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ソーサリー・ゼロ第三部-13

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四九四

 ゴブリンの歯は持っているか?
 なければこの術は使えぬので、一九〇へ戻って選びなおせ。
 ゴブリンの歯があるなら、一本を地面に投げ、それに術をかけよ(体力点一を失う)。
 君の前に、尖った耳と吊り上がった眼、茶色い肌をもつ醜いゴブリンが出現したのを見て、ルイズたち三人は息を呑む。
 君はゴブリンに命じる――空き地の反対側に回り込み、オーク鬼どもの注意を惹いたのち逃げ出せと。
 頭が悪いゴブリンは、命令を理解するのに少なからずてこずったが、やがて君の意図どおりに動くべくその場を離れる。
「あの小さな亜人はなに? あんなの初めて見るわ」
 ルイズの問いに君は、あれはゴブリンだと答える。
 このハルケギニアには存在しないようだが、≪タイタン≫ではあらゆるところにはびこっている邪悪な人間型種族だと。
「それを一瞬で召喚して、思いのままに操る。やっぱりダーリンの使う魔法は凄いわね。故郷でも、さぞ名のあるメイジだったんでしょう?」
小声でそう言って、キュルケがすり寄ってくる。
 君は慌てて手を振り、自分は魔法の道具を操ることができるだけの平民にすぎぬと弁解するが、キュルケはにやりと笑い
「魔法は得意でも、嘘をつくのは下手ね。あなたが≪四大系統≫でも≪先住≫でもない、まったく未知の魔法の使い手だってことはとっくにお見通しよ。
注目されるのが嫌で、隠していたんでしょう?」と言う。
 ルイズの眼が驚きに見開かれる。
「いつ、どうしてわかったの? 彼が杖を持たないメイジだって」
「フーケの一件で、あなたが大蛇に絡みつかれたときよ。ダーリンが、ルイズを助けるために大きくて立派な≪フレイム・ボール≫を編み出していたのを見て、ピンときたわ。
ギーシュとの決闘のときみたいに道具を使ってる様子もなかったしね。タバサも気づいてたわよ。あの後ふたりで話し合って、魔法を使えることを隠しているようなら、
あまり詮索しないほうがいいってことになったけど」
 君は頭を掻く。
 彼女たちは土大蛇相手の闘いに手一杯であり、よそ見をする余裕などないものと思っていたのだが、君の動きを仔細に観察していたとは!
 君たちがひそひそ声で会話を続けているうちに、空き地の反対側の藪ががさがさと揺れる。
 焚き火を囲んでいたオーク鬼どももそれに気づき、手に手に武器を取って立ち上がるが、藪陰から姿を現したゴブリンを目にして戸惑ったような様子を見せる。
 見たこともない小さな人間もどきの生き物を前にして、どう対応すればよいものか困惑しているのだろう。
 ゴブリンは空き地に進み出ると、オーク鬼に向かってきいきい声を張り上げ、手にした短剣を滅茶苦茶に振り回す。
 耳障りなゴブリン語は君には理解できぬが、声の調子と身振りから、侮蔑と挑戦の言葉であろうことは容易に想像がつく。
 オーク鬼どもも君と同様に感じたらしく、一匹が怒りの咆哮を上げて進み出る。
 その声はまさに獣そのものであり、彼らに言語と呼べるものがあるかどうかすら怪しい。
 オーク鬼の叫びにもひるまず挑発を繰り返していたゴブリンだが、相手との距離が十五ヤードほどに狭まると、踵を返して逃げ出す――君の指示どおりの行動だ。
 運だめしをせよ。
 吉と出れば、二八二へ。
 凶と出たなら、五へ。
 所持品から、ゴブリンの歯を一本消すことを忘れぬこと。


二八二

 君の策はうまくゆき、六匹のオーク鬼すべてが無礼なちび助を血祭りにあげようと、ゴブリンを追って林に駆け込む。
 君はルイズたちに今だと小声で呼びかけると、誰も居なくなった空き地に足を踏み出す。
 君を先頭にした一行は、小走りに焚き火のそばを通り過ぎ、暗い洞窟の入り口に近づく。

 洞窟の入り口は高さ二十フィート、幅十五フィートほどの大きなものであり、長年の風雨にさらされて磨り減っているが、彫刻の施された門柱とアーチが見て取れる。
 自然の洞窟に手を加えて築かれた都市、あるいは城塞だという噂は真実のようだ。
 暗がりを覗きこむと、あちらこちらに水溜りのある石の床と、その先の急な上り階段がぼんやりと見える。
 君はカンテラに火をともすと慎重に闇の中に足を踏み入れ、キュルケと火狐がそれに続く。
 入り口でためらっていたルイズが慌てて追いすがり、最後にタバサが後ろを警戒しながら洞窟に踏み込む。
 暗闇の旅は始まった。一三二へ。


