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ゼロと人形遣い-7

ゼロと人形遣い 7


ルイズは、まるで[悪魔(デモン)]の様な怒気を撒き散らしながら歩いている。
その恐ろしいオーラに、前にいる生徒達は自然と彼女を避けていった。
そんな、周りの反応などお構いなくルイズは教室へと歩いていく。
彼女の使い魔である阿柴花は、そのオーラに圧されることもなく悠然と彼女ついて行く。

一見すれば、使い魔を見せ付けるように歩いている様にも見えただろう。
だが、頭の中では自分の使い魔に対する罵倒と疑問でいっぱいだった。

『くやしいクヤシイ悔しい・・・あの駄犬、何で私の命令をことごとく裏切るのよ。』

そう考えながら、先ほどのやりとりを思い出す。




ルイズは朝食を食べながら、床に置かれた粗末な皿を見下ろした。
自分が、使い魔用に用意させた食事だ。
いや、冷めた具の無いスープと見るからに硬そうなパン、これでは使い魔の食事というよりも、囚人や物乞いの餌にさえ見える。

『さすがにやりすぎたかしら・・・そうよね。いくら平民だからって、床に座ってこんな物を食べたりはしないわよね。』
「・・・うん、決めた。」

自分に言い聞かせるように、小さく呟いた。

アシハナに謝ろう。

ルイズは、心に誓った。
普段は、周囲から[ゼロ]と馬鹿にされ続けてきて、それらに抵抗するために勝気で傲慢な態度をとってしまうことが多い。
だが、根は心優しい部分も無い訳ではない。
むしろ、彼女の下の姉カトレアからの影響で、普通の貴族達に比べれば、まだ平民に対する理解があるほうであろう。

さすがに抵抗が無い訳ではないが、彼は自分の成功の象徴なのだ。
昨日からつい先ほどまでは、召喚の結果に納得か行かず、強引に上下関係を作ろうとしていた。
だが、アシハナを虐げるとゆうことは、自分の魔法を否定するのと同義だ。
だから謝ろう。

思考に浸っている間に、食事は終わっていた。
正直あまり食べた感じがしなかったが、今はそれ所ではない。
他の生徒も動きだしたので、ルイズ席を立つ。

相変わらず・・・いや、いつも以上の視線に晒されながら、食堂の入り口へと向かう。
アシハナに会ったら、まず謝ろう。
決意を新たにして廊下へ出た。

が、阿柴花は居なかった。

「あれっ・・・?」

周囲を探してみるが、やはり居ない。
食堂から出る人波の中で立ち尽くしてしまった。
周囲の視線か刺さるが、ルイズは気にする余裕は無かった。
『だっだだいじょうぶよ・・・、だって待ってるって言ってたじゃない。うん、大丈夫。トイレとかに行ってるだけよ。すぐ戻って来るわ。』

思わず泣きそうになってしまったが、なんとか堪える。
もう一度周囲に視線をめぐらした。

『もどって・・くるよね・・・?』



阿柴花が戻ってきたのは、それから10分ほど後だった。
それまで忙しく周りを伺っていたルイズは、彼の姿が見えた瞬間、また涙が溢れそうになった。
しかし、なんとかこれも堪えることができた。

また涙が溢れそうにならないように、あらん限りの怒りをもって阿柴花を睨みつける。
阿柴花は、ルイズの視線に気付きながらも、慌てる事もなくゆっくりと近づいてきた。

ルイズのそばまで来ても、阿柴花はその態度を崩さない。
阿柴花があまりに平然としているので、ルイズは口を開くタイミングを逃がしてしまった。

『こいつったら、少しはすまなそうにしなさいよ!』

意を決して声をかける。

「・・・あっアシh
「嬢ちゃん。飯はもう終わったんですか?」

先を奪われてしまった。
しょうがないので、話しに乗ってから、本題に入ることにする。

「そんなの、とっくの昔に終わってるわよ。それよりもアンタ、待ってるって言ったんだから、勝手に居なくなんじゃないわよ。」
「そいつはすいませんでしたね。ちょっくら用事あったもんで。」
「・・・用事ね。まあ、それなら許してあげるわ。」
「そいつは、ありがたいこって。」
「ふん、慈悲深いご主人様に感謝なさい。」

会話が途切れた。
ルイズは、ここが話しをきりだす好機かと思い。

「ねっ、ねえアシハナ。アナタの食事の事だけど・・・」
「食事? ああっ、そのことですが。アタシからも話があるんですよ。」
「えっ?」

まさか、阿柴花の方からも話を持ちかけてくれるとは都合がいい。
これで随分と話しやすくなった。
もし、彼が先ほどの態度を謝罪してくるのならば、貴族としてのプライドを傷つけずに済む。
そう思ったルイズは、やや調子を取り戻して、上から物を言ってしまう。

「いっ、いいわよ。特別に聞いてあげるわ。」
「ええっ、食事の事なんですけどね。」

ルイズは先程の誓いではなく、自らの面子をとった。
それを、すぐに後悔することになる。

「今度からアタシの食事は用意しなくても結構ですんで。」
「わかったわ。次からは、もっとましなええっ!?」
食事の内容改善をお願いすると高をくくっていたルイズは、阿紫花の言葉を信じれなかった。

「なっ、何言ってるかわかってんの!さっき言った食事の抜きは冗談で!」
「へぇ、そうだったんですか。まあ、そんなことは関係ない出すよ。自分で都合をつけてきたんでね。」
「都合って、どうやって!」

狼狽するルイズを横目に、相変わらず落ち着ききった阿柴花は平然と言う。

「そりゃ食事関係なんだから、厨房の人たちに頼んだんですよ。」
「そんな!平民達が貴族に勝手に決めてんじゃないわよ!」

阿柴花がため息をついた。

「そうは言ってもねぇ、嬢ちゃん。アタシだって飯を食わねぇとやってられませんから。」
「そんな事わかってるわよ!だから・・だから私が!」

さらに口を開こうとして、阿柴花がひどく冷めた顔で自分を見ている事に気付いた。
ルイズは、自分が取り乱しているの自覚して、いったん口を閉じる。

深呼吸して一旦間を空ける。

「とにかく認めないわ。すぐに料理人に言ってやめさせないと。」

そう断言する。
そして、なんとか話を戻そうとする。
しかし、

「そんな事言ったって無駄ですよ。」
「なっ!」
「嬢ちゃんがアタシにきつくすればするほど、周りの平民はアタシに優しくなる。まあ、助け合いってやつですね。」

また反抗された。

ここまで来てやっと気づいた、もうなにを言っても手遅れであると。

もはや彼女にできることは、ただ阿柴花を睨みつける事だけであった。

「・・・」
「・・・」

それさえも阿柴花に効果はない。
しばらく無言で睨みつけいると、阿柴花が口を開いた。
だが、それもルイズの救いにはなりはしない。

「ところで嬢ちゃん、授業はいいんですか?」
「くっ!」

ルイズにできた反抗は、ただ無言で背を向け教室へと向かうことだけだった。

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