人気の途絶えた教室、ガラスは飛び散り、椅子は砕け、プリントは散らかり放題。
インク壷から漏れた液が床にしみを広げ、周囲にはもうもうと埃が舞っている。
インク壷から漏れた液が床にしみを広げ、周囲にはもうもうと埃が舞っている。
「私の使い魔なんだからやっときなさいよね!」
冗談じゃないわと肩を竦めお手上げのジェスチャーをするフリーダ。
冗談じゃないわと肩を竦めお手上げのジェスチャーをするフリーダ。
「あなたの受けた罰よ。責任の放棄ね。やってあげてもいいわ。
あなたが今後もし同じことになったら見捨てるけど。いいの?」
フリーダは話しながら手際よく教室を片付けてゆく。
「わ、判っているわよ!手伝いなさい!」
あなたが今後もし同じことになったら見捨てるけど。いいの?」
フリーダは話しながら手際よく教室を片付けてゆく。
「わ、判っているわよ!手伝いなさい!」
ルイズは椅子を机の上へ上げ、空いた床のゴミをフリーダがまとめて箒で掃いて行く。
しばらく沈黙が続いた後、ルイズが話し始めた。
「わかったでしょ。ゼロの二つ名の意味」
「………」
黙って続きを促す。
しばらく沈黙が続いた後、ルイズが話し始めた。
「わかったでしょ。ゼロの二つ名の意味」
「………」
黙って続きを促す。
「どんな魔法を使っても失敗して爆発するの。だから、<<ゼロ>>のルイズ」
背中を向いたまま話しを続ける。鼻をすする音、肩は小刻みに震えている。
「………」
「魔法も使えない貴族じゃ、ご主人様失格ね」
背中を向いたまま話しを続ける。鼻をすする音、肩は小刻みに震えている。
「………」
「魔法も使えない貴族じゃ、ご主人様失格ね」
フリーダも背中を向けて答える。たぶんルイズは泣き顔を見られたくないだろうから。
「あなたは貴族よ。失敗したから爆発したと考えているようだけど、違うわ」
「私が杖を振っても何も出ない。爆発させる以上、そこに魔力は存在するわ」
「使い方の方向が違うのよ。モーターにガソリンを入れても動かないもの」
モーターやガソリンはルイズには判らなかったが、
彼女が元気付けようとしてくれているのは判った。
「あなたは貴族よ。失敗したから爆発したと考えているようだけど、違うわ」
「私が杖を振っても何も出ない。爆発させる以上、そこに魔力は存在するわ」
「使い方の方向が違うのよ。モーターにガソリンを入れても動かないもの」
モーターやガソリンはルイズには判らなかったが、
彼女が元気付けようとしてくれているのは判った。
フリーダは授業を思い返す。
「メイジには火や水が得意な家系があって、生まれつき持った特性があるのよね。特性は使い魔の姿で現れる」
「火を吐くトカゲや、大きな羽を持った竜、大モグラに蛙、朝の広場には沢山の使い魔が居たわ」
「でも、人間を呼び出したメイジは居なかった」
「メイジには火や水が得意な家系があって、生まれつき持った特性があるのよね。特性は使い魔の姿で現れる」
「火を吐くトカゲや、大きな羽を持った竜、大モグラに蛙、朝の広場には沢山の使い魔が居たわ」
「でも、人間を呼び出したメイジは居なかった」
聞き入っている内に気は晴れたようだ。とたんに不機嫌になるルイズ。
「私もフリーダを呼びたくなかったわよ。本当ならもっと強くて格好いいドラゴンとか…」
「他とは違う特性を持っていると考えるのが普通じゃないかしら」
ルイズは首を捻る。
今まで彼女は頭から魔法を使えないと否定されてばかりだった。
フリーダは違う、魔法が使えないと否定した上で、魔力があると肯定してくれるのだ。
彼女は素直に嬉しいと思った。
「私もフリーダを呼びたくなかったわよ。本当ならもっと強くて格好いいドラゴンとか…」
「他とは違う特性を持っていると考えるのが普通じゃないかしら」
ルイズは首を捻る。
今まで彼女は頭から魔法を使えないと否定されてばかりだった。
フリーダは違う、魔法が使えないと否定した上で、魔力があると肯定してくれるのだ。
彼女は素直に嬉しいと思った。
「か、解決になってないじゃない!」
「爆発の使い方ぐらい、いくらでも考えてあげるわよ」
「爆発の使い方ぐらい、いくらでも考えてあげるわよ」