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蒼い使い魔-17


翌日、朝靄の中、ルイズ達は馬に鞍をつけ準備をしていた。
アルビオンへの船が出ているという港町、ラ・ロシェールまでは馬で二日かかるという。
そんななかギーシュがルイズに何やら頼みごとをしていた、
「お願いがあるんだ、僕の使い魔を連れていきたいんだけど…」
「あなたの使い魔?」
「あぁ、そういえばまだ紹介してなかったね!おいでヴェルダンデ!」
ギーシュはうれしそうに笑うと、足で地面をたたく。すると、もぞもぞと地面が盛り上がり、
茶色の大きな生き物が顔を出した。
小さい熊ほどもある巨大なモグラ、ジャイアントモール
ギーシュは膝を突いて、そのモグラにひしと抱きつく。
「ヴェルダンデ! ああ、僕の可愛いヴェルダンデ!!
なあ、ルイズ!ヴェルダンデを連れて行ってもいいだろう?こんなに可愛いんだしさ! 」
「それってジャイアントモールじゃない、地中を進んでいくんでしょ?」
「そうだよ。ヴェルダンデは何せ、モグラだからな、馬と同じくらいはやいんだ!」
「早いのはいいけど、行き先はアルビオンよ?港町のラ・ロシェールからどうやって連れていくつもりなの?」
ルイズがたしなめるように言うと、ギーシュは泣きそうな顔をして膝をつきヴェルダンデに頬をすりよせる
「そんな……お別れなんて辛い。辛すぎるよ、ヴェルダンデ……!」
「置いて行きたくないのは分かるけど…。仕方ないのよ。諦めて」
余りの落胆振りに気の毒になったルイズがギーシュに近寄ると、ヴェルダンデが鼻をひくつかせた。
「な、何よ、このモグラ……。ちょ、ちょっと!」
巨大モグラはいきなりルイズを押し倒し、鼻で体をまさぐり始めた。
「何をしている…」
向こう側からバージルが呆れたような顔をして歩いてきた。ゆっくり歩いてくるあたり助けるつもりはないらしい。
「うーん、あぁ、このモグラは僕の使い魔なんだけど、どうしちゃったんだろう?突然ルイズを押し倒しちゃったんだ。」
「ギーシュ!このモグラ何なのよ!呑気に解説してないでさっさと止めなさいよ!」
呑気に顎に手をあてて考えるギーシュにルイズはわめき散らす、
バージルはそれを無視し自分が乗る馬に鞍をつけている。
「ちょっとバージル!早く助けなさいよ! きゃあ!」
ヴェルダンデは、ルイズの右手の薬指に光るルビーを見つけると、そこに鼻をすり寄せた。
「この! 無礼なモグラね!姫様に頂いた指輪に鼻をくっつけないで!」
「なるほど、指輪か、どうやらヴェルダンデはその指輪に反応していたみたいだね!
ごめんごめん、わかったことだし今助けるよ」
納得したようにギーシュは言い、ヴェルダンデをなだめようとルイズに近づく
その時、一陣の風が舞い上がり、ルイズに抱きつくモグラを吹き飛ばした。

「だっ…誰だ!僕のヴェルダンデになんて事をするんだ!」
ギーシュが激昂してわめき、薔薇の造花を掲げるが、その杖も風に吹き飛ばされる。
霧の中から、一人の長身の貴族が現れた。
「僕は敵じゃない。姫殿下より、君達に同行する事を命じられてね。
君達だけではやはり心許ないらしい。しかしお忍びの任務であるゆえ、
一部隊をつける訳にもいかぬ。そこで僕が指名された。」
長身の貴族は、帽子を取ると一礼した。
「女王陛下の魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルド子爵だ」
文句を言おうと口を開きかけたギーシュは相手が悪いと知って項垂れた。
魔法衛士隊は、全貴族の憧れである。ギーシュも例外でない。
ワルドはそんなギーシュの様子を見て首を振る。
「いやすまない。婚約者が、モグラに襲われているのを見て見ぬ振りはできなくてね」
ワルドがそう言うとルイズが顔を赤くしながら小走りで近寄る。
「ワルド様…!」
「久しぶりだな、ルイズ!僕のルイズ!」
ワルドは人懐っこい笑みを浮かべると、ルイズに駆け寄り、抱き上げる。
「お久しぶりでございます」
「相変わらず軽いなきみは!まるで羽のようだ!」
「……お恥ずかしいですわ」
ワルドに抱き上げられたまま、ルイズは離れて立っているバージルを横目で見た。
バージルはまるで眼中にないと言わんばかりに腕組みをしていた。

