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UM☆アルティメットメイジ 最終話


UM☆アルティメットメイジ 最終話 【明日の女神は君だ!】



おおきなほしが ついたりきえたりしている・・・おおきい・・・ガンダールヴかな? 

      いえ ちがう ちがうわ・・・ かみのひだりては バァーッて うごくもんね・・・



『目を開けるのだ ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ・・・』
「ン・・・」

穏やかな、どこか幼さの残る声が、少女の耳に届く。
目を開けたルイズの前に広がるのは、血で彩られたかのような赤一色の光景。
どちらが上でどちらが下なのか、浮いているのか沈んでいるのかさえ分からない虚ろな空間。
どこか、夢の続きにいるとしか思えない非現実な世界。

そして、かつてのように自分を見下ろしている、銀色のマスクの巨人。

「この世界・・・ それに アンタがその姿で現れたってことは
 私は また 死んでしまった・・・って事ね」

『・・・ああ だが 安心するといい
 君たちの活躍によって アルビオンは再浮上した
 ハルケギニアは 世界は 救われたのだ』

「そう・・・ 良かった」

ルイズがゆっくりと辺りを見回す。
初めて使い魔と出会った、奇妙な世界。
だが、あの時と違い、傍らに二人の少女の姿は無かった。
安堵のタメ息を一つつくと、ルイズは実につまらなそうな声で、巨人に言葉を投げた。

「ハルケギニア史上最低の使い魔とも これでお別れってワケね・・・ せいせいするわ」

『・・・そうだ だが・・・君は向かう方向が違うな』

「・・・え?」

UFOマンの言葉の意味が分からず、ルイズが聞き返す。
漠然とした【死】の世界を漂う中、彼女の現世への未練や後悔は未だ薄く、
むしろ、ひと仕事やり遂げたあとのような、奇妙な満足感すらあった。

こんな悪くない心境で逝けると言うのに、目の前の使い魔は、何を伝えようというのか?

『今回 君は無力な私に代わり 本当に力を尽くしてくれた
 何もそんな 若い身空で生涯を終えることはあるまい
 もう一度 私の命で現世へと舞い戻るのだ』

「・・・! ダメ ダメよ!? そんな事したら アンタが・・・」

『いいのだ 君は それだけの仕事をしてくれた』

「いいわけ無いでしょ! アンタは・・・ッ! 
 ハルケギニアの生まれる遥か前から 世界の秩序を守り続けてきた 正義の超人なんでしょ!
 私なんかのために命を使っては絶対にダメ!」

『・・・今回の事は 私にとっても良い勉強になった
 ひとつひとつでは ちっぽけな存在に過ぎない人と人が紡ぐ 運命のバトン・・・
 か弱き君たちの中に あれ程の命が、情念が、奇跡がつまっているとは思いもしなかった』

「・・・・・・」

『この果て無き宇宙は 君たちのような 無限の可能性を秘めた 若い生命のためにあるのだ
 私たちのような 完結してしまった古い存在は 道をあける時が来たのだよ』

「ダメ! やめなさいッ! ご主人様の命れ・・・」

『さらばだ! また会おう アルティメット・メイジよ!
 ハルケギニアを 世界を 新しい宇宙を頼む!』

「UFOマァーーーンッ!!」

新しい夜明けを迎えるかのように、赤一色だった空間に光がともる。
拡大する閃光が、超人と少女の姿を消し去っていった・・・。


「それにしても 在学中に3度もアルビオンを訪れる事になるとはねえ」
「訪れたのは 2回」
「ハハッ 1回は アルビオンの方から来てくれたもんね・・・」


―アルビオン大陸・サウスゴータ地方
 ロサイス基地より50リーグほど離れた森林地帯を、3人の少女が進んでいく。

ルイズ、キュルケ、それにタバサ
魔法学院卒業を間近に控えた3人が、こんな場違いな林道を散策しているのは、トリステイン女王・アンリエッタの依頼による所であった。



―ハルケギニア史上、最大の未遂事件と謳われる【アルビオン落とし】より一年・・・。
 アルビオンの回復に成功したことにより、幾つかの問題を抱えつつも、ハルケギニアは平和を保っていた。

