第一話 やってきたクマ
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ! 強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」
もう何度繰り返したかわからない使い魔を呼び出すための文句。今度こそは、そう信じて少女は再び呪文を唱えた。しかし起きたのはまたしても爆発。また失敗した、皆がそう思っていた中、初めに異変に気付いたのは「実況」の二つ名をもつ学生だった。
「あーっと、あれはなんだーっ!煙の中から何かの影がーっ!」
その声に少女、ルイズも下げていた顔をあげる。確かに煙に隠れてはっきりとは見えないが何かがいる。
やった、ついに成功したの?そう期待を込めて煙が晴れていく様を見詰める。
そして現れたのは、
「ルイズが呼び出したのは、大きなクマちゃんだー!!」
人の大きさほどもあるかわいい茶色いクマのぬいぐるみ、だった。
もう何度繰り返したかわからない使い魔を呼び出すための文句。今度こそは、そう信じて少女は再び呪文を唱えた。しかし起きたのはまたしても爆発。また失敗した、皆がそう思っていた中、初めに異変に気付いたのは「実況」の二つ名をもつ学生だった。
「あーっと、あれはなんだーっ!煙の中から何かの影がーっ!」
その声に少女、ルイズも下げていた顔をあげる。確かに煙に隠れてはっきりとは見えないが何かがいる。
やった、ついに成功したの?そう期待を込めて煙が晴れていく様を見詰める。
そして現れたのは、
「ルイズが呼び出したのは、大きなクマちゃんだー!!」
人の大きさほどもあるかわいい茶色いクマのぬいぐるみ、だった。
「見ろよ、ゼロのルイズがぬいぐるみを呼び出した」
「今晩から一人はさびしいよーとか言って抱きしめて一緒に寝ちゃったりすんのか?」
などと「実況」以外の生徒からも馬鹿にした声が上がり始める。そして、ルイズは目の前のクマちゃんを前に声もなく立ち尽くしていた。
が、気を取り直すと教師のコルベールへと向かった。
「ミスタ・コルベール!」
「なんだね?」
「もう一度召還させてください!」
しかし へんじはにべもないものだった。
サモン・サーヴァントで呼び出したものはたとえなんであれ契約を結ばないといけないと告げられただけだった。
しかしそれで納得するわけにもいかない。
「契約も何もあれはぬいぐるみ、モノですよ!使い魔になんかなるわけないじゃないですか!」
が、そのぬいぐるみは、
「くうーん」
「喋った!?」
なんか鳴き出して起き上がってきたのだった。
「あれ、ここはどこなの?何か光にのかべに入って包まれたところまでは覚えてるんだけど」
が、ルイズにはそんなことよりも聞くべきことがあった。
「なに、あんた喋れるの?って言うかあんたいったい何なのよ?」
「ボク?ボクの名前はベルモンドだよ」
「今晩から一人はさびしいよーとか言って抱きしめて一緒に寝ちゃったりすんのか?」
などと「実況」以外の生徒からも馬鹿にした声が上がり始める。そして、ルイズは目の前のクマちゃんを前に声もなく立ち尽くしていた。
が、気を取り直すと教師のコルベールへと向かった。
「ミスタ・コルベール!」
「なんだね?」
「もう一度召還させてください!」
しかし へんじはにべもないものだった。
サモン・サーヴァントで呼び出したものはたとえなんであれ契約を結ばないといけないと告げられただけだった。
しかしそれで納得するわけにもいかない。
「契約も何もあれはぬいぐるみ、モノですよ!使い魔になんかなるわけないじゃないですか!」
が、そのぬいぐるみは、
「くうーん」
「喋った!?」
なんか鳴き出して起き上がってきたのだった。
「あれ、ここはどこなの?何か光にのかべに入って包まれたところまでは覚えてるんだけど」
が、ルイズにはそんなことよりも聞くべきことがあった。
「なに、あんた喋れるの?って言うかあんたいったい何なのよ?」
「ボク?ボクの名前はベルモンドだよ」
これが、ルイズと漆黒の使い魔との出会いだった。