決闘の日から一週間程の時間が流れた。
ファウストの自室はルイズしか入らなかったが、人の出入りが多くなった。
あの日以来、ギーシュは平民だからといって高慢な態度を取る事は無くなり、モンモランシーとの中も好調であるらしい。ときおりファウストの下へ話をしにきたりしているようだ。
シエスタ、マルトー、コックやメイド達は、自らの体を張ってシエスタを守ってくれたファウストを「我等が槍」、「紙袋の名医師」、「お茶目なお医者様」と呼び慕っている。
キュルケは今まで以上にルイズをからかい、タバサはちびファウストくんと共に遊びに来ては彼に病の事について話をしにきている。
あの日以来、ギーシュは平民だからといって高慢な態度を取る事は無くなり、モンモランシーとの中も好調であるらしい。ときおりファウストの下へ話をしにきたりしているようだ。
シエスタ、マルトー、コックやメイド達は、自らの体を張ってシエスタを守ってくれたファウストを「我等が槍」、「紙袋の名医師」、「お茶目なお医者様」と呼び慕っている。
キュルケは今まで以上にルイズをからかい、タバサはちびファウストくんと共に遊びに来ては彼に病の事について話をしにきている。
ルイズはと言うと・・・・。
決闘以来、今まで自分に対して馬鹿にした態度を取っていた生徒たちが、畏敬の視線を浴びせてくるようになった事を疑問に感じていた。
ファウストのおかげかしら?と自分に優位な考えで解釈していたが。
決闘以来、今まで自分に対して馬鹿にした態度を取っていた生徒たちが、畏敬の視線を浴びせてくるようになった事を疑問に感じていた。
ファウストのおかげかしら?と自分に優位な考えで解釈していたが。
今まで通り、ファウストと自身の魔法について意見を交わし、裏庭なんかで実験を繰り返す。
そんな日々である。
そんな日々である。
あっという間に一週間が立ち、虚無の曜日がやってくるのであった。
「ファウスト。今日は虚無の日よ。街へ買い物に行きましょう」
「虚無の日?お休みの日ですか?」
「ええそうよ。前に言ってたでしょ?武器が無いって。この前の決闘の時の槍ってニセモノだったんでしょ?街でちゃんとした物を買ってあげるわ」
「別に武器が欲しい訳じゃないんですがねぇ・・・。まぁ、折角のご好意。断る訳には行けませんねー」
「虚無の日?お休みの日ですか?」
「ええそうよ。前に言ってたでしょ?武器が無いって。この前の決闘の時の槍ってニセモノだったんでしょ?街でちゃんとした物を買ってあげるわ」
「別に武器が欲しい訳じゃないんですがねぇ・・・。まぁ、折角のご好意。断る訳には行けませんねー」
その日も、普段どおり部屋にて勉強、そして練習を行うと思っていたファウストであったが、今日は違うようだ。
この世界の町というものを見たことが無かったので、準備をし、ルイズへと着いていった。
この世界の町というものを見たことが無かったので、準備をし、ルイズへと着いていった。
「ルイズさん、街は遠いのですか?」
「そうね。馬に乗って三時間くらいね」
「案外かかりますねぇー。ルイズさん、詳しい場所は分かるのですか?」
「大丈夫よ。何故かしら?」
「それならコレを使って行きましょう」
鞄をガサゴソと漁ると、とても大きな扉が出てくる。
「何処○もどあ~」
少ししゃがれた声で高らかに言った。
あの鞄の中身はどうなっているのであろうか?気になってしょうがない。
「・・・・それは何なのかしら?」
「コレを使えば知っている場所へすぐ着きますヨ。さぁルイズさん、場所を思い浮かべて下さい」
「気にしない気にしない。一休み一休み・・。気にしたら負けね。行きましょうか」
「そうね。馬に乗って三時間くらいね」
「案外かかりますねぇー。ルイズさん、詳しい場所は分かるのですか?」
「大丈夫よ。何故かしら?」
「それならコレを使って行きましょう」
鞄をガサゴソと漁ると、とても大きな扉が出てくる。
「何処○もどあ~」
少ししゃがれた声で高らかに言った。
