あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

瞬撃の虚無

「私の使い魔?彼ならあそこにいるわ。」

「…信じられない?でも本当よ。まあ、無理もないわね。
こうして見ると普通のお爺さんですもの」

「そうね。正直言うと最初は私も嫌だったわ。
どうみても平凡な平民、しかも弱弱しい老人ですものね。
すぐに先生に召喚のやり直しを求めたわ。でも却下された。
みじめだったわ。使い魔の召喚さえうまくいけばもうゼロだなんて言わせない、
そう思っていたのに。」

「それからの数日は本当に憂鬱だったわ。
せめてもっと若い平民ならうっ憤晴らしにこき使ったりしたかもしれないけど
あんなお年寄りにそんなことできないじゃない?
それで余計にイライラしてたわ。
その上授業で錬金を失敗して、私が魔法を使えないってこと
使い魔にも知られてしまった。
彼は特に何も言わなかったけど、私は劣等感で泣きそうだった。

…あの事件が起きたのはそんな時だった。」

「食堂でギーシュとメイドの女の子がもめてるのをサキサカが仲裁しようとしたみたいね。
そしたらギーシュが八つ当たりで彼に決闘を持ちかけてきたの。
最初は断ってたみたいだけど、ギーシュが
『君が決闘に応じないのなら君の主人に責任を取ってもらう』
みたいな事言ったみたいなの。それで受けちゃった。」

「もちろん止めたわよ?
事情は後で聞くまで知らなかったけど、どんな理由があるにせよ
平民がメイジに勝てるわけないもの。
だから必死に止めた。一緒に謝るからって。でも彼聞かないの。
で、言ったのよ。ギーシュはすごい魔法が使えるって。そしたら彼は
『どんなに腕っぷしが強くったってな 腰抜けは腰抜けさ』
って言った。
そういえばあの時、雰囲気がいつもと違ったわ。
止めるのに必死で気付かなかったけど。」

「どんな戦いだったかって?
…すごかったわ。
ギーシュがワルキューレを一体出して彼に向かわせたの。
ワルキューレが彼に殴りかかって、ああ終わったなって思った瞬間、
逆にワルキューレが殴り倒されていたの。
何が起きたのかわからなかった。
ギーシュも唖然としてたんだけど、すぐに次のワルキューレを出そうとしたのは流石だったわ。

でも詠唱を始めようとしたときにはすでに眼前に拳が突き付けられていたの。
決闘を始めた時、彼とギーシュは10メイル以上はなれてたのに。
流石のギーシュも降参するしかなかったみたいね。」

「そうよね。私もそう思ったわ。
『あんなに強いからギーシュのことを腰抜けって言ったんだ』って。」

「そのあともいろいろあったけど

  彼は強かったわ。

どんな強い魔法も当たらなければ意味がないし、
どんな優秀なメイジでも呪文を詠唱する前に倒されてはどうしようも無いものね。
ワルドなんて、偏在も一緒に全員一瞬で殴り倒されてしまったし。」

「そういえば彼、竜の羽衣の事知ってたみたいね。
あまりいい思い出ではなかったみたいで多くは話してくれなかったけど、
あれに乗って何人も死んだんだって。

…考えてみれば、あんなのがたくさんいたなんて
どんな世界から来たのかしら。」

「以前ね、自棄になって聞いたことがあるの。
魔法も使えないメイジについてどう思うか。
ギーシュの時みたいに いや、それ以上に腰抜けって思うかって。
そしたらサキサカは言ったわ
『腰抜けっていったのは あの少年にじゃないさ』
『腕をあげるためと称して 人としての「暮らし」から逃げた
  わしのことを言うんだ。』って
そして
『本当に戦うというのは 
日々を生きてゆくことだ。 退屈と戦うことだ。 働き学ぶことだ。』
だから
『何ができなくても一生懸命に日々を生きてる奴は腰抜けじゃないさ』って言った。
そんなこと言われたの初めてだったし、ちょっと嬉しかったわ。」

「彼を召喚してから何か変わったかって?
変わったかもしれないし、変わってないかもしれない。

でも、前よりちょっとは、自分に自信が持てるようになったかもしれないわね。

……まあ、やっぱりお爺ちゃんが使い魔ってのはやっぱりどうかと思うけど。ね?」

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