あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの調律者-01


ゼロの調律者 第一話

~リィンバウム王都ゼラムに向かう街道~

「おにいちゃん、もうすぐだね。」
「ああ、派閥本部に帰るのも久しぶりだな。……予定より随分遅れてるし、ネスティに怒鳴られそうだ。」
青の派閥の召喚師マグナは、ワイスタァンにて新人鍛冶師の護衛獣を召喚すると言う任務を終えて、護衛獣で婚約者のハサハと一緒に派閥本部に帰る途中であった。
彼を気に入ったと言う理由で金剛の鍛聖リンドウ氏に散々いぢり倒された。
更に剣を打ち直してやるから地下迷宮行って材料揃えてこい、カレー食べたいからちょっと作って来い、
その護衛獣の子の尻尾見るからにさわり心地良さそうじゃな、触っていい?ダメ?そう言わずに君とワシの仲じゃろう?等の理由で帰還に大幅に遅れてはいるが。
(大分前にデグレアに攻め込まれた時点で既にいい年の老人だったらしいけど、実際今何歳なんだろう・・・?)
思い出すたびに浮かぶ疑問を適当な所で振り払い、ハサハの手を握り直して帰路を急ぐ事にした。

~リィンバウム 蒼の派閥本部~
そんな事を考えている内にゼラムに到着。蒼の派閥本部に戻り報告を済ませて自室に戻る。
「案の定怒ったな、ネスティ。」
「うん・・・、でも・・・、すごく心配してたよ?」
ハサハの言うとおりだろう。あの兄弟子はやたら心配性だ。
何かある度に「君はバカか!?」と怒鳴りつけてくる。
「だろうな。長旅で疲れたし、昼寝でもするか?」
日はまだ高いが、春先特有の睡魔と長旅の疲れもある。
「・・・(こくん)」
何よりハサハと一緒にお昼寝すると言うのが心地良い。

軽く伸びをし、昼寝の為に装備一式を外そうと思ったその時、
「なんだこれ?」
突然目の前に鏡が現れた。
とりあえず召喚特有の光は無かったし召喚術による物ではないと判断。
鏡に部屋のど真ん中に居座られても邪魔なのでとりあえず動かそうと鏡を掴む。
「うわ!?」
掴もうとしたら鏡にすごい力で引き込まれ始めた。咄嗟にさっき床に下ろしたばかりの荷物を掴む。
「おにいちゃん!」
ハサハがマグナの身体に抱きつき必死に引っ張るが、魔力は異常なまでに高いけど腕力はからっきしなハサハでは支えになる訳も無い。
マグナに抱きついたまま一緒に鏡に引きずり込まれてしまった。


~ハルケギニア トリスティン魔法学院~

春の陽気に照らされた広場に轟音が響く。
二年生に進級する為の春の使い魔召喚試験、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが召喚を行った結果起きた大爆発だ。
「ちょwwww一発目から大爆発とかwwwww使い魔ミンチになったんじゃねwwwww?」
「マルコリヌ・・・それは流石に不謹慎と言うか、そういうグロい考えは言わない方がいいんじゃないかな?」
ルイズの後で何か言ってる連中がいるが今はスルーしておこう、巻き上がる煙の中に薄っすらとだが影が見える。
(やった!一発で召喚成功!何?グリフォン?ドラゴン?マンティコア!?)
召喚前から色々高望みしてたせいか、一発で成功した事でさらに期待で胸を膨らませるルイズ。
影自体はあまり大きくなかった。
(実は妖精とか?もうこの際珍しくてすごいのだったらなんでもいいわ!)

「いててて・・・って、ここ何処だ?ハサハ、大丈夫か?」
「・・・(こくん)」

煙が晴れるとそこには見慣れない服を着た青年と、やはり見慣れない服を着て頭から狐の耳を生やした少女が現れた。
青年は紺色の髪で背丈もそこそこあり、白と紺を基調とした服、何処か人懐っこさのある顔立ちをしていた。
少女の方は黒髪ですごく小柄、体格としてはタバサとルイズの間ぐらいだろうか?狐の耳と尻尾が生えており、透き通る様な白い肌、何か神秘的な美しさを感じさせる美少女だ。
(人・・・間・・・?と亜人・・・かな?一回の召喚で2種類も召喚なんて・・・いやそれ以前に人を召喚したなんて、前代未聞じゃない!?)
期待が大き過ぎた分ショックも大きかった。

「人間だ! ゼロのルイズが人間を召喚したぞ!しかも二人も!」
「アラ、結構いい男ね。」
「ウハwwwwwテラょぅι゛ょwwwwwwwみwなwぎwっwてwきwたwwwwwwwwww」
「マルコリヌ・・・今日の君はなんか変だぞ?それに、そう言う趣味だったのかい?」

