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大使い魔17-09


この世の~愛を守るため~ この世の~平和守るため~
オー、レッド&ブルー オー、レッド&ブルー

正義の技の鉄腕振るう~

アンリエッタのキカイダー アンリエッタのキカイダー
おおお今日も行く~ おお今日も行~く~


第九話 「地上最哀の兄弟ゲンカ、勃発」

何故かレコン・キスタのアジトも兼ねたロンディニウムの地下工場。
ワンセブンの乱入により、ニューカッスルを包囲した艦隊が壊滅的打撃を被った挙句、ワルドが左腕を失う重傷を負った、との知らせが入った。
「バカな……、ワルドの報告では、ワンセブンは学院に待機していたはずなのに!」
シェフィールドが悔しがる余りヒステリーを起こしている中、クロムウェルが恐々と自分の考えを口にした。
「そのワンセブンとやら、ひょっとしたら、ヴァリエールの三女のことが心配な余り独断でニューカッスルに向かったのでは?」
「……恐らく当たっているでしょう。本国から一台でもロボットを持ってくるべきでしたわ」
青筋を立てるシェフィールドを見ながら、ボードマンとイカサマンはローストチキンを食べつつ静観していた。
「どうする、イカサマン?」
「どうせ八つ当たりに巻き込まれるのがオチだ。しばらくそっとしておこう」
「賛成。八つ当たりでぶっ壊されたらたまんないもんな」
「ボードマンの言うとおりだよ、全く……」
ヒステリーが治まらないシェフィールドを必死でなだめていたクロムウェルは、彼女の背後に現れた13人の人影を見て硬直し、見る間に青ざめた。
「陛下……?」
自分の背後に原因があるとすぐに気付いたシェフィールドは、振り向いた。
そこにいたのは、13人の異形であった。
「お前たちは……!!」
「ワンセブンにてこずっている様なのでな。イザベラ姫直々の勅命で、俺たち全員が様子を見に来たわけだ」
「……イザベラ様も意地の悪いことをする。わざわざ全員をこっちに送るとはな」
「別に手伝うわけではない」
「そちらの手助けなどこちらから願い下げだ」
「それでいい。仕える対象が違う以上、この対立は自然なものだ」
「随分と達観しているな……、ジェネラルシャドウ」
「どうも更に強くなって復活したせいかな? 我々全員が妙に達観している」
まとめ役のジェネラルシャドウがそう言い残して、見学し始めた直後、残りの12人も工場内を見学し始めた。
(ハグルマンといい、あの連中といい、あの姫には常軌を逸した存在を服従させる才能があるな)
イザベラへの従属と引き換えに、更なる力を手に入れて蘇った魔界衆。
彼らの名は『デルザー軍団』!

トリスタニアの王宮。
「そうですか……。ワルド子爵が裏切ったのですか」
アンリエッタとルイズの報告にマリアンヌは、愕然としながら言葉を振り絞った。
「ワンセブンさんが来なかったら、ルイズは確実に捕らわれていました……」
「……子爵はどうなったのですか?」
「ワンセブンによると、深手を負ったものの、あの場から逃げ切ったそうです」
「……」

王宮の一室では、ティファニアがキョトンとしていた。
「ロボコン」
「何、テファ?」
「レイとカミタマンの姿が見えないけど……」
「二人なら買出しに言ったよ」

チクトンネ街。
欲しいものをあらかた買った二人は、観光気分でチクトンネ街に足を運んでいた。
「浅草とは違って治安が悪そうだな」
「ファンタジー世界の裏通りなんてこんなもんだよ」
レイは開店準備中の『魅惑の妖精亭』の看板を見ながら、カミタマンの返事に耳を傾けた。
すると、魅惑の妖精亭のドアが開き、シエスタが出てきた。
魅惑の妖精亭がどんな店なのかが気になったレイは、シエスタに声をかけた。
「ねえねえ、そこのお姉さん」
「はい?」
シエスタは振り向いた直後、レイの服装をまじまじと眺めた。
「俺の格好が気になってるの?」
「え……!?」
そこに、二人が聞き慣れた声が飛んできた。
「レイ、そこにいたの!?」
レイが声が飛んできた方向を向くと、ルイズがいた。
「どうしたの?」
「ティファニアが心配してたから……って、シエスタ、どうしてここに?」
数分後。
「ここ、あんたの親戚のお店なんだ」
「はい。時々手伝うことがあるんです」
「……ルイズさんの知り合いだったんだ」
レイをもう一度凝視したシエスタは、ルイズに尋ねた。
「ミス・ヴァリエール、この人は?」
「この子? この子は昔馴染みの使い魔で、名前はレイ。後、信じられないだろうけど、まだ14歳よ」
「は!?」
シエスタは目を丸くして、レイの顔を凝視した。
どう考えても自分より少し年上の顔である。
「ある事情でちょっとだけ老け顔になっちゃったんだ」
「……」