「彼らを、紹介してくれたまえ」
ワルドはルイズを地面に下ろすと、再び帽子を目深にかぶって言った。
「あ、あの……、同級生のギーシュ・ド・グラモンと、使い魔のバージルです」
ルイズは交互に指差した。
ギーシュはあわてて頭を下げる。
バージルは完全に無視している。
「あれがルイズの使い魔かい?まさか人間と―むぐっ!」
あわててルイズがNGワードを出したワルドの口を押さえる。
再会早々目の前で斬り殺されてはたまらない。
幸いバージルは聞いていなかったのかさして変わった様子はなかった。
「ど…どうしたんだい?僕のルイズ…?」
「え?あ、いやあのアハハハ、なんでもありませんわ、アハハハ…はぁ…」
ルイズの乾いた笑い声が響く、
そんなルイズを怪訝な顔で見つめながらワルドがバージルに近づく。
ルイズはワルドがどうかNGワードを再び口にしたい事を祈っていた。
「君が、ルイズの使い魔…だね、僕の婚約者がお世話になっているよ」
そう言うとワルドがバージルに右手を差し出す。
今まで腕を組んで目を瞑っていたバージルがワルドを見据える、
「…全くだ」
そう忌々しそうに呟くと握手を求めるワルドを無視し
さっさと馬に跨ってしまった。
バージルの皮肉、そして無視のダブルパンチに、ワルドは気まずそうな笑みを浮かべた。
その隣で、ルイズが怒ったように顔を赤くしていた。
ワルドは口笛を吹いて鷲の頭と上半身と翼、それに獅子の下半身を持つグリフォンを呼び、
ひらりと跨る。そしてルイズに手招きをした。

「おいで、ルイズ」
ルイズはもじもじしていたが、ワルドに抱きかかえられ、グリフォンに跨った。ワルドは手綱を握り、号令した。
「では諸君! 出撃だ!」
「仕切ってるねえ…相棒、あの髭むしり取ってやれよ」
背中のデルフがバージルに呟く
それを無視し、ギーシュとバージルは馬を走らせる、
かくして4人はアルビオンへ向け出発した。
一方こちらは寮塔の一室。
偶然朝早く起床していた一人の人物が、朝靄の中に消えていく、
一頭のグリフォンと二頭の馬を窓越しに じっと見つめていた。
「行かなきゃ」
雪風のタバサはそう呟き、口笛をひと吹きすると、身支度を整え親友の部屋に向かった。
窓の外にやって来た彼女の使い魔、シルフィードが、辺りに誰もいない場で呟いた。
「お姉さまったら、あの悪魔にとりつかれちゃったのね?きゅいきゅい」

アンリエッタは出発する一行を学院長室の窓から見つめていた。
「見送らないのですか? オールド・オスマン」
「ほほ、見ての通り、このおいぼれは鼻毛を抜いておりますのでな」
「トリステインの未来がかかっているのですよ? なぜそのような余裕の態度を…」
「既に杖は振られました。なに、彼ならば道中どんな困難に会おうと、やってくれますじゃ」
「彼とは? あのギーシュが? それともワルド子爵のことですか?」
オスマンは意味ありげに首を振る。
「まさか、あのルイズの使い魔が? 彼は平民ではありませんか」
「ほっほっほ、彼は只の平民ではありませんぞ、わしは彼だけは敵にまわしたくありませんな。
彼は伝説の使い魔『ガンダールヴ』にも匹敵、いや、それ以上の存在だと、わしは思っておるんですじゃ。
何しろ、異世界から来た男ですからのぅ」
「異世界? そのような場所が……」
「姫様、世界は広いですぞ。ハルケギニアではない、どこか。『ここ』ではない、どこか。
そういうものがあるのを頭越しに否定していては、いつまで経っても進歩はありませんわい」
アンリエッタは遠くを見るような眼をした。
「ならば、祈りましょう。異世界から吹く風が、アルビオンに吹く風に負けぬことを」

