その者はタマゴから孵った直後、捨てられた
同じ親から生まれた兄弟達のなかで一匹を残し全員捨てられた
大量に生ませ、その中でもっとも優れた者を育て残りは邪魔だと言わんばかりに捨てられたのだ
幸い親から受け継いだ技能のおかげでそれなりに戦えるのだろうがそれでもまだ生まれて間もない幼体だ
兄弟達は訳の解らないまま周り見るもの全てに恐怖し脅え縮こまっていた
同じ血を分けた兄弟同士、これだけの仲間がいればなんとかなるだろうと本能に訴えかけ恐怖を拭い去った
しかし一吹きの風によって兄弟は全員散り散りになった
そんな中一匹が輝く光の中へと溶けるように消えていった・・・・
何度目になるかわからない爆発音に砂埃が舞う。
日は既に沈み二つの月が優しく草原を照らしている
「もうそろそろ休んだらどうかね? ミス・ヴァリエール。使い魔召喚は明日にでもやり直したらいい」
「まだですっ、まだやれます! お願いしますミスタ・コルベール、納得がいくまでやらせてください!」
そう言うと先ほどから爆発を起こしている桃色の髪の少女は杖を振り上げ呪文を唱えながら振り下ろす。
そしてまた爆発。
「また失敗・・・・」
涙目になりながら尚も杖を振りかざす、と今度は爆発しなかった
数えるのが馬鹿らしくなるほど呪文を唱え数えるのが馬鹿らしくなるほど杖を振り上げ数えるのが馬鹿らしくなるほど杖を振り下ろし数え(ry
そしてとうとう爆発しなかった。
土煙が立ち込める中うっすらと影が見える 成功だ!初めて魔法が成功した!!
少女は歓喜に満ち溢れ早く土煙が晴れ自分の呼び出した使い魔の姿を目にしたかった
そんな中風の悪戯とでも言うべきか一迅の風が吹き土煙を晴らす
少女は風に感謝した・・・が直後に風を恨んだ
風が吹き土煙が晴れた後に使い魔の姿は無かった、必死で辺りを見回す・・・・と
土煙と共に風で吹き飛んでいく自分の使い魔の姿があった
数十分後近くの森の木に引っかかっていた所を無事に回収できた
その使い魔は変わっていた、どう変わっていたかと言うと今まで見た図鑑などに載っていない珍種なのだ
紫色の風船みたいな丸い体に目が二つ、黄色いバッテン、風船についているような紐が二本、そして頭の上には雲のような白い塊がくっついている
「おいゼロのルイズが風船なんか召還したみたいだぜ」
「まったく!あんなガキの玩具を持ってくるなんてそこまでするかね普通」
勝手に言っていろ、これはきっと誰も知らないような凄い使い魔なんだ!と桃色の髪の少女・・・ルイズは思った
「(とりあえずドラゴンでは無いわよね・・・バックベアードの突然変異?触手?もあるし・・・でも目は二つあるし・・・?)」
「ミスヴァリエール!とりあえず使い魔の召還には成功したのですからコントラクト・サーヴァントを!」
禿の教師コルベールがそう言うとルイズはハッと我に返り使い魔と向き合う
「(つってもコレ・・・口どこ?やっぱりこの黄色いバッテンかしら・・・?)」
とりあえず顔の中心にある黄色いバッテン部分にコントラクト・サーヴァント・・・いわゆる口付けをする
「プワ?」
使い魔は理解せぬままルイズの方を見ておりその黄色いバッテンに口がついた瞬間・・・
「ブッ!?」
ルイズの口に思い切り空気が送り込まれ頬がブワッと膨らんだ。
「うげほぉっ、げはっ・・・・何するのよコイツ!!」
見ると使い魔は悪戯成功してやったりと言わんばかりにはしゃいでいる、が自身の触手の先に違和感を感じピタッと動きを止める
契約のルーンが浮かび上がり激しい熱と痛みが使い魔を襲う
