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ソーサリー・ゼロ第三部-14

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三三三

 体力点一を失う。
 太陽石は持っているか?
 なければこの術は使えぬので、一九五へ戻って別の手段を選べ。

 持っているなら、石を手にとって術を使え。
 石はまず鈍く光りだし、突然、燦然たる光輝をほとばしらせ、通路を充たす。
 まばゆい光は闇に覆われていた天井も照らし出し、そこにぶら下がった生き物の姿をあらわにする。
 それは茶色い短毛に覆われた、大きな耳となめし皮のような翼をもつ獣――コウモリだ。
 ただし、その躯体は小型犬ほどもあり、翼は差し渡し六フィート以上に達する。
「ジャイアントバット!?」
 ルイズが驚きの声を上げる。
 大コウモリの群れ――四十匹以上は居る――は突然の強烈な輝きに恐慌をきたし、キイキイとやかましく鳴き交わしながら、
光から逃れるべく通路の彼方へと飛び去る。
 それを見送ったルイズはほっと溜息をつき、
「よかった……」と胸をなでおろす。
「あれだけの数の群れに襲われていたら、ただじゃ済まなかったわ。ジャイアントバットは群れで狩をする貪欲な獣で、大きな獲物が相手でも
恐れずに襲いかかって、一晩のうちに骨だけにしちゃうって、本で読んだことがあるもの」
 そこまで言うと、足元に散らばる骨を見て軽く身震いする。
 ひとつ間違えば、そこに君たちの白骨が混ざり合うことになっていたかもしれぬのだ。
 道はひらけたので、北へ進み続けてよい。一三九へ。


一三九

 しばらく進むうちにじめじめとした通路は終わり、上り階段に突き当たる。
 階段の幅は狭く、君たちは縦一列になって上らざるをえない。
 階段は二十段ほど先で終わり、木の扉に突き当たる。
 取っ手を試そうとしたところで、背後から唸り声が聞こえてきたので、思わず手を止める。
 声の主は、キュルケの≪使い魔≫である火狐だ。
 じっと扉に眼を据え、炎のように赤い背中の毛を逆立て、牙を剥き出しにしている。
「フォイアが扉の向こうに、なにかを嗅ぎつけたみたいね」
 キュルケが真剣な表情をして言う。
「気をつけて。この狭さじゃ援護もできないわ」と。
 君はキュルケにカンテラを預け、武器を構える。
 耳をそばだてるが、扉の向こうからはなんの音も聞こえてはこない。
 君は、中に居る者の不意をつくべく扉を蹴破るか(二〇へ)、取っ手をつかんで慎重に扉を開けるか(二六四へ)?
 それとも、術を使うか?

 DOP・四〇四へ
 ZAP・四八〇へ
 FAM・三三二へ
 SUS・四四一へ
 FAR・三七九へ


四四一

 体力点二を失う。
 術を使うと、前方の扉に危険が潜んでいるという強烈な印象を受ける――正確には、扉そのものが危険なのだと!
 君は、扉に剣で斬りつけてもよいし(二四一へ)、背後に立つ三人の少女の誰かに、魔法で扉を破壊するよう頼んでもよい(五七へ)。


五七

 君は、この扉にはなんらかの罠が仕掛けられているかもしれぬと告げ、階段を引き返すよう指示する。
「なにが仕掛けられてるのかしら? フォイアが警戒してるってことは、生き物だと思うんだけど」と、キュルケが当惑した調子で言う。
 十段ほど降りて扉から距離をおき、そこから魔法をぶつけてみることにする。
 誰に術を使うよう頼む?

