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ゼロの騎士-04


なにが起こった?

トリステイン魔法学校二年ギーシュ・ド・グラモンは焦っていた

ギーシュは二股がばれ メイドに罵声をあびせ そのメイドを庇った男と決闘をすることになった

娯楽に飢えていた貴族の子弟達にとって恰好のイベントとなり、集まった人だかりの前で高らかに決闘を宣言
ところが相手は杖を使わないという
男がメイジではなかったことにギーシュは安堵した

決闘開始と共に一体の青銅でできたゴーレムを作り出す
それに対し男が困惑の反応をみせる
自分の魔法に男が怯んだと思い余裕を見せていたギーシュだったが、次の瞬間ゴーレムが目の前で弾け飛んだ
男が地面に向かい拳を打ち付けていた





………………………
久しぶりの戦闘だ
イヴァリースではチョコボの森にいたのだが、チョコボは懐いていたし、森には他の魔物がいなかったためなかなか戦う機会がなかった
だが一度体に叩き込んだ技はそうそう忘れるものではない
…まぁ多少さびついているかもしれないが
それにこちらの魔法を見てみたいという気もあった
なにしろ未体験な事が多すぎる
情報はいくらあっても困ることはないのだ

広場につくと既に人だかりができていた

決闘を挑んできた彼は<青銅>のギーシュ・ド・グラモンというらしい
ながながと口上をたれた後決闘は開始された
こちらが出方を伺っていると、ギーシュはなにかつぶやきながら手に持つ薔薇の造花をふり、落ちた花弁が地についた瞬間、おそらく青銅で出来ているであろう女騎士の象が現れた

見たことのない技だ
未知の技法に警戒しつつ、小手調べにこちらから手を出してみた

「大地の怒りがこの腕を伝う!
 防御あたわず! 疾風、地裂斬!」

青銅の象<ワルキューレ>はたった一撃で動かなくなってしまった
あっけにとられているギーシュ

神界の戦乙女の名を冠する割に、たいしたことはなかった
それがラムザの感想だった

だが敵を侮り油断するほどラムザは愚かではない
そうでなければ先の獅子戦争を生き残ることなんてできなかった

しかしあの耐久性じゃ…牛鬼一体倒せないな…

ギーシュが再び薔薇をふると、今度は7体のワルキューレが現れた

「すこしばかり…君を見くびっていたよ。だが、これで終わりだ!」
ギーシュはそう叫ぶと、ワルキューレに陣形をとらせた
二体を自分の守りとし、あとの五体が近寄ってくる
守りの内一体が剣、一体が槍
残りの五体は内二体が剣、一体が槍、残り二体がハルバードだ
ラムザは数を見て即座に呪文を唱える
「たゆたう光よ、見えざる鎧となりて、小さき命を守れ... プロテス!」
ラムザの体がほのかな光に包まれる

それを見たギーシュは即座にワルキューレを走らせた
槍とハルバードをもつワルキューレが少し間を開けて取り囲み、剣をもつ二体が接近してくる
ラムザはワルキューレの射程圏に入る前に剣の一体に拳を放つ
「渦巻く怒りが熱くする! これが咆哮の臨界! 波動撃!」

拳の波動を受けたワルキューレは身をひしゃげさせたままつっこんでくる
それを軽くいなし瞬時に十数発の拳を打ち込んだ、ワルキューレは轟音をたて吹き飛ぶ

「な、なんなんだよぉ!」
焦るギーシュは続く四体を突撃させる


「ひるがえりて来たれ、幾重にも その身を刻め... ヘイスト!」

ラムザの周りに先程とは違う光が現れた
それが消えると、その場にいたはずのものが……いない


…………………
「消えた? またあの移動術?」
先程まで見ていたはずのラムザがいない

食堂で騒ぎを起こし、そのまま広場で決闘をするというラムザとギーシュをみていたキュルケだったが、突然の事にあっけにとられていた
「違う、今度のは…」
「…! 速い!」
さき程まで本に向かい興味を示さなかったタバサも、未知の事象に目を奪われていた