あの鞄の中身はどうなっているのであろうか?気になってしょうがない。
「・・・・それは何なのかしら?」
「コレを使えば知っている場所へすぐ着きますヨ。さぁルイズさん、場所を思い浮かべて下さい」
「気にしない気にしない。一休み一休み・・。気にしたら負けね。行きましょうか」
考えるのを止めたルイズはファウストと共に、扉へと入っていった。
その日もタバサは、朝早く起きて読書をしていた。庭の木の下でだ。
隣にはちびファウストくんと彼女の使い魔である、シルフィードが遊んでいる。
「きゅいきゅい!ちびファウストくん!そこはダメなのね!」
タバサは無言で杖の頭でシルフィードを叩いた。
「喋ってはダメ。だれが見ているか分からない」
「お姉さまのイジワル。だってちびファウストくんがシルフィの変なとこ舐めるのね」
「喉元を舐められただけ。そういうサービス発言はいらない」
隣にはちびファウストくんと彼女の使い魔である、シルフィードが遊んでいる。
「きゅいきゅい!ちびファウストくん!そこはダメなのね!」
タバサは無言で杖の頭でシルフィードを叩いた。
「喋ってはダメ。だれが見ているか分からない」
「お姉さまのイジワル。だってちびファウストくんがシルフィの変なとこ舐めるのね」
「喉元を舐められただけ。そういうサービス発言はいらない」
彼女の言っている意味が分からないシルフィードはそのままちびファウストくんとじゃれあっていた。
「そろそろ時間。ちびファウスト。あなたのご主人様の所へ行きましょう」
彼女はお昼過ぎのこの時間、いつもファウストの元へと向かうのであった。
自分が知らない未知の魔法について、そして医者だという彼に病についての質問をしている。
「そろそろ時間。ちびファウスト。あなたのご主人様の所へ行きましょう」
彼女はお昼過ぎのこの時間、いつもファウストの元へと向かうのであった。
自分が知らない未知の魔法について、そして医者だという彼に病についての質問をしている。
頷いたちびファウストくんを引き連れ、彼女はファウストの元へと向かった。
「いってらっしゃいなのねー。お姉さ・・・痛っ・・・・」
「いってらっしゃいなのねー。お姉さ・・・痛っ・・・・」
シルフィードに軽いエアハンマーでオシオキした後、ファウストの部屋の前に着いた。
しかし、ノックをしたが反応が無い。彼女は一応断りの台詞を入れて部屋を開けた。
しかし、ノックをしたが反応が無い。彼女は一応断りの台詞を入れて部屋を開けた。
「・・・・誰もいない。ルイズも。虚無の曜日だから出掛けた・・・?」
部屋の前で考えているとキュルケが自室から出て来たらしく話しかけてきた。
部屋の前で考えているとキュルケが自室から出て来たらしく話しかけてきた。
「どうしたのタバサ?何、今日もミスタ・ファウストへ質問タイム?熱心ねぇ。それで、部屋の前で何してるのかしら?」
「居ない。どこかに出掛けたらしい」
彼女の台詞を聞いたちびファウストくんが服を引っ張っていた。
「居ない。どこかに出掛けたらしい」
彼女の台詞を聞いたちびファウストくんが服を引っ張っていた。
「・・・場所が分かるの?着いて来い?」
こくこくと呟くちびファウスト君。
「すごいじゃないのタバサ!話が分かるの?」
「何となく」
「それで、行くのかしら?私も着いてっていいかしら?」
こくりと頷くと、部屋の窓を開け、口笛を吹いた。
窓枠によじ登り、そのまま外へと飛び降りた。
何も知らない者が見たら頭を疑うであろうその行動にキュルケは全く動じず、自身もその身を空へと躍らせた。
ばっさばっさと力強く翼を羽ばたかせ、シルフィードは彼女等を受け止める。
「いつ見ても貴女のシルフィードは惚れ惚れするわねぇ」
そう、タバサの使い魔、シルフィードは竜の幼生なのであった。
「どっち?」
ちびファウストくんはその問いに、東の方へと指をさす。
「あっちは街のほうね。虚無の曜日だから街に買い物にでも出かけたのじゃないかしら?」
こくこくと呟くちびファウスト君。
「すごいじゃないのタバサ!話が分かるの?」
