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プレデター・ハルケギニア-05


事件の翌日、学院長室には学院の教師一同、そしてキュルケ、タバサ、ルイズの
三人が集められていた。

「ふむ……諸君らもご存知の通り昨晩、我が学園に賊が侵入し『破壊の銃』を奪っていった。
勇敢にも賊と戦った生徒達の話、そしてあの巨大な土ゴーレムからして恐らくは、『土くれのフーケ』じゃろう」

オスマンが少し沈痛な面持ちで話す。

「あの……聞いてもいいですか?」
「ん?何かねミス・ヴァリエール」
「『破壊の銃』って……何ですか?」
ルイズがオスマンに尋ねる。
「……残念じゃが詳しいことは言えん。全く未知のマジックアイテムとだけ言っておこうかの」
「未知のマジックアイテム?」
「左様。どんなメイジであろうと使えやせん。もちろんフーケにもな。
しかし物珍しがって買う金持ちもいるやも知れん。何とかその前に取り戻さねば……
……まぁ盗られた物が何にせよこの事件、誰か一人の責任ではない。言うなれば学院全体の油断が招いてしまった。
まさかメイジだらけのこの学院にわざわざ侵入する賊がいるとは誰も思わなんだ」

教師たちが気まずそうに俯く。事件当日も本来は誰かがつくべき当直に誰一人としてついていなかった。

「さて、ここで本題じゃが……フーケより『破壊の銃』を取り戻すために力を貸してくれる勇気ある者はおらんかの?」

オスマンが言う。しかし杖を上げる者は皆無であった。あれだけのゴーレムを見せられれば仕方無いとも言えるか。
「ふう……仕方ない。わし一人で行くとしよう」
「学院長が!?そ、そんなお止めください!」

予想外のオスマンの言葉に慌てて教師たちが止めにかかる。

「わしは最初から行くつもりじゃった。君らの協力が得られん以上、わし一人で行くしかあるまい」
「そ、それは」

その時、学院長室のドアを激しくノックする音が響いた。

「入りたまえ」

オスマンが答えるとコルベールが息を切らせて入ってきた。

「が、学院長!た、た、大変ですぞ!!」
「何を慌てておるミスタ・コルベール。せっかく塞がった腹の傷が開いちまうぞい。
 大変な事態なのは皆承知の事じゃ」

コルベールとは対照的にオスマンが静かな口調でコルベールを諭す。

「そうではありません!フーケが……フーケが捕まりました!!
たった今王都から連絡が!」

コルベールの言葉にその場にいた全員が驚愕の表情を浮かべた。 

「どういうことかね?落ち着いて説明してくれんか?」



コルベールの話によれば魔法学院からそう離れていない森の中で倒れているフーケを
通りがかりの農夫が見つけたという。何者かに襲われたらしくかなりの重傷を負っているらしい。
そして何より一同が驚いたのはフーケの正体がオスマンの秘書であるミス・ロングビルであったという事だ。

「まさかミス・ロングビルがの……それで破壊の銃は?」
「それが現場には箱が落ちているだけで中身は……」
「襲撃したものが持っていったか……
 それで、彼女の身柄は今どうなっておる?」
「それがアカデミーが拘束しているとのことです」
薄暗い石造りのとある一室にフーケは運ばれていた。
イスに縛り付けられたフーケを囲むように数人の魔法衛士が立っている。
不意に衛士の一人が杖を振るとフーケの頭部が水の玉ですっぽりと覆われる。

そしてフーケの息が続くギリギリの時間にまた衛士が杖を振り水の玉が消え去る。

「ゲホッ!ゲホッ!……ハァ、ハァ……」

水魔法による『水責め』から開放されたフーケが激しくむせる。
呼吸の荒いフーケの頬を不意に鞭が叩いた。

「何のためにあなたみたいなコソ泥に貴重な秘薬を使ってやったと思ってるの?
知ってることを全て話しなさい」

鞭を振るった人物が静かにフーケに言い放つ。長い金髪に釣り上ったメガネ、エレオノールだ。

「コソ泥だって?舐めんじゃないよこの腐れ貴族どもが!!」

フーケが言い返すと再び水の玉がフーケの頭部を覆おう。
再び窒息寸前の状態でフーケが開放されるとエレオノールがフーケに言う。

「とっとと話した方が身のためよ。あなたを襲撃した者についてね……」
「だからあっと言う間にやられちまったって言ってるだろ!
 さっきあんた達に言ったことで全てだよ。得たいの知れない光の弾で私のゴーレムを
 ぶっ壊して……」
「そして両鼓膜を破裂させられ肋骨をへし折られ森の中でのびていた、って訳ね。
 流石は『土くれのフーケ』だわ」

エレオノールの皮肉を込めた口調にフーケが鋭く睨みつける。

「……もういいわ。本当にそれしか知らないみたいね。
あなたの首が絞首台に吊るされる日まで、静かにお祈りでもしてなさい」

エレオノール達が部屋を出て行く。一人残されたフーケは拷問の疲れからか
イスに縛りつけられたまま眠りに落ちてしまった。


「起きろ、『土くれ』よ」

不意に若い男の声がし、フーケは目を覚ました。瞼を開くと目の前に一人の男が立っていた。
長身に黒マント、腰には長い杖を下げておりその顔面は白い仮面に覆われている。

「何の用だい?手っ取り早く今殺してくれるのかい?」

フーケが薄く笑いながら答える。

「フッ、こっぴどくやられたようだな。安心しろ俺はお前の味方だ」
「味方だって?」
「我等の元に来いフーケ、いやマチルダ・オブ・サウスゴータ」

フーケが驚愕の表情を浮かべる。それはかつて自分が捨てることを強いられた貴族の名であった。

「あんた……何者だい?」
「来ればわかるさ」

男が杖を振るうとフーケを縛っていた縄がスルリと解けた。


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