 ルイズ・四九へ
 キュルケ・二三三へ
 タバサ・一九九へ


一九九

 指名に応えて進み出たタバサは、君の脇を通り抜けて先頭に立つ。
 その身の丈よりも長い木の杖を掲げ、小声で呪文を唱えると、たちまち身を切るような冷気が周囲を包む。
 忽然と、一フィートほどの長さの氷柱(つらら)が何本も空中に現れ、呪文を唱え終わると同時に、扉めがけて矢のごとく放たれる。
 氷柱に貫かれた扉は、木片を散らばらせて粉々に砕けるかと思われたが、その予想ははずれる。
 扉全体が粘土のようにぐにゃりと歪み、木目が消え、代わりになんとも形容しがたい不気味な色彩と模様が現れたのだ!
 異様な姿に変じた扉は次の瞬間、白く凍りつき、その場に崩れ落ちる――≪氷の矢≫の術は、ただ敵を突き刺すだけのものではないのだ。
 タバサは、数秒前まで扉だった謎めいたものの残骸を、杖の先でつつく。
 それがもはや姿かたちを変えることはなく、二度と動かぬことを確認すると、君のほうを振り返り、
「これを知ってる?」と言う。
 その表情にはわずかながら、戸惑いの気配がうかがえる。
 君はそれがなにかを思い出し、『やつし』と呼ばれる怪物だと答える。

 やつしは定まった形を持たぬ、汚泥のような姿の生き物なのだが、驚くべき能力を持っている。
 獲物の気配を感じるや、扉や宝箱に姿を変えてじっと相手を待ち伏せるのだ!
 無用心な獲物がやつしに触れると、怪物が分泌する糊状の物質にとらえられ、動きを封じられてしまう。
 同時にやつしは体の一部を拳状に突き出し、獲物を殴り殺そうとする。
 やつしが勝利をおさめた場合、怪物は本来の姿に戻って犠牲者の温かい血肉をむさぼるのだ。

 説明を終えた君は、ハルケギニアにはこのような怪物はおらぬのかと尋ねる。
「≪先住の魔法≫で変身する幻獣は何種類か居るみたいだけど、こんな気持ち悪い化け物は聞いたこともないわ」
 ルイズがそう答えると、タバサも黙ってうなずく。
 ハルケギニアに存在せぬはずのやつしが徘徊しているということは、やはりこの洞窟の奥には、≪タイタン≫へと通じる≪門≫が今なお存在しているのだろうか?
 そのようなことを考えつつ、君は再び一行の先頭に立ち、凍りついたやつしの屍骸を踏み越える。一一〇へ。


一一〇

 君たちは大きな正方形の部屋に踏み込む。
 北壁と東壁に戸口があるが、扉が残っているのは東側のものだけだ。
 この部屋には、今まで見てきた部屋にはなかったものが二つある。
 ひとつは、床の真ん中に開いた直径三フィート足らずの丸い穴だ。
 周囲に石のかけらや錆びた鎖の切れ端が散らばっていることからして、どうやら井戸のようだ。
 もうひとつは、西側の壁際に据えつけられた分厚い木のベンチ。
 強力な≪固定化≫の術がかかっているらしく、埃をかぶってはいるが傷みは見られない。
 ベンチは大きく、君たち四人が並んで腰掛けることができるほどだ。
「ねえ、ちょっと休憩しない?」
 ルイズが君とベンチを交互に見ながら提案する。
「わたしはまだまだ元気だけど、あんたはだいぶ疲れてるみたいじゃない。この洞窟に入ってから、緊張しっぱなしだったもんね」
「ルイズ……あなた、彼をだしにして自分が休みたいだけでしょ」
 キュルケがあきれたように言う。
「でも、ここらへんでひと休みするっていうのはいい考えね。あのコウモリたちもここまでは飛んでこないみたいだし。タバサはどう思う?」
 キュルケに問われたタバサはただ一言、
「昼食」とつぶやく。
 確かにこの部屋は、休憩し、食事をするにはいい場所に見える。
 オーク鬼やその他の怪物どももほとんど寄り付かぬらしく、彼らの撒き散らすごみや悪臭とも無縁だ。
 君は、彼女たちの意見にしたがってここで休んで食事をしてもよいし(二九三へ)、進み続けることにして、戸口をくぐって北へ進むか(二二三へ)、
東の扉を試してみてもよい(二六一へ)。


