「ハーイ! 朝のお目覚めいかがかしら、ルイズ?」
洗濯をシエスタに任せたケガレシアがルイズと合流した直後、そう声をかけてきた少女がいた。しかしルイズとは性別以外ほぼ違っている。髪の色、身長、胸囲……。
「おはようキュルケ」
「おはよう。それよりもあなた平民を使い魔にしたって言うけど本当? 興味があったからお披露目まで待ちきれなかったの」
キュルケはルイズの傍に立っていたケガレシアをまじまじ見つめる。
「ふーん、なかなか美人ね。お名前聞かせ願いますかしら、ミス?」
「ケガレシアでおじゃる」
「初めましてミス・ケガレシア。私はキュルケ、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプシュトー」
「何親しげに挨拶してるのよ!」
それがどちらに向けられた言葉かは不明だが、ルイズは非常に苛立たしそうに声を荒げた。
「それにしても本当に平民を使い魔にしたのね。魔法学院の歴史で初めてだそうよ」
「うるさいわね」
「私も昨日使い魔を呼んだのよ。いらっしゃい、フレイム」
開けられた扉からのそのそ入ってきた赤銅色の生物は、ワニ程もある大きなトカゲだった。
「サラマンダーね」
「そうよ。しかも火竜山脈に生息する亜種よ。普通のサラマンダーよりもずっとレア物なんだから」
「そりゃよかったわね」
ルイズは鬱陶しそうにキュルケの相手をし、ケガレシアはフレイムに侮蔑的な笑みを浮かべていた。
「それじゃ使い魔も見させてもらったし、失礼」
一方的に話し終えるとキュルケはフレイムを連れて去っていった。キュルケの去った方向を火を噴きそうなほど睨みつけるルイズ。
「きー! 何なのよ! 自分がレア物の使い魔を召喚できたからって!」
「あんなトカゲごときで何を悔しがっているでおじゃる?」
「いい? メイジの実力を見るには使い魔を見よ、っていうのよ。つまりあいつがレア物のサラマンダーを呼んだって事は、あいつが優秀な火のメイジだって事を明らかにしているんだから」
「ふん、あんなトカゲの炎など、かつてキタネイダスの配下だったショウキャクバンキの足元にも及ばないでおじゃる」
「……ところで、そのキタネイダスとヨゴシュタインはどこに行ったのよ?」
洗濯をシエスタに任せたケガレシアがルイズと合流した直後、そう声をかけてきた少女がいた。しかしルイズとは性別以外ほぼ違っている。髪の色、身長、胸囲……。
「おはようキュルケ」
「おはよう。それよりもあなた平民を使い魔にしたって言うけど本当? 興味があったからお披露目まで待ちきれなかったの」
キュルケはルイズの傍に立っていたケガレシアをまじまじ見つめる。
「ふーん、なかなか美人ね。お名前聞かせ願いますかしら、ミス?」
「ケガレシアでおじゃる」
「初めましてミス・ケガレシア。私はキュルケ、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプシュトー」
「何親しげに挨拶してるのよ!」
それがどちらに向けられた言葉かは不明だが、ルイズは非常に苛立たしそうに声を荒げた。
「それにしても本当に平民を使い魔にしたのね。魔法学院の歴史で初めてだそうよ」
「うるさいわね」
「私も昨日使い魔を呼んだのよ。いらっしゃい、フレイム」
開けられた扉からのそのそ入ってきた赤銅色の生物は、ワニ程もある大きなトカゲだった。
「サラマンダーね」
「そうよ。しかも火竜山脈に生息する亜種よ。普通のサラマンダーよりもずっとレア物なんだから」
「そりゃよかったわね」
ルイズは鬱陶しそうにキュルケの相手をし、ケガレシアはフレイムに侮蔑的な笑みを浮かべていた。
