが一応形にはなっていた
「何をするかと思えば…」
バージルはその攻撃を見て、フッと鼻で笑うと、軽く後ろへ飛びのき杖での一撃を回避、したかに思えた
「エア・カッター」
風による不可視の刃が杖の軌道をなぞる様に飛び出し、バージルへと襲いかかる。
「ぬっ…!」
予想外の攻撃に驚いたバージルは反応が遅れ、風の刃をもろに食らってしまった。
服が裂け、切り裂かれた胸部から血が流れる。
だがそれを見てもタバサは油断なくバージルから視線を外さない、この程度では彼を倒せないことをよく知っているからだ。
風の刃を食らい、体勢を崩したバージルにタバサが接近戦を挑む、
お互い、杖と幻影剣で切り結ぶ、タバサが必死に杖を振り素早く打ち込んでいくが、右手に持った幻影剣に全てはじかれ、いなされる
―ズキリと体に痛みが走る、気がつけば全身のいたるところに何かで打たれたような痕跡がある、
杖を振った拍子に生じる僅かな隙、その開いた所を左手にもった閻魔刀の鞘で打ち抜かれていたのだ。
「ぐぅっ…」
鳩尾に柄頭を叩き込まれ後ろへ大きく仰け反ったタバサが身を翻し杖を剣に見立てスティンガーを放つ、
がバージルは体を翻しタバサの後頭部を踏みつけ足場にし頭上を飛び越えた。
小馬鹿にするように後頭部を踏まれたタバサはそのまま地面にべちゃっと前のめりに倒れこんでしまった。
杖がからん、という音とともに転がって行くのが見える、つまり、勝負がついたのだ。
時間にすれば3分もかかっていない、だがタバサにとってはとにかく長い3分間だった。
「終わりだな、気は済んだか?」
バージルの冷たい声が聞こえる、タバサはゆっくり立ち上がり頷く、
「ありがとう」
やはり強い、だけど前回とは違いバージルに一矢報いることができた、それだけでもかなりの前進だ。
攻撃の隙を突かれ、ボロボロにされてしまったが…
「服、ごめんなさい」
タバサが破けたバージルのシャツを見て謝罪する、傷口はすでに再生しているため問題はないだろう。
いつも着ている服ではないが、破いてしまったことには変わりがない。
「気にするな、代わりならある」
バージルはそう言いながら破れて血のついたシャツを脱ぎ棄て上半身裸になると、タバサに振り向いた
「お前も戻れ、俺もそろそろ戻らなければならん」
バージルはそう言うとなぜか固まっているタバサを尻目に水汲みのためのバケツを手に取り水汲み場へと歩いて行ってしまった。
呆然と立ち尽くすタバサの近くに彼女の使い魔、シルフィードが降りてくる
「おねえさま、大丈夫なのね? きゅいきゅい」
声をかけられハッと我にかえる
「大丈夫」
タバサが踏まれた後頭部をさすりながらそう言うと、
鼻血がツーっと流れおちる、それを見たシルフィードが素っ頓狂な声を上げた、
「おねえさま! 鼻血が出てるのね! まったく、女の子の頭を踏みつけるなんて、
おにいさまは少しやりすぎなの! こんどシルフィが注意してやるのね!」
「…眼福」
一人憤慨するシルフィードをよそにタバサはぽつりと呟くと持っていたハンカチで鼻を押さえた。

タバサとの手合わせを終え、水を汲んだバージルがルイズの部屋に戻ると、
すでに着替え終わったルイズが、鼻歌交じりに先日購入したペンダントを首にかけている、
バージルに気がついたのかルイズがぱっと振り向いた。
「あ、戻ったのね…って…あ、あんたまさかその格好で歩いてきたの?」
均整のとれたバージルの頼もしい体つきを見たせいか顔を紅潮させながらルイズが尋ねる
「破かれてしまってな」
「や…破かれるって…一体何をしたのよ…」
「少し遊んでやっただけだ」
バージルはにべもなくそう言うといつも着ている服へと袖を通していく、そんなバージルにルイズは少し顔を赤らめながら尋ねる
「ね…ねぇ、に…似合う…かな? ペンダント…」
「俺のコートを着るよりかはな」
そんなルイズをチラとみるとバージルはすぐに視線を外しコートを羽織ると、さっさと外へと出て行ってしまった。
「もう! ちゃんと見てよ…」
ルイズは少し頬を膨らませながらペンダントをいじる、そして朝食をとるべく部屋を後にした。