「プワープワワー!!」
生まれて間もない使い魔、初めての激痛に悶え苦しみ地面を転げまわっている
「あ・・・ごめんね、でもすぐに済むから」
先ほどあのような目に合わされたものの目の前でもがき苦しむ使い魔を見るとやはり同情はするようだ
しかし当の使い魔の方はと言うとあまりの痛みに我を忘れ転げまわっている最中にその体が光を帯びる
「へっ!?何コレ!?」
紫色の風船みたいな丸い体に目が二つ、黄色いバッテン、風船についているような紐が二本、そして頭の上には雲のような白い塊がくっついている
「おいゼロのルイズが風船なんか召還したみたいだぜ」
「まったく!あんなガキの玩具を持ってくるなんてそこまでするかね普通」
勝手に言っていろ、これはきっと誰も知らないような凄い使い魔なんだ!と桃色の髪の少女・・・ルイズは思った
「(とりあえずドラゴンでは無いわよね・・・バックベアードの突然変異?触手?もあるし・・・でも目は二つあるし・・・?)」
「ミスヴァリエール!とりあえず使い魔の召還には成功したのですからコントラクト・サーヴァントを!」
禿の教師コルベールがそう言うとルイズはハッと我に返り使い魔と向き合う
「(つってもコレ・・・口どこ?やっぱりこの黄色いバッテンかしら・・・?)」
とりあえず顔の中心にある黄色いバッテン部分にコントラクト・サーヴァント・・・いわゆる口付けをする
「プワ?」
使い魔は理解せぬままルイズの方を見ておりその黄色いバッテンに口がついた瞬間・・・
「ブッ!?」
ルイズの口に思い切り空気が送り込まれ頬がブワッと膨らんだ。
「うげほぉっ、げはっ・・・・何するのよコイツ!!」
見ると使い魔は悪戯成功してやったりと言わんばかりにはしゃいでいる、が自身の触手の先に違和感を感じピタッと動きを止める
契約のルーンが浮かび上がり激しい熱と痛みが使い魔を襲う
「プワープワワー!!」
生まれて間もない使い魔、初めての激痛に悶え苦しみ地面を転げまわっている
「あ・・・ごめんね、でもすぐに済むから」
先ほどあのような目に合わされたものの目の前でもがき苦しむ使い魔を見るとやはり同情はするようだ
しかし当の使い魔の方はと言うとあまりの痛みに我を忘れ転げまわっている最中にその体が光を帯びる
「へっ!?何コレ!?」
次の瞬間使い魔が・・・爆発した。
なんだなんだと見物に来た生徒一同、ずっと心配そうに見ていた教師、そしてその使い魔の主たるルイズを巻き込んでの 大 爆 発 である。
爆風が晴れた後生徒達が次々に「ルイズが自分の使い魔を爆破したぞ!!正気か!?」と声が飛び交い
ルイズは「ち・・違うわよ!!今の爆発は私じゃないわよ!?!?」と必死で抗議し
「皆さん落ち着きなさーーい!!」とコルベール先生が叫んだ。
爆風が晴れた後生徒達が次々に「ルイズが自分の使い魔を爆破したぞ!!正気か!?」と声が飛び交い
ルイズは「ち・・違うわよ!!今の爆発は私じゃないわよ!?!?」と必死で抗議し
「皆さん落ち着きなさーーい!!」とコルベール先生が叫んだ。
一方使い魔はケホッと煙を吐きルーンも刻まれたようで気分すっきりであった
ゼロのルイズ自分の使い魔爆破事件も収まってきて全員サモン・サーヴァントが済んだので学院に帰りましょうと話は進んだ
「ゼロのルイズは歩いて帰れよな!」
「あいつ『フライ』はおろか『レビテーション』さえ出来ないんだぜ!」
他の生徒がルイズを馬鹿にする、しかしルイズ自身はサモン・サーヴァントに成功したのでまぁまぁ機嫌がいい
