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異世界BASARA-47


異世界BASARA-47


いきなり現れた空賊の船により、ルイズ達の乗った船は行き足を弱めて停船した。
無抵抗の船員達はあっけなく捕らえられ、自分達のものだった船の曳航を手伝わされていた。
同じように捕らえられたルイズとワルド、ギーシュは船倉に閉じ込められ、杖を取り上げられた。
杖を取り上げられたメイジはただの人間であり、無力である。
元々魔法が不得意なルイズはあまり関係ないが。
部屋には酒樽やら穀物の詰まった袋、火薬樽が雑然と置かれており、重そうな砲弾が部屋の隅にうずたかく積まれている。
ワルドはそれらを見て回って脱出に使えそうな物がないか調べていた。
「いっそ玉砕覚悟で戦うか……いやもし死んだらモンモランシーと会えないし……」
ギーシュは床に座って何やらブツブツと呟いている。
「ユキムラ……大丈夫かしら」


「……ぬぉぉ賊は!!賊は何処だあぁぁー!?」
一方その頃、別の部屋で幸村は目を覚ました。
空賊が自分達の乗っている船に乗り移ろうとした時、幸村は真っ先に武器を抜いて立ち向かおうとしたのである。
だが、突如自分の周りに青白い雲が現れ、それに包まれた瞬間に強烈な眠気が襲い掛かってきた、
それが魔法の「眠りの雲」と知らなかった幸村は、そのまま眠ってしまったのである。

「気が付いたか真田幸村」

と、後ろから氏政が現れた。空賊に奪われたのか、大切な栄光槍は持っていなかった。
「いきなり斬りかかって行くとは……まったくとんだ無茶をするのぅ」
「しかし!賊にただ黙って従うなど武士のやる事では……!」


「ばかもんが!お主の主、武田信玄はそんな軽率な行動を取ったか!?」

氏政は大きな声でさらに言った。
「お主は見えんかったのか?あの連中、大砲をこちらに向けていたのじゃぞ?もし一斉に撃たれてでもみよ、わし等の乗っている船は木っ端微塵じゃったわい」
幸村は氏政の言葉に肩を落とした。
自分の軽はずみな突撃で、下手をすればルイズを危険に晒す事になったかもしれない。
「まったくお主という男は……」
氏政は皆の事を考えなかった幸村を叱咤したのだ。


「わしが死んだらどうするうぅっ!!」


……と思ったが、単に自分の命が危なくなったから怒っていただけのようだ。


その後、氏政は幸村に騒ぎを起こすな、と釘を刺した。
この男ならこれぐらいの扉、殴って壊せるかもしれない。
だが、氏政にはこの幸村という男が隠密に行動出来るとは到底思えなかった。
下手すれば「拙者はここにいるぞ!」などと叫ぶかもしれない。
そうなれば、連中がルイズ達を盾にして黙らせようとするのは容易に考えられた。
幸村も先の失態からか、氏政の言葉に従って床に座っていた。

(佐助がならば……上手くやるかもしれんが)
(はぁ~……こんな時に風魔がおればのぉ……)

2人は声に出さず、それぞれ自分の忍の事を思い出していた。

しばらくすると、ドアが開いて痩せぎすの男が現れた。
「来い、頭がお呼びだ」

狭い通路を通り、細い階段を上って連れて行かれた先は、立派な部屋だった。
後甲板の上に設けられたそこが船長室であるらしい。
扉を開けると、豪華なディナーテーブルの先に派手な格好をした男が座っている。
と、部屋に入った幸村はルイズ達3人の姿を見つけた。先にこの部屋に呼ばれていたようだ。
「おい、頭の前だ。挨拶をしろ」
後ろから幸村を連れて来た男が背中をつつく。だが、幸村はそれに応えず、頭を睨んだ。
「この幸村、悪党に下げる頭など持ってはおらぬ」
「これはこれは、大した口の利き方だな」
その言葉に頭はにやっと笑う。周りにいる空賊達もニヤニヤと嫌な笑い顔を浮かべた。
頭は水晶の付いた杖をいじりながら喋り始めた。
「俺達は貴族派の連中と商売しているんだがな、王党派に味方しようって奴を捕まえる密命を帯びている。その女が言うには、お前等は王党派の連中らしいじゃねぇか」
「なにぃっ!?むむ娘!お主喋ったのか!?」
氏政が驚いてルイズを見た。ルイズは「嘘なんかつけないもん!」と言って横を向いてしまった。

「阿保かお主は!ああもう駄目じゃ、わし死んだ!もう死んでしまうわい!!」
「もうこうなったら覚悟を決めるしかない!特攻だよ特こ……」
「少し黙っていてくれ」

喚き散らすギーシュと氏政をワルドが羽交い絞めにして静かにさせた。
「まぁ落ち着け。だが俺はお前等のその根性が気に入った。それでだ……」
そこで頭は杖をいじるのを止め、杖の先をコツンと床につける。
「お前達、貴族派につく気はないか?あいつ等は今メイジを欲しがっている。礼金も弾んでくれるだろうぜ」
そして次に幸村の方を見る。
「あんたもどうだ?腕が立つようだし、度胸もある。連中が雇ってくれると思うがね」

「死んでも嫌よ」
幸村が口を開くよりも早く、ルイズが申し出を断った。
だが見てみると、ルイズの体が震えている。
本当は怖いのだ。怖いのだが、それでも立ち向かっている。
幸村はそんな彼女の姿勢に改めて感心し、そして、震えているルイズの前に立って頭を真っ向から見据えた。
「ルイズ殿がこう言うのだ。拙者も遠慮させてもらおう。それでも無理矢理連れて行くというのならば……」
幸村は拳を強く握った。


「その時は、先ずこの幸村を倒してからにしてもらうぞ」

「……本気か騎士さんよ。素手で俺達全員とやろうってか?」
「騎士ではない。拙者はルイズ殿の使い魔というものだ」
「使い魔?」
頭は大声で笑う。一頻り笑った後、ゆつくりと椅子から立ち上がった。
「いい度胸した野郎だ!いや流石、たった1人で抵抗しようとしただけはあるな」
と、突然周りの空賊達が一斉に直立した。
「失礼した。貴族達に名乗らせるなら、こちらから名乗らなくてはな」
頭は自分の髪の毛に手をかける。すると、髪が一気に剥ぎ取られた。
そこから現れたのは、凛々しい金髪の若者であった。

「アルビオン王国皇太子、ウェールズ・テューダーだ。ようこそアルビオンへ」



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