事件の首謀者である、旧ガリア国王・ジョゼフ1世は、まるで蒸発したかのように地上から姿を消した。
アルビオン落としが始まった時点で、彼が地下社会に潜伏したであろう事は容易に推測できたが、
高い情報収集能力を誇るロマリアの諜報機関ですら、未だ、彼の行方を掴むことが出来ずにいた。

その代わり、という訳ではないが、ロマリアの密偵がひとつ、奇妙な噂を耳にしていた。
サウスゴータの森に、4系統に属さぬ魔法を使う少女が住む、と言うのである。

仮に、噂が事実であるならば、少女は始祖ブリミルの奇跡を継いだ、四人目の虚無であり、
アルビオン王家の血統に縁の深い人物、という事になる。

ジョゼフの毒牙から虚無を守るため、すぐにでも少女の力を確かめ、その身柄を確保したい教皇であったが、
この一件は、アルビオン王家の暗部に関わる問題でもあり、ロマリアが表立って動くわけにはいかない。
トリステイン女王アンリエッタに助成を依頼したのはそのためだった。

もっとも、アンリエッタの方は、この一件をそれほどまで深刻に捉えてはいない。
アルビオン新国王・ウェールズの人格を絶対的に信頼している彼女は、
彼自身の血縁にあたる少女を、無下に虐げるような真似はしないであろうと確信していた。
ゆえに今回の一件も、既にウェールズに対し、密使を送り連絡をとっていた。

したがって、本来ならこの件に関して、アンリエッタの出る幕は既にない。
事実を公にして王家に迎え入れるか、信頼できる有力者の下で彼女を庇護するか、全てはウェールズの裁量である。

そこに、「同じ虚無の担い手に、少女の能力を確かめさせる」という名目を付け、わざわざ自らの女官を送り込んだのは
ともすれば篭りがちな生活を送るようになったルイズに対し、何らかの任務を与えてやって欲しいという、
彼女の友人達からの願いに応えるためであった。
言うなれば今回のアルビオン行は、女王陛下から少女達に送られた、一種の卒業旅行であった。

―卒業。

おそらくは今回の任務が、3人が共に旅をする、最後の機会になるであろう。

簒奪者を打倒したガリアでは、正当なる主・シャルロットの帰還を待ち望む声が、日増しに強まっていた。
学院を卒業するまでは、と、戴冠の日を先延ばしにしたのは、タバサを名乗る少女の、最初で最後の我侭であった。

キュルケもまた、故国ゲルマニアへと帰る。
数々の死闘をくぐり抜け、明鏡止水の境地にまで到達した若きメイジは、
いまや政略結婚の道具ではなく、ツェルプストー家を束ねる後継者候補として、その帰還を強く望まれていた。
自由と恋愛に生きる彼女にとっては、宮仕えも帝王学も勘弁して欲しい話ではあったが、
これから過酷な人生を歩むであろう友人の力になるためには、相応の権力が必要になるだろうと考え直した。

その思いは、ルイズもまた同様であった。
名門ヴァリエール家の一員として、敬愛する女王陛下のため、愛する故国のために尽くすという決意と
青春の日々をともにした、かけがえのない親友達と、肩を並べ、支えあって生きていきたいという純な願いは
彼女の中で、何ら矛盾することなく両立していた。
その夢の実現のため、つらい別離を乗り越え、己を磨き続けねばならないと言う事は
彼女自身が、誰よりも強く感じていた。


「ねぇ・・・ キュルケ タバサ」
「ん?」
山鳥の嘶く方を目で追いながら、ルイズが語りかける。

「私・・・ あの後 一度だけ サモン・サーヴァントを試したの」
「・・・・・・」

ルイズは、己の気持ちに整理をつけるかのように、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
キュルケもタバサも、先を急がせず、次の言葉を待った。

「魔法は 成功したわ・・・ 私の前に 使い魔を呼び出すためのゲートが現れて・・・
 もしこのまま次の使い魔が現れてしまったら と 恐ろしくなって すぐに魔法を止めたわ」