「何となく」
「それで、行くのかしら?私も着いてっていいかしら?」
こくりと頷くと、部屋の窓を開け、口笛を吹いた。
窓枠によじ登り、そのまま外へと飛び降りた。
何も知らない者が見たら頭を疑うであろうその行動にキュルケは全く動じず、自身もその身を空へと躍らせた。
ばっさばっさと力強く翼を羽ばたかせ、シルフィードは彼女等を受け止める。
「いつ見ても貴女のシルフィードは惚れ惚れするわねぇ」
そう、タバサの使い魔、シルフィードは竜の幼生なのであった。
「どっち?」
ちびファウストくんはその問いに、東の方へと指をさす。
「あっちは街のほうね。虚無の曜日だから街に買い物にでも出かけたのじゃないかしら?」
キュルケの恐ろしいまでの推理にタバサは頷き、シルフィードを街の方へと急がせるのであった。
扉から出ると、そこには街が広がっていた。
「ほんとーに何でもありねあんた・・・。驚かないって決めてたのに驚いちゃったわ。その内奇跡の一つでも平然とおこしそうね・・・」
「ルイズさん・・・奇跡とは、待つものではないのです。日々の努力が奇跡へと繋げるのです。そして奇跡を起こさなきゃいけないのが医者なんですよ。例え1%を切っている確率でも、我々医者は成功しなきゃいけない。いえ、させるのです」
「これはお医者様とは何の関係無いでしょう!?ごまかそうとしたってそうはいかないんだから!」
「あひゃ!バレましたか!細かい事気にしてたらハゲちゃいますよぉ~ルイズさん!」
もう付き合ってられないとばかりに、ファウストへと背を向けると、街の奥へと歩いていった。
「ほんとーに何でもありねあんた・・・。驚かないって決めてたのに驚いちゃったわ。その内奇跡の一つでも平然とおこしそうね・・・」
「ルイズさん・・・奇跡とは、待つものではないのです。日々の努力が奇跡へと繋げるのです。そして奇跡を起こさなきゃいけないのが医者なんですよ。例え1%を切っている確率でも、我々医者は成功しなきゃいけない。いえ、させるのです」
「これはお医者様とは何の関係無いでしょう!?ごまかそうとしたってそうはいかないんだから!」
「あひゃ!バレましたか!細かい事気にしてたらハゲちゃいますよぉ~ルイズさん!」
もう付き合ってられないとばかりに、ファウストへと背を向けると、街の奥へと歩いていった。
途中、ファウストは何度も人とぶつかっていたが、その度に相手から何とも言えない声がしていた。
「ルイズさん。ここはスリが多いですねぇ~」
「え!?あんたもしかしてスラレたの!?」
「そんな訳無いじゃないですかー。スロウとしてたのでぶつかって来た時に体を少し弄ってあげただけですよぉー」
「ルイズさん。ここはスリが多いですねぇ~」
「え!?あんたもしかしてスラレたの!?」
「そんな訳無いじゃないですかー。スロウとしてたのでぶつかって来た時に体を少し弄ってあげただけですよぉー」
その日、町でスリをしていた連中は、変な被り物をしている貴族の連れから財布をスロウとしたが ことごとく失敗に終わった。その際、体に軽い違和感を感じ意識を失ったのだが、目が覚めるとニキビが治っていたり、水虫が治っていたり、体のありとあらゆる異常が治っていた。
紙袋を被ったあの男は始祖の使いに違いない、そう信じ、あの男に救って貰ったこの体。悪さをすることは出来ぬと改心し、まっとうな職を探すのであった。
紙袋を被ったあの男は始祖の使いに違いない、そう信じ、あの男に救って貰ったこの体。悪さをすることは出来ぬと改心し、まっとうな職を探すのであった。
その日以来、街での犯罪件数が激減したのであった。
ルイズは目的の店の看板を見つけると嬉しそうに呟いた。
「あったわ。中に入りましょう」
「あったわ。中に入りましょう」
店の中は薄暗く、ランプの灯りが灯っていた。周りを見渡すと、甲冑や剣、大きな出刃包丁のような剣など様々な武器が置いてある。いかにも武器屋といった様子だ。
店の奥でパイプを咥えていた50がらみの店主らしき男は、店に入って来た人物が貴族であると気付くと低い声で喋った。
