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ゼロのぽややん ~プロローグ~

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「あの娘は……そんな事は言わない」
 右手を軽く横に振る。
「ヒィ…」
 悲鳴を上げる間もなく、女が血の海に沈む。
 その様を、感情の凍りついた様な冷めた瞳が見ていた。
 またその瞳の色が、より寒々しい印象を与える。
「いけない、またやっちゃった」
 これで何人目だろうか。
 あの娘と同じ姿、同じ声のものを見つけては周りに置いた。
 何百、何千と、正直、正確な数など覚えていない。

 でもだめだった。

 数が増えれば、増えるほど違った所が目につき、苛立ちも増す。
 あまりの粗悪さに、無意識のうちに壊してしまう。
「どうしてこうなちゃったのかな」
 あの娘の望みはこの世界を救う事。
 だから、あの娘がいなくなってからも、あの娘の想いをかなえるためにがんばった。
 気がつけば、仲間は一人また一人と減り、世界を救った時には自分独りしかいなかった。
 ついでに魔王なんて呼ばれるようにもなっていたが、そんな事はどうでもいい。
「なんか疲れちゃったな」
 そんな時だった。
 目の前に鏡が現れたのは。


「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよ!  神聖で美しく、そして、強力な使い魔よ!
 わたしは心より求め、訴えるわ……我が導きに、答えなさいッ!!」
 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールはありったけの力で叫ぶと、杖を振り下ろした。
 直後に起こる大爆発。

 鏡に触れたとたん世界が一変した。
 爆発直後のような煙が辺りを覆い、視界を奪う。
「やれやれ、またテロか」
 毒づきながらも、油断無く周りの気配を探す。
 !
 信じられないことに、囲まれていた。それもかなりの多人数にだ。
 今の今までそれに気づかなかったなんて……。
 だが、さいわいな事に殺気は感じられない。
 数の利に油断しているといったところか? ……ならば!
 すぐ近くに感じた気配めがけて跳びかかる。生きた人間は盾には最適だ。
「!!」 
 悲鳴が聞こえる。
 女か。なおの事都合がいい。
 声からの一瞬の判断で悟る。掴みかかろうとした次の瞬間、視界が晴れた。
「ま、舞!?」

「キャッッ!!」
 ルイズは爆発の煙から現れた人影に襲われ、悲鳴を上げていた。
 まさか自分が襲われるなどまったく予期していなかったせいで、何もすることができない。
 思わず目をつぶる。
「!?」
「えっ?」
 どこの言葉だろうか? 
 なぜか呼ばれたような気がして、恐る恐る目を開けると、自分に右手を伸ばしたまま硬直している男の姿が映った。
 その髪の色は黒すぎて、青く見える。

 驚きで見開かれる瞳は正真正銘、青色だった。


 それが虚無の魔法使いと、青の使い魔との最初の出会いだった。


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