あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

使い魔の逆襲 7

再び場所は食堂へ戻る。
そこでは四人と四匹がそれぞれ話をしていた。

「本当にごめんなさい、アナタ達を巻き込んでしまって」

シエスタはミュウツーへ何度も頭を下げていた。
だが、ミュウツーはそんなことなど気にせず、目を閉じ辺りの様子を探っていた。
そして人が集まりだしている広場を見つけると、ミュウツーはその広場の周囲を探ってから目を開け、シエスタに尋ねた。

「・・・ヴェストリの広場と言うのは『風』と『火』の搭の間にある広場のことか?」
「あ、はいそうです」

シエスタはそう答えると再び謝るのを再開した。
ミュウツーは場所の確認を済ませると再び目を閉じ、他の三匹が話を終えるまでと瞑想を始めていた。
ミュウツーが瞑想を始めてからもシエスタは謝り続けていたが、やはり気にしていないようであった。


タバサとシルフィードは会話をしていることを知られないために、食堂の隅で話をしていた。

「・・・お姉さまごめんなさいなのね。だけどシルフィ、ヘタレのクセに女の子達をもて遊んだこと許せな――」

シルフィードが小声だが早口で弁解していたが、タバサはそれを遮って一言告げた。

「・・・ガンガンいこうぜ」
「きゅい?」

タバサの言葉に決闘を止められると思っていたシルフィードは首を傾げるが、さらにタバサは続ける。

「魔法使ってもいい」
「お姉さま本気なの?人間相手に魔法使ってもいいの?」

タバサは静かに頷いた。

「わかったのね!シルフィ頑張るのね!きゅいきゅいきゅーい!」

大声で騒ぎ始めたシルフィードに、タバサはとりあえず杖を振り降ろした。


キュルケは熱くフレイムを鼓舞していた。

「フレイム、やるからには徹底的にやっちゃいなさい!ギーシュごときに負けるんじゃないわよ!」
「カゲッ!」

騒ぎを聞き付け食堂に戻り話を聞いたモンモランシーもロビンに決闘を許可していた。

「ロビン、浮気者に制裁を与えなさい。負けたらご飯抜きにするから」
「ダ、ダネフシッ!」

ロビンはつるのむちで敬礼を返した。
それぞれの話が終わり、四人と四匹は広場へ向かって歩きだした。
だが、歩き始めてすぐにシエスタが気づいた。

「そういえば、ミス・ヴァリエールは?」

その言葉に全員が立ち止まった。



「・・・何で少し目を離したらそんなことになってるのよ!謝っちゃいなさいよ!」
「ご主人、だから私は騒ぎを静めようとしたのですが」
「うるさいうるさいうるさい!」

結局、部屋で決闘のことを聞いたルイズを落ち着かせるためさらに時間がかかり、広場へ到着したのはそれからさらに時間が経過してからのことだった。



ヴェストリの広場は噂を聞き駆け付けた生徒達で溢れ返っており、いつの間にか観客席まで設けられていた。

「さあ諸君!もうすぐ決闘が始まるぞ!」

誰かの叫びに観客席から歓声が巻き起こる。

「えー、お煎にキャラメル、お弁当はいかがっすかー?」
「お茶やジュース、お菓子も販売しておりまーす!」
「各種決闘記念グッツもあるニャー!」
「弁当と記念グッツくださーい」
「こっちにジュースくれ!」
「はいよ!」
「やあ使い魔君使い魔君、スモークチーズはあるかい?」
「ニャーは使い魔じゃニャース!それにスモークチーズは売り切れニャ!」
「にょろーん」

決闘を止めるために送られたはずのミス・ミヤモトとミスタ・ササキとその使い魔の三人は生徒達相手に商売をしていた。



そんな周囲の様子とは裏腹に、ミュウツー達とギーシュはお互いを睨みつけている。
ミュウツー達の後ろの観客席にいるルイズ達も同様である。

「使い魔の諸君、逃げずに来た事は褒めてあげようじゃないか」
「ギーシュ、お前こそよく逃げなかったなぁ!」
「使い魔達も手加減してやれよ!」
「うはwww実況スレ立ってるwwww」
「お前らギーシュに殺される前に降参しちまえよ!」
「どこにあるやら、次元の狭間・・・」