「それじゃ使い魔も見させてもらったし、失礼」
一方的に話し終えるとキュルケはフレイムを連れて去っていった。キュルケの去った方向を火を噴きそうなほど睨みつけるルイズ。
「きー! 何なのよ! 自分がレア物の使い魔を召喚できたからって!」
「あんなトカゲごときで何を悔しがっているでおじゃる?」
「いい? メイジの実力を見るには使い魔を見よ、っていうのよ。つまりあいつがレア物のサラマンダーを呼んだって事は、あいつが優秀な火のメイジだって事を明らかにしているんだから」
「ふん、あんなトカゲの炎など、かつてキタネイダスの配下だったショウキャクバンキの足元にも及ばないでおじゃる」
「……ところで、そのキタネイダスとヨゴシュタインはどこに行ったのよ?」
――GP-03 確率ゼロパー――
そんなキュルケとの会話の後、ルイズはケガレシアを今日最初の授業が行われる教室に連れていった。
使い魔召喚の儀式後最初の授業は各自の使い魔の披露という一面もあるため、本来であればヨゴシュタイン・キタネイダスも同席させたかったところなのだが、不在のためケガレシア1人を連れていく事にしたのだ。
教室内は多数の生徒と多数の使い魔がいるため、面積のわりに騒々しかった。
教壇前には温和そうな中年女性が立っていて、
「皆さん、春の使い魔召喚はどなたも成功したようですね。このシュヴルーズは毎年この日を楽しみにしているのですよ」
紫のマントを纏った女性教師・シュヴルーズは周囲を見渡し満足そうに頷く。
「ゼロのルイズ! 召喚できなかったからってそこら辺歩いてた平民を連れてくるなよ!」
「違うわよ! きちんと召喚したもの。こいつらが来ちゃっただけよ! 風邪っぴきのマリコルヌ!」
マリコルヌの暴言に負けじと返したルイズの反論に、マリコルヌは憤怒のあまり赤面した。
「誰が風邪っぴきだ! 僕は風上のマリコルヌだ! 風邪なんてひいてないぞ! ゼロのルイズ!」
「ミスタ・マリコルヌ、ミス・ヴァリエール、友達を馬鹿にするものではありませんよ。ゼロだの風邪っぴきだのと」
シュヴルーズが杖を振ると突然数個の小石が出現、うち2つがルイズ・マリコルヌの顔面を直撃した。
「それでは授業を始めます。皆さんは私とこれから1年間、土属性の魔法について学んでいきましょう」
そう言うとシュヴルーズは教室内を一通り見渡し、
「ミス・ヴァリエール、基礎錬金です。ここにある石ころを金属に変えてごらんなさい」
ルイズは立ち上がらずに困惑の表情を浮かべて周囲を見渡すと視線が合ったキュルケが、
「ミス。シュヴルーズ、危険です。やめといた方がいいと思いますけど」
「失敗を恐れていては何も変わりません。ミス・ヴァリエール、やってごらんなさい」
「お願いルイズ、やめて!」
しばらく間を置いてルイズが呟く。
「……やります」
途端にざわめきが増大した。大急ぎで机の下に潜り込む者、始祖ブリミルに祈りを捧げる者、力ずくでルイズを止めようと試みる者……。
そんな生徒達の騒ぎを意に介さずルイズは教壇に向かった。
使い魔召喚の儀式後最初の授業は各自の使い魔の披露という一面もあるため、本来であればヨゴシュタイン・キタネイダスも同席させたかったところなのだが、不在のためケガレシア1人を連れていく事にしたのだ。
教室内は多数の生徒と多数の使い魔がいるため、面積のわりに騒々しかった。
教壇前には温和そうな中年女性が立っていて、
「皆さん、春の使い魔召喚はどなたも成功したようですね。このシュヴルーズは毎年この日を楽しみにしているのですよ」