店の奥でパイプを咥えていた50がらみの店主らしき男は、店に入って来た人物が貴族であると気付くと低い声で喋った。
「旦那。貴族の旦那。うちはまっとうな商売をしてますぜ。貴族様に目をつけられる様な事は一切合財しておりませんや」
「違うわ。客よ」
「これはこれは!貴族様が剣を!こりゃおったまげた!」
「違うわ。私のを買いに来たのではないわ。ファウスト。入ってらっしゃいな」
店主は黙ってその様子を見ていたが、入ってきた男に驚き声を出すことが出来なかった。
なんせその男扉を狭そうにくぐったかと思うと部屋の中で立ち上がった。
自分が見上げる程の大男。店主は自身の体格で見上げる程の男に出会うのは武器屋生活25年間の中で初めてである。
「貴族様・・・こちらの方用の武器で御座いますか?」
「ええ。そうよ。私の使い魔のファウストよ。槍を探しに来たのだけども・・・」
主人はいそいそと店の奥へと消えると、次々と槍を並べていった。
「違うわ。客よ」
「これはこれは!貴族様が剣を!こりゃおったまげた!」
「違うわ。私のを買いに来たのではないわ。ファウスト。入ってらっしゃいな」
店主は黙ってその様子を見ていたが、入ってきた男に驚き声を出すことが出来なかった。
なんせその男扉を狭そうにくぐったかと思うと部屋の中で立ち上がった。
自分が見上げる程の大男。店主は自身の体格で見上げる程の男に出会うのは武器屋生活25年間の中で初めてである。
「貴族様・・・こちらの方用の武器で御座いますか?」
「ええ。そうよ。私の使い魔のファウストよ。槍を探しに来たのだけども・・・」
主人はいそいそと店の奥へと消えると、次々と槍を並べていった。
「貴族様、そちらの方にあうような武器になりますと当店にはこのくらいしか御座いません」
そういうと店主は槍の説明をしていった。
「右から、かつて伝説の白い魔人が使ったと言われる「テックランサー」、何度倒されても決して諦めずに姫を救った騎士アーサーの使ったと言われる槍、ナイトと呼ばれた騎士が使ったとされる全てを貫く「ミストルテイン」で御座います」
そういうと店主は槍の説明をしていった。
「右から、かつて伝説の白い魔人が使ったと言われる「テックランサー」、何度倒されても決して諦めずに姫を救った騎士アーサーの使ったと言われる槍、ナイトと呼ばれた騎士が使ったとされる全てを貫く「ミストルテイン」で御座います」
「どれも強そうな槍ねぇ・・・どれがオススメなのかしら?」
「どれもオススメで御座いますよお客様。これらの武器なら世間を騒が盗賊を見事撃退できますぜ」
「盗賊・・?」
「ええ。何でも土くれとか呼ばれているメイジの盗賊が、貴族のお宝を盗みまくってるらしいですぜ」
ルイズは盗賊へはあまり興味は無かったが、見れば見るほど素晴らしい武器たちに目移りしてばかりである。
「どれもオススメで御座いますよお客様。これらの武器なら世間を騒が盗賊を見事撃退できますぜ」
「盗賊・・?」
「ええ。何でも土くれとか呼ばれているメイジの盗賊が、貴族のお宝を盗みまくってるらしいですぜ」
ルイズは盗賊へはあまり興味は無かったが、見れば見るほど素晴らしい武器たちに目移りしてばかりである。
「どう?ファウスト。この中にあんたに使えそうな槍はあるかしら・・・?」
「う~ん。私は別に凄い武器が欲しいって訳じゃないんですがねぇー。どれもこれも強い何かを感じるのですが」
「う~ん。私は別に凄い武器が欲しいって訳じゃないんですがねぇー。どれもこれも強い何かを感じるのですが」
その時、乱雑に積み上げられた剣の中から、声がした。渋く、若本御大のような声が。
「何言ってるんだ?オメェ。武器屋に来て武器をいらないとはどういう要件でぇ」
ルイズとファウストは、声のする方へ近づくがそこには人の影はない。
「何言ってるんだ?オメェ。武器屋に来て武器をいらないとはどういう要件でぇ」
ルイズとファウストは、声のする方へ近づくがそこには人の影はない。
