「そうね。主人と使い魔は一身同体でないといけないわ。まずはお互いの事を知らないとね」
「ご理解が早くて実に助かります。それでは、ルイズさんこれを頭に付けて・・・」
「ん・・・ありがと。すごい!!本当に飛べたわ!!」
「いやはや。喜んでもらえて幸いですよ。それは差し上げますので」
ファウストはルイズの頭にロボコプターを装着し、飛ぶのを確認すると、鞄から傘を取り出す。
「いやはや。喜んでもらえて幸いですよ。それは差し上げますので」
ファウストはルイズの頭にロボコプターを装着し、飛ぶのを確認すると、鞄から傘を取り出す。
「あれ?あんたは付けないの?」
「私は自前のがありますので・・・」
ファウストは傘を広げるとルイズの横に並ぶように浮き上がった。
「私は自前のがありますので・・・」
ファウストは傘を広げるとルイズの横に並ぶように浮き上がった。
「それも空を飛ぶマジックアイテムなの?」
「これは気分的に使ってるだけで特に意味はありませんネ」
「って事は何?あんたフライが使えるの!?メイジって事・・・は貴族!?」
「これは気分的に使ってるだけで特に意味はありませんネ」
「って事は何?あんたフライが使えるの!?メイジって事・・・は貴族!?」
「はて・・・?貴族・・・?ここはヨーロッパの辺りになるのですかね?しかし、聖戦が終わってからも存続している貴族社会など私の記憶にはないのですが・・・」
ファウストがそう話している間、ルイズは頭がボーっとしてくるのを感じていた。
ルイズは、この異形だが親しみやすそうな使い魔がまさか貴族とは思っておらず、焦るに焦ってしまう。
ルイズは、この異形だが親しみやすそうな使い魔がまさか貴族とは思っておらず、焦るに焦ってしまう。
「やややややややってしまったわ!貴族を使い魔にしてしまうなんて・・・こんな事がお母様に知れたら・・・」
震えながらブツブツと呟きだしたルイズを見かね、話しかける。
震えながらブツブツと呟きだしたルイズを見かね、話しかける。
「ルイズさん、ルイズさん。私は貴族ではありませんよ。そもそもメイジとは何ですか?言葉の意味から察するに魔法使いって所ですかね?」
「でで、でででも!あんた今空を飛んでるじゃない!?それが魔法以外のなんだって言うのよ!?魔法を使えるのなら貴族って事じゃない!!」
「これは法力で飛んでいるだけですよ。ルイズさんは何を驚いているのですか?先ほどの学生達も法力で空を飛んでいたではありませんか」
「でで、でででも!あんた今空を飛んでるじゃない!?それが魔法以外のなんだって言うのよ!?魔法を使えるのなら貴族って事じゃない!!」
「これは法力で飛んでいるだけですよ。ルイズさんは何を驚いているのですか?先ほどの学生達も法力で空を飛んでいたではありませんか」
そう言いながら既に豆粒程の大きさになっている子供たちを見つめる。
「ここは皆が法力を学ぶ場所なのでしょう?私も世界中を周ってきましたが、こんな場所は初めてですよ」
「は!?あんた何言ってるの?ここはトリステインに名高いトリステイン魔法学院じゃない!!あんたまさか魔法を使えるのに知らないの?それにさっきからあんたが言ってる法力って何よ?田舎では魔法の事を法力っていうのかしら?」
「ここは皆が法力を学ぶ場所なのでしょう?私も世界中を周ってきましたが、こんな場所は初めてですよ」
「は!?あんた何言ってるの?ここはトリステインに名高いトリステイン魔法学院じゃない!!あんたまさか魔法を使えるのに知らないの?それにさっきからあんたが言ってる法力って何よ?田舎では魔法の事を法力っていうのかしら?」
ファウストの顔から一筋の汗が流れる。紙袋に隠されている彼の素顔が見えないルイズは気付かないが。
「・・・・・ルイズさん。ここはヨーロッパではないのですか?」
「質問に質問で答えるんじゃないわよ!!・・・まぁいいわ。答えてあげる。そ ん な ど田舎の!名前!聞いた事も無いわよ!」
怒鳴るルイズが落ち着くのを待ちファウストは話を続ける。
「質問に質問で答えるんじゃないわよ!!・・・まぁいいわ。答えてあげる。そ ん な ど田舎の!名前!聞いた事も無いわよ!」
怒鳴るルイズが落ち着くのを待ちファウストは話を続ける。
「先ほど、トリステインと仰いましたねルイズさん。私は世界中を周ってきましたがそんな地名聞いた事はありません。それに魔法とも仰られましたね・・・。魔法なんてお伽の国の話では・・・」
ファウストの話の途中でまたもやルイズはキレた。この使い魔が訳が分からない話をするからだ。
「現にあんただってその田舎魔法の法力で空を飛んでるじゃないのよぉ!!ゼェ・・・ゼェ・・・ゼェ・・・」
「ルイズさん・・・。少し落ち着いて下さい・・・ま、コレでも飲んで少し気を楽に・・・」
「現にあんただってその田舎魔法の法力で空を飛んでるじゃないのよぉ!!ゼェ・・・ゼェ・・・ゼェ・・・」
「ルイズさん・・・。少し落ち着いて下さい・・・ま、コレでも飲んで少し気を楽に・・・」
鞄から取り出した飲み物をルイズに飲ませ、暫く彼女が落ち着くのを待った。
「・・・・なんか初めて飲む味だけど美味しいわね。コレ」
「それはファウスト印の栄養ドリンクですよ。味は企業秘密ですのでナイショですヨ!」
「ふーん。まぁいいわ。で、何の話だったかしら?」
「それはファウスト印の栄養ドリンクですよ。味は企業秘密ですのでナイショですヨ!」