紫のマントを纏った女性教師・シュヴルーズは周囲を見渡し満足そうに頷く。
「ゼロのルイズ! 召喚できなかったからってそこら辺歩いてた平民を連れてくるなよ!」
「違うわよ! きちんと召喚したもの。こいつらが来ちゃっただけよ! 風邪っぴきのマリコルヌ!」
マリコルヌの暴言に負けじと返したルイズの反論に、マリコルヌは憤怒のあまり赤面した。
「誰が風邪っぴきだ! 僕は風上のマリコルヌだ! 風邪なんてひいてないぞ! ゼロのルイズ!」
「ミスタ・マリコルヌ、ミス・ヴァリエール、友達を馬鹿にするものではありませんよ。ゼロだの風邪っぴきだのと」
シュヴルーズが杖を振ると突然数個の小石が出現、うち2つがルイズ・マリコルヌの顔面を直撃した。
「それでは授業を始めます。皆さんは私とこれから1年間、土属性の魔法について学んでいきましょう」
そう言うとシュヴルーズは教室内を一通り見渡し、
「ミス・ヴァリエール、基礎錬金です。ここにある石ころを金属に変えてごらんなさい」
ルイズは立ち上がらずに困惑の表情を浮かべて周囲を見渡すと視線が合ったキュルケが、
「ミス。シュヴルーズ、危険です。やめといた方がいいと思いますけど」
「失敗を恐れていては何も変わりません。ミス・ヴァリエール、やってごらんなさい」
「お願いルイズ、やめて!」
しばらく間を置いてルイズが呟く。
「……やります」
途端にざわめきが増大した。大急ぎで机の下に潜り込む者、始祖ブリミルに祈りを捧げる者、力ずくでルイズを止めようと試みる者……。
そんな生徒達の騒ぎを意に介さずルイズは教壇に向かった。
洗濯後の排水をケガレシアの指示通り川に流しに行こうとしているシエスタの後方で、爆音が聞こえた。
音のした方向を見ると、教室から白煙が噴き上がっていて窓から誰か(シエスタは知らないがマリコルヌ)が吹き飛ばされていくのが見えた。
シエスタはしばらく呆然と放物線を描いているマリコルヌを目で追ったが、マリコルヌ砲弾が着弾したあたりで状況を把握した。
「大変です!!」
シエスタは着弾地点に人間砲弾を追っていった。
音のした方向を見ると、教室から白煙が噴き上がっていて窓から誰か(シエスタは知らないがマリコルヌ)が吹き飛ばされていくのが見えた。
シエスタはしばらく呆然と放物線を描いているマリコルヌを目で追ったが、マリコルヌ砲弾が着弾したあたりで状況を把握した。
「大変です!!」
シエスタは着弾地点に人間砲弾を追っていった。
昼食前の教室、黙って箒で床を掃くルイズの姿があった。
ルイズは罰として魔法無しでの教室掃除を命じられ、ケガレシアは「ゴミを捨ててくる」と言って瓦礫類を担いで教室を出たため、教室内に散乱したガラスや燃えかすをルイズとケガレシアが自分の代わりにとよこしたウガッツ達が掃除をしていた。
「ルイズ」
そこに戻ってきたケガレシアがルイズに声をかけた。
「……失望した? 私はどんな魔法を使っても爆発するの……。だから“ゼロ”なんて呼ばれてるのよ……」
「ルイズ、お前はなかなか見所があるでおじゃるな」
「見所……?」
「あの爆発でおじゃる。魔法を使うといつもああした爆発が起こるのでおじゃるな」
「ええ……、そうよ……」
「その力で、わらわ達に協力してはくれぬでおじゃるか?」
「協力……? こんな爆発でいったい何に協力できるって言うのよ……?」
「我らの目的のために、ルイズの魔法は大きな助けになるでおじゃる。……まあ、あらかた片付けも終わった事でおじゃるし、昼食を取りながらゆっくり話すでおじゃる」
