あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのしもべ4



まずいことになろうとしていた。
なろうとしていた、というのはなるのはほぼ確定しているが未だになっていないという意味である。
つまりテレパシーでルイズの思考を読んだところ、とんでもない考えを持っていることがわかったのだ。
『下着を洗わせる』
「待ってくれ」
とバビル2世は思わず声を上げていた。「何を待てばいいのよ!?」と返された。当然だ、ルイズはこの能力を知らないのだ。
仮に知られれば今まで心を読んでいたことを含めとっちめられるだろう。
また、もっと恐ろしいのは知られるということ自体なのだ。
ここに来る間に、メイジにも階級があり、当然ながら上位ほどより強い力を持つということを知ることができた。
ということは、先ほどの空中移動速度や高度も実際はあてにならないことがわかる。
自分には超能力があるとは言え、相手の力量を見誤れば一気にピンチに陥る。それはヨミとの戦いで学習したことだ。
また、相手がこちらの能力を知らなければ勝率は格段に上がる。現にヨミはこちらのエネルギー吸収能力を知らなかったために
無残にも地に伏せたことがあったではないか。
逆に知られてからはこちらの体力を消耗させ、回復させないような作戦を取ってきた。
もし、万が一メイジともめることがあれば、こちらの能力を知られているだけで不利になることは否めない。
ゆえに能力はできるだけ秘匿する必要があった。
さすがはジョジョの元ネタの一つである。思考が似ている。

話を戻そう。何故下着を洗わせるのかといえば、単純に屈辱を与えて上位関係を思い知らせる、というものであるらしい。
平民を雇い入れるときは、まず最下層の仕事を与え、それから徐々に責任ある仕事に就けるのが一般的なやり方であるという。
『そのあたりは日本でも似たようなものだからいいが』
何故下着なのだろうか?そういう趣味なのか?下着洗いが最下層の仕事とは思えない。
むしろある種の人物にってはご褒美ではないだろうか?
悩んでいると、顔に毛布を投げつけられた。顔に絡みつき視界を塞ぐ。
毛布をとると、ルイズは服を脱ぎだしていた。
「待ってくれ!」
「な、なによ?」


きょとんとしてルイズがバビルを見る。ふざけてやっているという目ではない。当然という表情だ。
思考を読んでも『何を言ってるの、この平民は』という類のものしか読み取れない。
「そういえば日本でも、貴族は身の回りの世話を付き人にやらせるので、羞恥心が少なかった。と聞いたことがある。」
下着にしてもそういう意味では、使用人に洗わせて当たり前なのだろうか?
いや、やっぱりおかしい。
「日本って何よ?身の回りの世話を使用人にさせるのは貴族にとって当たり前でしょ。さ、これも洗っておいて」
投げ渡されたのは、ついに恐れていたものであった。
「あわわ」
とお手玉のように下着を弄ぶ。
「遊んでないでさっさと洗っておきなさいよ!」
さっさとネグリジェに着替え、ベッドに潜り込むルイズ。
ルイズの下着を手に、途方にくれるバビル2世。
ヨミがこの光景を見れば「見ろ、バビル2世の弱点は女だ!」と部下に指示しただろう。
あるいは哀れに思い、見ないふりをするかもしれない。
バビル2世にとっては紛れもなく、下着の洗濯はヨミに匹敵する最大の敵となった。
「ロデムがいれば任せるんだが」
ロデムも嫌がりそうなものだが、たしかにポセイドンには無理である。ロプロスには手がない。ロデムを変身させて洗わせるのがもっともよいのは否定できない。
「どう洗えばいいんだろう」
洗濯機はない。あっても手洗いだがそれを知らない。
だがバビル2世はこの状態では力のセーブができないだろう。哀れ、下着は雑巾にもならぬ繊維屑と化すに違いない。
なまじっかし真面目なバビル2世は、下着を手にしたまま首を捻り、唸り、考え込んでいた。
「うるさーい!」
とうとう我慢ならず、ルイズが飛び起きた。
「さっきからなんで寝るのを邪魔するのよ!さっさと洗って寝ればいいでしょう?」
「いや、洗い方が良くわからないんだ」
素直に放すと、下着をひったくり、自分でジャブジャブと洗い出した。
「こうやって、やさしく洗うの!わかるでしょ?!」
「へー、上手いものだ。貴族というからこういうことはからっきしなのかと思ったよ。」


「バカにしないでよ!1年生のときは使い魔なんていないから、自分でするしかないでしょ!?」
妙に力強く迫るルイズ。
「あ、ああ、漏らしちゃったのか。」
つい読んでしまった心に答えてしまうバビル2世。しまった、と思ったときにはもう遅かった。
「な、な、な、な、な……」
顔が真っ青になり真っ赤になりプルプル震える、見世物に出せば銭が取れそうな光景。

「何で知ってるのqatよあqwせdrftgyふじこ!!!」

結局のところ、バビル2世はそのすさまじい剣幕の前に、相手の心が読める、ということを告白せざるを得なかった。
そして椅子で殴られた。
今まで全て心を読んでいたこともばれた。
文鎮で殴られた。
さらにいえば食事抜きを命じられた。
そのほかの能力は守り通したが、疑いはもたれているようだ。
ただ、
「ただの平民を呼び出したわけじゃなさそうだし、先住魔法が使えるなんて使い魔としてはかなりのものよね」
とご満悦だったのでそれ以上は何事もなかった。
「ひょっとしてエルフなの、ビッグ・ファイアは?」
と聞かれたので上手い具合に誤魔化しておいたが、
「エルフは赤髪に赤目なのかしら。ふーん……。」
と自己完結していた。エルフというと耳がとがったエルフだろうか。エルフがこの世界にはいるのかと思い、心を読もうとしたが、
それに気づいたルイズによって中断を余儀なくされた。このときこちらに気づいたのは女のカンのようだ。
どうやら、この左手に刻まれた紋章が、ルイズの命令に従う、というような暗示を行なっているらしい。それが契約(コントラクト・
サーヴァント)という魔法のようだ。
『つまり万一だが、ルイズがヨミのような男に懐柔されればぼくはその男の命令を間接的にだが聞かなければならないということか』
この夜、主従は結局満足に寝る時間はなかったという。



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