周囲からヤジが飛んでくるが、双方特に気にした様子はなかった。

「では、そろそろ始めようか」

ギーシュはそう言うと、薔薇の花を振った。

花びらが四枚、宙を舞い、それは四体のゴーレムに錬金された。
身長はミュウツーとほぼ同じ程度の大きさだったが、

赤い鎧のようなボディ、
丸く黄色い瞳、
人の腕くらいなら簡単に噛み砕けそうな牙の生えた口、
鋭い爪が生え、奇妙な模様が描かれた腕、
重そうな体を支える強靭な足と尻尾、
体の左右からは鋭いトゲが生えており、
白い腹部にはデフォルメされたギーシュの顔が描かれている。

そんなゴーレム達が計四体、ギーシュとミュウツー達の間に現れた。

「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」

ゴーレム達に歓声が送られ、それに答えつつギーシュが言う。

「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って青銅のゴーレム、『メカグラードン』がお相手するよ!」

ギーシュの杖を振るうとメカグラードン達は雄叫びを上げ、それぞれの獲物に向け突進していった。
歓声が学院内に響く中、ついに決闘が開始された。



その頃、学院長室では眠りの鐘の使用許可を直接取りに来た教師達とオスマン氏の議論が・・・

「常々申し上げておりますが蒼い子はいらない子でありまして翠の子は私の固有の嫁です」
「てめえはワシを怒らせた。翠こそいらない子じゃろーよ」
「オスマン氏やコルベール先生は蒼い子と翠の子に夢中みたいなので黄色い子は私がもらっておこう」
「私はきらきーとバカンスに行ってきますね!」
「先生、幸せになれよ・・・だが、銀に傅く権利は俺のものだ」
「ギトー先生が黄色い子と一緒に遊んでるので隅っこにいる薔薇の子はもらっていくぞ」
「銀と赤い子は私のだ」

      • 訂正、雛はどうした雛は?と言いたくなる議論を繰り広げていた。

「ところで、そろそろヴェストリの広場で決闘が行われるのでは?」
「おお、そうじゃったな。議論は中断して広場の様子でも見てみるとするか」

オスマン氏が杖を降ると、壁に飾られていた大きな鏡に広場の様子が映し出された。
オスマン氏とコルベール以外の者達はお互いに顔を見合わせると、『遠見の鏡』に映った広場の様子を眺めだした。
広場ではすでに戦いが始まっていた。



フレイムはメカグラードンの突進を真っ正面から受け止め、お互いに爪で切りかかっていた。
フレイムは自分の方が小回りがきき、力も若干勝っていたためこれなら勝てると油断していた。
そのため、背後から接近する気配に気づくのが遅れたのだ。


シルフィードは突進して来たメカグラードンを飛んで回避していた。
見た目が鈍重そうであるため、飛ぶことはできないだろうと判断したからだ。
確かにメカグラードンは空を飛ぶどころかジャンプもできなかったため、しばらく上空のシルフィードを見上げていた。
だが、攻撃できないと判断したメカグラードンはすぐに標的を変え、それに向かって突進して行った。
近くで他のメカグラードンと戦っていた、フレイムに向かって。


フレイムはすぐ近くにまで突進して来た新たなメカグラードンにようやく気づき、慌てて真横に向かって飛んだ。
だがそれでも避け切れず、新たなメカグラードンの突進がフレイムを襲い、戦っていたメカグラードンのメタルクローが横腹に炸裂する。
フレイムは吹き飛ばされ、キュルケが悲鳴を上げたが観客の歓声にかき消された。

フレイムは立ち上がったがダメージが大きく、フラフラになっていた。
相手が一体なら勝てそうな相手だったが、二体なら話は別だ。
さらにもう一体のメカグラードンまでこちらへ向かって来ている。
フレイムは玉砕覚悟で突っ込んで行った。