ルイズは罰として魔法無しでの教室掃除を命じられ、ケガレシアは「ゴミを捨ててくる」と言って瓦礫類を担いで教室を出たため、教室内に散乱したガラスや燃えかすをルイズとケガレシアが自分の代わりにとよこしたウガッツ達が掃除をしていた。
「ルイズ」
そこに戻ってきたケガレシアがルイズに声をかけた。
「……失望した? 私はどんな魔法を使っても爆発するの……。だから“ゼロ”なんて呼ばれてるのよ……」
「ルイズ、お前はなかなか見所があるでおじゃるな」
「見所……?」
「あの爆発でおじゃる。魔法を使うといつもああした爆発が起こるのでおじゃるな」
「ええ……、そうよ……」
「その力で、わらわ達に協力してはくれぬでおじゃるか?」
「協力……? こんな爆発でいったい何に協力できるって言うのよ……?」
「我らの目的のために、ルイズの魔法は大きな助けになるでおじゃる。……まあ、あらかた片付けも終わった事でおじゃるし、昼食を取りながらゆっくり話すでおじゃる」
場所は変わって食堂。
「実はゴミを捨てに行った帰り、ヨゴシュタインとキタネイダスから連絡があったでおじゃる」
「どこに行ってたのよ、2人とも」
「今後の事を考えて、わらわ達の拠点を作る場所を探していたでおじゃる。それが完成したと」
「は? 今朝場所探しを始めてもう完成? 何なのよ、それ?」
「今夜にでもルイズを招待するでおじゃる、わらわ達の居城・ヘルガイユ宮殿に」
「ヘルガイユ……、あんまりいい響きじゃないわね」
その時、向こう側から数人の男子学生が歩いてくるのが見えた。
中心にいるのは、金髪でバラをシャツのポケットに挿している気障そうな少年・ギーシュだ。
ギーシュの周囲にいる者達が彼を次々冷やかす。
「なあギーシュ! お前今は誰と付き合っているんだよ!?」
「誰が恋人なんだ? ギーシュ!」
「ふっ、僕の心の中には特別な女性なんかいないよ。それぞれが僕の花なんだ」
ギーシュが取り巻きの1人の質問に答えると、彼のマントから紫色の小瓶が落ちる。
「落し物でおじゃる」
「ミス、それは僕の物ではありません。勘違いではありませんか?」
「いや、確かにお前が落とした物でおじゃる」
ギーシュは否定したが、その瓶を見た彼の友人と思わしき生徒達が続けて言う。
「あれ? あの香水はもしかしてモンモランシーのじゃないのか?」
「そういや、その色はモンモランシーが作ってるやつと同じだな」
「それが君のポケットから落ちてきたという事はだギーシュ、君はモンモランシーと付き合ってるんだな!」
すると茶色のマントの少女がギーシュに向かって歩いていき、平手打ちをギーシュの頬に浴びせて去っていった。
「……やれやれ、バラとて栄養をやりすぎれば根腐れを起こしてしまうよ。彼女達はバラの存在の意味というか、扱いも理解してないようだ」
「ふふふ、無様でおじゃるな。だがそれがよい。わらわは咲き誇るバラなどよりも、枯れ果て腐れ落ちた花が好みでおじゃる。……今のお前のような」
微笑を浮かべながらのケガレシアの茶々に、ギーシュは矛先を彼女に向けた。
「そ、そもそも君が不用意にも瓶を拾ったせいで、2人のレディーの名誉が傷付いた。いったいどうしてくれるんだい?」
「どうもせぬでおじゃる」
「いいだろう、決闘だ! その思い上がった頭を冷やしてあげよう! 貴族に対する礼儀というものも教えてあげよう!」
「受けて立ってやるでおじゃる。場所はお前次第。時間は……1時間後」
「よし、1時間後にヴェストリの広場で!!」
ギーシュはバラを象った杖をケガレシアに向けると、食堂から出ていった。
「こ、殺されちゃう……。き、貴族を怒らせたら、殺されちゃう……!」
「殺される? 誰が? 誰にでおじゃるか?」