ルイズは焦っていた。
後でキュルケと丸いのとギー・・・名前忘れたけどなんかヤムチャ臭いのが喚いてるが再びスルーしておこう。
今問題なのは人間を召喚してしまった事だ。しかも二人。
どうすればいいのか判断がつかず頭を抱えてると青年の方が話しかけてきた。

「えーっと、ここは何処なのかな?なんか召喚されたみたいだけど、リィンバウムじゃないみたいだし・・・」
聞きなれない単語もあった気がするがどうやら状況説明を求めているらしい。
そうだ相手はどうせ平民か何かだろう、貴族として貴族らしく振舞いまずは主従関係をハッキリさせよう。
「そうよ!私が貴方を召喚したの!本来貴族がへい・・・み・・・・・・」
言っている途中で青年は手に持ってる大きめのバッグに目がいった。バッグ自体は何の変哲も無いが、その側面に引っ掛けてある棒状の物体。
丈夫そうな木製の柄、先端には金属の装飾がついており小さいながら輝石もはめ込んである。
どう見ても高級そうな杖です本当にありがとうございました。
ルイズの顔色が段々血の気が引いていく。

普段マグナは剣を主体に戦うが、最近は剣で対処できない遠距離の相手を想定し、召喚術の威力増強用に杖も用意している。
もちろんルイズは召喚術について知る訳も無く、上等な服に杖=貴族と言うハルケギニアらしい判断をしてしまっていた。

貴族を召喚してしまった→学園最大最悪のスキャンダルの悪寒→下手すれば国際問題→自分のせいで戦争勃発\(^o^)/オワタ
ルイズの脳内では既に最悪の図式が展開され始めている。
さっき危うく平民と言う単語と呼びそうになったが、なんとか言わないで済んだのがせめてもの僥倖だろう。

しかしここで頭髪が寂しい教師、コルベールも杖に気がついてかルイズと青年達にしばらくここに残るようにと声をかけ、他の生徒を教室に戻るよう指示を出す。
この時ルイズの目にはコルベールから後光(主に頭頂部から)が射している様に見えた。

「改めまして、私は当トリステイン魔法学院で教鞭を執っている"炎蛇"のコルベールと申します。ミス・ヴァリエール、貴女も挨拶を。」
「は、はい。私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します。」
コルベールに場を作ってもい、なんとかまともに挨拶をする。顔色は蒼白だが。
「俺はマグナ、マグナ・クレスメント。蒼の派閥の召喚師です。こちらは護衛獣のハサハ、シルターン出身です。」
「・・・(ぺこ)」
マグナの紹介にあわせてハサハも礼をする。
(ああ、貴族だ、やっぱり貴族だ・・・)
マグナが家名まで名乗った事でルイズは本気で頭を抱えたくなった。既にコントラクト・サーヴァントの事は脳裏にすら残ってない。
「それで、俺は召喚されたんですよね?サモナイト石を使った召喚じゃないみたいだし、リィンバウムやシルターンじゃないとは思うんですが・・・」
ここでマグナの反応にコルベールは頭を捻る。リィンバウム?シルターン?
ルイズはマグナの家名を聞いたショックで呆然としたままだ。
「あー、失礼ですが、少し場所を変えてお話しましょう。よろしいでしょうか?」


~ハルケギニア トリスティン魔法学院 学院長室~

「ふむ、それでは一旦コントラクト・サーヴァントしてしばらく使い魔として働いて、帰る目途が立ったら契約破棄。再召喚と言う方向でいいじゃないかの。」
学院長のオールド・オスマンが出した結論に一同は同意と言う形になった。

時間を少し巻き戻る。

オールド・オスマンは何時もののように秘書のロングビルにセクハラの報復としてメキシカンバックブリーカーを受けているとコルベールが学院長室にやってきた。
心なし声が切羽詰っている感じがしたので何事かと思いきや、ある生徒が使い魔を召喚したら貴族だったとの事。
一緒に入ってきた件の生徒と貴族と、お互いの立場や状況を話し合った。
なんでも召喚されたマグナと言う青年は異世界から来た人で、彼らの世界では魔法より召喚術と言う技術が発展しているらしい。
そして彼はそこでは超下級貴族のような立場ではあるが、かなり有力な組織に属しているとの事。