「何~処見てんだいお前さんたち?俺ぁ、目の前に居るゼェ~?」
どうやら声は目の前の剣から発せられているらしい。
「面白いデスね。剣が喋るとわ!実に興味深い!あ・・・そういえば鍵も喋ってましたね・・・」
ファウストがそういうと、店主は剣へと怒鳴りかけた。
「デル公!大事なお客様に変な事言うんじゃない!」
「お客様だぁ?そいつ武器を求めていないじゃないのさぁ~!」
どうやら声は目の前の剣から発せられているらしい。
「面白いデスね。剣が喋るとわ!実に興味深い!あ・・・そういえば鍵も喋ってましたね・・・」
ファウストがそういうと、店主は剣へと怒鳴りかけた。
「デル公!大事なお客様に変な事言うんじゃない!」
「お客様だぁ?そいつ武器を求めていないじゃないのさぁ~!」
剣と店主の間で険悪なムードが広がる。
少し考えるとファウストは、間へと割って入った。
「まぁまぁ。抑えて下さいお二人さん。デル公さんあなた面白いですよぉー実にね」
「武器がいらねぇ奴に褒められても嬉しく無いッつーの!それに俺の名はデルフリンガーって名があらあなぁ!」
「それはすみません。私の名はファウスト。以後お見知りおきを・・・」
剣は黙ると、じっとファウストを観察するように声一つ発しなかった。
しばらくし、剣は小さな声で喋り始めた。
少し考えるとファウストは、間へと割って入った。
「まぁまぁ。抑えて下さいお二人さん。デル公さんあなた面白いですよぉー実にね」
「武器がいらねぇ奴に褒められても嬉しく無いッつーの!それに俺の名はデルフリンガーって名があらあなぁ!」
「それはすみません。私の名はファウスト。以後お見知りおきを・・・」
剣は黙ると、じっとファウストを観察するように声一つ発しなかった。
しばらくし、剣は小さな声で喋り始めた。
「こ~いつはおでれぇたぁ!おめぇ使い手じゃないのさぁ~」
「使い手・・・と申しますと?」
「使い手・・・と申しますと?」
「自分の事も把握してないのかいぃ?まぁいい。俺を買いな。武器屋に来たって事は一応なりにもそれ相応の物を探しに来たんだろう?損はさせないゼェ?」
剣を手にし、沈黙していたファウストはルイズへと話しかけた。
「ルイズさん。私、このデルフリンガーくんでいいです」
「ちょっとファウスト。あんた槍がいいんじゃないの?」
「まぁそこの所は何とでもなりますヨ。それに面白いじゃありませんか。喋る武器・・・。デルフリンガーくん?」
「何だぁ?使い手」
「君を買いましょう。ただし、条件が一つあります」
「何でも聞いてやるぜぇ。こんな場所で朽ち果てていくくらいならどんな条件でも受け入れてやらあなぁ!」
「それは重畳。ではルイズさん。お願いします」
ルイズは多少不満げな顔をしていたが、自分の使い魔のいう事を素直に信じる事にした。
本人がこれでいいと言っているのだ。無理に止める事もないだろう。
「あれ、おいくら?」
「あれなら百で結構でさぁ」
「あら安いわね。今日は家が買えるくらいのお金は持って来てたのに」
「あっても邪魔ばっかするんで、こちらとしてもいい厄介払いでさ。ちなみに先ほどの槍なら一本でお客様の手持ち分程で御座いまさぁ」
剣を手にし、沈黙していたファウストはルイズへと話しかけた。
「ルイズさん。私、このデルフリンガーくんでいいです」
「ちょっとファウスト。あんた槍がいいんじゃないの?」
「まぁそこの所は何とでもなりますヨ。それに面白いじゃありませんか。喋る武器・・・。デルフリンガーくん?」
「何だぁ?使い手」
「君を買いましょう。ただし、条件が一つあります」
「何でも聞いてやるぜぇ。こんな場所で朽ち果てていくくらいならどんな条件でも受け入れてやらあなぁ!」
「それは重畳。ではルイズさん。お願いします」
ルイズは多少不満げな顔をしていたが、自分の使い魔のいう事を素直に信じる事にした。
本人がこれでいいと言っているのだ。無理に止める事もないだろう。
「あれ、おいくら?」
「あれなら百で結構でさぁ」
