あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

スナイピング ゼロ-01


あ、ありのまま・・・今起こった事を話しますよ。
『ロンドン上空を飛んでいたと思ったら、変な少年少女に取り囲まれていた』
な、何を言ってるのか分からないと思いますが、私も何をされえたのか分かりませんでした・・・。
頭がどうにかなりそうです・・・催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチな物では断じて無いです。
もっと恐ろしい物の片鱗を味わいましたよ。
                      セラス・ヴィクトリア 心の叫び


 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、召喚した使い魔の姿に呆然とした。
草原にうつ伏せた姿勢で周りを見回す姿はどう見ても人間、しかも平民であったからだ。
下はストッキングにスカート、上は作業着らしき服。胸元には、赤と黒のバッチを付けている。
髪は金髪でショートヘア、顔は年相応らしい顔つきをして呆気にとられた表情をしている。
そして何より目立つのが、その巨大な胸。思わず『乳革命』と言う言葉を連想したほどだ。

(ギーシュを大人にして性別転換したようなヤツね・・・『女の子になって今日で・・・』じゃなくて!)

大きく頭を振り、雑念を追い出す。そして使い魔に近付こうとした所で、外野の声が耳に入った。

「ねぇタバサ、あの女の胸を見て・・・どう思う?」
「・・・・・・凄く、大きい」
「なんて、ご立派な胸・・・私もアレだけあればギーシュなんか」

(なによお外野まで胸が大きいとか何とか、私の前で胸に関する会話は止めt

「見ろよマリコルヌあの巨大な胸を、ルイズなんか相手にならないぞ」
「その通りだよギーシュ、あれに比べればルイズはペチャpぐへっ!

女子生徒の近くで胸に関する会話をしていた生徒が一人、太っちょのマリコルヌが裏拳で顎を砕かれた。
何時の間にかルイズが二人の目の前に移動していた。無表情で、目が大きく見開かれている。

「ペチャパイと申したか?」
「せ、拙者はさような事は・・・」
金髪の生徒が殴られるのを眺めながら、セラスは自分を取り巻く状況に頭を痛めていた。
立ち上がって周りを見ると、正面には城が有り、周りは森に囲まれているのが分かった。そして
子供達は黒いマントを羽織り、一様に自分の胸を見ている。一部は視姦レベルだ。

(ココどこですか!? なんで私、こんな所にいるんですかぁ!?)

当然の事態に混乱していると、口から何かを噴水のように吹き出しながらピンク色の髪の少女が近付いて来た。

「口は災いの元・・・で、あんた誰?」
「誰って・・・私、セラス・ヴィクトリアって言いますけど」
「苗字が有るの、もしかして貴族とか?」
「え、いやその・・・ただの元婦警ですけど」
「ミス・ヴァリエール、そこから離れなさい」

二人が振り向くと、そこには杖を持った外山恒一・・・では無くて、儀式を監督する教師コルベールの頭が光っていた。

「私には建設的な提案など一つも無い・・・だが、君が『人』では無い事ぐらいは分かる」
「ミスタ・コルベール、いきなり何を?」
「分からないかねミス・ヴァリエール、彼女の左腕を見てみたまえ」

言われて視線を使い魔の左腕に移すと、そこには肘から先が黒く染まった腕が見えた。凝固した血液のような
漆黒の色をしており、所々から刃物のような物が揺れている。

「あんた・・・いったい何者?」
「あ、えっと・・・・・・その」

生徒の質問と教師の指摘に言葉を詰らせながらも、セラスはハッキリと小さな声で答えた。

「あの、実は私・・・吸血鬼なんですよ」

 吸血鬼――ハルケギニア大陸でエルフと共に恐れられる生物 100人のメイジすら打ち倒す妖魔 最悪の存在――
そんな危険な生物が今『ゼロ』と呼ばれる少女の目前に、申し訳なさそうに佇んでいる。
苦笑いする中に、尖った二本の歯が見えた。吸血鬼の証拠と言える、吸血のための犬歯。
ふとルイズが横を見ると、コルベールが杖を振り上げようとしているのが見えた。

「何をする気ですか、ミスタ・コルベール!?」
「逃げなさいミス・ルイズ、彼女のような化物は人間に倒されなくてはなりません!」
「ちょっ、ちょっと待ってくださいよ! 何ですか、いきなり!!」

突然の事に、主人と使い魔はタジタジだ。ただでさえハゲ頭によって周りが良く見えないと言うのに、更に魔法など
使われて辺り一面を炎で焼かれたら、それこそムスカ大佐の二の舞になってしまう。