「おい! 俺っち放置かよ! 助けてくれ!」

朝食を取り終えたルイズは授業へと出席すべく教室へと入る
「なんだか久しぶりに授業に出た気がするわ…」
実際はそんなことないのだが、机についたルイズがひとりごちる、
すると隣の席にキュルケとタバサがやってきた
「あらルイズ、今日もダーリンと一緒じゃないの?」
「だーれがダーリンよ、あいつなら図書館よ、毎日毎日、
本ばっかり読んで、何が楽しいのかしら?」
ルイズは愚痴っぽく呟くとうーんと軽く伸びをする。
「それ」
タバサがルイズの胸に光るペンダントに気がついたのか指差す
「どうしたの?」
「これ? 昨日バージルに買ってもらったの、あいつが選んで買ってくれたのよ」
すこし自慢するように胸を張り答える。
「へぇ~、ダーリンからのプレゼント? なんだか歴史的瞬間を見逃した気分だわ。
いいなぁ、私も彼にねだって何か買ってもらおうかしら?」
「ふふん、きっとあんたには頼んだってなにも買ってくれないわよ」
バージルとしては出費を抑えるために適当に安いものを渡したつもりだったのだが
ルイズにとっては何物にも代えがたい宝物になったのだろう。
何しろ"あの"バージルが自ら選んで買ってくれたのだ、
寝る時や入浴時以外ずっと肌に離さずつけているありさまだ。
「そう」
短くタバサは答えると少し俯き読んでいた本に視線を戻す。
その顔は相変わらず無表情だがほんの少しだけうらやましそうにしているようにも見える。
「(ちょっと悪いことしちゃったかな…でも、バージルは私の使い魔だし…)」
ほんの少しだけ胸が痛んだが、自分にそう言い聞かせた。

さて、場面は切り替わりその日の夕方
長い金色の巻き毛と鮮やかな青い瞳が自慢のモンモランシーは寮の自室でとあるポーションを調合していた。
『水』の系統メイジである『香水』のモンモランシーの趣味は魔法の薬…ポーション作りである、
そして二つ名の通り香水作りを得意としていた。彼女の作る香水は独特の素敵な香りを醸し出す逸品と騒がれ
貴婦人や街女たちの間で大人気なのであった。
この日モンモランシーはとあるポーション作りに熱中していた。
それはただのポーションではなく、なんとご禁制、国のふれで作成と使用を禁じられているものである。
モンモランシーは自分の作った香水を街で売り、コツコツとお金をため、
その禁断のポーションを作るための高価な秘薬を購入したのであった。
趣味は道徳に勝る、との言葉のとおり、普通のポーションを作り飽きたモンモランシーは
見つかったら大変な罰金が科せられると知りつつも禁断とやらを作りたくなってしまったのだ。
滑らかに磨り潰した香木や竜硫黄、マンドラゴラ…そして大枚はたいて購入した肝心要の秘薬を入れる。
こぼさぬように細心の注意を払い…一滴一滴、慎重にるつぼの中へ落としていき、慎重にかき混ぜる。
「ふ…ふふ…できたわ、ついに完成よ!」
大きな事を成し遂げたかのような満足そうな顔でモンモランシーは大きく頷く、どうやら目的のものが完成したようだ。
「でもこれ、本当に効き目あるのかしら? 資料に書いてある通りに作ったつもりだけれど…ちょっと不安ね…」
まぁいいか、単なるコレクションに加えるつもりで作ったのだから…とそう考え、
モンモランシーは瓶の中にポーションを移し替え、今まで作ったコレクションの入った棚の中に入れようとしたその時、
―コンコンッとドアがノックされ、モンモランシーは瓶を落としそうになるくらい跳びあがった。
「だ…誰よ…こんな時に…もう…」
机の上の材料や器具を引き出しにしまい、髪をかき上げながら扉へと向かう。
「どなた?」
「僕だ、ギーシュだ! 君への永久の奉仕者だよ! この扉を開けておくれ!」
誰が奉仕者よ、永久が聞いてあきれるわ、とモンモランシーは呟いた。
ほとほとギーシュの浮気性には愛想が尽きていた、並んで道を歩けばきょろきょろと美人に目移りするわ、
デートすっぽかして他の女の子と遠乗りに出かけるわでほとほと嫌気がさしていたのだ。
「何しに来たのよ、もうあなたとは別れたはずだけど?」