「・・・それで あの後しばらく 塞ぎ込んでいたってわけね」

「でも 時間がたってから考え直したの 
 アイツはそもそも 私達の世界のルールで計れるやつじゃないってね
 だって そうでしょう? アイツは始祖ブリミルが光臨する以前から 星の海を渡り歩いた超人
 呼び出された早々 自分の主を踏み殺した 前代未聞の使い魔なんだ・・・てね」

「私達も殺された・・・」

「ぐっ・・・ そ そこはもういいじゃないの! 生き返れたんだし・・・
 とにかく! サモン・サーヴァントが成功したくらいじゃ
 アイツが死んだ証拠にはならないって事よ!

 アイツはあのまま くたばったのかもしれないし
 空の上から 私達の事を見守っているのかもしれない
 そうだとしたら 私もいつまでも 無様な姿を晒しているわけにはいかないわ
 仮にもアイツを呼び出した 超人の主人なんだから!」

「・・・どうやら すっかりふっ切れたみたいね
 でもアンタ アイツの事 ちょっと美化しすぎよ
 私は アイツはアンタの事なんか忘れて 別の星でセクハラ三昧の日々を過ごしていると思うわ」

「うっ!? た 確かに・・・」
「もの凄く ありそう」

それでも、言いたい事を言って大分スッキリしたのか、
降り注ぐ木漏れ日の中、ルイズは気持ちよさそうに、大きく一伸びした。

「・・・そう言えば 目的の女の子は 私達と同年代なんだってね どんな娘かしら?」

「エルフとのハーフなんでしょ? きっと物凄い別嬪さんよ
 フフ アイツが居たら なんて言ったかしら?」

「『まだ僕には帰れる女性がいるんだ こんな嬉しいことはない』かしら・・・」

「うわっ・・・ 似すぎよ タバサ 真剣に引いたわ・・・」
「ゴメン」


『にゅ・・・ 乳ガンダムは伊達じゃない!?』

目的の家の戸をくぐった途端、ルイズは勢い良くずっこけるハメになった。

キュルケはがっくりと肩を落とし、大きくタメ息をついた。
わかりやすい前フリを入れていた先刻までの自分を、思い切りブン殴りたい気分だった。

タバサはと言えば、まるで途中からオチが読めていたかのような冷めた視線を、部屋の中央に投げかけていた。

「あ あの・・・ あなた達は?」
突然の見知らぬ訪問者を前に、少女がおどおどと声をかける。
前情報どおり、エルフの特徴を強く残した端正な顔立ちである。

だが、3人を驚かせたのは、ツンととんがった耳でも、抜けるように白い肌でも、その革命的な胸部でもない。

少女の膝の上で、たわわなふたつの果実の重みを、全身全霊を込めて吟味する、超人の雄姿であった。

「・・・UFOマン よ ね?」
『ン? あっ 君たち! ひさしぶりー! どしたの こんな所で?』

「ど ど ど どしたの? じゃないわよッ!? なんでアンタがここに居るのよ!?
 しかもちょっと くつろぎ過ぎよ!!」

『いや~ あの後 三途の川を渡る直前に 彼女に召喚されてね~
 彼女のフシギな指輪のおかげで 消滅しかけていた肉体もみるみる回復
 今では彼女の下で 使い魔ライフをエンジョイしてるってワケさ!』

喋っている間も、たゆん たゆん と、前の主の下では一生涯味わえなかったであろう悦びに酔いしれるUFOマン。

『ごめんよ・・・ まだ僕には帰れるおっぱいがあるんだ こんな嬉しいことはない
 ルイズなら分かってくれるよね・・・  あっ 無理か・・・』

タバサの予想を遥かに上回る最低のセリフに、ルイズの体がピシッと凍りつく。

「こ このバカ超人が・・・」
震える指先で、おもむろに杖を取り出すルイズ。
―と、

「帰ったよー! イイ子にしてたかい? テ・・ファ・・・」

「あっ 姉さん! いつこっちに?」
「つ 土くれのフーケッ!?」
『キレイなお姉さん!』
「姉さん・・・ですって?」
「・・・・・・」
「きっ 貴様ら・・・ いったい・・・?」

