学院長室でオスマンは戻った四人の報告を聞いていた
「ふむ・・・・、ミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな・・・・、美人だったのでなんの疑いもせずに採用してしまった」
「一体、どこで採用なられたのですか?」
コルベールが尋ねた
「街の居酒屋でな、彼女が給仕だった。その時、尻を撫でてしまって・・・・」
「・・・・もういいです」
「おほん、っでそんな経緯で彼女を秘書として雇ったのだ。今思うとあれもフーケが学院に入り込む為の手じゃったのじゃな。
しかししょうがないじゃろう!尻を触らせて貰って怒らないとはこっちに気が・・・・」
そんなことを顔を赤らめながら言っていると流石に生徒の冷たい視線に気付き、
一つ咳払いをして何時もの厳しい顔つきになる
「さてと、君たちはフーケを捕まえ、『巨人の剣』を取り返してきた。
フーケは城の衛士に引き渡した。これで一件落着じゃな」
「しかし、『巨人の剣』がこんなにも美しい剣だったとは・・・・
成る程、オールド・オスマンが厳重に保管していた理由も良くわかります」
コルベールは箱の中にある剣狼をまじまじと見つめ、感嘆しながら言った
「君たちの『シュヴァリエ』の爵位申請を既に済ませておいた
っと言ってもミス・タバサは既に『シュヴァリエ』の爵位を持っているから精霊勲章の授与も申請しておいた」
三人の顔がぱぁっと輝いた
「ふむ・・・・、ミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな・・・・、美人だったのでなんの疑いもせずに採用してしまった」
「一体、どこで採用なられたのですか?」
コルベールが尋ねた
「街の居酒屋でな、彼女が給仕だった。その時、尻を撫でてしまって・・・・」
「・・・・もういいです」
「おほん、っでそんな経緯で彼女を秘書として雇ったのだ。今思うとあれもフーケが学院に入り込む為の手じゃったのじゃな。
しかししょうがないじゃろう!尻を触らせて貰って怒らないとはこっちに気が・・・・」
そんなことを顔を赤らめながら言っていると流石に生徒の冷たい視線に気付き、
一つ咳払いをして何時もの厳しい顔つきになる
「さてと、君たちはフーケを捕まえ、『巨人の剣』を取り返してきた。
フーケは城の衛士に引き渡した。これで一件落着じゃな」
「しかし、『巨人の剣』がこんなにも美しい剣だったとは・・・・
成る程、オールド・オスマンが厳重に保管していた理由も良くわかります」
コルベールは箱の中にある剣狼をまじまじと見つめ、感嘆しながら言った
「君たちの『シュヴァリエ』の爵位申請を既に済ませておいた
っと言ってもミス・タバサは既に『シュヴァリエ』の爵位を持っているから精霊勲章の授与も申請しておいた」
三人の顔がぱぁっと輝いた
「本当ですか?」
キュルケが驚いて言った
「ほんとうじゃ。君たちはそのぐらいのことをしたんじゃから」
「・・・・オールド・オスマン。ロムには、何もないのですか?」
ルイズが小さな声で言った
「残念じゃが彼は貴族では無い」
オスマンはポンポンと手を打った
「さてと、今日は『フリッグの舞踏会』じゃ。予定どおり執り行う」
「そうでしたわ!フーケの騒ぎで忘れておりました!」
「今日の舞踏会の主役は君たちじゃ。せいぜい着飾るのじゃぞ」
三人が礼をして部屋から出ようとするがロムだけが残る
ルイズはロムを見つめた
「先に行っておいてくれ」
ロムが優しい声で言うとルイズは心配しながら見つめた
キュルケが驚いて言った
「ほんとうじゃ。君たちはそのぐらいのことをしたんじゃから」
「・・・・オールド・オスマン。ロムには、何もないのですか?」
ルイズが小さな声で言った
「残念じゃが彼は貴族では無い」
オスマンはポンポンと手を打った
「さてと、今日は『フリッグの舞踏会』じゃ。予定どおり執り行う」
「そうでしたわ!フーケの騒ぎで忘れておりました!」
「今日の舞踏会の主役は君たちじゃ。せいぜい着飾るのじゃぞ」
三人が礼をして部屋から出ようとするがロムだけが残る
ルイズはロムを見つめた
「先に行っておいてくれ」
ロムが優しい声で言うとルイズは心配しながら見つめた
「俺に言いたい事とは?」
ロムがオスマンと向かい合って言った