「ミスタ・コルベール、使い魔との契約は神聖な儀式だと教えてくれたじゃないですか! 例外は認めないと、
それだけ神聖な儀式なんだと! 彼女はすでに私の使い魔です、何か問題が有ったら責任を取ります! だから」
「うぐぅ・・・」

 生徒が必死である事は、コルベールには痛いほど理解できる。
春の使い魔召喚の儀式で初めて魔法が成功した、しかも相手は強大な力を持つ吸血鬼。それが取り消されてしまう、
ゼロの汚名を覆す事が出来なくなってしまう。学園での悲惨な生活に差し込んだ一筋の光を、ルイズは決して失いたくないはず。
尚も必死に言い続けようとする彼女を後ろに下がらせ、コルベールは口を開いた。

「ミス・セラスと言ったね・・・君は、自身の力によって学園に危害を加えたりしないと誓えるかね?」
「いや、誓うも何も・・・私、この学園に恨みとか無いですし。と言うか聞きたいんですけど、ここ何処ですか?」
「ここはトリステイン魔法学園だが」

 セラスの頭に特大の?マークが浮かんでいる、クリボーを踏みつつアッパーカットを喰らわせれば☆が
出るかもしれない。ロンドン周辺の町や村の地名を思い出すが、トリステインなどと言う名は思い浮かばない。

「聞いたこと無いんですけど・・・あの、因みにイギリスとかロンドンに聞き覚え有ります?」
「イギリス? ロンドン? いや、聞いた事が無いね。そこは君の生まれなのかね?」
「えぇまあ、そんな所で・・・と言う事は、もしかしてドーバー海峡を越えてフランスなんて事は?」
「フランス? いや、その名も聞いた事が無いね。もしや君はハルケギニアの出身では・・・」
「あの、ミスタ・コルベール」

吸血鬼と教師が揃って振り向くと、そこには困った顔をしたルイズがいた。

「そろそろコントラクト・サーヴァントを行いたんですけど、宜しいですか?」
「ん? あぁ、すまないねミス・ヴァリエール。まぁ問題は無いだろう、危険は無いようですし」
「ありがとうございます・・・じゃあ、セラスとか言ったわね。ちょっと屈んで、契約が出来ないから」
「え? 契約って何ですkむぐぅ!?」

契約の意味を尋ねようと腰を下ろした一瞬の隙を突き、ルイズはコントラクト・サーヴァントを実行した。
巨乳美女と貧乳美少女による突然の百合シーンに、周囲の生徒達から驚きの声が上がった。
なお、この時セラスの胸の谷間を目撃したコルベールは『我が生涯に一片の悔い無し!』と、後に語っている。

「いきなり何するんですか、私はレズなんかじゃ無いって痛、右手が痛い!」
「すぐ収まるから安心しなさい、『使い魔のルーン』が刻まれてるだけだから」
「勝手に刻まないでください、私の体に何したんですかぁ!?」

セラスは仰向けで地面を転がりまくる、それに合わせて大きく実った二つの果実が揺れまくる、ハゲは鼻の下を伸ばした。
それに気付いたルイズは教師から杖を奪い取り、自分の杖と一緒に頭に突き刺してやった・・・ストレートに気持ち悪い。
そうこうしている内に痛みが消え、胸の揺れは止まる。即座に立ち上がると、セラスは猛然と抗議の声をあげた。

「何なんですか貴方達は、いきなり変な所に来ちゃうわキスされるわ! もう帰ります、これでも急いでるんで!!」
「何言ってんのよ、そんなの無理よ。もう契約は済ましちゃったから、貴女は私の使い魔なのよ」
「そうですぞ、ミス・セラス。右手を見てみなさい、ルーンが浮かび上がっているでしょう」


「右手?」

 手袋をズラして見ると、文字らしき物が浮き出ていた。ヤモリやトカゲを横一列に並べたかのようだ。
余りの急展開に歯をギリギリと鳴らしながらハゲを睨んだ時、空の向こうに妙な物が見えた。
それは、薄っすらと輝く月。しかも一つでは無く、何故か二つの月が並んでいる。

「あの、アレってなんですか? なんか、月が二つあるように見えるんですけど」
「は? なに言ってんのよアンタ、月は二つあって当然でしょ」
「いや、だって月は一つでしょ! 月に代わってお仕置きですよ、ねぇ!」
「なに訳ワカメなこと言ってんのよ、昔っから月は二つに決まってるわ」
「え~と・・・・・・他の皆さんは、教室に戻りなさ~い! ミス・セラス、ちょっとルーンをメモしますね」

