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異世界BASARA-39


「ごめんなさいルイズ・フランソワーズ、こんな夜更けに来てしまって……」
ルイズのベッドに腰掛けたアンリエッタはルイズと、未だに簀巻きにされている幸村に言った。
「お気になさらないで下さい。でも……何故1人で学院に?」
アンリエッタはいつもの明るい笑顔でなく、寂しそうに溜め息を吐いて言った。
「……結婚するのよわたくし……」
「……おめでとうござ……」


「けけけ結婚!?結婚とは破廉恥いぃぃぃぃっ!!!」
「あんたはちょっと黙ってなさいっっ!!」


叫ぶ幸村にルイズの拳が炸裂する。
幸村は再びボインボインと転げ回った。
「ハァッ……ハァッ……!……も、申し訳ありません姫様、本当に無礼な使い魔でして……」
「い、いえ、良いのですよ……おかげで、少し緊張が解れました」
アンリエッタは一度深呼吸をすると、ルイズ達に打ち明け始めた。

「実は、あなた達にお願いがあって来たのです」

そしてアンリエッタは今のハルケギニアの政治情勢を話し始めた。
アルビオンの貴族達が反乱を起こし、王室が今にも倒れそうな事。そしてその後はトリステインにも攻めてくるであろう事。

「それで私はゲルマニアの皇帝に嫁ぐ事になったのですが……」
「ゲルマニアですって!あんな野蛮な成り上がりどもの国に!」
抜群なプロポーションを持った天敵の姿が頭に浮かび、ルイズは声を荒げて怒りを露わにする。
「仕方がないのよ、同盟を結ぶ為なのだから」
「姫様……」


「したがって、彼等は私の婚姻を妨げる材料を探しているのです」


「まさか……姫様の婚姻を妨げる物が?」
「おお!始祖ブリミルよ!この不幸な姫をお救い下さい!」
アンリエッタは顔を手で覆い、床に崩れ落ちた。
「言って姫様!姫様の婚姻を妨げる物とは一体何なのですか!?」
「……それは、私が以前したためた一通の手紙です……」

アンリエッタが言うにはこうだ。
ある一通の手紙がアルビオン王家のウェールズ皇太子の下にある。
もしそれが反乱勢に渡り、明るみに出たらトリステインは一国で立ち向かわなくてはならなくなってしまうと言うのだ。
アンリエッタの頼みとは、その手紙を取り返して欲しいとの事であった。
「お任せ下さい姫様!この私めがその手紙を取りに行きましょう!」
「でもルイズ!危険だわ!今のアルビオンは貴族と王党派が争いを繰り広げているのよ?そこに赴くなんて!」


「うぅぅおおおぉぉぉぉぉぉっっ!!」


そこまで話していると、突然幸村が雄叫びを上げる。
さらに、ブチブチと縛っていた紐が切れる音がした。

「ぬおぉぉぉぉ!!どりゃあぁぁぁぁーっっ!!!!」

一際高い声と共に、幸村を拘束していたシーツは破れて簀巻きから解放された。
(こ、こいつ……その気になればいつでも自由になれたんだ……)
ルイズは心の中で密かに思った。

「拙者にお任せあれ!ルイズ殿の御身の為ならば、千の敵をも蹴散らして見せましょうぞ!!」
幸村は拳を強く握り締め、アンリエッタに向かって叫んだ。
「何と勇敢な使い魔なのでしょう。こんな使い魔を持ったあなたが羨ましいわ」
「い、いえそんな……馬鹿でどうしようもない使い魔ですわ」
まだ拳を握り締めている幸村の頭を押さえながら、ルイズは頭を垂れる。
「そんな事ありませんわ、ルイズ・フランソワー……」


と、突然アンリエッタの言葉が途切れた。


不思議そうな顔をしているアンリエッタ姫に、ルイズは首を傾げる。
よく見ると、自分の後ろ……部屋の入り口の方を見ている。それに気づいたルイズは振り返った。


大きく開いた穴の端から、青い羽のような何かが揺れている……


ルイズは最初分からなかったがしばらくして思い出した。
あれは確か……あいつの使い魔が頭に被っていた頭巾の飾り……
(ウ、ウジマサ!はみ出てる!頭の飾りがはみ出てしまっているよ!!)
(ひょぉ!?い、いかんわい、ちょっと下がろうかの……)


