あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

使い魔の中の使い魔-01

「…あんた誰?」
ルイズが召喚した生物は、竜を模した杖を持った亜人のメイジだった。まがまがしい青色の体、赤い宝石のついた首飾り、よく分からない感じの髪形。
亜人というよりは、人型の悪魔といった感じだろうか。
「なんじゃ?相手の名を尋ねるときは、まず自分から名乗るべきだろうに。それに、この竜王にあんたとは、言ってくれるではないか」
「何よ!これから私の僕になる使い魔候補の癖に偉そうに!」
「無理をするな、娘よ。足元が震えておるぞ。」
「ご、ご主人様になんてこと言ってんのよ!」
傲慢かつ尊大な竜王に気圧されてしまうルイズだが、なんとか強気に答えた。
「…まあいいわ。早速私と契約してもらいましょうか」
「契約?一体何を言っておるのだ?」
「こ、こうすんのよ…」
少し赤面しながらルイズは手に持った杖を竜王の前で振り何らかの呪文を唱え始める
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」
ルイズは思い切り背伸びをし、自分の唇を竜王の唇に重ねた。キスの直後、赤面がかなりひどくなったルイズだが、竜王は顔色人使えない。大人である。
「契約とはキスのことか?そうか。わしと結婚したかったのか」
「違うわよ!あんたを使い魔にする契約よ!だれが結婚なんてするもんですか!」
その後竜王の左手の甲にルーンが書き込まれる。
「これは一体・・・わしの手にルーンが?」
「ねえ、左手、熱くないの?」
「熱い?わしには何のことかさっぱり分からんのだが・・・」
巨大な竜の化身である竜王は、熱にはめっぽう強いのだ。竜王のルーンを確かめるべくに魔法学院の教師、コルベールが駆け寄った。
「これは、何とも珍しいルーンだ」
「まあいいわ!これで契約完了ね!」
ルイズが召喚に成功し喜んでいた時に、竜王はまたも尊大に話し掛けてきた。
「おい、ここは一体どこなのだ?詳しく説明するのだ」
「使い魔の癖に偉そうに・・・私の部屋で説明してあげるわ。ついてきなさい!」

トリステイン魔法学院生徒寮のルイズの部屋。時は既に遅く、天には二つの月が浮かんでいた。
普通の者なら月が二つ浮かんでいることに驚くのだが、竜王の驚いた点はそこではない。
「空が暗くなっている。大魔王ゾーマが世界を支配していたときはこのような闇の世界だったと聞くが・・・」
「ねえ、あなたは一体何者なの?」
まじまじと空を見つめる竜王に、ルイズは話しかけてみた。
「わしはアレフガルド王国を我が手中にするべく、国王ラルス16世の一人娘、ローラを誘拐し、ドムドーラの街を滅ぼした。部下もたくさんおる」
「ふーん。凄いんだ、あんた」
ルイズは竜王を地球でいうヒットラーや金正日程度にしか思っていなかった。
「わしも質問させてもらおう。ここはどこだ?使い魔とはなんだ?」
「教えてあげるわ。ここはハルケギニア大陸のトリステイン王国。この建物はこの有名なトリステイン魔法学院。ここでは魔法を使えるものが貴族、使えないものは平民といった階級制度になっているのよ」
「魔道士が貴族か・・・それは興味深い」
「あなたもメイジのようだから、それなりの扱いはしてあげるわ。次は使い魔の説明ね。まず第一に!使い魔は主人の目となり耳となる能力が与えられるわ!」
「わしの見たものがそなたにも見えると言のか?」
「物分かりがいいわね」
「それで何が見えるか?」
「…怖いほどよく見える。普段見えないような変な物まで…」
「なんだ?その変な物とは」
「・・・お化け。帽子をかぶって舌を出してる」
「それならまったく気にすることはない」
「あとそれから使い魔は主人の望む物を見つけてくるの。例えば秘薬とか」
「き、貴様はわしに物探しをしろというのか・・・!」
「だってそれが使い魔・・・ひっ!ご、ごめんなさい・・・生意気なことを言ってすみませんでした・・・」
竜王の迫力に押され、思わず泣きながら謝ってしまったルイズであった。
「まあよい。そんなものを探すのはたやすいことだ。わしの気が向いたら探してやってもよいぞ」
「えっ・・・?」
契約をする際に、主人に対する親しみを使い魔に無意識のうちに刷り込むことができる。所詮使い魔は使い魔。
ご主人に逆らうことなど不可能。・・・というルイズの考え方はまったく的外れ。
竜王はハルケギニアのことをまだあまり知らない。見知らぬ地で事件を起こすのはあまりにも無謀と考えたのだった。
数カ月後には、この地を我がものにしようと企んでいる。

「そしてこれが一番なんだけど…」
ルイズはほっと一安心し竜王に説明をし続けた。
「なんだ。言ってみろ」
「使い魔は主人の守護を担う存在の。その能力で敵から主人を守ることが最も重要!」
「ほう、守護か」
「あんたはとても強そうなメイジだけど、さすがにドラゴンやグリフォンは・・・」
「グリフォンは知らぬが、ドラゴンはわしだ。安心しろ。わしに倒せぬものなどない」
「何を言っているのか全然分からないわよ!あんたはドラゴンの杖を持っているけど、ドラゴンそのものには見えるわけがない。
あんたはドットメイジの私が召喚したのだから、あんたもドットメイジでしょ?」
「わしは8のようなポリゴンよりも従来のドット絵の方が好きだ。」
「は?」
ルイズには竜王が何を言っているのかまったく分からない。ポリゴン?ドットエ?
「もしかしたらスクウェアメイジ・・・」
「ファイナルファンタジーを出す前は、倒産するかもしれなかった。任天堂にも嫌われ、エニックスとコンビをなぜ組めたか不思議でならんわい」
話がまったくかみ合わない。とにかくニンテンドーという言葉の意味が分からない。
おかしな会話をしている間にもうすっかり夜になった。そこが問題である。
もともとこの部屋はルイズ一人しか住んでいない。ベッドも一つだけ。
自分はベッドに寝ればいい。しかし竜王は・・・
使い魔とはいえ彼はルイズと同じメイジ。さすがに床で寝かせるわけにもいかない。
もしかしたら自分より各が上かもしれない。一つのベッドに…2人で一緒に寝るしかないのだが・・・彼はどうみても男性。
一緒にベッドに入るのは恥ずかしい。となると、自分が床で寝るしかない。
「あの、リューオー」
「何だ。これからわしは外に出て散歩をしようと思うのだが」
「今から、散歩・・・?」
「そうだ。このように闇に閉ざされた世界をすばらしいと思わんか?」
「でも夜は寝ないと・・・」
「なぜだ?たいして疲労もしておらぬのに寝るのか?」
竜王のもといた世界、アレフガルドには、昼や夜といったものが存在しない。たとえ何十時間がすぎようとも、空は明るいままだ。
睡眠は、戦闘等で疲れた時のみにとればいい。最も、ゾーマが世界を支配していたころは、逆に何十時間がすぎようとも、空が暗いままだったのだが。
竜王は暗い夜道を一人で出かけてしまった。こうして、竜王に気を遣うことなくルイズは一人でベッドで眠ることができたのであった。



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