魔法学院を出発して半日、ワルドは止まることなくグリフォンを疾駆させていた。
すでに後方からついて来ているであろうバージルとギーシュの姿はもうみえなくなってしまっていた。
「ちょっと、ペースが速くない? バージルもギーシュもついてきていないわ」
ワルドの前に跨ったルイズが言う。ワルドの頼みもあり、雑談を交わすうちに口調はいつものものに戻っていた。
「ラ・ロシェールの港町まで、止まらずに行きたいんだ。ついてこれないなら置いて行けばいい」
「置いて行くなんて駄目よ」
「どうして?」
「だって、仲間じゃない…。それに…使い魔をおいていくなんて、メイジのすることじゃないわ」
言い訳じみた口調でルイズは言う。
「やけにあの二人の肩を持つね。どちらかが君の恋人かい?」
「そ、そんなことは無いわ!」
「そうか、ならよかった。婚約者に恋人がいるなんて聞いたらショックで死んでしまうよ」
「婚約者っていっても……その……親が決めた事じゃない」
「おや? 僕の小さなルイズ、僕の事が嫌いになったのかい?」
「嫌いな訳ないじゃない」
ルイズが照れたように言う。
「良かった。じゃあ、好きなんだね」
ワルドが軽快に笑って、手綱を握った手でルイズの肩を抱いた。ルイズはなおも戸惑ったような顔をする。そんなルイズにワルドは落ち着いて言った。
「旅はいい機会だ。一緒に旅を続ければ、またあの懐かしい気持ちになるさ」
昔話に花を咲かせつつもルイズは考える。自分はワルドのことが好きなのか?
嫌いじゃないのは確かだ。強くて優しいワルドは幼いルイズにとって、憧れの象徴だ。しかしそれは記憶が擦り切れるくらい昔の事だ。
ワルドの両親が亡くなり、彼が魔法衛士隊に入隊してから今まで、もう十年も会っていなかった。
なのにいきなり婚約者だの結婚だのといわれても困る。離れた時間がありすぎて、好きなのかどうか、いまいちまだわからないのだ。
この気持ちがなんなのかバージルならわかるだろうか?
いや、どうせあいつのことだ。「くだらん」の一言で切って終わりだろう。
「考えた私が馬鹿だった…」
ワルドに聞こえないように呟くと、もう見えなくなってしまった後方に目をやった

「ちょ、ちょっと…?もう見えなくなってしまったけど、こんなにゆっくり走ってていいのかい?」
「…体力の無駄だ」
ギーシュの問いに、無尽蔵の体力をしておきながらしれっとバージルは言う
初めからワルドのペースに合わせる気がまるでないのかのんびり馬を走らせている。
ギーシュはワルドが見えなくなってしまったことに不安を感じているのか急ぎ走らせたいようだが、
バージルを置いていくわけにはいかない、ラ・ロシェールまでの道は知っているため彼に道案内を命じられたのだ。
置いて行ったら間違いなく殺される。そんなわけでバージルのペースにあわせていた。
「しかし、ルイズの婚約者が魔法衛士隊、グリフォン隊の隊長殿だなんてね。やはりヴァリエールは名門だな」
重い空気に耐えかねてギーシュが話題を切り出す
「フン、興味がない」
「そ、そうなのかい?しかし魔法衛士隊の隊長とはなぁ、全貴族の憧れだよ!僕も将来なりたいものさ!」
ギーシュは我が事のように興奮しつつ話す、
やはり憧れの役職に就く人間が同行者となるとこうなるものだろう。
熱く語るギーシュを無視しのんびりと馬を走らせ風景を楽しんでいたバージルだったが、顔が突然険しくなった。
「おい」
「え?な、なんだい?」
「死にたくなければそこで止まれ」
「ど、どうしたんだい一体?」
バージルの物騒な一言を聞き馬を止めるギーシュ、すると目の前の地面に僅かに光を放つ矢のようなものが刺さっている
バージルが止めなければ自分に刺さっていただろう、
「なっなんだ!?まさか野盗か!?」
「邪魔だ、人形でも出してその陰に隠れてろ」
ギーシュが驚き叫ぶのと同時に馬から飛び降りたバージルが目の前に立ち静かに言う。
そして矢が飛んで来た崖の上を睨みつけると…
ギーシュの視界からバージルの姿が消えた。

