ルイズは不機嫌だった。
ルイズが召喚した男、
巨大なゴーレムを従えた男はゼロと名乗った。
巨大なゴーレムを従えた男はゼロと名乗った。
ただでさえ平民を召喚したというのに、「ゼロのルイズ」の蔑称にあつらえたような男の名前。
当然そのせいで級友にからかわれたというのもあるが、
何よりルイズ自身がその偶然とはいえあまりにもな符合にやり場の無い憤りを感じていた。
当然そのせいで級友にからかわれたというのもあるが、
何よりルイズ自身がその偶然とはいえあまりにもな符合にやり場の無い憤りを感じていた。
しかし、召喚した男、彼が乗るゴーレムは常軌を逸した強さだった。
ゴーレム使いとしては屈指の実力であろうフーケのゴーレムですら敵としなかった。
鳥のような関節の脚を持つ、男のゴーレムの右手の砲が回転しながら唸りをあげると、
凄まじい勢いで次々と吐き出された鉛玉がフーケのゴーレムを粉々に粉砕した。
鳥のような関節の脚を持つ、男のゴーレムの右手の砲が回転しながら唸りをあげると、
凄まじい勢いで次々と吐き出された鉛玉がフーケのゴーレムを粉々に粉砕した。
アルビオンの誇る空中艦隊も、レコンキスタの七万も、ことごとく彼に敵しえなかった。
右手の砲と背後に浮遊する砲から吐き出される鉛玉の雨に、左手の砲よりもたらされる爆炎に、
そして左肩の砲より飛来する圧倒的熱量に。
それら絶望的な鉄の暴風に、彼の敵は次々と飲み込まれていった。
そして左肩の砲より飛来する圧倒的熱量に。
それら絶望的な鉄の暴風に、彼の敵は次々と飲み込まれていった。
彼は容赦しなかった。それが敵であれば、命乞いする者も、子供も老人も女も、一切を殲滅した。
彼のゴーレムが去った後。
血と硝煙の匂いがする戦場には、動くものはまさしくゼロであった。
血と硝煙の匂いがする戦場には、動くものはまさしくゼロであった。
ルイズは知らない。
彼のゴーレムが、彼の居た元の世界、そこにいる数多の同種のゴーレム達の中でも最も恐れられている一頭であることを。
彼のゴーレムが、彼の居た元の世界、そこにいる数多の同種のゴーレム達の中でも最も恐れられている一頭であることを。
「どうして…… どうしてそんなに殺すのよっっ!! あそこまでやる必要は無かった! そうでしょ!?」
ルイズの問いに少し考えた後、男は独り言のように呟く。
「待っているんだ。」
「……何を?」
「あれだけやれば、恨みを買う。 …そうすれば俺を殺そうとする奴が出てくるだろう?」
「……何を?」
「あれだけやれば、恨みを買う。 …そうすれば俺を殺そうとする奴が出てくるだろう?」
「……? 何を言って…」
「そしたらまた戦うことができる。」
「…………」
「そしたらまた戦うことができる。」
「…………」
「どんな相手が来ても勝てると思ってるの? 思い上がりも甚だしいわね!」
「ああ。いつか俺より強い鴉が来るだろう。いや、こっちではメイジか? ……まあどっちでもいい。楽しみだな。」
「ああ。いつか俺より強い鴉が来るだろう。いや、こっちではメイジか? ……まあどっちでもいい。楽しみだな。」
「……いつか、死ぬわよ?」
「俺の順番が来る。それだけのことだ。」
「俺の順番が来る。それだけのことだ。」
「…せめてやり方を変えることは?」
「嫌だね。今更自分のやり方を変える気はない。」
「嫌だね。今更自分のやり方を変える気はない。」
もはやこの男には何を言っても無駄なようだ。ならば自分にできる事は……
「分かったわ。でも、ひとつだけ言わせて。」
「何だ?」
「何だ?」
まっすぐに男の眼を見ながら少女は凛として言った。
「あなたがあくまで今のやり方を続けるというのなら…… 最後にあなたを殺す鴉は私かも知れないわよ?
覚えておきなさい。」
覚えておきなさい。」
男は少し驚いた顔をした後、珍しくニヤリと笑った。
「ああ、それは楽しみだな。 待ってるぜ? …御主人さま。」
190 名前:ゼロと云う名のワタリガラス ◆ywwFnu6EWE [sage] 投稿日:2008/03/13(木) 22:46:01 ID:HfsmYv1m
以上です。
アーマードコア・サイレントラインより、
Aランクランカーレイヴンのゼロと愛機クラッシングでした。名前ネタです。
以上です。
アーマードコア・サイレントラインより、
Aランクランカーレイヴンのゼロと愛機クラッシングでした。名前ネタです。