「ふーん。まぁいいわ。で、何の話だったかしら?」
「ルイズさん、少し考えてみたのですが、どうやら今私に起きている事は私の予想の斜め上を行っている様です」
「そうなの?説明してみなさい」
「そうなの?説明してみなさい」
「先ほども言ったように私は魔法使いではありません。”私の世界では”魔法は存在しないのです」
「何を言って・・・」
「ルイズさんは私を召喚したと仰いました。そう。貴女は召喚したのですよ。異世界から・・・私を・・・」
「何を言って・・・」
「ルイズさんは私を召喚したと仰いました。そう。貴女は召喚したのですよ。異世界から・・・私を・・・」
この一言にはさすがのルイズも面食らった。ルイズは思ったのだ。自分の召喚したモノはイカれてしまっているのかと。
「貴女がそんな顔するのも無理はありません。私だってこんな事は初めてで戸惑っていますから。ですがこれは事実なのです。貴女が訳が分からなくともこの事実は変わらない」
「そんな・・・。異世界からだなんて・・・。ありえないわ。そんなこと。そんなに自信満々に言うのなら何か証拠を見せなさいよ!」
「分かりました。では分かりやすく魔法と法力の違いを検証してみましょう。ルイズさん。魔法に必要なものは?」
「生まれついた素養と、杖ね」
「そこがまず違います。法力は難しいですが学びさえすれば誰でも使えますし、道具もいらない。多少例外もありますが」
「そんな・・・。異世界からだなんて・・・。ありえないわ。そんなこと。そんなに自信満々に言うのなら何か証拠を見せなさいよ!」
「分かりました。では分かりやすく魔法と法力の違いを検証してみましょう。ルイズさん。魔法に必要なものは?」
「生まれついた素養と、杖ね」
「そこがまず違います。法力は難しいですが学びさえすれば誰でも使えますし、道具もいらない。多少例外もありますが」
ファウストはそう言いながら傘を鞄にしまうと、ルイズの周りに7色の光球を浮かべた。
「何よこれ・・・。こんなの系統魔法には無いわ・・・。まさか虚無なの・・・?」
「コレは雷の法力の応用です。今、系統魔法とおっしゃいましたがそれは属性の事ですか?」
「ええ・・・。そうよ。「火」「水」「土」「風」・・・そして失われし「虚無」の系統があるわ」
「法力には「火」「雷」「水」「風」「気」の系統があります。ここは多少似ている様ですね」
「何よこれ・・・。こんなの系統魔法には無いわ・・・。まさか虚無なの・・・?」
「コレは雷の法力の応用です。今、系統魔法とおっしゃいましたがそれは属性の事ですか?」
「ええ・・・。そうよ。「火」「水」「土」「風」・・・そして失われし「虚無」の系統があるわ」
「法力には「火」「雷」「水」「風」「気」の系統があります。ここは多少似ている様ですね」
ルイズはこの使い魔の言う事を少しずつではあるが本当では無いかと思い始めていた。
そのルイズの表情に気付いたファウストは奥の手を使う事にした。
そのルイズの表情に気付いたファウストは奥の手を使う事にした。
「どうやら少しですが信じてくれているようですね。ならば、私もコレを使いましょう・・・」
ファウストはそういうとルイズの前に手の平を差し出した。
「法力の応用で、かなり高度な技になるのですがね・・・」
そう言ったファウストの手の平に突如ドーナツが現れる。
「法力の応用で、かなり高度な技になるのですがね・・・」
そう言ったファウストの手の平に突如ドーナツが現れる。
「!?ちょっと、今どうやったの!?」
「これは物質転移の術と言いまして、その名の通り好きな所に好きなものを出し入れ出来るナイスな術です。ちなみに私の十八番なんですよぉ」
「これは物質転移の術と言いまして、その名の通り好きな所に好きなものを出し入れ出来るナイスな術です。ちなみに私の十八番なんですよぉ」
「コレ・・・。食べれるの?」
「ええ。勿論。味の保障付きですよ!」
「ファウスト印ってやつ?こんなの見せられたんじゃ信じるしか無いじゃないの・・・」
「ええ。勿論。味の保障付きですよ!」
「ファウスト印ってやつ?こんなの見せられたんじゃ信じるしか無いじゃないの・・・」
ルイズは心なしか幸せな顔をしながらドーナツを頬張ると、モフモフと租借し呟いた。
「正直、あんたを最初召喚した時は軽く絶望したけど、こんな事出来る使い魔そうは居ないわ。どうやら私は当りを引いたらしいわね」
「ええ。そりゃぁもう!私が来たからにはいろいろと保障は出来ませんよっ!」
「さりげなく聞き捨てならない事が聞こえたけど・・・まぁいいわ。気にしちゃダメよ。ルイズ」
「ええ。そりゃぁもう!私が来たからにはいろいろと保障は出来ませんよっ!」
「さりげなく聞き捨てならない事が聞こえたけど・・・まぁいいわ。気にしちゃダメよ。ルイズ」
ふとルイズが周りの景色を見渡すと、日が沈みかけていた。ファウストとの話に熱中していて気付かなかったがあれからかなりの時間が経ってしまったようだ。
「暗くなってきたから後の話は私の部屋でしましょう。ファウスト。いい?貴族の女の子の部屋に入れるのなんか奇跡なんだからね?あんたは私の使い魔になってくれたんだから特別に入れてあげるんだから」
「分かりました。ルイズさん。貴女ほんとにいい人だ。私感激!」
「分かりました。ルイズさん。貴女ほんとにいい人だ。私感激!」