「(ここはどこだ?)」
烈光が目を覚ますと、そこには全く見覚えの無い世界が広がっていた。
「(元の場所・・・じゃないな・・・ここは・・・)」
石造りの建物、着物ではなく、白い服の上に黒い衣らしき物をまとった若い男女達。
その中で桃色の長い髪の少女が彼を見て顔を引きつらせていた。
「こ、これのどこが・・・」
「なんか、変なの召喚したぞーっ」
「やっぱりゼロのルイズだ!!俺達とは右斜め上を行ってるぜ」
「ははははははははは!!」
「ルイズ涙目~ってか?」
少女は本当に目に雫を溢れんばかりにためていた。苛めにあっているのだろうか?
彼らの言葉が理解できない今、その場の雰囲気から状況を把握する術はなかった。
「おい、ここはどこだ?それに君達は何者だ!?」
少女に問いかけるが、こちらの言葉も通じないらしく無視された。
実際、その少女――ルイズは得体の知れないゴーレムを使い魔として召喚してしまったことに
納得がいかず教師ミスタ・コルベールに講義していた。
「ミスタ・コルベール!、サモンサーヴァントをやり直しさせてください」
「だめだ、やり直しは認めない。サモンサーヴァントは神聖なもの、それをやり直すとは始祖ジブミルを冒涜するに値する
彼は君の使い魔として召喚されたのだから、コントラクト・サーヴァントを続けなさい」
「・・・わかりました」
ルイズは観念し、烈光に近づく。
「(な、何だ?)」
右手に持った菜箸――杖を天向ける。
「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、われの使い魔となせ」
「(何が起ころうとしているのだ?)」
目の前で詠唱を始める少女をただ注視する烈光。その彼に少女が唇を寄せる。
彼の赤い角張った部分と柔らかい唇が触れる。
「???」
その少女にとっては大事なファースト・キスだが、意味不明の儀式に巻き込まれた烈光は
自分は何かの生贄にされたのだと覚悟を決めた。それを証明するかのように左手に刻まれるような激痛、
体の内から焼かれる苦しみが彼を襲ったのだから。
「(俺は殺駆三兄弟とやらとスイカ割をしてて・・・スイカを割った瞬間霧に包まれた所までは覚えてるが)」
※(SFCゲームソフト 大将軍列伝 特別合戦第三章 対決!スイカ割り!!殺駆三兄弟の挑戦!! 参照)
自分が何故こんな目にあってるのか今までのことを思い返すが、全く記憶が無い。
「不覚を取った」
これが烈光の、召喚された世界――ハルケギニアでの第一声(ルイズたちが耳にした)であった。
烈光が目を覚ますと、そこには全く見覚えの無い世界が広がっていた。
「(元の場所・・・じゃないな・・・ここは・・・)」
石造りの建物、着物ではなく、白い服の上に黒い衣らしき物をまとった若い男女達。
その中で桃色の長い髪の少女が彼を見て顔を引きつらせていた。
「こ、これのどこが・・・」
「なんか、変なの召喚したぞーっ」
「やっぱりゼロのルイズだ!!俺達とは右斜め上を行ってるぜ」
「ははははははははは!!」
「ルイズ涙目~ってか?」
少女は本当に目に雫を溢れんばかりにためていた。苛めにあっているのだろうか?
彼らの言葉が理解できない今、その場の雰囲気から状況を把握する術はなかった。
「おい、ここはどこだ?それに君達は何者だ!?」
少女に問いかけるが、こちらの言葉も通じないらしく無視された。
実際、その少女――ルイズは得体の知れないゴーレムを使い魔として召喚してしまったことに
納得がいかず教師ミスタ・コルベールに講義していた。
「ミスタ・コルベール!、サモンサーヴァントをやり直しさせてください」
「だめだ、やり直しは認めない。サモンサーヴァントは神聖なもの、それをやり直すとは始祖ジブミルを冒涜するに値する
彼は君の使い魔として召喚されたのだから、コントラクト・サーヴァントを続けなさい」
「・・・わかりました」
ルイズは観念し、烈光に近づく。
「(な、何だ?)」
右手に持った菜箸――杖を天向ける。
「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、われの使い魔となせ」
「(何が起ころうとしているのだ?)」
目の前で詠唱を始める少女をただ注視する烈光。その彼に少女が唇を寄せる。
彼の赤い角張った部分と柔らかい唇が触れる。
「???」
その少女にとっては大事なファースト・キスだが、意味不明の儀式に巻き込まれた烈光は
自分は何かの生贄にされたのだと覚悟を決めた。それを証明するかのように左手に刻まれるような激痛、
体の内から焼かれる苦しみが彼を襲ったのだから。