バージルが崖の上に辿りつくと、そこにはギーシュが作り出したワルキューレとは違った
禍々しい姿をした石像、六本の腕を持ちその手に持つ弓で魔力の矢を放つ魔弾の射手――
――「エニグマ」の群れがバージルを狙っていた。
ガシャン!という金属質の音とともにエニグマの魔弾がバージルに向かって放たれる――!
「フン…」
バージルは短く鼻を鳴らすと、一瞬で一体のエニグマの頭上へ移動、そのままデルフを抜き放ち
ヘルムブレイカーで頭から真っ二つにする。そのまま流れるように閻魔刀を抜刀、左右の二体を斬り払う。
一瞬標的を見失ったエニグマの群れは無差別に矢を放つ、
それらを閻魔刀で叩き落としつつそのまま群れの中に突っ込むように疾走居合を放つ。
バージルが納刀するのと同時にエニグマの群れが崩れ落ちた、
だが攻撃圏外にいた生き残りの一体がバージルに狙いを付け矢を放とうとしていた。
それを横目で見ていたバージルは次元斬の構えに入る、だがそれらが放たれる前に
空気の塊がエニグマに襲い掛かった
「エア・ハンマー」
直撃を貰い宙に舞うエニグマに、バージルの次元斬が襲いかかる。
成すすべなくバラバラに切り刻まれたエニグマは崖下へと落ちて行った。
バージルは閻魔刀を納刀すると魔法が飛んできた方向を見る、
そこにはシルフィードにのったタバサとキュルケが降りて来た。

「お前達か…」
「ハァイ、ダーリン」
キュルケが手を振りながら近づいてくる、
タバサは杖をもちながらまだ周囲を警戒している様だ。
「何しに来た」
「急にタバサに起こされてね、ダーリン達が出かけたっていうから付いてきちゃったのよ」
キュルケはそう答えると、あたりに転がっているエニグマの残骸を見る。
「ところで、こいつら一体なんなの?ガーゴイルかしら?」
「そんなところだ」
バージルは短く言うとあたりをみまわす、
「本来はこいつらが襲ってくる筈だった…ということか」
そう言うと近くの茂みを見る、
そこにはエニグマの矢に貫かれたのであろう、武装した傭兵達と思われる死骸が転がっていた。
「う…」
キュルケが口元を押さえる。死体を見慣れていないのだろう、当然の反応だ。
「君たち!来ていたのかい!?」
ギーシュの声に三人が振り向く、
どうやらシルフィードが飛んで来ているのを見たのだろう、崖の上まで走ってきたようだった。
「あら、ギーシュいたの?」
「いたよ!何も出来なかったけどね…」
「そういえばルイズはどうしたの?一緒じゃないの?」
「それが…彼が全然急ごうとしないから置いて行かれちゃったんだ、グリフォンにのっていたからね。
あっという間に引き離されちゃったよ」
そう言うとチラとバージルを見る、何やら考えごとをしているらしく、難しげな顔をしていた。
「そう、置いて行かれちゃったのね、行き先がわかってるならタバサに頼んで乗せて行ってもらえば?
どうタバサ?」
「別にいい、けど狭くなる」
「俺は少し考える事がある。ここまで来ればあと少しだろう?こいつだけ乗せて先へ行け」
ギーシュはその提案をありがたく受け入れ、バージルに簡単な道の説明をし、三人はシルフィードに跨る。
「後で迎えに来る」
タバサはバージルに短く言うと飛び立っていった。
「じゃ、じゃあ僕らは悪魔に襲われたっていうわけかい!?」
「へぇ、あれって悪魔だったの…」
道中タバサから一通りの説明を受け二人は驚く、
「この件、私たちだけの秘密、襲われたことも」
「ルイズ達に黙っておくのかい?」
「きっと面倒事になる、それに彼もきっとそう言う」
「ま…まぁ、下手に話を混乱させるよりかはいいか…」
「タバサがそう言うなら黙っておくわ。それにしてもタバサ、あなた随分とダーリンにお熱なのね」
とりあえず納得したのか二人は頷く。
そうこうしているうちに遠くに町の光が見える。ラ・ロシェールまではもう少しだった。
シルフィードは羽ばたきを強め、高度を落としていった。