あまりに唐突かつカオスなシチュエーションに、思考停止に陥る面々。
だが、フーケの視線が、どさくさに少女の乳を揉みしだく奇怪な生物を捉えたとき、それは起こった。

「き 貴様らァー!? ウチのテファにッ!! ティファニアにナニをしたァーッ!!」

「キャアッ!? 落ち着いて! 姉さん!!」
「ゴ ゴーレムゥ!? 部屋の中よッ!?」
『ご 誤解だッ! これにはワケが・・・!』
「ウルサイッ! このバカ超人! どう見たってワケなんか無いじゃない!!」
「誤解ですらもない」

「ウオオオオー!! てめぇらの血は何色だアアアァァー!!!!」

―ドゥッ

と、フーケの暴走する魔力が家を丸ごと吹き飛ばし、巨大な土塊が天まで巻き上がる。

魔法の強さは、精神の強さ。
フーケの中に眠っていたシスコンの血が、トライアングルに過ぎなかった彼女の力を、絶人の域へと高めつつあった。

「な なにこのゴーレム!? デカ過ぎよッ!?」
「スクウェア!? い いえ こんなサイズは!!」
「あり得ない・・・ 普通なら重力崩壊を起こすハズ・・・」

『なんで・・・なんで こんな・・・
 おかしいですよ!! マチルダさん!!』

「お前がマチルダ言うなアアアァー!!」

フーケの魂の叫びと共にギガント級のゴーレムが拳を振るう。
ルイズ達の脇をモ-レツな拳圧が通過し、美しいアルビオンの森を薙ぎ払っていく。

「やめてえええー! やめてッ!? 姉さん!」

『無駄だ! 今の彼女には 君の言葉も届くまい
 このままでは・・・ ア ル ビ オ ン が 堕 ち る ッ ! !』

「そ そんな! こんなアホな事で・・・」

だが、UFOマンの言葉は事実であった。
仮に今、手元に1ダースのヨルムンガントがあったとしても、
ハイパー化したフーケのゴーレム相手では、5秒と持たないであろう・・・。

「どうすれば・・・ どうすればいいの・・・?」

『ウム・・・ テファ そ こ で だ !!』

「・・・ッ!? ひっ! ひぃ!?」

UFOマンが股ぐらの大業物を勢い良く伸ばし、ティファニアの眼前へと突き付ける。
その代物の余りの凶凶しさに、テファは腰を抜かし、ヘナヘナとその場に座り込んでしまう。

『驚いている場合ではない! コレを握り締め 私と【 合 体 】するのだ!!』
「い いやッ!」
『イヤではない 君のその大きな胸には アルビオンの未来がかかっているのだ!』
「そ そんな・・・」
『そんなではない! 愛するマチルダさんを あのままにしておいていいのか!?』
「だって・・・」
『だってではない!!』

なみだ目で後ずさる少女の前で、執拗に得物をピコピコと振るうUFOマン。
ひさしぶりの初心な反応に、誇らしげにそそり立つソレ。

そもそもテファは、UFOマンのパワーを受け取っていないので、合体できるなどという設定は無いのだが
そんな事は、今の彼には関係ない。
ハルケギニアの平和のため、男のロマンのため、彼の小宇宙が燃えていた。

眼前の惨劇を呆然と眺めていた3人の少女達だったが、やがて、誰からと言うことなく頷きあった。

『さあ イクぞッ! 合体だァ~!!』

「 い や あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ~ ~ ~ ! !」


「「「 い い か げ ん に し ろ オ オ オォ ォ オ ォ ー! ! ! 」」」

『 ウ ギ ャ ア ア ア ァ ァ ァ ー 』

3人の少女のスーパートライアングシュートが同時に炸裂し、ぼくらのUFOマンが星になった・・・。


― どうやら、彼女たちの冒険は、もうチョットだけ続くようです ―


(UM☆アルティメットメイジ おしまい)


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