「僕はそんなことこれっぽっちも思っちゃいないよ! でも…君がそう思うなら僕の責任だ!」
芸術が好きで~、君は最高の芸術だ~と扉の前で語るギーシュに、
「趣味が悪いくせになにが芸術を愛するよ…それじゃ私は趣味悪い芸術ってことになるじゃない」
とモンモランシーは心の中で悪態をついていた。
「帰って、私忙しいの」
モンモランシーが冷たくそう言い放つとしばらく沈黙が走る、
そしておいおいおいと廊下でギーシュが泣き崩れる声が聞こえてきた。
「わかった…そう言われてしまえば、僕はここで果てるしかない、愛する君にここまで嫌われたら
僕に生きる価値なんてこれっぽっちもないからね」
「勝手にしなさい」
ギーシュがフラれたぐらいで死ぬわけがない、むしろ殺しても死にそうにない、
そんなわけでモンモランシーはつれない態度を崩さない、
「さて…ではここにせめて君が暮らす部屋の扉の前に僕が生きた証を…
君を愛した証拠を刻みつけることにしよう」
「ちょちょちょちょっと! 何するのよ! やめて!」
ガリガリガリと何か固いもので扉を引っかく音が聞こえてくる、
「愛に殉じた男、ギーシュ・ド・グラモン、愛に破れここに果てる…っと」
「と、じゃないわよ! 恥ずかしいからやめてよ!」
モンモランシーが扉をあけると、そこには満面の笑みを浮かべたギーシュが立っていた。
「モンモランシー! 愛してる! 大好きだ! 愛してるったら愛してるんだ!」
そしてぎゅっと自分を抱きしめてくる、一瞬モンモランシーはうっとりしてしまった。
ギーシュはとにかくしつこいくらい「愛してる」を連呼してくる、
こうまで連呼されると陳腐を通り越して安っぽく感じてしまうが
そう悪い気はしなかった。
それからギーシュは持っていた包みをモンモランシーに手渡した
「何これ?」
「これは君のために用意した最高級のワインだよ、お金をためて買ったんだ、
どうかこれを僕と一緒に星空の下で飲んでくれないかい?」
どうやら外で星を眺めながら一緒にワインを飲みたいらしい
包みを開けてみると、なるほど、かなり価値の高いワインだ、
ギーシュが自分のために買ってくれたと思うと不思議と悪い気はしなかった。
「そうねぇ…あなたのこと完全に許したわけじゃないけど…別に一緒に飲むくらいならかまわないわ」
「あぁ! ありがとうモンモランシー! やっぱり君は僕だけの天使だよ!」
さぁ行こうか、とギーシュがモンモランシーの手を取る、するとモンモランシーは何かを思いついたかの様に立ち止まった。
「あ、ちょっと待ってて」
「どうしたんだい?」
「まだ部屋の片づけが終わってないの、すぐ終わるから待っててくれる?」
「いいとも、君のためなら永遠にここで待ち続けるよ!」
「はいはい、すぐ戻るから」
そう言いながらモンモランシーは部屋の中に戻ると、棚の中から先ほど作り出したポーションの瓶を取り出す。
そして小さな香水用の小壜に移し替えると静かにポケットのなかに忍ばせた。
「ふふっ…あいつで効果を試すのも悪くないかもね、一時的にも浮気性が治るなら御の字だわ…」
そう呟きながらモンモランシーは部屋を後にし、ギーシュとともに外へと向かった。
双月の下、ギーシュとモンモランシーが姿を現しテーブルへとつく、
テーブルの上にはワインと薔薇の花が飾られている。
テーブルに着くや否やギーシュはモンモランシーをこれでもかとほめたたえ始めた。
立てば薔薇、座れば薔薇、歩く姿はこれまた薔薇、とにかく薔薇を並べて褒め称え
水の精霊まで引き合いに出して褒める褒めるわお世辞のバーゲンセールである。
モンモランシーは、もういいだろうな、と考えすっと左手を差し出す、
あぁ…と感嘆の呻きをもらしギーシュはその手に口づける、許されたのだ。
「あぁ、モンモランシー…、僕の瞳には君以外もう映らないよ…」
そういうや否や唇を近付けようとしたがすっと指でさされた、
「その前にワインで乾杯しましょ、せっかく持ってきてくれたんだから」
「そ、そうだね!」
ギーシュはあわててワインをグラスに注いだ、二人分注いだところでモンモランシーがいきなり別な方向を指さした。