もちろん最初は異世界だなんて突拍子も無いと一蹴しかけたが、マグナがムジナと呼ばれるタヌキの様な生物を召喚・送還して見せたので納得せざるを得なかった。
マグナはマグナでハルケギニア式の召喚術はサモナイト石を使わない事、また送還術が存在しない事に唖然とした様子ではあった。
ただ一方的な召喚に対しては驚きはしたがマグナ本人があまり抗議してこなかった。
それに対しコルベールが疑問を口にしたが、
「リィンバウムは召喚術が基本だったから召喚事故も起きますからね。それが自分の起きたと思えば仕方が無い事だと思うんです。」との事。
ルイズもマグナが異世界から来たと言うのにとりあえず納得。
ただマグナが異世界出身の上に貴族としては下の下、国際問題にはならないとわかったせいか心無し緊張感もとけた模様。

そして話し合いの結果、ここでのマグナ達は東の果ての没落貴族が召喚され、しばらくルイズの使い魔をやっている立場であると偽装しておくこと。
学園側としては全力を持って送還する術を模索する事に決まった。


ルイズの個人的な願望としては、亜人と言う理由でハサハと契約したかったが、一応ハサハもマグナの使い魔の様な立場だと言う事で諦めた。
一応メイジ?みたいなものだしマグナがそれなりに実力があればルイズの実力の証明にもなるだろう。
「ではコントラクト・サーヴァントをしてもらおうかの。ミス・ヴァリエール、ミスタ・クレスメント。」
オールド・オスマンが髭を撫でながら契約を促す。
「は、はい!ミスタ・クレスメント、少し屈んでく、くだ、くださる?」
「あ、ああ・・・(そう言えばこの世界の召喚術ってよく知らないけど契約ってどうするんだろう?サモナイト石も無いみたいだけど)」
何故か赤面しているルイズを見てマグナがふとそんな疑問を考えているうちに、ルイズは詠唱をし、なんと顔を近づけてきた!
(こ、これはひょっとしてキスが契約なのか!?)

マグナが飛び退き、ハサハがキスをしようとしてたルイズを止める、見事な連携を見せた。

「ちょ、ちょっと何するのよ!?契約とは言え・・・私のファーストキスがそんなに不服なわけ!?」
もちろんこれにはルイズも怒り出す。数年前のマグナだったらろくな言い訳もできなかっただろう。
だが今のマグナは昔の恋愛レベルKYロリコン!なマグナではない!数年間ハサハとイチャイチャし、苦楽を共にした立派な男だ!
「契約って今のが?でもほら、俺にはハサハって婚約者もいるし」
「おにいちゃんのおよめさんは・・・ハサハなの・・・!」
二人の返答にルイズも渋々納得する。そりゃ好きな相手以外とキスするのはいやだろう。
だがすぐに別の疑問が脳裏によぎる。
(この亜人の子がお嫁さん?でもって婚約者?え・・・ロリコン!?)
目の前の亜人の少女は服のせいでわかりにくいが、多分タバサ以上ルイズ以下程度の体型だろう。
ルイズは自分の体型や婚約者の事は棚上げして、目の前の男がロリコンの異常性癖者という認識を持った瞬間だった。
「あー、ミスタ・コルベール?コントラクト・サーヴァントには口にキスが必要なのか?せめて手とかには・・・」
そんなルイズの認識の変化も気づかずマグナは契約方法について聞いてくる。
何かと説明好きなキャラが定着しつつあるコルベールも、彼をロリコンでは・・・?と思っていたのだろう「え?あ?ロリk・・・じゃなくて、今なんて言いました?」と聞きなおすレベルだ。
「やれやれ、コルベールもまだまだじゃの・・・。基本は口じゃが・・・まぁ手でも頬でも構わんじゃろ。」
代わりにオールド・オスマンが答えた。

ルイズとしても目上でもない相手の手にキスすると言うのも不愉快だが、これならファーストキスとしてはカウントされないだろうと言う乙女らしい打算を持って了承した。
マグナと婚約していると言うハサハも、手だけならまだ許せると渋々ながら了承。

マグナ・クレスメントがルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔になりました。


~幕間 ルイズの部屋~

「うう、契約ってすごく痛いんだな・・・」
「おにいちゃん・・・大丈夫?いたいのいたいの~とんでけ~・・・」
「ハサハ、ありがとう。」
「おにいちゃんがいたいの・・・ハサハはいやだよ?」
「ああ、俺もハサハが辛いのは嫌だな。・・・ハサハは優しいな。」
「おにいちゃんも・・・やさしいよ?やさしくて、あったかい・・・」
ハサハはマグナに抱きつき、マグナもそれを優しく包み込む。

「はぁ・・・あんた達、主人と使い魔とは言え仮にも他人の部屋なんだから・・・イチャつくのも程々にしてよ・・・」
部屋の主、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは召喚初日から使い魔カップルのイチャつきぶりにお腹一杯でした。


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