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秘密結社ゼロシャイム総統ルイズ-01


今日も酷い目に遭った。

秘密結社フロシャイム川崎支部将軍ヴァンプは、夕飯である鮭のムニエルをつつきながら溜息を吐いた。
「結構いいところまで行ったと思ったんだけどねぇ、今回」
「なんで正義のヒーローってあんなに都合よく現れるんでしょうね」
話の都合だろ、とは誰もが思いつつも誰もが言わない事であったが、
ともかく毎度の事ながら呼び出した怪人がこうも簡単に屠られてしまうと
はたして本部から左遷降格を言い渡されはしないか、と一抹の不安がよぎるのだ。

「お…明日タマゴが特売か」
しかし悲しいかな、何しろ経済的にそう余裕の無い川崎支部では先ず優先すべきは支部の存在そのものの確保なのである。
どんなブラック企業でも赤字では立ち行かない。常識もいいところだ。
だからヴァンプ率いる川崎支部の戦闘員および怪人は日々の倹約の知恵を振り絞り、
それが正義のチンピr…ヒーローたるサンレッドに対する危機感を薄れさせ、
結果毎度の惨敗に繋がる所となっているのだ。


「「今度こそはすっごい奴を呼び出して…」」
それは誰の発した言葉かは分からない、が、その言葉を発した誰もが心の底からそう願っていた。

「魔界の果て、地獄の底に屯す悪魔よ!」「天と地とその狭間の何処かに居る私のしもべよ!」
誰かが魔方陣の前でその口上を結び始める。

「残忍で、凶暴で、冷血な、血を渇望する猛獣よ!」「清く、賢く、美しく、何者をも超越する私の使い魔よ!」
魔方陣は静かに、仄かに、輝き始める。

「「我は心より求める!この地へお前が降り立つ事を!!」」
魔方陣が放つ光に、それを見ていた誰もが目を眩ませ、
…やがて、光の中にその影を認めた。


「…は?」
「しょ、将軍…!?何処へ…ってあんた誰!!??」
「…え?は?…どこだここはぁぁぁ!!?!」

禁呪により神奈川県川崎市へ呼び出された東京都在住の平凡極まる高校生・平賀才人は、
戦闘員ならびに怪人たちによる深い謝罪と交通費を受け取った後、帰路に着いたのである。

「いやぁ~あの鮭のムニエル旨かったなぁ」



「……えっ?」
「…………」
「……………」
「………………誰よ、アンタ」

そして、フロシャイム川崎支部将軍ヴァンプは、

職と、
家を、
失った。



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