「あら、裸のお姫様が歩いてる」
「え!? どこ!? どこどこ?」
ギーシュは必死になって眼を見開きその方向を凝視する、
「なんだ…どこにもいないじゃな―」
そして何もいないことがわかるりモンモランシーに視線を戻した直後、
―ブスリ、とモンモランシーの指がギーシュの両眼をついた、
「ぎゃあああああああああ!!! 眼! 眼がぁ! 眼がぁ~~~~!! 」
モンモランシーはどこかで聞いたような悲鳴をあげ転げまわるギーシュを冷たい目で見下ろしながらポケットをまさぐる
「何が永久に私しか映らないよ…さっそく目移りしてるじゃ……あれ!? あれれ!?」
ポケットをまさぐっていたモンモランシーが素っ頓狂な声をあげ体中をまさぐり始める。
「ひ…ひどいじゃないかモンモランシー…ん…? どうしたんだい?」
「ない…! ないのよ!」
制服のポケットの部分を必死にポンポンと叩いているモンモランシーを見てギーシュが怪訝な表情で尋ねる。
「何がないんだい? 財布でも落としたとか…」
「違うの! ポーションよ! さっき作ったばっかりのポーションがないの! あ…」
モンモランシーが何かに気がついたような表情をする、それはさっきポーションを入れたポケット、
そこには穴があいていたことに気がついたのだった。
「あぁぁ…どうしよう…ポケットに穴があいてるなんてそんなベタな…あぁ…落したんだわ…」
「はぇ? そんなに大事なポーションなのかい?」
「そうよだってあれは! …あれは…え…えーっと…何と言っていいのか…その…そ…そう! 
はしばみ! ひと振りすればどんな料理でもはしばみ草の味になるおっそろしいポーションなの!」
「うっ…それは恐ろしいね…で、なんだって君はそんなものを持っていたんだい? まさか僕に…」
もう少しではしばみ草の味がするワインを飲まされていた、そう直感したギーシュは震えあがる、がすぐに気を取り直した。
「あぁ! モンモランシー! それが君から課せられた愛の試練なのだとしたら、
僕ははしばみ草の味のするワインの一本や二本! …あー…流石にちょっとキツイかなそれは…あぁいやなんでもないです飲みますハイ喜んで!」
キッと睨みつけるモンモランシーに気がついたのかギーシュが直立不動になる。
「だから万が一! 本当に万が一だけど! 人が飲んだら大変でしょ!? お願いギーシュ! 一緒に探して!」
「わかったよモンモランシー! 必ず探し出して見せる! グラモン家の名にかけてっ!」
すがるようなモンモランシーの頼みにギーシュが薔薇を加えながら気障なポーズをとった。
「カッコわる…」
やっぱコイツでいいのかな? モンモランシーは首をかしげながらどこか遠い目でギーシュを見つめた。
「とはいえ…見つかんないなぁ…」
廊下で目を皿のようにしながら小壜を探していたギーシュがため息を吐く
とりあえずモンモランシーとギーシュは二手に分かれポーションの入った小壜を探しているのである。
「はぁ…誰かに事情を話して手伝ってもらおうかな…流石に二人じゃ効率悪いよなぁ…」
ギーシュがそう呟いていると、廊下の向こう側から歩いてくる人物を見つけた。
「あら? ギーシュじゃない、なにしてるの?」
ギーシュに話しかけてきたのはルイズとキュルケとタバサの三人だ、丁度いい、彼女らにも手伝ってもらおう、
そう考えギーシュは三人に事情を話すことにした。
「実は、モンモランシーの落としたポーションを探しているんだよ、この位の小さな小壜らしいんだけど…」 
指で小壜の大きさを再現しながらギーシュは事情を話す、
「へぇ、大変そうね、まぁ、道すがらそれらしいものが落ちてないか探しといてあげるわ」
キュルケが髪をいじりながら了承する、それにつられるようにルイズも頷いた。
「あいつが探すかわかんないけど…一応バージルにも伝えといてあげる」
「いやぁありがとう、助かるよ」
「でもそんなに必死になって探すなんてどんなポーションなの?」
「それが…モンモランシーが言うにはひと振りするだけで
どんな料理もはしばみ草の味になってしまうという恐ろしいポーションらしいんだ…