二人が月に関して話し合ってるのを横目に、コルベールはセラスの右手のルーンを素早く手帳に書き写す。
その間に飛び去る生徒達から侮辱的なセリフが飛び、ルイズが『ピー音』されないギリギリの罵詈雑言で言い返す。

「さて、それでは我々も戻りましょう。ミス・ヴァリエールは午後の授業は休みなさい、かなり精神力を使いましたから。
あと、ミス・セラスは『後ろに倒れている人』を医務室に運ぶように。周りに落ちてる物も、拾っておくように」

『『後ろ?』』

 綺麗に声がダブった二人が後ろを見ると、10メイルほど後方に誰か倒れていた。周りには所持品らしき物が散らばっている。
近付いて声を掛けたり肩を叩したりしてみるが、気絶しているため反応は無い。

「ねぇちょっとセラス、これ誰なの。知り合い?」
「いや、知らない人ですけど」
「まさか泥棒じゃないでしょうね、学園に入った所で私の爆発を喰らったとか?」
「いえ、それは無いでしょう。君が召喚するまで、周りには誰も居ませんでしたから。一緒に召喚されたと見て間違いない」

ルイズの予想を、コルベールが即座に否定した。つまり、ルイズは一人の吸血鬼と一人の身元不明者を召喚した事になる。

「と言う事は、この人も私と同じ・・・」
「使い魔って事になるわね」

 その後、二人は歩いて女子寮へ入った。途中で気絶した人を医務室に届け、所持品を置いて行く。
そしてルイズの部屋で腰を下ろしてからは、双方の世界に関する説明が行われた。
ルイズはセラスに、ハルケギニア大陸や魔法の事。セラスはルイズに、ヨーロッパ大陸や王立国教騎士団の事。
たまにルイズがセラスの胸を見て、人差し指と中指で杖を持って振り回す。ときにセラスが帰国不可能な事実を知って絶叫し、
学園が演劇で使われるダンボール製の背景みたいに倒れたりした。

「それでですね、使い魔に関して聞きたいんですけど・・・基本的に何をすれば?」
「そうね、まずは主人の目となり耳となる能力を持つわ」
「えっと、それってどう言う意味ですか?」
「使い魔が見たり聞いたりした物を、主人も見たり聞いたり出来るってことよ」
「はぁ、そう言うもんなんですか・・・」
「でも無理みたいね、私には何も見えないし聞こえない」

 セラスは内心ホッとしていた、自分が見ている状況を盗撮されるなんてセクシャル・ハラスメントも良い所だからだ。
もし血を摂取してる所なんぞ見られたら、間違いなくドン引きされてビビられる事だろう。

「あとは秘薬を探すとかだけど、硫黄とかコケとか知ってる?」
「聞いた事はありますけど、探すのはちょっと無理ですね」

 そもそも孤児院で育った身として、理科には詳しく無い。警察官採用試験の時に勉強はしたが、植物や鉱物は学んでいない。
もし知っていて採取できたとしても、ルイズには使い用途が無いので意味は無いのだが。

「最後に使い魔は主人を守るってのがあるけど、セラスは先住魔法とか使える? あと雑用とか経験は?」
「この世界の吸血鬼とは違うんで、魔法はダメですよ。あと雑用は、洗物とか掃き掃除くらいなら・・・」

 ルイズは考えた。感覚の共有や秘薬探しは出来ず、魔法は使えない。雑用は不得意、唯一は吸血鬼に備わる力と知識ぐらい。
不満は有るが、考えても仕方が無い。だいたいの話は済んだので、今日はもう寝ることにする。

「もうすぐ消灯の時間だから、そろそろ寝るわ。セラスは吸血鬼だから、棺桶が無いと寝れない?」
「有ったら嬉しいですけど、無いなら別に良いですよ。毛布を1枚ほど貰えれば、大丈夫です」
「分かったわ、何日かは床で我慢して。棺桶は・・・まぁ何とかするわ」

 早い内に葬儀屋に注文しないとな~・・・そんな事を考えながら服を脱ぎ、ベットの脇にあるカゴに放り込む。
視線をセラスに向けると、毛布を体に巻いて壁際に横になっていた。ルイズの目には、まるで猫のように見えた。
ネグリジェに着替えると、ランプを消してベットに潜り込む。二つの月が、部屋を輝かせていた。



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