「うむ、実はこの『巨人の剣』を君に与えようと思うのじゃが・・・・」
「それは元々俺が持っていた剣です」
「なんと!」
オスマンが細い目を見開いて驚いた、ロムが続けて言う
「その剣の名は元々剣狼と言う名です」
「ふむ・・・・では詳しく教えてくれないか?君のことを・・・・」
ロムはまず一から説明した
自分がこの世界の人間では無いこと
亡き父から受け継いだ剣狼のこと
そして、どのようにして使い魔になったかという事を・・・・
ロムがオスマンと向かい合って言った
「うむ、実はこの『巨人の剣』を君に与えようと思うのじゃが・・・・」
「それは元々俺が持っていた剣です」
「なんと!」
オスマンが細い目を見開いて驚いた、ロムが続けて言う
「その剣の名は元々剣狼と言う名です」
「ふむ・・・・では詳しく教えてくれないか?君のことを・・・・」
ロムはまず一から説明した
自分がこの世界の人間では無いこと
亡き父から受け継いだ剣狼のこと
そして、どのようにして使い魔になったかという事を・・・・
「何故剣狼はここの宝物庫に?」
「ふむ、ではその事を話そうか。あれは三十年も昔の話じゃ
森を散策していた私は、ワイバーンに襲われた。そこを救ってくれたのは森の中に立っていた剣を持った赤い巨人じゃ」
(赤い巨人・・・・、バイカンフーか!)
「赤い巨人はワイバーンをその手の中にある剣で切り裂き・・・・、突然消えた。
私が消えた場所に向かってみたらそこにあったのが剣じゃった」
オスマンは剣狼を見つめた
「そしてこの剣を握ってみると、どうじゃろう!突然声が聞こえたのじゃ!」
「その声とは!?」
ロムが興奮して尋ねる
「『この剣を後の世に現れる戦士に渡せ。その戦士はガンダールヴ』と」
「ガンダールヴ?」
「この世界の伝説に登場する伝説の使い魔じゃ。君の左手に刻まれたルーンを持ち
千人もの軍隊を一人で壊滅させるほどの力を持ったと言われておる」
「それが俺だと?」
ロムが静かに尋ねるとオスマンが頷いた
「最初はそう思ってはいなかった。だが先程聞いたフーケとの闘いの話で確信した。君はガンダールヴじゃ」
「・・・・・・・・」
「ふむ、ではその事を話そうか。あれは三十年も昔の話じゃ
森を散策していた私は、ワイバーンに襲われた。そこを救ってくれたのは森の中に立っていた剣を持った赤い巨人じゃ」
(赤い巨人・・・・、バイカンフーか!)
「赤い巨人はワイバーンをその手の中にある剣で切り裂き・・・・、突然消えた。
私が消えた場所に向かってみたらそこにあったのが剣じゃった」
オスマンは剣狼を見つめた
「そしてこの剣を握ってみると、どうじゃろう!突然声が聞こえたのじゃ!」
「その声とは!?」
ロムが興奮して尋ねる
「『この剣を後の世に現れる戦士に渡せ。その戦士はガンダールヴ』と」
「ガンダールヴ?」
「この世界の伝説に登場する伝説の使い魔じゃ。君の左手に刻まれたルーンを持ち
千人もの軍隊を一人で壊滅させるほどの力を持ったと言われておる」
「それが俺だと?」
ロムが静かに尋ねるとオスマンが頷いた
「最初はそう思ってはいなかった。だが先程聞いたフーケとの闘いの話で確信した。君はガンダールヴじゃ」
「・・・・・・・・」
「あの声を聞いた時、私は学院に戻ってこの剣を悪用されないように杖に見せ掛け保管した。
来るべき日の為に・・・・、そして来たのじゃ」
ロムは首を傾げた。
突然この世界に召喚され、自分が持っていた剣狼は何故か過去に飛ばされていて
さらに自分はこの世界では伝説の使い魔と言う大それた存在であること
深く考えれば考えるほど訳がわからなくなっていった
「わからないことばかりだ」
ロムの出した答えはそれだった
「すまんの、ただもしかしたらおぬしがこっちの世界にやってきたこととそのガンダールヴの印はなにか関係しているかもしれぬ」
「そうか・・・・」
「力になれなくてすまんの。ただこれだけは私はおぬしの味方じゃ
おぬしがどの様な理由でこの世界に来たことも調べておこう」
「・・・・感謝します」
ロムは一礼する、そして自分の内なる最大の疑問が浮かび上がった
(あの時、バイカンフーは呼べなかった・・・・)
ロムはフーケとの闘いの時、ケンリュウを超える戦士
そしてクロノスへ帰る為の最終手段、バイカンフーをも呼ぼうと試みていた
しかしバイカンフーは現れなかった・・・・何故?