一方、戦場となった崖の上では、殺戮の現場そのままにエニグマの残骸と傭兵達の死体が転がっている。
そんな中、突如一陣の旋風が舞い踊る。
砂煙をあげる竜巻が収まった後に、風は一人の長身の男の姿に変わっていた。
漆黒のマントを羽織り、地味で飾りのない暗灰色の服を着ているその姿は、闇に溶け込んでいくような
雰囲気を纏っている。
ただ、黒い姿の中で顔だけは、周囲の闇から浮かび上がるような白い仮面で覆われていた。
まるで闇の中で仮面だけが浮いているように。
「なんだ…?このガーゴイルは?こんなもの投入した覚えはないが…」
仮面の男がそう呟きながらエニグマの残骸をつま先で蹴り飛ばす。
「傭兵達は…フン、全滅か、このガーゴイルに殺されたのか、それとも…」
「その物言い、悪魔は貴様の差し金ではないらしいな…」
突如闇の中から声がかかる……
「誰だ!」
男は鋭く叫び声がした方向に杖を向ける。
警戒を崩さない仮面の男の視線の先に、氷のように蒼いコートを翻し銀髪の男が現れる。
「お前はっ!?」
なぜこの男がここにいる?目的地に向かったはずではないのか?
だがここにいるのは自分とこの男の二人だけ、消すには都合がいい。
そう考え杖の先に風の槍を纏わせ臨戦態勢に入り男を睨みつける、
が、男の姿はすでに消えていた。
「どこだっ!?」
「貴様が―」
―ドッ!
「なっ…」
自分の胸から白刃が飛び出している、いつのまにか背後に男が回り込み
魔の一撃が仮面の男の身体を、心臓を貫いていた。
「無関係ならば用はない」
その声が聞こえたのを最後に、仮面の男の体はかき消えた――

「…?なんだこいつは」
バージルはたった今斬り捨てた男が血も出さず綺麗に消え去ったことに疑問を持っていた。
「あぁ、相棒、そいつは風の遍在だな、有り体にいえば分身だよ」
「偵察といったところか」
「しかし、聞くことあったんじゃねぇか?ま、答えてくれるとは思わないけどな」
「フン、十中八九貴族派の連中だろう、あの反応からして悪魔と手を組んでいるということはなさそうだ」
「そんなもんかねぇ、しかし、今ので俺達の行動は全部貴族派の連中に筒抜けってことになるな」
「人間も悪魔も…邪魔をするものは全て斬り捨てればいい」
「おぉ怖い、敵さんに同情しちまうぜ」
デルフがカチカチと笑う、それを無視しつつ停めてある馬へと向かう。
「(あの悪魔の群れ…最初の攻撃以降、小僧を狙わず俺を攻撃してきた…狙いは…俺か?)」
そこまで考えると馬に跨り、バージルはラ・ロシェールへと向かう道を進み始めた。


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