あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの魔獣-11


「まったく ただの使い魔じゃないとは思っていたが これ程のものとはねぇ・・・」

ガチャリ、と銃を構える音がする。
男は不機嫌そうな表情をして、ゆっくりと茂みの方を振り返る。

『破壊の杖』を携え、茂みの中から現れたのは、ミス・ロングビル・・・。

「まさか 魔獣に化ける能力を持つ使い魔だったなんてね
 しかもその正体が こんなにも逞しい兄さんだったとは思わなかったわ」

ルイズは驚き、男の顔をまじまじと見つめる。
へっ、と男が鼻をこする。

「化けていたのはお互い様だろ ミス・ロングビル
 『土くれ』のフーケさんよぉ」

男の言葉に、フーケは満足そうに笑みを浮かべる。

「・・・こんな三文芝居に突き合わせたのは、その銃が原因って事か」

「―ご名答 

 フフ 盗んだ道具の使い方が分からないなんて マヌケな話よね
 正直 こんなにもうまくいくとは思わなかったわ
 ・・・自慢のゴーレムが殴り倒されたのには いたくプライドが傷ついたけどね・・・

 さ お互い自己紹介も終わったところで お別れの時間とまいりましょうか?」

フーケが一個師団にも匹敵するであろう武器を掲げ、投降を促す。
三人は観念して杖を捨てる。

ククッ、と男が笑う。 フーケの眉がピクリと吊り上る。

「弱ぇヤツほどまどろっこしい講釈をしたがるもんさ・・・ なぁ 『土くれ』
 最後にひとつだけ教えてやるよ

 茂みの中から俺たちを狙い撃っておけば テメェの勝ちだったぜ!」

「・・・アンタはこの『破壊の杖』 以上の男だとでも言うのかい?」

男は答えず、ただ、ニヤリと邪悪な笑みを浮かべる。

一瞬の静寂が流れた。

男が真横に跳ねる。
その場にとどまれば、流れ弾で三人の少女が骸と化す。
選択の余地は無かった。

「読めてんだよォッ!! 『優しい真理阿』ちゃん!!」

フーケは悠々と狙いを合わせ、引き金に手をかける。
凄まじい反動が腹に響き、初弾は大きく外れる。
怯むことなく、男は一直線に地を駆ける。

互いの距離が詰まり、銃口のブレが徐々に小さくなる。
弾丸の精度が増し、こめかみをかすめ、脇腹をえぐり、左腕を吹き飛ばす。
それでも男は止まらない。

「出番だぜぇッ!! ゴールドオオオッ!!!」

男が叫び、肘から先が失われた左腕を突き出す。
その断面から、まず巨大な牙が、ついで、黄金の鬣を生やした獅子の頭部が飛び出し
ガトリングガンの銃口に齧り付く。

一時的に力が釣り合い、砲身の回転が止まり、 そして・・・!!
「回れ」

「ぎ ゃ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ! ! ! !」

とても女とは思えない絶叫が、周囲に響き渡る。
咥え込まれた砲身を支点に、風車の如くフーケが逆回転する。
引き金から指を離せば回転は止まるのだが、こんな攻撃は想定外である。
秒間10回転する脳みそに判断できるハズが無かった。

「どうしたあ? 怪盗フーケ!! 大物らしく根性あるとこ見せやがれぇ!!
 カハッ ハハハハッ ハハハハハハハァッ!!」

腕一本でフーケを頭上に持ち上げらながら、男が爆笑する。

―勿論、フーケが回転している間、銃口から弾は出続けている。
 左腕、特に獅子の頭部はエライ事になっているのだが、そんな事はどこ吹く風だ。

ひとしきりフーケの絶叫を楽しんだ後、男は銃を思い切り叩き付けた。
学院の宝物は無惨にも折れ曲がり、フーケはゴムまりの如く跳ね飛ばされて気絶した。

「おう ちゃっちゃと確保しねえか 喰っちまうぞ?」

ボロ雑巾のようなったフーケのマントを引き裂き、その身に纏いながら男が言う。
キュルケとタバサが弾かれたように走り出す。


ルイズはおずおずと男に近づき、恐る恐る尋ねた。
「・・・マリ・・・ア・・・な の・・・?」

「・・・あらためて 自己紹介させてもらうぜ」

男が答えた。

「俺は慎一 来留間 慎一だ!
 真理阿が世話になったな! ご主人さんよぉ!」


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