だから万が一、人が拾って使ってしまったら大変だろう? 直飲みしたら胃と口の中が爛れて死んでしまうよきっと…」
はしばみ草、その言葉を聞きタバサの目が輝く、だがそれに誰も気がつかなかった。
「落ちてるポーションを飲む人間なんていやしないわよ…、でもまぁ、拾ったらちゃんと届けるから安心なさい」
キュルケが苦笑しながら後ろに立っているタバサに話しかける
「タバサ? 拾って飲むとかそういうみっともないマネはやめなさいね?」
「…………わかった」
キュルケに釘を刺され渋々だがタバサが頷く、
「それじゃあ、お願いするよ、僕も探さなくっちゃ…」
三人に礼を言うとギーシュがとぼとぼと中庭へと歩いて行った。

翌日…バージルが熱心に解読を進めている魔剣文書の中身に興味を持ち
時折解読を手伝っているタバサは解読のため彼に頼まれた資料を片手に廊下を歩いていた。
そんな中、広場に出る途中、廊下の隅でキラリと輝くものが目に入る。
「…みつけた」
屈みこみ小さな小壜を拾い上げ呟く、中身は透明の液体が入っている。
間違いない、モンモランシーが落としたというポーションだろう、
「…はしばみ」
タバサはきょろきょろとあたりを見回すと、一度部屋へと戻る
そしてポーションの入った壜よりもさらに一回り小さい小壜を手に取ると慎重に中身を移す、
量にしてわずか2~3滴、この位失敬してもバチは当たらないだろう、そう考えほんの少しもらうことにする。
そしてその壜を大事そうにポケットのなかへ忍び込ませた。
「これ」
タバサが途中立ち寄ったモンモランシーの部屋に小壜を届け彼女に手渡す
「そう! これ! これよ! ありがとうタバサ~~~助かったわ! これで罰金…ゲフンゲフン! 死者が出なくて済んだわ~!!」
やけに喜ぶモンモランシーを残し用は終わったとばかりにタバサは部屋を後にする。
「やっぱり悪いことはできないわね…、でもあの子…よく飲まなかったわね…」
モンモランシーはそう呟くと小壜を大事そうに棚の中に封印することにした。


― 同時刻 ―
森の中でねぐらにしている木造の小屋でタバサの使い魔、シルフィードは周囲を確認しちょこんと座ると、
なにやら呪文を唱え始めた。メイジが唱えるルーンとは異なる、口語に近い呪文の調べ
「我を纏う風よ。我の姿を変えよ」
"先住"の魔法だ、メイジの使う四大系統魔法とは違う、ハルケギニアの先住民族、エルフや妖魔が扱う魔法である。
しゅるしゅると風がシルフィードの体にまとわりつき、青い渦となって包む、
渦が消えると…大きなシルフィードの体は掻き消え、代わりに二十歳ほどの若い女性の姿が現れた。
"変化"と呼ばれる、詠唱者の姿かたちを変える先住魔法であった、
古代種たる風韻竜のシルフィードだからこそ唱えられる高度な呪文である、
「う~~~、やっぱりこのからだきらい…歩きにくい!」
シルフィードは美しい女性の姿になると、準備運動を始める、そうしなければまともに動けないからだ。
「でもこれもおねえさまのためなのね! おにいさまにガツンと注意してやるのね! きゅい!」
準備運動を終え、シルフィードは改めて気合を入れると、前回サビエラ村で使うことのなかった着替えを引っ張り出しそれを着る、
「う~ごわごわするの~」
シルフィードは文句を言いながら服を着終わると、学院へむけ歩きだした。

「資料」
タバサが広場にあるテーブルに歴史や伝説が書かれている本を置く
「礼を言う」
そのテーブルの椅子に座っている人物、
バージルが短く礼を言うと資料や文献を一冊一冊取り出し目を通し始めた。
それを見たタバサも向かいの椅子に腰かけ本を読み始める。
しばらくそうしていると、トレーにティーポットとカップを乗せたシエスタが歩いてきた、どうやらお茶を淹れてきてくれたようだ。
「バージルさん、お茶が入りましたよ」
「そこに置いておけ」
シエスタがバージルとタバサにお茶を淹れ資料で敷き詰められているテーブルにカップを置く。
「それじゃあ、私はお仕事に戻りますので、また何か用があったら呼んでくださいね」