「剣狼よ、お前は俺をどこへ導く?」
来るべき日の為に・・・・、そして来たのじゃ」
ロムは首を傾げた。
突然この世界に召喚され、自分が持っていた剣狼は何故か過去に飛ばされていて
さらに自分はこの世界では伝説の使い魔と言う大それた存在であること
深く考えれば考えるほど訳がわからなくなっていった
「わからないことばかりだ」
ロムの出した答えはそれだった
「すまんの、ただもしかしたらおぬしがこっちの世界にやってきたこととそのガンダールヴの印はなにか関係しているかもしれぬ」
「そうか・・・・」
「力になれなくてすまんの。ただこれだけは私はおぬしの味方じゃ
おぬしがどの様な理由でこの世界に来たことも調べておこう」
「・・・・感謝します」
ロムは一礼する、そして自分の内なる最大の疑問が浮かび上がった
(あの時、バイカンフーは呼べなかった・・・・)
ロムはフーケとの闘いの時、ケンリュウを超える戦士
そしてクロノスへ帰る為の最終手段、バイカンフーをも呼ぼうと試みていた
しかしバイカンフーは現れなかった・・・・何故?
「剣狼よ、お前は俺をどこへ導く?」
アルヴィーズの食堂の上の階が大きなホールになっている
舞踏会はそこで行われていた
着飾った生徒や教師が豪華な料理が盛られたテーブルの周りで歓談している。ただ華やかな会場だ
しかしロムはバルコニーにもたれてそれをぼんやりと眺めるだけだった
「あの~、ロムさん?大丈夫ですか?」
銀のトレイに料理を乗せたシエスタが心配そうに尋ねた
「ん?ああ、大丈夫だ、色々あって疲れただけだ」
「今日は厨房の皆頑張っていますから、ゆっくり楽しんでいって下さいね」
そう言ってニコっと笑ったシエスタはロムにグラスを渡してテーブルに向かっていった
「元気ねえな相棒」
立てかけていたデルフリンガーが心配そうに言った
「大丈夫だ、明日になれば・・・・」
ロムは言い詰まってしまった
パーティが始まると綺麗なドレスに身を包んだキュルケがたくさんの男に囲まれて笑っている
・・・・男達の中には足が折れているのもいた
タバサは黒いパーティードレスを着て一生懸命にテーブルの上の料理と格闘している
各々がパーティを満喫していた
舞踏会はそこで行われていた
着飾った生徒や教師が豪華な料理が盛られたテーブルの周りで歓談している。ただ華やかな会場だ
しかしロムはバルコニーにもたれてそれをぼんやりと眺めるだけだった
「あの~、ロムさん?大丈夫ですか?」
銀のトレイに料理を乗せたシエスタが心配そうに尋ねた
「ん?ああ、大丈夫だ、色々あって疲れただけだ」
「今日は厨房の皆頑張っていますから、ゆっくり楽しんでいって下さいね」
そう言ってニコっと笑ったシエスタはロムにグラスを渡してテーブルに向かっていった
「元気ねえな相棒」
立てかけていたデルフリンガーが心配そうに言った
「大丈夫だ、明日になれば・・・・」
ロムは言い詰まってしまった
パーティが始まると綺麗なドレスに身を包んだキュルケがたくさんの男に囲まれて笑っている
・・・・男達の中には足が折れているのもいた
タバサは黒いパーティードレスを着て一生懸命にテーブルの上の料理と格闘している
各々がパーティを満喫していた
ホールの壮麗な扉が開くとそこにはルイズがいた
門に控えた呼び出しの衛士が到着を告げる
「ヴァリエール公爵が息女ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおな~~り~~!」
門に控えた呼び出しの衛士が到着を告げる
「ヴァリエール公爵が息女ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおな~~り~~!」
ロムは息を飲んだ。
ピンクの髪を束ね、ホワイトのパーティドレスに身を包んだその姿はルイズの高貴さをいやになるぐらいに演出している
楽士達が音楽を奏でる頃にはその姿と美貌に驚いた男達が群がり、さかんにダンスを申し込んだ
