部屋で身体を拭き着替えを済ませたルイズは、ベッドにうつ伏せになって考えていました。
(おとーさん・・・私を慰めようとしてくれてたのかな・・・)
ルイズは貴族として厳しく育てられてきました。その事に恨みも憎しみもありません。なぜなら、貴族として生まれた自分には当然の事だと考えていたからです。
そんなルイズには、あんなに優しく頭を撫でられた事は遠い遠い記憶の中でしかありませんでした。
だからこそ、おとーさんの行動に吃驚しましたし。子ども扱いだと反発したのでした。
(17歳の娘にあの慰め方は無いよね・・・・)
そんな事を考えていると激しくドアをノックする音がしました。
「ヴァリエール様、メイドのシエスタです。大変です!!ヴァリエール様の使い魔さんが・・・使い魔さんが・・・」
扉の向こうで涙声で訴えるメイドの声に吃驚したルイズはすぐさま部屋へ引き入れるのでした。
「落ち着いて何があったか話なさい!」
シエスタは涙ながらにこう言いました。
「ギーシュ様とヴァリエール様の使い魔さんが決闘することに・・・」
「何ですって!!!!」
シエスタから事の顛末を聞き、ルイズは決闘を止める為にシエスタと一緒に広場へ走りました。
「大体ギーシュの奴モンモランシーとケティに二股かけて、それがばれたからって何で香水拾ったおとーさんに八つ当たりしてるのよ!!」
ルイズが走りながら文句を言っているとシエスタがこういいました
「使い魔さんは、ギーシュ様から最初は何を言われても何も反論しませんでした。ですが、ヴァリエール様事を言われた途端急に・・・」
「えっ?」
ルイズはそれを聞いて急に立ち止まりシエスタの顔を驚いた様子で見ています。
そして、ルイズはまた走り出しました。
「とにかく止めなきゃ・・・・」
広場に着くとすでにギーシュとおとーさんそして生徒たちの野次馬が揃っていました。
「なんでこんなに集まってるのよ!!」
ルイズは、野次馬を掻き分けなんとかおとーさんの横に出ることが出来ました。
「おとーさん!!決闘なんてやめなさいよ!!」
ルイズの言葉におとーさんは黙って首を振ります。
「ギーシュはバカで女ったらしで二股するような奴だけど、結構強いのよ」
ルイズの台詞を聞いてギーシュは顔を引きつらせながら髪をかきあげこう言いました。
「ミス・ヴァリエール、随分な言い草だね」
「間違ってないでしょ?? それに、決闘は禁止されているはずよ」
ギーシュは青筋を立てながらこう言いました。
「それは貴族同士の話だろう?貴族と使い魔なら問題ないさ。それにもう止められないよ!!」
ルイズは止めることが出来ないと諦めました。
「おとーさん、決闘はどちらかが降参するまでだから。後、貴族は杖を落としたら負けだからね」
そして、ルイズはおとーさんにこう声をかけて生徒たちの方へ向かいました。
「おとーさん、がんばって・・・」
ギーシュは錬金で一体のワルキューレを作り出し
「僕はメイジだ!!だから魔法で戦う。そして、僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュ。 従って、僕が作り出したワルキューレが君のお相手をするよ」
そして、ギーシュは決闘の開始を宣言しました。
ワルキューレは駆け出すとおとーさんに殴りかかります。しかし、ワルキューレの拳がおとーさんに当たる寸前で止まります。
「何っ!!」
ギーシュはギョッとしました。自分はドットクラスでしたが、錬金には自信がありました。そして、ルイズがやっと呼び出した使い魔が相手という事で侮っていたのでした。
その使い魔は、ワルキューレの殴ろうとした右腕を左手で掴むと握りつぶしてしまっていたのでした。そして、右手でワルキューレを殴り飛ばし学院校舎の壁に叩き付けたのでした。呆然としていたギーシュと生徒達の前でおとーさんはこう呟きました。
「おとーさん、本気」
突然おとーさんの左手のルーンが光り始めました。するとどこからとも無く巨大な鎧が出現しおとーさんの身体を包み込みます。
(おとーさん・・・私を慰めようとしてくれてたのかな・・・)
ルイズは貴族として厳しく育てられてきました。その事に恨みも憎しみもありません。なぜなら、貴族として生まれた自分には当然の事だと考えていたからです。
そんなルイズには、あんなに優しく頭を撫でられた事は遠い遠い記憶の中でしかありませんでした。
だからこそ、おとーさんの行動に吃驚しましたし。子ども扱いだと反発したのでした。
(17歳の娘にあの慰め方は無いよね・・・・)
そんな事を考えていると激しくドアをノックする音がしました。
「ヴァリエール様、メイドのシエスタです。大変です!!ヴァリエール様の使い魔さんが・・・使い魔さんが・・・」
扉の向こうで涙声で訴えるメイドの声に吃驚したルイズはすぐさま部屋へ引き入れるのでした。
「落ち着いて何があったか話なさい!」
シエスタは涙ながらにこう言いました。
「ギーシュ様とヴァリエール様の使い魔さんが決闘することに・・・」
「何ですって!!!!」
シエスタから事の顛末を聞き、ルイズは決闘を止める為にシエスタと一緒に広場へ走りました。
「大体ギーシュの奴モンモランシーとケティに二股かけて、それがばれたからって何で香水拾ったおとーさんに八つ当たりしてるのよ!!」
ルイズが走りながら文句を言っているとシエスタがこういいました
「使い魔さんは、ギーシュ様から最初は何を言われても何も反論しませんでした。ですが、ヴァリエール様事を言われた途端急に・・・」
「えっ?」
ルイズはそれを聞いて急に立ち止まりシエスタの顔を驚いた様子で見ています。
そして、ルイズはまた走り出しました。