「ケガレシアがギーシュにに決まってるわよ! 馬鹿じゃないの! 相手はメイジなのよ!? いくらあんたが腕に覚えがあるって言っても勝てるわけないじゃないの!」
「勝てるわけが無いのはあの小僧の方でおじゃる。……まあよい。ルイズ、ヘルガイユ宮殿への招待を前倒ししてこれからにするでおじゃる」
「ちょっ、何言って……ってどこに行く気よ!?」
「実はゴミを捨てに行った帰り、ヨゴシュタインとキタネイダスから連絡があったでおじゃる」
「どこに行ってたのよ、2人とも」
「今後の事を考えて、わらわ達の拠点を作る場所を探していたでおじゃる。それが完成したと」
「は? 今朝場所探しを始めてもう完成? 何なのよ、それ?」
「今夜にでもルイズを招待するでおじゃる、わらわ達の居城・ヘルガイユ宮殿に」
「ヘルガイユ……、あんまりいい響きじゃないわね」
その時、向こう側から数人の男子学生が歩いてくるのが見えた。
中心にいるのは、金髪でバラをシャツのポケットに挿している気障そうな少年・ギーシュだ。
ギーシュの周囲にいる者達が彼を次々冷やかす。
「なあギーシュ! お前今は誰と付き合っているんだよ!?」
「誰が恋人なんだ? ギーシュ!」
「ふっ、僕の心の中には特別な女性なんかいないよ。それぞれが僕の花なんだ」
ギーシュが取り巻きの1人の質問に答えると、彼のマントから紫色の小瓶が落ちる。
「落し物でおじゃる」
「ミス、それは僕の物ではありません。勘違いではありませんか?」
「いや、確かにお前が落とした物でおじゃる」
ギーシュは否定したが、その瓶を見た彼の友人と思わしき生徒達が続けて言う。
「あれ? あの香水はもしかしてモンモランシーのじゃないのか?」
「そういや、その色はモンモランシーが作ってるやつと同じだな」
「それが君のポケットから落ちてきたという事はだギーシュ、君はモンモランシーと付き合ってるんだな!」
すると茶色のマントの少女がギーシュに向かって歩いていき、平手打ちをギーシュの頬に浴びせて去っていった。
「……やれやれ、バラとて栄養をやりすぎれば根腐れを起こしてしまうよ。彼女達はバラの存在の意味というか、扱いも理解してないようだ」
「ふふふ、無様でおじゃるな。だがそれがよい。わらわは咲き誇るバラなどよりも、枯れ果て腐れ落ちた花が好みでおじゃる。……今のお前のような」
微笑を浮かべながらのケガレシアの茶々に、ギーシュは矛先を彼女に向けた。
「そ、そもそも君が不用意にも瓶を拾ったせいで、2人のレディーの名誉が傷付いた。いったいどうしてくれるんだい?」
「どうもせぬでおじゃる」
「いいだろう、決闘だ! その思い上がった頭を冷やしてあげよう! 貴族に対する礼儀というものも教えてあげよう!」
「受けて立ってやるでおじゃる。場所はお前次第。時間は……1時間後」
「よし、1時間後にヴェストリの広場で!!」
ギーシュはバラを象った杖をケガレシアに向けると、食堂から出ていった。
「こ、殺されちゃう……。き、貴族を怒らせたら、殺されちゃう……!」
「殺される? 誰が? 誰にでおじゃるか?」
「ケガレシアがギーシュにに決まってるわよ! 馬鹿じゃないの! 相手はメイジなのよ!? いくらあんたが腕に覚えがあるって言っても勝てるわけないじゃないの!」
「勝てるわけが無いのはあの小僧の方でおじゃる。……まあよい。ルイズ、ヘルガイユ宮殿への招待を前倒ししてこれからにするでおじゃる」
「ちょっ、何言って……ってどこに行く気よ!?」
「いよいよルイズにその力を見せつけ始めたガイアーク! 果たしてギーシュは生きて帰れるのか? その全てはまた次の話だ、ドルドル!」