二九三

 腰掛ける前にベンチを注意深く調べてみるが、なんの危険もないようだ。
 念のためタバサに≪魔力探知≫の術をかけてもらうが、≪固定化≫のほかにはなんの術もかけられておらぬという。
 君たちは安心して腰をおろし、食事をとることにする。
 体力点に二を加えてよい。

 ルイズは君の隣で固いパンを噛みしめていたが、急に君のほうを向き、
「シエスタのひいおじいさんは、たったひとりでこの洞窟を潜り抜けたのよね」と言う。
「大怪我を負いながら必死の思いで外に出て、そのままタルブで残りの人生を過ごしたのよね。夜空にかかる月の数さえ違う遥か遠くの国に
骨をうずめる決意をするなんて、なかなかできるものじゃないわ。どんな気持ちだったのかしら……」
 君は、シエスタの曾祖父・ササキは幸せだっただろうと言い、彼の遺した手記の内容と、シエスタの父から聞かされた話をひとまとめにして語る。

 彼は、ハチマン国の貴族階級のたしなみとして剣士としての修練を積んではいたが、争いを好まぬ穏やかな性格だった。
 野蛮なアランシアに身一つで流れ着いてからは、その日の糧を得るために冒険者稼業に就かざるをえなかったが、本意ではなかったらしい。
 しかし、弱肉強食のアランシアで異国人が生き抜こうと思えば、暴力と策謀に頼るほかないのだ。
 そんな彼にとって、平和で豊かなタルブの村は安息の地であったに違いない。
 剣を鍬に持ち替え、慣れぬ農作業に手こずりながらも、優しい妻子に囲まれた余生は満ち足りたものであったはずだ。
 ササキの手記も、自分と同様の立場に置かれた≪タイタン≫からの訪問者への忠告や助言ばかりで、望郷の念がうかがえる内容は一文たりとも存在しない。

 話を終えた君は、最後に付け加える。
 自分はササキのようにハルケギニアを安住の地とするわけにはいかぬ、彼と違って故郷への未練はあるし、向こうにはやり残してきた任務があるのだからと。
「もちろんよ。あんたにはシエスタのひいおじいさんと同じ決意なんてさせないわ! わたしは誓ったんだもん、あんたを故郷に帰すって。
 でも、ほんとに帰るその日までは、あんたは私の使い魔。しっかり働きなさいよ!」
 ルイズはそう言うとそっぽを向き、水の満たされた錫の杯に口をつける(大貴族の令嬢は、水筒から直接水を飲んだりはせぬのだ)。

 君たちのそんなやりとりを黙って眺めていたキュルケだが、急に口元をほころばせ、
「でも本心を言えば、彼に帰ってほしくないんでしょう?」とルイズに話しかける。
「当然よ。使い魔にいなくなって欲しいと思うメイジなんて、いるわけないでしょ」
 ルイズの答えを聞いたキュルケの瞳に、いたずらっぽい光が浮かぶ。
「あなたたちの関係は、主人と使い魔ってだけじゃあないわよね。 だって、ルイズにとっては初めてのお相手なんでしょ? あなたみたいに初心(うぶ)な子は、
契約のときにするのは計算に入れないってよく言うものだけど、相手が人間だとそうもいかないわよね~」
 キュルケはそう言って、くすくすと笑う。
 『契約のとき』ルイズは君に、なにをしたのだろう?
 ルイズにそのことを問うが、彼女は
「う、うるさいわね、なんでもないわよ! 休憩は終わり、もう行くわよ!」と叫んでベンチから立ち上がる。
 これ以上質問しても無駄だと考えた君は、荷物をまとめて出発の準備をする。
 キュルケはタバサと肩を寄せ合い、なにごとかを囁き交わしている。
 もっとも、タバサ残ったは食糧を口に詰め込むことに集中しており、ほとんど喋っておらぬのだが。
 断片的に聞こえてくるふたりの会話の内容は、
「……≪コントラクト・サーヴァント≫……気絶……あなたが≪ウィンド・ブレイク≫で……」
「……緊急措置……」といったものだが、君にはなんのことか理解できない。