一三二

 数百年――あるいは数千年――のあいだに多くの者が上り下りしたため、広々とした階段は磨り減っていたんでいる。
 階段は北向きに三十段ほど上ったところで終わり、君たちは長方形をした広間に立つ。
 広間の真ん中には焚き火の跡が残っており、薪の燃えさしや動物の骨が乱雑に散らばっている。
 東と西、そして北の壁のそれぞれに戸口が見える。
 かつては扉がはまっていたようだが、長年のあいだに腐り落ちたか、粗雑な住人たちの手によって壊され、取り外されるかしたのだろう。
 ルイズは肩に提げた鞄から、小さな木の板に紙を貼り付けたものと、木の軸の先に黒鉛の塊を詰め込んだ筆の一種らしきものを取り出し、
「また来るときのために、地図を残しておかなきゃ」と言って、
羊皮紙に部屋の形と戸口の位置をさっと記す。
 どの戸口を潜り抜けたものかと思案していると、タバサがぽつりと呟く。
「正面から、風の流れを感じる」と。
 君にはなにも感じられぬが、≪風≫の魔法の優れた使い手である彼女がそう言うのならば間違いないだろう。
 この洞窟は住居として手を加えられたのだから、どこかに窓や通風孔が開いていても不自然ではない。
 しかし、風の吹く方向を目指したところで、目的のもの――≪門≫――が見つかるとは限らない。
 君はどの方向へ進む?
 北か(二三四へ)、東か(一八三へ)、それとも西か(一六九へ)?


二三四

 君は先頭に立ち、カンテラをかざしながら通路を進む。
 すぐ後にはキュルケとルイズ、そして火狐が続き、周囲を油断なく見回すタバサが殿(しんがり)をつとめる。
「このぞくぞくする緊張感、たまらないわね。これぞ冒険って感じ。退屈な学院とは大違いよ。ついて来た甲斐があったわ」
 傍らを歩むキュルケの囁きに、ルイズは眉根を寄せる。
「ちょっと、遊びに来たわけじゃないのよ。この洞窟には、オーク鬼よりもっと悪いものが棲みついているかもしれないって話じゃない。
油断してたらひどい目に遭うんだから」
「そう? なにが出てくるのか、ちょっと楽しみじゃない? もしかしたら、その怪物が貯めこんだ財宝だってあるかもしれないし」
「キュルケ、あんたねえ……」
 君は囁きかわすふたりのほうを振り向くと、口の前に人差し指を立て、静かにしろと伝える。

 まっすぐ続く通路の左右にはいくつもの小さな部屋があるが、いずれも無人であり、中にあるものといえばオーク鬼の寝床らしき藁束や毛皮、ごみ屑ばかりだ。
 吐き気をもよおす臭気が鼻をつくため、値打ち物がないかと踏み込んで調べてみる気にもなれない。
 しばらく進むうち、君の左側、通路の西壁に鉄の扉を見つける。
 扉に錆ひとつ浮かんでおらぬことに疑念を抱くが、すぐに≪固定化≫の術のことを思い出す。
 ≪固定化≫は、かけた物体を錆や腐敗から守る奇妙な、しかし日々の生活の役に立つ術だ。
 ≪錬金≫の術に対する抵抗力も生まれるが、術者の力量の差によっては、打ち破られることもあるという。
 この扉に≪固定化≫の術がかけられたのがどれほどの昔かはわからぬが、いまだ新品同様のところを見るに、術をかけた魔法使いは達人級の腕前であったに違いない。
 扉の前で耳を澄ますと、なにかがいびきをかいているようなかすれた音が聞こえてくる。
 扉を開けてみるか(七六へ)、それとも無視して北へ進み続けるか(九二へ)?


七六

 ≪固定化≫は蝶番にもかけられているらしく、鉄の扉は、きしむ音すらほとんど立てずにすんなりと開く。 
 扉の隙間から中を覗いた君が見たものは、狭い部屋の隅の藁布団で眠る、いぼだらけの醜い生き物だ。
 洞窟の外で見かけたオーク鬼と同じ種族のようだが、さらに大柄で七フィート以上はあり、がっしりした体格だ。
 首飾りをしているが、ぞっとしたことにそれは、人間の髑髏を縄に通したものだ。
 君はそっと扉を閉めようとするが、怪物は一声唸ると鼻をひくつかせる――君たち人間の匂いを嗅ぎとったのだ!
 怪物ははっと眼を覚まして、ルイズの身の丈ほどもある棍棒を片手に跳び起き、君に向かって突進してくる。
 その勢いはすさまじく、君は剣を抜くのがやっとで、術を使う暇さえない。