その時、上空から突風と木の葉が吹き荒れ、メカグラードン達に襲いかかった。

「ダーネフシッ!」

上空からロビンを乗せたシルフィードがフレイムの前へ降り立った。
先ほどの攻撃は彼らのようだ。

「早く乗るのね!きゅいきゅい」

フレイムが飛び乗るとシルフィードは再び上空へと飛び立った。

「ごめんなさい、まさかそっちに行くとは思ってなかったのね」

背中に乗せたフレイムにシルフィードが謝る。

「あいつらまとめてぶっ倒すのね!」

背中にいる二匹は頷いた。


三体から離れたところまでくると二匹は背中から飛び降り、すぐさまメカグラードン達が突進してきた。
フレイムとロビンは左右に飛び、シルフィードは上空へ飛び突進を回避した。
するとロビンが背中の球根からなにかをメカグラードンへ向け発射した。
それはメカグラードンに着弾すると一瞬で成長し、発生した根があっという間に体を包み込みんだ。
やどりぎのたねの根が関節部などに入り込み、動きが鈍くなったところにフレイムがほのおのうずとシルフィードのブレスがメカグラードンを包み、動きを完全に止めた。


「今なのね!」
「カゲ!」
「ダネフッシ!」

メカグラードン達の動きを止めると三匹は三方向に散会し、各自力を集め始めた。
フレイムは炎の火力を最大まで上げ、ロビンは球根に光を集束させ、シルフィードは呪文を唱え、広場上空に雷雲を出現させた。

準備が整い、三匹は同時に放った。

「カァゲェェェッ!!」
「ダネダァァァネェェェッ!」
「ライデイィィィンッ!!」


オーバーヒート、ソーラービーム、ライデインが三方向よりメカグラードンに向かって放たれた。
灼熱の炎と太陽光線と聖なる雷はメカグラードンに炸裂し、完全に破壊した。

「フレイムあなた最高よ!」
「ロビンよくやったわ!」

観客席から歓声があがり、キュルケとモンモランシーはタバサを抱きしめて喜んで飛び跳ねていた。
二人に振り回されつつもタバサも満更ではない表情を浮かべていた。
そんな周りの様子とは裏腹に、ルイズだけは不安そうな表情を浮かべていた。


ミュウツーは相手の出方を疑っていた。
何故なら、目の前にいるメカグラードンは他の三体とは明らかに異なっていたからだ。

「ほう、気づいたのかね?」

三体のメカグラードンを倒されてもまだ余裕の表情を浮かべていたギーシュが言う。

「君が一番強いだろうから、特別に他のゴーレムの四体分の魔力を注いで作ってみたんだ。気に入ってくれたかい?」
「人間よ、命までは取りはしない。すぐに降伏するのだ」

ミュウツーはギーシュに警告するがまったく聞いていない。

「見せてあげよう、本当のメカグラードンの力を!」

メカグラードンはゆっくりと口を開く。
そこにはロビンのソーラービームを遥かに超える光が集まっていた。


そして、メカグラードンはその光を放った。
ミュウツーは右腕を伸ばす。
だが光はミュウツーの右腕を貫き、観客席へ直撃した。
ルイズが直前で魔法を使い爆発させたが防ぎ切れず、ミュウツーの後ろにいた生徒達は爆風に吹き飛ばされた。

「「「やなかんじぃぃぃ!」」」

ついでに近くにいた二人と一匹は空高く飛んでいた。
ミュウツー以外の三匹は衝撃でそれぞれの主人の近くまで吹き飛ばされていた。

「いかに強力な使い魔といえど、至近距離からのこの攻撃にはひとたまりもないだろう」

残忍な笑みを浮かべつつギーシュが呟く。
ミュウツーは腕のあった所を押さえ、うつ向いている。


「ギーシュもうやめて!ツーはもう戦えないわ!」

ルイズの叫びは歓声にかき消され、ギーシュには届かない。
ギーシュはメカグラードンをミュウツーの前へ進めさせた。
メカグラードンが目の前まで来ても、ミュウツーは沈黙を保ったまま動かない。
その光景に多くの生徒は歓声を上げ、ギーシュは勝利を確信した。
ルイズは顔面蒼白になっている。