ロマリアの大聖堂。
ジローは既にロマリアを離れていた。
「結局、断られてしまいましたね」
「……カルロたちがあんなバカな真似さえしなければ」
「確かに、カルロたちのした事は全く褒められないものでしたが、彼らは私の命を遂行しようと躍起になっただけですから」
少し憔悴したエイジスが、才人を諭すように言った。

次の日、トリステイン魔法学院。
何気なく要塞ワンセブンを見ていたら、サイドマシーンがこちらに近づくのをルイズは眼にした。
「殿下!?」
面食らったルイズは、慌ててサイドマシーンの方へと向かった。
数分後、ワンセブンの内部サロン。
「はあ? 王宮に戻る気になれない!?」
「ああ……」
「放逐期間は一ヶ月も前に過ぎたのに……」
「俺が戻ると、義母さんとアンリエッタに迷惑がかかりそうな気がして……」
「……とにかく、相談してみましょう。オールド・オスマンに」

学院長室。
ジローの下らない悩みに、オスマンは思いっきり呆れた。
「まあ、しばらくここにいるといい」
「ありがとうございます……」
直後、ドアをノックする音がした。
「誰じゃ?」
「コルベールです」
「どうした?」
「勅使の方が来られました」
「そうか」
オスマンはわずかに顔をしかめ、そう言った。
「と、言うわけじゃ。すまぬがはずしてくれんかの」
「「はい」」
そう言って、ジローとルイズは学院長室を出た。

廊下。
「何だって? サブローがこっちの世界に!?」
「はい、姉の使い魔として。それに、オールド・オスマンが魔銃を彼に回収されたと言っていました」
「……あの銃は元々あいつの物だ」
「ロボターから聞いたことがあります。しかし、何故学院の宝物庫に?」
「こっちの世界に来る前に、ある事情からあの銃を手に入れてな。トリステインに来た際に、盗難防止のために学院長に預けたんだ。それにしても、一体誰がサブローを復活させたんだろう?」
「サブロー本人は、コーミョージの手で『人造人間』に転生したと言っていました」
「博士が自ら造り直したのか……」
「会いに行きます?」
「やめておく。確かにあいつは弟だが、互いに殺すか殺されるかの関係でしかなかったからな」
ジローのその言葉に、ルイズは切なくなった。

厨房。
オスマンの口添えで、ジローはしばらくの間学院に居候することになった。
「まさか、王子様とはな」
ジローと対面したマルトーは、まじまじとジローの顔を見た。
「少しの間、世話になる」
一方、厨房内にいたメイドたちは、ジローが来たことでざわめいていた。

平民用のサウナ風呂。
ワンセブンに作ってもらった大工道具を手に、ジローはサウナ風呂を改造し始めた。
「やっぱり、風呂っていうのはたっぷりのお湯につからないと」
サウナ風呂から聞こえる騒音が気になったシエスタは、思い切ってジローに何をしているのかを聞いてみた。
「王子様、何をしているんですか?」
「風呂を改造しているんだ」
「改造ですか?」
「せっかくの風呂なんだ。溢れんばかりのお湯につかるヤツじゃないと」
「はあ……」
四時間後、小ぢんまりとしていたはずのサウナ風呂は、結構な大きさの公衆浴場と化していた。
「……おかしいな、もう少し小ぢんまりとするはずだったんだが」
即興で描いた設計図を見ながら、ジローは首をひねった。
「よく見たら、縮尺を間違えているな」
ジローのその一言に、シエスタは見事にズッコケた。
「お、王子様……」
「気にしても仕方がない。とにかく中を見てくれ」
ジローに案内され、シエスタは公衆浴場に入った。
入り口、男女に分かれている。
中身、タルブ式(銭湯)。
更衣室、これも男女に分かれている。
浴室、何故か混浴。
原因は設計ミス。
「王子様……」
「……すまない」
「あら?」
「どうした?」
「いえ、ペンキ絵があるから……」
「……ペンキ絵を知っているのか?」
「はい、曽祖父の友人に絵師さんがいて、その人に教えてもらいました。故郷には『セントー』っていうものがあって、浴室にその人が描いたものがまだ残っています」
「……」
「このペンキ絵、綺麗ですね」
「桃りんごの花だ」
「桃りんごの?」
「アンリエッタが一番好きだった花だ」
「姫殿下が……」

夕方、平民用の風呂のかまど。
ジローが薪をくべてお湯を沸かしていた。
「王子様」
自分を呼ぶ声にジローが反応して振り向くと、シエスタがいた。
「どうした?」
「そろそろ夕食の時間なので厨房に連れてきてくれ、と料理長が」
「……火の番があるからな」
ジローのその言葉を聞いたシエスタは、かまどの燃え具合を見た。
「これぐらいなら少しの間は慣れていても大丈夫ですよ」