得体の知れない…魔法?
しかしギーシュのワルキューレをほふっているのは魔法ではない、しかも武器を使っているわけではない、ただの拳だ
その拳でもう一体の剣をもつワルキューレを地に伏せさせた
三体のワルキューレによる刺突をよけたラムザは、的確に、比較的弱い関節部を狙いまた一体行動不能にした

残りのワルキューレはあと四体

…………………

「なんと…」

ラムザとギーシュの戦いを見ていたのは、広場にいた生徒達だけではなかった

教師からの報告を受けたオスマンと、そこに居合わせたコルベールも、遠隔地を覗く魔法 遠見の鏡でそれを見ていたのだ
「ガンダールヴとは…あらゆる武器を使いこなすのではなかったかね?」

「私が聞いたのはその通りです、オールドオスマン」

「しかし、彼は武器を使っていないようだのう」

「そうですね…いや、オールドオスマン、ラムザ君が剣に手をかけましたよ!」
……………………


なんだ?
ラムザは自分が倒したワルキューレの持っていた剣に手をかけた
その瞬間左手のルーンがほのかに光ったかと思うと、体が軽くなるのを感じた
突然の事に驚くラムザに、ワルキューレがハルバードを振り下ろす
ラムザは一旦考えるのをやめ、最小限の動きでその一閃を避けワルキューレにきりかかる

同じ青銅同士がぶつかりあったのだ
普通ならどちらも使い物にならなくなるだろう
しかし、ラムザの予想を裏切られた
ワルキューレは真っ二つに引き裂かれたにもかかわらず、ラムザの持つ剣はその状態を変える事はなかった

その事にも驚かされたが今は後回しにし、ラムザは返すひとふりでもう一体のワルキューレも地に沈めた
ワルキューレ、残り二体


…………………


ルイズは開いた口を閉じることができなかった
確かに自分の召喚した人間は強い
なんとなくだがそう感じていた
しかし、これほどまでとは…
確かにギーシュはドットクラスのメイジだ
メイジのランクで言えば最下級になる
とはいえ、メイジに対して素手で太刀打ちできるかと聞かれれば、答えはNOだ
しかし目の前で起きていることは現実だ
メイジを素手で圧倒している
最初は途中で止めに入る気だったルイズだが、もうそんな気はおきなかった
ただ見ていることしかできなかったのだ
ラムザは残りの二体のワルキューレも斬り伏せる
…もうギーシュを守るものは何もなかった


「これで終わりかな…?」
ラムザによる降伏勧告がなされる

「うあぁぁああああああ!」

追いつめられたギーシュが薔薇をふり再びワルキューレを呼び出す
その瞬間その薔薇をラムザが切り落とす

「この薔薇から魔力を放出していたのか、それがないと魔法は使えないみたいだね」
杖が切り落とされた瞬間、錬成されかけていたワルキューレは中途半端な状態で止まってしまった

「こ、降参だ……」

膝をつくギーシュ

「僕の負けだよ…」

「じゃあ勝者として僕から要求させてもらってもいいかな?」

「あぁ…敗者である僕に断れる理由はないよ」

「まず最初に…シエスタに対して謝ってもらおう、そして平民に対してあまり差別的な行動をしないよう気をつけてほしい
二つ目に君の二人の彼女に対する謝罪と誠意ある行動
二股だなんて紳士のすることじゃない
三つ目に、君はルイズをバカにしてるようだね?それをやめてもらおう、あと僕は使い魔じゃない、ルイズを守る騎士だ」

「わ、わかった。あのメイド君にも二人にもルイズにも謝ろう」
「最後に…」

「ま、まだあるのかい!?」

「いや、これは僕からのお願いだ」

「お願い?」
ラムザの言葉にギーシュは顔を曇らせた

「僕と友達にならないか? これは僕からのお願いだから僕のことが気にくわないなら断ってくれてもいい」

「友達?」

「あぁ、どうだろう?」

ギーシュは戸惑っていた
まさかそんなことを言われるとはおもっていなかったからだ
だが、ギーシュはラムザに対して一種の憧れのような感情を抱いていた
それは決闘に負けた悔しさや惨めさに隠されギーシュ自身気付いていなかったものだが、ラムザの誇りだかさ、騎士としての強さ、男としての器量に確かに惹かれていたのだ
数秒の間をおいてギーシュが話し出す

