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珍SD戦国伝 ゼロの大将軍-02


  烈光頑駄無の憂鬱

トリスティン魔法学院学生寮

日は西の彼方に没し去って、二つの月が大地を照らす。
「・・・はぁ(月が二つって、何で二つもあるのだよ?一個で充分だろ)」
「・・・はぁ(なんでこんなヘンテコゴーレムが使い魔なの?おまけに主人に対する口の聞き方もなってないし)」
互いの溜息が静かな部屋で険悪な空気を形成しつつあった。二人とも昼の一件から喧嘩後のカップル宜しく、
一言も発していない。
烈光は月をじっと見たまま、ルイズは鏡台に向かい、左手の人差し指をカタカタと音を立てていた。

1時間後・・・ぽっぽー、ぽっぽー(ハト時計)

突然ルイズが立ち上がり、烈光に近づく。
「何だよ?」
気配を感じ、振り向く烈光。
「わたし、もう寝るから。明日は私より早く起きて起こして頂戴」
「何で?」
「あんたは私の使い魔なんだから、それくらい当然でしょ?」
「どこが?」
「どうしてあんたは素直に人の言うことが聞けないの!?」
「理不尽な命令に従う気はない」
「あ、そう・・・ならいいわ。その代わり、明日からご飯抜きだから」
「・・・(ぐっ、生活権はこいつが握ってるのをすっかり忘れてた)。
わ、わかった」
どんな強者でも、腹が減っては戦は出来ぬ。さすがの烈光もこれ以上は
逆らえなかった。
「これ、洗濯しといて」
ルイズが脱いだ制服を烈光に投げつける。
「な、それも俺がやるのか?」
「使い魔なんだから当然でしょ」
ルイズはキャミソールを脱ぎながら言う。キャミソールも烈光に投げた。
「これも?」
「そうよ、明日までに洗っといて」
ショーツを投げてから、ルイズはネグリジェを着てベッドに入る。
「で、俺の寝る場所は?」
角飾りにショーツが掛かったまま、烈光が尋ねる。
「あんたのはそこにあるでしょ?」
指差す先には藁の山。もういちいち口答えするのも馬鹿らしくなったのか、
無言で藁の山に身を埋めた。


トリスティン魔法学院書庫
日付が変わろうとしている時間にも関わらず、コルベールはノートと
書物を見比べていた。
夕方から調べたため、集中力が途切れがちになる。
「(だめだ!集中力が疎かになれば見落とす可能性がある)」
自分に何度も渇を入れながら、ノートに書き記したルーン文字のスケッチ
が書物に載っているか調べていた。
ルーン文字は契約時、使い魔全てに刻まれるが、キュルケやタバサが召喚した
強力な使い魔のものではなく、ルイズが召喚した、全く分けの判らない謎の
ゴーレムに刻まれた文字が気になり、寝る間も惜しんで探しているのだ。
場合によっては、学院長に報告しなければならなかった。
「(確か、彼の名は烈光頑駄無とか言っていたが・・・待てよ?)」
思い当たる節があるらしく、天井に視線を移し、ブツブツ言い出した。
「(頑駄・・・ガンダ・・・・・・も、もしや!)」
最初に見た本をもう一度見直した。
「あった!これだ!!」
開いたページは拍子に近い91ページ目、そこにお目当ての文字が記されていた。
「間違いない・・・これは学院長に報告しなければ!!」
外の方を見る。空は群青色が薄れ、東から日が昇りつつあった。
「(やれやれ)」
最初の本を見落としていたのがショックだったか、急に眠気が襲ってきた。


烈光の使い魔生活2日目がスタートした。
先ず行うこと。主を起こし、制服に着替えさせる。
「おい、いつまで寝てるんだ?7時を13分も回っているじゃないか」
「んー、あんたは誰?」
「とっとと着ろ」
昨日の仕返しとばかりに制服を投げつけた。
「ふあぁ、使い魔、昨日召喚したんだっけ・・・下着は?」
「知るか」
「下の引き出し」
顎で示すルイズ。
「はいよ」
ショーツとキャミソールも投げて渡す。しかしルイズは一向に着ようとしない。
そしてじっとりと烈光を睨む。
「何だよ?」
「着せて」
「(゚Д゚)ハァ?」
「着せてって言ってるでしょ?」
「自分で着れないのかよ?」
「貴族は下僕がいる場合、下僕に着させるのよ」
「はいよ・・・(ああ、朝から憂鬱だ)」

この日、ルイズたち二年生の授業はなく、各自使い魔とのコミュニケーションを深めていた。
「あら?」
「む?何だこいつは?」
身構える烈光、ルイズは露骨に嫌な顔をした。
「あなた、サラマンダーを見るのは初めて?」
「まあな。あんたに随分と懐いてるようだが?」
「当たり前じゃない、契約を交わした使い魔は主人の絶対忠実」
「ぎゅるっ」
「主人に歯向うなんてしないし」
「ぎゅ~~」
尻尾を振るサラマンダー。
「余計なお世話よ」
ライバルが使い魔と良好な関係に腹が立ったらしい。
「(こいつじゃ他の使い魔でも多分だめだろうな)」
傍にいても口げんかに巻き込まれるのがオチなので烈光は適当にうろつくことにした。
他の学生の使い魔を見てみるのも悪くなかった。自分が召喚された原因が判るかもしれないと
思ったからだ。
「しかし、俺みたいなのは一人もいないな・・・」
仲間もいるかもと淡い期待もしたが、それは皆無だった。
「君!ケーキを持ってくるのが遅いじゃないか!?」
「ご、ごめんなさい」
近くで言い争いをしている。見てみると、金髪の男が机を叩いて頭巾を被った女性を責立てていた。
「ああいうのは自分より弱い者には付け上るタイプだ」
ボソッと人に聞こえない程度に言う。
「誰のことです?」
茶色のマントの女性が烈光に尋ねた。
「ああ、あそこの金髪の・・・」
「ギーシュ様!!」
烈光が指差す先の男に用があるらしく、その女性はそのまま走り去っていった。
「ありゃりゃ、不味いこと言っちまったなぁ」
これがきっかけで面倒な事に巻き込まれるとは彼は気づいていなかった。

―次回を待て!―


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