「何してるんだお前等?」
「「しええぇぇぇぇぇぇ~~っっ!!??」」


すると、さらに別の声が聞こえて穴の影から誰かが悲鳴を上げながら現れた。
出てきたのはルイズの思っていた通り、北条氏政とその主人のギーシュだった。
「ん?おおルイズ……と、お前は前に一度見たな。アンリエッタだったか?」
さらにその後ろから現れたのは前田利家であった。
「あんた達……まさか盗み聞きしていたの?今の話を!」
「い、いや姫様の後を追ってきてみれば君の部屋の前に来たから……いやそんな事より!」
ギーシュはバッと立ち上がると、アンリエッタの前で跪いた。
「姫殿下!どうかその困難な任務、このギーシュ・ド・グラモンにも仰せつけ下さい!」

「お、おおそうじゃ!わしも行くぞ!!」

続いて氏政がフラフラと立ち上がって言った。
「わしがお供なら道中も楽しかろう。それに!あの盗っ人のフーケを捕らえたのは何を隠そう、このわしじゃ!!」
「あんたはずっと隠れていただけじゃない!」
ルイズがすかさず氏政にツっ込む。
今来たばかりの利家は、話の内容が解らず頭を掻いていた。


「グラモン?あのグラモン元帥の?」
「息子で御座います姫殿下」
「あなたも私の力になってくれるのですか?」
アンリエッタの問いにギーシュは「それはもう!」と大きく一礼する。
「いや……娘よ、わしは?北条を知らんのか?わし、偉いんじゃぞ?」
その横で、氏政が自分を指差しながら寂しそうに呟いた。

その一方、利家は幸村から事の成り行きを説明していた。
「ふむ……文を取り戻すのか……」
「何が書かれているかは見当もつかぬが、ルイズ殿の住まう国の危機なれば拙者も働くでござる!」
幸村は意気揚々と答える。もはや、ここにいる殆どの者がこの任務に疑問を持っていなかった。

だが、利家だけは様子が違っていた。
顎に手を掛けてしばらく考え込むと、アンリエッタに歩み寄って行く。
「アンリエッタ、アルビオンという国に文を取りに行けばよいのだな?」
「はい、ゲルマニアとの同盟の為に、取り戻さなければ……」


「本当に文だけでいいのか?」


利家は真剣な顔で問い詰める。
アンリエッタはその思いを隠しているつもりだったが、利家はちゃんと見抜いていたのだ。
彼女が取り戻して欲しいものが手紙だけではない事を。


「……………」
「そ、その……私は……」
まるで心を見透かされたかのような言葉に、アンリエッタは利家から目を逸らす。
「……まあよい……よし!それがしも一緒に行……」


「ダメよ!!」


利家が「一緒に行きたい」という言葉を言おうとしたその時。
ルイズが横から勢いよく割って入ってきた。
「あんたが来るって事はキュルケも一緒に来るんでしょ!?あんなゲルマニアの女となんか行きたくないわ!」
「そんなケチな事言うな。お前、キュルケ殿の友達だろ?」
「と、と、友達?わわわ私があのお熱のキュルケと仲が良いと本気でおお思っているのかしら?」

「使い魔さん」
ルイズが顔を真っ赤にして怒っている中、アンリエッタは幸村に何かを手渡した。
見てみると、宝石の埋まった指輪だ。
「これは何でござるか?」
「母君から頂いた『水のルビー』です。ルイズは今……あんな状態ですし、後で渡しておいてくれませんか?」
そうして、利家の首根っこを掴んで揺さぶっているルイズを見た後、アンリエッタはさらに続けた。
「この任務には、トリステインの未来がかかっています。旅の途中で何者かの妨害があるかもしれません……」
アンリエッタは心配そうに俯く。
だが幸村は不安そうな顔も見せず、目の前の王女に言った。


「心配は無用にござる。どのような敵が立ち塞がろうとも、この幸村が蹴散らして見せまする!!」


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