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ゼロの女帝 第七話


「ふう」
机に向かっていたルイズは一息つこうと、伸びをする。
まるでそれを待っていたかのように耳に届いたノックの音にどうぞ、と返答をする。
「失礼致します」
トレイを手に入ってきたのはメイドのシエスタ。
どこぞのスケベ親父に無理やり身請けされそうになっていたところに割り込み、自分専属としたメイドだ。
今は学園で働いているが自分が学園を出た暁には連れて出て行くことになっている。
「お茶をお持ちしました」
ありがとうとカップを受け取ると、傾ける。
最近東方から入ってきたコオヒイなるお茶で、眠気が覚めるがめっさ苦いので砂糖やシロップを入れて飲む。
「随分いいタイミングね」
「セトさんがこの時間に持っていくといい、と言われたので」
セトかぁ・・・・・・あいつの語るホラ話百万分の一としても、只者じゃないよね。
シエスタを助けるべくスケベ親父の屋敷に怒鳴り込んだ時のことを思い出す。
同じ場面を思い出したらしいシエスタが、語りかけてくる。
「あの時セトさんは一体何を言われたんでしょうね」
伯爵家がうんぬん名誉ある貴族がかんぬんとホザいてるおっさんの耳元に、いつのまにやら
近寄っていたセトがぼそりと囁きかけると、おっさんは真っ青になってシエスタはおろかこれ以上平民を
苦しめる真似はしない、と約束したのだ。
ぶるぶる震えてドゲザすらしかねないおっさんの様に、それ以上何かを言う気にもなれず私は引き下がった。
「ヴァリエール家の家名をちらつかせただけ、といってたけどね」
くい  やっぱ苦い。

とある、豪華な屋敷の豪華な一室。
家の主は一人の女性を迎え入れていた。
ひどく美しい彼女は、しかし杖を持っていない所を見るとどうも平民のようだ。
にもかかわらず主の腰と頭はたいそう低い。
ぱさろ、と大量の文書を彼女に渡す。
「はい、これが今週の分に御座います。
 セトさまがハルケギニアにご構築なさった情報網は、もはや完璧、という言葉では表し切れないほど「伯爵」
 はい!何で御座いましょう!」
「これらの情報を用いたつまみ食いは多少なら大目に見るわ
 でも、多少よ」
「は・ははははははははははいいいいいいい」
後方にジャンプしながらドゲザをするという器用な真似を見せる主。
「ではどの程度なら」などと愚問を向けるような事はしない。
その境界線は、多分己の命で見図る事となるのだろうから。
「ふうん・・・・・・アンリエッタ王女・・・・・・・・ねぇ」


「では授業を始める。
 知ってのとおり、私の二つ名は『疾風』。疾風のギトーだ」
 教室中が、しーんとした雰囲気に包まれる。
 その様子を満足げに見て、ギトーはキュルケを指した。
「最強の系統は知っているかね? ミス・ツェルプストー」
「『虚無』じゃないんですか?」
「伝説の話をしているわけではない。現実的な答えを聞いてるんだ」
「『火』に決まってますわ。ミスタ・ギトー」
 キュルケが不敵な笑みを浮かべる。
「ほほう。どうしてそう思うね?」
「すべてを燃やしつくせるのは、炎と情熱。そうじゃございませんこと?」
「残念ながらそうではない」
 ギトーは腰に差した杖を引き抜くと、言い放った。
「試しに、この私にきみの得意な『火』の魔法をぶつけてきたまえ」
「・・・・・・・・・・・それはもしかして、『火』に、いえこのツェルプストーに挑戦されているのですか?」
「いや、ただ証明するだけだよ。『火』など『風』の前には大したものではないのだ、とね」
そこまで言われて黙っていては『微熱』の二つ名がすたるというもの。
呪文を唱え、精神力を練り、己が生み出しうる最大級の火球を作り出す。
こんな巨大なものを生み出してどうするのか、とか放った後はどうなるのか、とかは考えない。
ただ心渦巻く情熱(この場合は怒り)の命ずるままに炎を・・・・・・放つ!
しかしキュルケの会心の炎も、嫌味ったらしい教師の眼前で停止してしまう。
「わかるかね、諸君。
 風とは攻撃は勿論このように防御においても絶対の能力を発揮するのだ」
その言葉とともに、彼女の炎が彼女自身に跳ね返される。
「ひっ」
己が炎への恐怖に顔を引きつらせたキュルケの眼前で、その炎は扇に受け止められる。
「セ・・・・・・・・セト?」
いつのまにかキュルケの隣に立っていた瀬戸の扇の表面でしばらくのた打ち回っていた炎は、やがて扇に吸い込まれるように消えていく。
「ミスタ、このような行いは感心できませんわね」
その眼光にビビりまくる風使いの教師。
「わ・・・・・・ワタクシはただ風の特せ
「だとしても、アナタは教師でこのコは生徒。
 アナタは大人でこのコは子供。
 アナタは男でこのコは女。
 アナタの、彼女を傷付けかねない行為を正当化する理由にはならないですわよ?」

真っ青になり、一歩二歩後ずさるギトー。
しかしその時、教室の扉がガラッと開き、緊張した顔のミスタ・コルベールが現れた。

尋常ならざる表情に何事か、と皆緊張しただろう。
頭に馬鹿でかいロールした金髪のカツラを乗せ、ローブの胸にはレースの飾りやら刺繍やらが躍っていなければ。
その余りに珍妙な風体に、教室に居る全ての物が手を止め、彼を注目した。
「ミスタ?」
 ギトーが眉をひそめた。
「あややや、ミスタ・ギトー!失礼しますぞ!」
「授業中です」
「おっほん。今日の授業は全て中止であります!」
 睨み付けるギトーを無視して、コルベールは重々しい調子で告げた。
 教室中から歓声が上がる。コルベールは、それを抑える様に両手を振りながら言葉を続けた。
「えー、皆さんにお知らせですぞ」
 もったいぶった調子で、コルベールはのけぞった。のけぞった拍子に、カツラが取れて、ポトリと床に落ちた。
 教室中がくすくす笑いに包まれる。
 タバサがカツラの下から現れたつるつる禿げ頭を指差し、ぽつんと呟いた。
「滑りやすい」
 教室が爆笑に包まれた。
 キュルケがタバサの肩をぽんぽんと叩く。
「あなた、たまに口を開くと、言うわね」
「黙りなさい!ええい!黙りなさいこわっぱどもが」
 コルベールが顔を真っ赤にして大声で怒鳴る。
 あまりのその剣幕に、教室中が静まり返った。

「えーおほん。皆さん、本日はトリステイン魔法学院にとって、よき日であります。始祖ブリミルの降臨祭に並ぶ、めでたい日であります」
 コルベールは横を向くと、後ろ手に手を組んだ。
「恐れ多くも、先の陛下の忘れ形見、我がトリステインがハルケギニアに誇る可憐な一輪の花、アンリエッタ姫殿下が、本日ゲルマニアご訪問からのお帰りに、この魔法学院に行幸なされます。
 したがって、粗相があってはいけません。急な事ですが、今から全力を挙げて、歓迎式典の準備を行います。
 その為に本日の授業は中止。生徒諸君は正装し、門に整列すること」


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