「――― つまり、ここはトリスティン王国にある魔法学園で僕は君の使い魔として呼び出された、でいいのかな?」
目を覚ましたエルフの少年・・・と私はコルベール先生に言われた通りはなしあった。
私は、サモンサーヴァントの事、ハルケギニアの事、魔法学園の事、そして元居た場所に返す魔法が無い事を告げた。
私は、サモンサーヴァントの事、ハルケギニアの事、魔法学園の事、そして元居た場所に返す魔法が無い事を告げた。
初めは勝手に召還して承諾も無しに使い魔のルーンを刻んだ事に怒るかと思ったけど今の所エルフの少年に敵意や怒りの様な物は感じられず、自分の故郷の事(シルバラント)や(テセアラ)などの事を聞きさらに自分はヘイムダールと言うエルフの森で生まれたのだと言う。
私がその何れも知らないと答えると少年は
「そう――か・・」
と呟いて窓から見える月をぼんやりと眺めている。
「そう――か・・」
と呟いて窓から見える月をぼんやりと眺めている。
(怒ってるかな・・怒るよね、私だったら絶対怒るもん・・・)
エルフは窓の外を見ながら物思いに耽っていたが少し目を閉じて溜息を漏らすと私の方を向いた・
「それで、使い魔は具体的に何をすればいいのかな?」
私は心臓の鼓動が飛び出る位高まるのをかんじた
「え えーとそれは私の使い魔をやってもいいって事かしら?」
「いいも何も、もう契約してる訳だし」
「いいも何も、もう契約してる訳だし」
左手のルーンを擦りながら「別にいいよ」みたいな表情をする。
「えーと、いろいろ在るけどまずは主人の目となり耳となる事よ」
「感覚の共有だね、でも出来てないみたいだけど」 「う・・・まあ、エルフだからかもね・・次はご主人様の望むものを見つけて来るのよ、苔とか薬草とか」
「うーん、この辺りの地理が分からないから難しいけど――うん、なんとかするよ」
「そ、そう、期待してるわ」
「感覚の共有だね、でも出来てないみたいだけど」 「う・・・まあ、エルフだからかもね・・次はご主人様の望むものを見つけて来るのよ、苔とか薬草とか」
「うーん、この辺りの地理が分からないから難しいけど――うん、なんとかするよ」
「そ、そう、期待してるわ」
(早く取りに行ってもらえる様にならないと)
「それからこれが一番重要!使い魔は主を持てる力の全てを使って守り抜くのよ!」
そう言ってからルイズは改めて己が呼び出したエルフを見る、エルフと聞いて真っ先に思い浮かぶのがメイジの使う「四系統」を遥かに上回る「先住魔法」なのだが・・・
(小さい・・・)
目の前のエルフはどう見ても14~15歳位の少年で今まで伝え聞いてきたエルフ達に比べるとあまりに頼り無いように見える。
「了解・・それで今日はこれからどうすればいいかな」
「今日は、特に何も無いわ私もこれから寝るもの」
ふぁー と欠伸をした所でルイズは大変な事に気が付いた
「あ!そうだ、貴方の寝るところ」
「ああ、僕は外で寝るから良いよ」
「え!いいの?」
「ああ、僕は外で寝るから良いよ」
「え!いいの?」
過去の旅で野宿にはなれていたし、この辺りの地理も把握したかったので戸惑い無く外へ向かう
「あっ待って、私まだ貴方の名前聞いてない」
外へ行こうとするエルフを見てルイズは自分達が最も優先されるべき自己紹介を行っていない事に気が付いた。
「私はルイズ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」 ルイズが腰に手を当てて小さな体で威厳を示そうとする
「僕はミトス・・、ミトス・ユグドラシル」
エルフの少年、ミトスは軽く会釈すると部屋から出て行った。
一人になったルイズは勢い良くベッドに飛び込むと足をばたばたさせ始めた
(エルフよ!エルフ!ゼロの私がエルフを従えるなんて!)
今日、自分起きた出来事の素晴らしさにようやく実感がもてたルイズは枕を抱えてゴロゴロ転がる。
「神聖で、美しく、強力な使い魔!私が望んだ通りじゃない!」
あまりの嬉しさにポンポン飛び跳ねるルイズは――
(エルフよ!エルフ!ゼロの私がエルフを従えるなんて!)
今日、自分起きた出来事の素晴らしさにようやく実感がもてたルイズは枕を抱えてゴロゴロ転がる。
「神聖で、美しく、強力な使い魔!私が望んだ通りじゃない!」
あまりの嬉しさにポンポン飛び跳ねるルイズは――
「――褒めてくれて有難う」
何故か戻ってきていた使い魔に気が付かなかった・・・
ポカーン・・・・
恥ずかしい・・・この上なくハズカシイです・・・
「ルイズ、さっき言い忘れたけどエルフの見た目年齢は当てにしない方が良いよ」
そう言うとミトスは「おやすみ」と言い残し今度こそ出てった
一人残されたルイズは恥ずかしさでしばらく放心していたが
「ご、ご主人様の部屋に入る時はノックくらいしろぉおぉぉぉおぉ!!」
やり場の無い怒りを枕に乗せて投げつけた。
外に出たミトスは回りに誰も居ない事を確認すると天使の翼を広げ飛び立った。
遥か彼方の町が見える位置まで飛翔すると自分の頭上に巨大な青い月と小さな赤い月が見える。
遥か彼方の町が見える位置まで飛翔すると自分の頭上に巨大な青い月と小さな赤い月が見える。
「二つの月もそうだけど、ここのマナは今まで感じたことの無い不思議な感じだ。
ここは、本当に異世界なのか・・・」
ここは、本当に異世界なのか・・・」
かつて時の魔剣「エターナルソード」の主でもあったミトスは自分の住む世界以外にも数多の世界が有る事は知っていたが実際に訪れるのは始めてだった。
( 世界も・・・姉さまも救えず、行き着いた場所が異世界か・・・)
『あはははははははははは!!』
体の底から湧き上がってくる笑いをミトスは抑える事ができなかった
デリス・カーラーンでロイド達に倒された自分がなぜ生きて、しかも異なる世界に存在しているのかは分からない、ただ一つだけ分かる事があった。
自分は世界から弾き出されたのだ
異端の種と言われるハーフエルフである自分達の居場所を探す、それが4000年前に始めた旅の目的だった。
その旅の終焉が皮肉にも異世界だった、そう考えると今までの事が馬鹿らしく思える
泥水をすすりながらも仲間と共に歩んだ日々
世界のために世界を二つに切り裂いた事
無機生命体の千年王国を目指しクルシスを立ち上げた事
世界のために世界を二つに切り裂いた事
無機生命体の千年王国を目指しクルシスを立ち上げた事
全てが色あせて見えた。
双月の夜空で、ミトスは涙が枯れるまで笑い続けた・・・・