お茶を淹れ終わったシエスタはペコリと一礼すると学院の中へと戻って行く。
タバサがポケットから小さな壜を取り出すとふたを開ける
「なんだその薬は」
「モンモランシーのポーション、ひと振りするとはしばみ草の味になる」
その言葉を聞き、あの味を思い出したのかバージルは眉間に深い皺を寄せる。
そんな彼に気にすることもなく、タバサはお茶の入ったティーカップへトントン、と小さな壜からポーションを1滴垂らす。
「理解できんな…」
呆れるようにバージルが呟くと手元の本へと視線を戻す、
のこり僅かになった小壜をポケットにしまい込みタバサはティーカップを手に取るとバージルをみる。
「飲む?」
「いらん」
「おいしい」
タバサはそう言うと身を乗り出しバージルのカップに残ったポーションを入れる
「おい…」
「飲んでみて」
「…………」
毒だったらどうするつもりだ、と心の中で毒づきながら…といっても彼にとってははしばみ草も毒であることには変わりがないが…
うんざりするような表情でバージルはタバサを見る、早く飲め、と言わんばかりにタバサが視線を送ってくる
それを無視しバージルが資料へと視線を戻す。
タバサは少し残念そうにすると空になった壜をポケットに戻しカップに口をつけようとしたその時、
一人のメイドがこちらへ歩いてくると、タバサを呼んだ。
「ミス・タバサ、書簡が届いております」
「…………すぐ戻る」
それを受け取ったタバサは席を立ち学院の中へと姿を消した。
タバサの姿が見えなくなったことを確認すると、バージルはカップの中身を念入りに地面に捨てポットのお茶を淹れなおす。
すると見慣れない女性がずんずんと歩いてくるのが見える、その女性はバージルの前に立つと、ストンとタバサが座っていた椅子に腰かけた。
「……誰だ貴様」
席を立ったタバサと入れ替わるように目の前の席に座った女性を睨みつける、
歳はバージルと同じくらいだろうか? タバサのように青い長い髪をした美しい女性だ
「そんなことはどうでもいいの! 今日はちょっとお話があるのね!」
女性はどうやらひどく憤慨しているようだ、バンッ! とテーブルを叩き、負けじとバージルを睨みつけてくる。
「…俺は貴様など知らん、話すこともない、失せろ」
軽く舌打ちをしながら冷たく言い放つ。
「無視しようったってそうはいかないのね! 話を聞くの!」
女性は子供っぽい口調で怒鳴りながらバンバン! とテーブルをひとしきり叩いた後、テーブルの上のティーカップに気がついたのかそれを手に取った。
「ふう…喉かわいた!」
そう言うとタバサが飲もうとしていたお茶を一気に飲み干す。
女性はぷはーっ! と大きく息をつくと再びバージルを見据えた
「今日という今日ははっきり言わせてもらうの! いくら手合わせとはいえ…おねえ…さま…を……ん…あ…あれ…?」
「…なんだ?」
目の前で憤慨していた女性が急に色っぽい声を挙げながら顔を赤くしている。
それをバージルはいぶかしげな表情で見ていると、空になったカップをみてはしばみの味にやられたのだと解釈する。
「…自業自得だな、水場は向こうだ、わかったらさっさと失せろ」
バージルは水汲み場の場所を顎で示し、別な本を手に取る。
「き…き…きゅいーーー!!」
「………?」
どこかで聞いたような声を出し、急に席を立ち手で顔を隠しながら走り去ってしまった女性を
バージルは無表情で見送ると…静かに資料へと視線を戻す。
するとこれまた入れ替わるようにタバサがもどってきた。
「誰かがいた?」
バージルは首をかしげながらページをめくる。
「…知らん女だ、なにやら喚いていたが、知るところではないな」
「そう」
タバサは空になってしまったティーカップを見て再びバージルへ尋ねる。
「…お茶は?」
「さっき言った女が飲んでいった、おそらく舌でもやられたんだろう、飲んだとたん走っていった」
「…………はしばみ…」
タバサが心底落胆したような声を出すとがっくりと項垂れた。


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