「まさか決闘の相手にそんやことを言われるとはね…。いいだろう、今日から僕達は友達さ、むしろこっちこら頼みたいくらいだ!」

そう言ったギーシュに対してラムザが手を伸ばし、立つ手助けをした
そして二人は握手をして言葉を交わす
「ありがとう、改めて紹介させてもらおう、僕はグラモン家の三男、ギーシュ・ド・グラモンだ」

「僕はラムザ、ラムザ・ベオルブだ。僕も三男なんだよ、奇遇だね」


それまで電撃的な速さで進む戦いに静まり返っていた観衆がざわめきだした

そこに予鈴のチャイムの音が聞こえた為一部の生徒達が授業に向かい、残った観衆も熱をもちながらもしぶしぶといった感じでそれぞれの場所に散っていった
そんな中でラムザはたくさんの声をかけられた
中には平民がドットを倒したくらいで粋がるなだとか非難めいたものもあったが、大半はラムザの戦いぶりを讃えるものだった
いくら貴族といっても、若い彼らの心をうつだけの力がラムザにはあった

そこにシエスタが走ってきた
「ラ、ラムザさん。だ、大丈夫ですか!? お怪我とかありませんか? あぁミスタグラモン私のせいで申し訳ありません!」
顔に涙を浮かべながら救急箱をもってきていた
どうやらラムザが決闘に負けて怪我をしたと思っていたようだが、怪我のないラムザとギーシュの様子に混乱しているようだ
そこにルイズが歩いてきた

「薬箱は必要ないのよ、えーっと…」
「あぁ、シエスタですミスヴァリエール」

「あぁメイド君、先ほどはすまなかったね、紳士としてあるまじき態度だった、グラモン家のものとして女性にあのような態度をとった事は恥ずべき事だ、許してほしいミスシエスタ」

「いえ、あの、え、えええ!? 顔を上げてくださいミスタグラモン!」

頭を下げるギーシュを慌てて止めるシエスタ

「許すだなんてとんでもない! わ、私がですか!?」

「あぁそうさシエスタ君、それにルイズ、君にも謝ろう、すまない」

「な、なによ、あんた私になにかしたっていうの? 」

「君の使い…いや、君の騎士に迷惑をかけたからね」

「別に問題ないわ、むしろ私の言うことを聞かないラムザの方が問題だわ!」

「すまない、今後気をつけよう」

ルイズの言葉に苦笑するラムザ
「そろそろ行かないと授業に遅刻するわ! もう行くわね。ラムザ、行きましょう」

そう言ってルイズは歩いていく
ギーシュも授業に向かうようだ
シエスタから後で伺うという旨を聞き、ルイズの後を追うラムザ

「授業は僕も出ないといけないのかい?僕は調べ物がしたいんだけど…図書室でもあればそこにいきたい」

「図書室は貴族専用だからあなたが入れるよう先生にお願いしておくわ、今はとりあえず授業に一緒にでてちょうだい」

「そうか…わかったよ」
ルイズの言葉を聞いたラムザはそう返事すると、ルイズについて教室にむかった


…………………

「むぅ…」
学長室でオスマンがうなる

「あれは剣と本人を強化したんでしょうか?」

「いやぁ…あれは剣自体にはなにもなかったのじゃろう、剣の扱いに長けた物は一刀の下に全てを両断すると聞く。あれは彼の技術…もしくはガンダールヴに付加される技術なのかのう」
かなりの年を重ね見た目は老人であるが、やはり学長になるだけの人物だ
見ているところは見ている

「しかし決闘相手に対して友達になろうとは…のう、面白い奴だのう、コルベール君」

「いや、本当に。あれにはルーンによる干渉が影響しているのでしょうか?」

「いや、きっと彼の本来の気質じゃろう。そうじゃコルベール君、君授業はいいのかね?」

「おお! 忘れていました! でわオールドオスマン、また後で来ます!」

そう言うとコルベールは早足で部屋を出て行った

「ガンダールヴか…」
学長室の中、一人になったオスマンの声が静寂の中に消えていった


第四話end


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