「とにかく止めなきゃ・・・・」
広場に着くとすでにギーシュとおとーさんそして生徒たちの野次馬が揃っていました。
「なんでこんなに集まってるのよ!!」
ルイズは、野次馬を掻き分けなんとかおとーさんの横に出ることが出来ました。
「おとーさん!!決闘なんてやめなさいよ!!」
ルイズの言葉におとーさんは黙って首を振ります。
「ギーシュはバカで女ったらしで二股するような奴だけど、結構強いのよ」
ルイズの台詞を聞いてギーシュは顔を引きつらせながら髪をかきあげこう言いました。
「ミス・ヴァリエール、随分な言い草だね」
「間違ってないでしょ?? それに、決闘は禁止されているはずよ」
ギーシュは青筋を立てながらこう言いました。
「それは貴族同士の話だろう?貴族と使い魔なら問題ないさ。それにもう止められないよ!!」
ルイズは止めることが出来ないと諦めました。
「おとーさん、決闘はどちらかが降参するまでだから。後、貴族は杖を落としたら負けだからね」
そして、ルイズはおとーさんにこう声をかけて生徒たちの方へ向かいました。
「おとーさん、がんばって・・・」
ギーシュは錬金で一体のワルキューレを作り出し
「僕はメイジだ!!だから魔法で戦う。そして、僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュ。 従って、僕が作り出したワルキューレが君のお相手をするよ」
そして、ギーシュは決闘の開始を宣言しました。
ワルキューレは駆け出すとおとーさんに殴りかかります。しかし、ワルキューレの拳がおとーさんに当たる寸前で止まります。
「何っ!!」
ギーシュはギョッとしました。自分はドットクラスでしたが、錬金には自信がありました。そして、ルイズがやっと呼び出した使い魔が相手という事で侮っていたのでした。
その使い魔は、ワルキューレの殴ろうとした右腕を左手で掴むと握りつぶしてしまっていたのでした。そして、右手でワルキューレを殴り飛ばし学院校舎の壁に叩き付けたのでした。呆然としていたギーシュと生徒達の前でおとーさんはこう呟きました。
「おとーさん、本気」
突然おとーさんの左手のルーンが光り始めました。するとどこからとも無く巨大な鎧が出現しおとーさんの身体を包み込みます。
【重装陸戦おとーさんα】
この姿の名前なのですが、ここに居る誰一人として知りませんでした。
しかし、巨大なおとーさんの姿を見て先ほどまでうるさかった生徒達は呆然としています。
ギーシュは叫び声をあげながらワルキューレを6体出現させました。破れかぶれでおとーさんに突撃させましたが。紙くずのように引き千切られて行きます。
その光景に、ギーシュは腰を抜かしてしまい歯をガチガチと震わせています。
おとーさんは6体のワルキューレを片付けるとゆっくりギーシュに歩いていき徐に右腕を振り下ろしました。
その場に居たギーシュを含めた全員が目をそむけました。轟音と共に土ぼこりが舞い上がります。野次馬の生徒達は(ギーシュは死んだ)と思いました。
ギーシュ自身も死を覚悟していましたが不思議と痛みがありません。
(これが死というものなのかな・・・)
ギーシュはそう考えながらゆっくり目を開けました。目の前の地面にクレーターの様な大穴が開いていました。そして、目線をあげるといつの間にか元の姿に戻っているおとーさんが居ました。
「謝りなさい」
おとーさんはポツリと呟くと、どこかを見ています。ギーシュが、その方向を見るとモンモランシーとケティそしてルイズが居ました。
「仲良く・・」
ギーシュが再びおとーさんを見ると、おとーさんはそう呟きました。
目を瞑り、深呼吸をして落ち着きを取り戻したギーシュはこう言いました。
「敗者は、勝者に従う。僕はおとーさんに従おう・・・この勝負、僕の負けだ」
しかし、巨大なおとーさんの姿を見て先ほどまでうるさかった生徒達は呆然としています。
ギーシュは叫び声をあげながらワルキューレを6体出現させました。破れかぶれでおとーさんに突撃させましたが。紙くずのように引き千切られて行きます。
その光景に、ギーシュは腰を抜かしてしまい歯をガチガチと震わせています。
おとーさんは6体のワルキューレを片付けるとゆっくりギーシュに歩いていき徐に右腕を振り下ろしました。
その場に居たギーシュを含めた全員が目をそむけました。轟音と共に土ぼこりが舞い上がります。野次馬の生徒達は(ギーシュは死んだ)と思いました。
ギーシュ自身も死を覚悟していましたが不思議と痛みがありません。
(これが死というものなのかな・・・)
ギーシュはそう考えながらゆっくり目を開けました。目の前の地面にクレーターの様な大穴が開いていました。そして、目線をあげるといつの間にか元の姿に戻っているおとーさんが居ました。
「謝りなさい」
おとーさんはポツリと呟くと、どこかを見ています。ギーシュが、その方向を見るとモンモランシーとケティそしてルイズが居ました。
「仲良く・・」
ギーシュが再びおとーさんを見ると、おとーさんはそう呟きました。
目を瞑り、深呼吸をして落ち着きを取り戻したギーシュはこう言いました。
「敗者は、勝者に従う。僕はおとーさんに従おう・・・この勝負、僕の負けだ」
その後、ギーシュは三人に対して誠実に謝りました。
「面白い使い魔ね・・・ そう思わない?」
キュルケはタバサにこう言いました。タバサは本を閉じ頷きながら指を差します。
「まるで親子」
キュルケはタバサにこう言いました。タバサは本を閉じ頷きながら指を差します。
「まるで親子」
タバサの指先には、手をつないで部屋へ戻るルイズとおとーさんの姿がありました・・・