しかしルイズは誰の誘いも受けずに真っ直ぐロムに近寄って行った
「踊らないのか?」
ロムが目を逸らしながら言う
「相手がいないのよ」
手を差し伸ばすと
「踊ってあげてもよくってよ」
ルイズが照れたように言った
ロムは戸惑う、何時もならいきなり何をと言うのだが照れて言えなかった
「・・・・今日だけだからね」
わたくしと一曲踊ってくださいませんこと。ジェントルマン
ピンクの髪を束ね、ホワイトのパーティドレスに身を包んだその姿はルイズの高貴さをいやになるぐらいに演出している
楽士達が音楽を奏でる頃にはその姿と美貌に驚いた男達が群がり、さかんにダンスを申し込んだ
しかしルイズは誰の誘いも受けずに真っ直ぐロムに近寄って行った
「踊らないのか?」
ロムが目を逸らしながら言う
「相手がいないのよ」
手を差し伸ばすと
「踊ってあげてもよくってよ」
ルイズが照れたように言った
ロムは戸惑う、何時もならいきなり何をと言うのだが照れて言えなかった
「・・・・今日だけだからね」
わたくしと一曲踊ってくださいませんこと。ジェントルマン
ホールの中心で体格の全く違う男女が踊っている
初めはギクシャクしていたが時間が経つにつれ、それはやがて優美なステップになっていった
初めはギクシャクしていたが時間が経つにつれ、それはやがて優美なステップになっていった
「ねえ、ロム」
「なんだマスター?」
「貴方が別の世界から来たってこと、信じるわ」
「信じていなかったのか?」
「半信半疑だったけど・・・・、貴方あの『巨人の剣』の事、知っていたじゃない。
そしたらゴーレムになっちゃったりして、信じるしかないじゃない・・・・」
「なんだマスター?」
「貴方が別の世界から来たってこと、信じるわ」
「信じていなかったのか?」
「半信半疑だったけど・・・・、貴方あの『巨人の剣』の事、知っていたじゃない。
そしたらゴーレムになっちゃったりして、信じるしかないじゃない・・・・」
「ねえ、帰りたい?」
「帰りたいさ。仲間が待っている。でも、これからの事が見当もつかないな」
「そうよね・・・・、・・・・あのね、ちゃんと言おうと思っていたのよ、その・・・・
ありがとう」
「・・・・気にするな」
「どうして?」
「俺は君の使い魔だからだ」
「帰りたいさ。仲間が待っている。でも、これからの事が見当もつかないな」
「そうよね・・・・、・・・・あのね、ちゃんと言おうと思っていたのよ、その・・・・
ありがとう」
「・・・・気にするな」
「どうして?」
「俺は君の使い魔だからだ」
何者かの暗雲立ち込めるハルケギニア
今、正義の嵐が
吹き荒れようとしていた・・・・
今、正義の嵐が
吹き荒れようとしていた・・・・
第一部 完
おまけ
流星MFシエスタ
シエスタ(よし、ロムさんにはゴニョゴニョゴニョが入ったグラスを渡したわ・・・・
後はこのグラスをあのおっぱいお化けに・・・・)
シエスタ「すみませ~ん、あの、ゲルマニア産特製ぶどう酒10年ものはいかがですか~?」
キュルケ「あら、それいただくわ」
シエスタ「はい、どうぞ、ではごゆっくり・・・・」
シエスタ(よし、ロムさんにはゴニョゴニョゴニョが入ったグラスを渡したわ・・・・
後はこのグラスをあのおっぱいお化けに・・・・)
シエスタ「すみませ~ん、あの、ゲルマニア産特製ぶどう酒10年ものはいかがですか~?」
キュルケ「あら、それいただくわ」
シエスタ「はい、どうぞ、ではごゆっくり・・・・」
その日からキュルケは二日酔い、食あたりで授業を3日間欠席した
そしてその日の晩のシエスタの日記
そしてその日の晩のシエスタの日記
- 残念!ロムさんは結局来ませんでした!どうやら失敗したようです・・・・
でも私は挫けません。愛の障害は高い方が結ばれた時にはより愛が深くなります
きっと私はロムさんと・・・・ロムさんと・・・・
きっと私はロムさんと・・・・ロムさんと・・・・
多分続く