「あら安いわね。今日は家が買えるくらいのお金は持って来てたのに」
「あっても邪魔ばっかするんで、こちらとしてもいい厄介払いでさ。ちなみに先ほどの槍なら一本でお客様の手持ち分程で御座いまさぁ」
ルイズは財布から、金貨百枚を店主へと手渡すとファウストと共に店を出て行った。
店を出ると、ファウストは喋る剣へと話しかける。
店を出ると、ファウストは喋る剣へと話しかける。
「それではデルフリンガーくん。先ほどの話、聞いていただきますよ?」
「おう!ど~んと来いやぁ!男に二言は無いゼェ!」
「では、あなたを私の使いやすい様にイジらせて貰いますネ!」
「・・・・は?何の話をして・・・」
「それでは!オペ開始デス!」
「おう!ど~んと来いやぁ!男に二言は無いゼェ!」
「では、あなたを私の使いやすい様にイジらせて貰いますネ!」
「・・・・は?何の話をして・・・」
「それでは!オペ開始デス!」
ルイズの目の前で嬉しそうなファウストと泣き叫ぶ剣の狂宴が始まった・・・。
ルイズは何が行われているかをあまり見たくないので、耳を塞ぎながら
後ろを向いてしゃがみこんだ。
ルイズは何が行われているかをあまり見たくないので、耳を塞ぎながら
後ろを向いてしゃがみこんだ。
「ちょ・・・何をぉ・・・あっ!そこはダメ!」
「大丈夫デス。すぐ済みます。ほら段々と・・・」
「そんな所までぇ・・・ダメだぁ・・・バカになるぅ!」
「大丈夫デス。すぐ済みます。ほら段々と・・・」
「そんな所までぇ・・・ダメだぁ・・・バカになるぅ!」
剣が喘ぎだした・・・ルイズは今朝あまり御飯を食べてこなくて良かったと
本気で思った。
本気で思った。
「らめぇぇぇぇぇ!俺は・・・俺は・・・アッー!!」
どうやらそのおぞましい何かが終わったようだ。
ルイズはゆっくりと振り返る・・・。
ルイズはゆっくりと振り返る・・・。
「オペ完了デス。お疲れ様でしたデルフリンガーくん」
めそめそと小さい声で呟く。
「ううっ・・・ブリミル・・・オレァ・・・汚されちまった・・・。6000年間生きてきたがこんな使い手初めてだ・・・。ところでブリミルって誰っけか?」
「ううっ・・・ブリミル・・・オレァ・・・汚されちまった・・・。6000年間生きてきたがこんな使い手初めてだ・・・。ところでブリミルって誰っけか?」
「フフフ・・・あなたは生まれ変わったのですよデルフリンガーくん!そう!私の使う万能文化メス・・・デルフちゃんとして!」
デルフリンガーは既に剣では無かった・・・。この世界には存在しない武器(?)ファウストのメスとして生まれ変わったのだ。初めてみる形にルイズは興味を持つ。
「へぇ・・・これがアンタが言ってたメスってやつなんだ?」
「そうですよ。あるときは手術時の最愛のパートナー・・・またあるときは私を守る武器・・・そしてオシオキ兵器」
「へぇ・・・これがアンタが言ってたメスってやつなんだ?」
「そうですよ。あるときは手術時の最愛のパートナー・・・またあるときは私を守る武器・・・そしてオシオキ兵器」
デルフリンガーを掲げながらうっとりとする。
「どうです?ルイズさん・・・いい輝きでしょう?フフフ・・・フフ・・」
ファウストがいつにもなく怪しい。
「そ、それは良かったわね。目的の物も手に入った事だし帰るとしましょうか」
「・・・そうですね。何処で○どあ~」
「どうです?ルイズさん・・・いい輝きでしょう?フフフ・・・フフ・・」
ファウストがいつにもなく怪しい。
「そ、それは良かったわね。目的の物も手に入った事だし帰るとしましょうか」
「・・・そうですね。何処で○どあ~」
それから程なくして街へと着いたタバサとキュルケであったが、目的の人物たちが既に帰った事を武器屋の店主から聞くと・・・。
「タバサ・・・私たちって・・・完全に・・・」
「それは言わない方がいい。自分たちが傷つくだけだから」
「そうね・・・・」
「それは言わない方がいい。自分たちが傷つくだけだから」
「そうね・・・・」
彼女等は素直に学院へと帰っていった・・・。