周りの生徒が箒に跨ったり召還した使い魔に乗って飛んでいく中ルイズは自分の使い魔と二人きりになった
「・・・アンタに乗って空を飛ぶ・・・なんて無理よね、風が吹くだけで飛ばされちゃうんだし」
とりあえずまた風が吹いて吹き飛ばされるのも面倒だと触手を風船にくくりつけられた紐のように掴む
「プワ?」
「アンタが私を乗せて空を飛べたらねぇ・・・」
そう言いながら歩き始める・・・が2,3歩すると足が地面から離れていく事に気づく
「え?ちょちょちょっと!?」
「ぷわ~」
見るとグングン地面から離れ今ではすっかり空の上だ、こんな小さい体で人間一人持ち上げて空を飛ぶなんて!ルイズは驚愕し・・・そして感動した
自分が自分の使い魔を使って空を飛んでいる!まぁフライで飛び上がったりドラゴンで飛ぶのに比べれば速度はかなり落ちるが・・・
「すごい!すごいわ貴方!!そんなちっさな体で私と空が飛べるなんて!!」
スピードなんてどうでもいい。むしろこのフワフワと浮かぶ感覚が肌に心地よい。
「ぷわ~」
「そういえば名前決めて無かったわね・・・」
「プワ?」
「う~ん・・・よし!フワフワと雲みたいだし貴方の頭にも雲がくっついてるから貴方はクラウド!どう?いい名前でしょ!」
「ぷわ?プワ~!」
ルイズはこの上なく上機嫌だった、小さい体ながらも人一人空に運べる図鑑にも載っていない使い魔の存在に期待が風船のようにドンドン膨らんでいった。
「さぁ!学園まで一ッ飛びよ!!」
しかし急に向かい風が吹いてくる、そのまま風に流され学園から遠ざかっていく
「ちょ、反対反対!学園はあっちだって!?」
「ゼロのルイズは歩いて帰れよな!」
「あいつ『フライ』はおろか『レビテーション』さえ出来ないんだぜ!」
他の生徒がルイズを馬鹿にする、しかしルイズ自身はサモン・サーヴァントに成功したのでまぁまぁ機嫌がいい
周りの生徒が箒に跨ったり召還した使い魔に乗って飛んでいく中ルイズは自分の使い魔と二人きりになった
「・・・アンタに乗って空を飛ぶ・・・なんて無理よね、風が吹くだけで飛ばされちゃうんだし」
とりあえずまた風が吹いて吹き飛ばされるのも面倒だと触手を風船にくくりつけられた紐のように掴む
「プワ?」
「アンタが私を乗せて空を飛べたらねぇ・・・」
そう言いながら歩き始める・・・が2,3歩すると足が地面から離れていく事に気づく
「え?ちょちょちょっと!?」
「ぷわ~」
見るとグングン地面から離れ今ではすっかり空の上だ、こんな小さい体で人間一人持ち上げて空を飛ぶなんて!ルイズは驚愕し・・・そして感動した
自分が自分の使い魔を使って空を飛んでいる!まぁフライで飛び上がったりドラゴンで飛ぶのに比べれば速度はかなり落ちるが・・・
「すごい!すごいわ貴方!!そんなちっさな体で私と空が飛べるなんて!!」
スピードなんてどうでもいい。むしろこのフワフワと浮かぶ感覚が肌に心地よい。
「ぷわ~」
「そういえば名前決めて無かったわね・・・」
「プワ?」
「う~ん・・・よし!フワフワと雲みたいだし貴方の頭にも雲がくっついてるから貴方はクラウド!どう?いい名前でしょ!」
「ぷわ?プワ~!」
ルイズはこの上なく上機嫌だった、小さい体ながらも人一人空に運べる図鑑にも載っていない使い魔の存在に期待が風船のようにドンドン膨らんでいった。
「さぁ!学園まで一ッ飛びよ!!」
しかし急に向かい風が吹いてくる、そのまま風に流され学園から遠ざかっていく
「ちょ、反対反対!学園はあっちだって!?」
その後、都合の良い向かい風が吹くまでルイズとクラウドは空の迷い人と化していた・・・