 どの方向へ進む?
 北の戸口を通るか(二二三へ)、それとも、東の扉を開けるか(二六一へ)。


二六一

 扉に鍵はかかっておらず、すんなりと開く。
 そこは東へとまっすぐに伸びた狭い通路だが、壁も床も剥き出しの岩であり、低い天井には木の梁が渡されている。
 洞窟というよりも、鉱山の坑道を思わせる風景だ。
 三百ヤードほど進むと、十字路にたどりつく。
 南への通路は急な下りとなり、一方、北への通路は緩やかな上り坂になっている。
 まっすぐ東へ向かう通路が本道らしく、平坦な道がそのまま続いている。
「正面と左、両方から風が吹いている」
 十字路の真ん中に立って、タバサは言う。
 彼女のそばに火狐が進み出て、鼻をひくつかせる。
 左側に伸びる上り通路になにかの匂いを嗅ぎつけたらしく、そちらを向いて小さく一吼えする。
 南へ下るか(二一へ)、北へ上るか(三四へ)、それとも東へ歩き続けるか(二一三へ)?


三四

 君の選んだ道は、延々と続く上り坂だ。
 通路は曲がりくねっているが、ルイズの記す地図が正確なら、君たちは北へと進んでいるはずだ。
 真っ暗な中を半刻以上歩き続けるが、見えるものといえば木の梁と掘り抜かれた岩壁ばかりで、別れ道にも危険にも出会わない。
 さらに半刻近く上ると、単調な道のりに変化が現れる。
 君たちは三叉路に出たのだ。
 どちらの通路も、見える限りは北へ向かっているようだ。
 君は右へ行ってもよいし(二八へ)、左を選んでもよい(二九一へ)。


二九一

 二十ヤードほど進んだところで、道は平坦になる。
 いつまでも続くのではないかと思われた上り坂が終わったことで、君たち一行はほっと安堵の息をつく――ひとり、タバサを除いて。
「来る」
 タバサはそうつぶやくと、節くれだった木の杖を構える。
 その言葉が合図であったかのように、正面の闇の中から大柄な人影が現れる。
 それは筋骨隆々とした人間の体の上に、反り上がった角をそなえた雄牛の頭をもつ、異形の怪物だ。
 君はデルフリンガーを抜き放つ。
 相手は凶暴かつ好戦的なことで知られた種族であり、一戦を交えずに済まされるとは考えられない。
「ミノタウロス!」
 ルイズとキュルケが声をそろえて同時に叫ぶ。
「いや、それにしちゃあなんか小さくねえか?」
 デルフリンガーが君の手の中でそう言うが、相手は六フィート以上はある巨体の持ち主ではないか!
 怪物は君たちの姿を認めるや鼻息を荒げ、本物の雄牛さながらに頭から突進してくる。
 君はミノタウロス相手に剣で闘うか(三六へ)、術を使うか(二八一へ)、それとも、背後の少女たちに魔法の援護を求めるか(一一八へ)?


一一八

 君の呼びかけに応えたのは、魔法が使えぬはずのルイズだ。
「亜人の一匹くらい、わたしが!」
 そう叫ぶと小さな杖を振りかざし、早口で呪文を唱える。
「ちょっ、ちょっとルイズ! やめて、ここは狭すぎ……」
 キュルケの悲鳴じみた制止の言葉はそこで途切れる。
 ミノタウロスのすぐ上の天井が爆発を起こし、通路全体を揺るがす轟音が君たち全員の耳を聾したからだ。
 突然の衝撃に打ちのめされた怪物はよろめき、なんとか体勢を立て直そうとする。
 しかし、天井から降ってきた大きな岩の塊がその牛頭を直撃したため、床にぐったりくずおれる――失神したのだ!
「どう? わたしの魔法もけっこう役に立つでしょ」
 ルイズは誇らしげに言うが、次の瞬間、その表情が凍りつく。
 天井から瓦礫が降り、木の裂ける音がする。
 落盤の兆しだ!
 回れ右をして三叉路のところまで引き返すか(三〇三へ)、それとも、失神したミノタウロスのそばを通り抜けて先へと走るか(一七二へ)?


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