 オーク鬼の酋長
 技術点・一一
 体力点・一五

 二回戦めが終わったら一三二へ。


一三二

 怪物の次なる一撃に備える君だが、キュルケの
「どいて!」という叫びを耳にして、
咄嗟に横っ跳びに床を蹴る。
 跳んだ君のすぐそばを、一抱えもある炎の塊が飛び過ぎていく。
 キュルケの魔法が放たれたのだ。
 オーク鬼は野太い声で咆えると、身をよじってそれをかわそうとするが、炎は自らの意思を持つかのように的を追い、怪物の巨躯に直撃する。
 君はあとずさりし、オーク鬼の酋長が燃える腕を狂ったように振り回して、身を焼き尽くす炎をもみ消そうとするのを見守る。
 やがて動きが鈍り、怪物はその場にどうと倒れ、焼け焦げた屍と成り果てる。
 君は生き物の焦げるおぞましい臭気に顔をしかめるが、気を取り直すと振り返ってキュルケに礼を言い、彼女の操る恐るべき≪炎≫の魔法を褒め称える。
「お礼なんていいのよ、あなたのためだもの! ダーリンもかっこよかったわ、あの凶暴なオーク鬼相手に一歩も退かなかったんだから」
 そう言ってキュルケは君の腕に抱きつこうとするが、憮然とした表情のルイズが素早く割り込む。
「ほら、さっさと行くわよ! ここに来た目的は怪物退治じゃなくて、ゲートを探すことなんだから!」
「あら、勝利の余韻にひたるくらいいいじゃないの。そうだ、今度なにか出てきたら、あなたの獲物として取っといてあげましょうか?
失敗魔法の爆発でも、うまく当たれば怪物の一匹くらい倒せるんじゃない? 当たれば、の話だけど」
「うるさいわね!」
 声を潜めることも忘れて口喧嘩をはじめたふたりに静かにするよう言うと、君は先に進む。九二へ。


九二

 さらに北へ進み続けると、三叉路にたどりつく。
 タバサに意見を求めたところ、
「西の空気が動いている」という答えが返ってくる。
 西へ行ってもよいし(二九六へ)、東へむかってもよい(三二四へ)。


二九六

 西へ伸びる通路は二十ヤードほど進んだところで、下り階段に突き当たる。
 階段を下った先になにがあるかは、闇に包まれており判然としない。
 君はこの階段を下りるか(一九五へ)、それとも通路を三叉路まで引き返して、東へと向かうか(三二四へ)?


一九五

 荒削りな階段を慎重に降りてゆくと、前方から水の滴る音が聞こえ、空気もじめじめとしたものに変じる。
 階段は四十段ほどで終わり、君はぬかるんだ床に足跡をつけることになる。
 ここは東西に走る通路の東端だが、壁はごつごつした岩に変わり、天井からは鍾乳石が垂れ下がっている。
 鍾乳石の先から落ちる水滴の音が、規則的に静寂を破る。
 どうやらこの区域はほとんど人の手が加えられておらず、自然の洞窟の姿をとどめているようだ。
 靴が汚れると文句を言うルイズに構わず進むうちに、通路は鋭く北へ折れる。
 しばらく進んだ君は、足元になにか白いものが散らばっていることに気づく。
 足を止めて拾い上げてみる――指の骨だ!
 人間のものかオーク鬼のものかはわからぬが、数人ぶんの骨が床にばらばらに散らばっているのだ。
 三人の少女たちもそれがなんであるかに気づき、ルイズは悲鳴を上げそうになるのを懸命にこらえる。
 大声を上げれば、この白骨をこさえた何者かの注意を惹くことになるかもしれぬのだ。
 周囲を警戒しながら忍び足で歩く君たちだが、上方でなにかが風にはためくような音を耳にして、はたと立ち止まる。
 天井になにか生き物が居る――それも少なからぬ群れで。
「コ、コウモリよね? 普通の、無害な……」
 ルイズが消え入りそうな声で君に囁くいっぼう、キュルケの火狐は天井を睨んで低い唸り声を上げている。
 キュルケは杖をかざして
「あたしの炎で追い払ってみる?」と提案するが、
君は待つように言う。
 天井に張りついたなにかは、炎を恐れて逃げ出すかもしれぬが、突然のことに驚いて、君たちに反撃を加えるおそれもある。
 天井の生き物を刺激せぬよう、そのままそっと進むか(二二一へ)?
 キュルケに炎の術を使わせ、生き物を撃退するか(二四四へ)?
 それとも、君が術を使うか?

 FOG・四三七へ
 FOF・四一五へ
 ZAN・三六一へ
 YAP・四八五へ
 SUN・三三三へ


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