「や、やめ・・・」
「とどめだぁぁぁっ!!」

ギーシュの叫びに、メカグラードンは渾身の力を込めて腕を振り降ろした。



だが、ミュウツーはそれを受け止めていた。

「ナッナニィ!?」

それも、先ほど吹き飛ばされたはずの右腕でだ。

「警告したはずだ。降伏しろとな」

ミュウツーは再生した手から電撃を纏った黒い光球、シャドーボールを放った。
正面からシャドーボールを受けたメカグラードンは、ギーシュの頭上を越え天空の彼方へと消えていった。
切札までもが一撃で敗れ、ギーシュの戦意は喪失した。

「我が主人を傷つけ・・・」
「も、もうルイズをゼロなんて呼ばない」
「主人の友人達をも傷つけ・・・」
「か、彼女達にも謝罪する」
「食事をくれた少女を傷つけ・・・」
「当然メイドにも謝る!」
「この服をボロボロにした・・・」
「メイド服くらいなら修復する!」

ギーシュは何か言われる度に後ずさり、ミュウツーから距離を置こうとする。

「だから許し――」
「貴様を許すわけにはいかない」

そこまで言うと、ミュウツーはメイド服の胸ポケットから何かを取り出した。


使い方は持った瞬間にわかったため、それを再生時に右腕に付着した血に付けた。
するとそれはみるみる膨れあがり、ミュウツーと同じ姿に変化した。
メイド服に入っていた人形、それは血を吸った者に変身し、能力をも完全に複写する魔法人形『スキルニル』であった。


一体いくつ入っていたのだろうか、いつしかギーシュの姿が見えなくなるほどのミュウツー達がギーシュを取り囲んでいた。

「お前への贈り物を考えていた」

ミュウツー達はギーシュに手を向けた。

「絶望を贈ろう」

ギーシュの顔は恐怖のあまり色素が消滅し、唇は血の気が失せ、目は限界以上に見開かれ、血の涙を流していた。



「さてと、そろそろですな」

その様子を観客席に座って観戦していた少女が呟く。

「はいよ!お姉さんにまっかせなさい!」

少女の隣に座っていた深緑の短髪の女性はそう言うと、少女が宝物庫から借りてきた『破壊の杖』を取り出し、ギーシュに狙いを定めた。

「私の二つ名『シャープシューター』ゆいちゃんの実力、見せつけちゃうよぉ!」
「浮気者には制裁を!」



「ね、ねぇツー?ギーシュも反省してるみたいだし、許してあげたら?」

観戦席から降りてきたルイズがミュウツーに尋ねる。
その様子に、ギーシュにはルイズが天使に見えたそうだ。
だが、ルイズの救いの言葉は受け入れられず、彼らは一斉に力を解き放った。



「シャドォォォボォォォルッ!!」「はどうだんッ!!」「ジェイ!フェニックスッ!!」「オォォォバァァァヒィィィトッ!!」「ダァネ!ダァァァネェェェッ!!」
「かみなりッ!!」「カイザァァァ!ノヴァッ!!」「サイコ!カッタァァァッ!!」「ふぶきッ!!」「はかいこうせんッ!!」「カァゲェェェッ!!」
「ヘルッ!アンドッ!ヘブンッ!!」「ストォォォン!エッジッ!!」「ゴッドアンドデビルッ!!」「『破壊の杖』はっしゃあっ!!」「ギガデインなのねッ!!」
「ソォォォラァァァビィィィムッ!!」「超究武神覇斬ッ!!」「ギガインパクトッ!!」「じしんッ!!」「サイコキネシスッ!!」


ミュウツー達がほぼ同時に放った全ての攻撃は、一つとして狙いを逸れずギーシュに直撃した。
その瞬間、広場は激しい光に包み込まれた。

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