「(俺は殺駆三兄弟とやらとスイカ割をしてて・・・スイカを割った瞬間霧に包まれた所までは覚えてるが)」
※(SFCゲームソフト 大将軍列伝 特別合戦第三章 対決!スイカ割り!!殺駆三兄弟の挑戦!! 参照)
自分が何故こんな目にあってるのか今までのことを思い返すが、全く記憶が無い。
「不覚を取った」
これが烈光の、召喚された世界――ハルケギニアでの第一声(ルイズたちが耳にした)であった。
「ちょっと、いつまで倒れてんのよ!!」
耳元で突然怒鳴られ、目をパッチリと開く烈光。この異世界にいるのは夢ではなかった。
「いきなり怒鳴るのが初対面の者に対する挨拶か?」
「うるさいわね!!あんたは私の使い魔なんだから私に絶対服従なんだからね、わかった!?」
「使い魔?何のことだか知らないが、新生闇軍団の手先か?」
問いかけに対し質問で返す烈光。二人の視線がぶつかり、火花が散る。
「まあまあ、ここはひとまず落ち着いて」
コルベールが間に割り込み、二人の距離を引き離した。
「ミス・ヴァリエール、コントラクト・サーヴァントは無事終了しましたね。彼には私が説明しましょう」
「わかった」
「私はこのトリスティン魔法学院の教師を勤めておりますコルベールです」
「天宮(アーク)の国の武者、烈光頑駄無だ」
「れ・こう・がんだむ・・・随分変わったなですねぇ」
「・・・(あんたの名も俺の国では聞かないが・・・)」
「ま、話は戻しまして、この学校では多くの魔法を学び一人前のメイジを育てます。
今日は二年生の進級に伴い、メイジのパートナーとなる使い魔の召喚の儀式をしておりまして、
このミス・ヴァリエールがこうしてあなたを使い魔として召喚したのです」
「ふむ、それで使い魔って言うのは具体的には何をするんだ?他の連中を見たところ、愛玩動物にしか見えないが・・・」
「あんたは作りが人間と同じだから、あの子達とは違う使い方を考えてるんだから」
今のルイズの話は聞き流す。
「なるほど、話はわかったが、こっちにも事情がある。俺は自分の国がかつてない危機に晒され、
一刻も早く帰りたいのだが・・・」
「それは無理よ。私達の魔法は呼び出すことは出来ても、還す事が出来ないの」
「ふざけるな!、そんな馬鹿な話あるか」
「・・・ある」
いつからいたのか、青い髪の眼鏡をかけた少女が本を見ながらボソッと言う。
「あのなぁ」
何だか相手にするのもだるくなって来た。
「・・・(こんな世界で俺はやってけるのか?)」
兎にも角にも、こうして烈光頑駄無の使い魔生活は始まった。
耳元で突然怒鳴られ、目をパッチリと開く烈光。この異世界にいるのは夢ではなかった。
「いきなり怒鳴るのが初対面の者に対する挨拶か?」
「うるさいわね!!あんたは私の使い魔なんだから私に絶対服従なんだからね、わかった!?」
「使い魔?何のことだか知らないが、新生闇軍団の手先か?」
問いかけに対し質問で返す烈光。二人の視線がぶつかり、火花が散る。
「まあまあ、ここはひとまず落ち着いて」
コルベールが間に割り込み、二人の距離を引き離した。
「ミス・ヴァリエール、コントラクト・サーヴァントは無事終了しましたね。彼には私が説明しましょう」
「わかった」
「私はこのトリスティン魔法学院の教師を勤めておりますコルベールです」
「天宮(アーク)の国の武者、烈光頑駄無だ」
「れ・こう・がんだむ・・・随分変わったなですねぇ」
「・・・(あんたの名も俺の国では聞かないが・・・)」
「ま、話は戻しまして、この学校では多くの魔法を学び一人前のメイジを育てます。
今日は二年生の進級に伴い、メイジのパートナーとなる使い魔の召喚の儀式をしておりまして、
このミス・ヴァリエールがこうしてあなたを使い魔として召喚したのです」
「ふむ、それで使い魔って言うのは具体的には何をするんだ?他の連中を見たところ、愛玩動物にしか見えないが・・・」
「あんたは作りが人間と同じだから、あの子達とは違う使い方を考えてるんだから」
今のルイズの話は聞き流す。
「なるほど、話はわかったが、こっちにも事情がある。俺は自分の国がかつてない危機に晒され、
一刻も早く帰りたいのだが・・・」
「それは無理よ。私達の魔法は呼び出すことは出来ても、還す事が出来ないの」
「ふざけるな!、そんな馬鹿な話あるか」
「・・・ある」
いつからいたのか、青い髪の眼鏡をかけた少女が本を見ながらボソッと言う。
「あのなぁ」
何だか相手にするのもだるくなって来た。
「・・・(こんな世界で俺はやってけるのか?)」
兎にも角にも、こうして烈光頑駄無の使い魔生活は始まった。
―次回を待て!!―