厨房。
「ロマリアに行ってたのか」
「ああ。あちこちに難民が溢れていて、ひどい事になっていた」
「噂じゃ、先代の時のほうがもっとひどかったらしいぜ」
マルトーのため息交じりの一言に、ジローは才人が言ったことを思い出した。
「教皇の使い魔も言っていたな。「改善された方」とか」
「今の教皇は『新教徒教皇』なんて言われてるらしいけど、『異端審問教皇』なんて言われてた先代よりずっとマシだと思うぜ」
「本当に新教徒だったらもっと良かったんだけどな……」
温製サラダに入っているアスパラを口にしながら、ジローは呟いた。
そして、テーブルに並ぶ数々の料理を見て、ジローはマルトーに尋ねた。
「俺一人が食べるにしては、何か多くないか?」
「すまん、実はメイドたちが作ったのも混じってるんだ。王子様に食べてもらおうとでしゃばりやがって……」
「……まあ、俺のために作ってくれたからな。無下にはできないさ」

夜、平民用の風呂。
ジローは番台に座っていた。
改築され、浴槽を備えた新しい風呂はおおむね好評のようだ。
学院で働く使用人たちだけでなく、他の生徒の使い魔たちも入りに来ていた。
風呂に入るために先住魔法で人間に化けたシルフィードが風呂から出た後、ほかには言っている人がいないのを確認したジローは、かまどの火を切る前に自分も入ることにした。
本来、風呂に入る必要は無いはずだが、アンリエッタにせがまれて一緒に入ったことを思い出し、何となく入りたくなったのだ。
「アンリエッタ……」
義妹とその友人であるルイズとの思い出、三人でアルビオンに行った時にウェールズとティファニアと再会した時、二人とは初対面だったアンリエッタとルイズは何処かぎこちなかった。
義伯父であるジェームズには秘密だったティファニアのこと、結婚の約束をした幼い頃のウェールズとティファニア。
あの頃の思い出が、風呂桶を頭に乗せて湯船につかるジローの心で走馬灯のように過ぎていく……。
直後、いきなり浴室が騒がしくなった。
入り口の方に視線を移すと、メイドたちが入ってきているのが見えた。
「……」
よく見るとシエスタの姿も見えた。
「みんな、王子様が入るのを待っていたみたいでして……」
真っ先に湯船に浸かったついでに、ちゃっかり自分の隣にいるシエスタの説明を、ジローは呆れながら聞いていた。

次の日。
要塞ワンセブンの甲板で暇つぶしにギターを弾いていたジローは、学院のほうから聞こえる音色に気付いた。
「これは……バイオリンの音色だな」
ワンセブンの一言を聞いたジローは、バイオリンの旋律に聞き覚えがあることに気付いた。
「これは……あの口笛と同じ旋律だ!」
そのバイオリンの旋律は、サブローの口笛をバイオリンで再現したものだった。
ジローが音色が聞こえる方を探し当てると、そこには白いカラスを停車させ、バイオリンを弾くサブローがいた。
それを見たジローは、迷わずサブローのいる方へと大ジャンプした。
「本当にいたんだな……」
「信じたくない気持ちは分かるさ……。俺が転生したのは、あんたがこっちの迷い込んだ後だからな」
「……どうして俺がこの学院にいるのが分かった?」
「死に損ないの学院長がマザリーニ宛に、あんたが学院にいることを手紙で伝えてな。あの鳥の遺骸がそれを読んでいるところに偶然居合わせて、知ったのさ」
「……何がしたいんだ?」
「俺は、俺という人造人間として前を進むために、人間の脳の入れ物でしかなかった頃の存在意義を、あんたを倒すという目的を果たす!」
「ならば俺は、お前が果たそうとする存在意義に果たす価値がないことを証明するために、お前を倒す!」
サブローは破壊剣をかざし、ハカイダーにチェンジした。
「チェンジ! スイッチ・オン! 1、2、3!!」
ジローもキカイダーにチェンジした。
「とぉー!」
きゅるるるる~、フォッ、カシンッ!
二十数年の時を経て、ジロー対サブローの兄弟対決、再開。


ふるさと、去った俺だけど
ふるさと、捨てた俺だから

思い出すのさ アンリエッタの
ために ために あの日唄った

ああ、キカイダー子守歌

義父さんが、死んだあの日
奴らを、殴ったあの日

トリステインを 追われたけど
家族が 家族が 気になるこの俺の

ああ、キカイダー子守歌

ロボット、だから夢がある
ロボット、だから愛がある

一人ぼっちは 辛いけれど
何故か 何故か 涙が流れない

ああ、キカイダー子守歌


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