「……そして三つ目は貴様の命だ、ウェールズ皇太子!」
ルイズを騙し、彼女と女王の手紙の奪取、そして皇太子殺害を目論んだ裏切り者・ワルドの兇刃が奔る。
魔法の風を纏った杖は一直線にウェールズの胸を狙っていて、それが当たればこの優しい皇太子の命は儚く散るだろう。
だが、ワルドの魔の手から皇太子を守るように突然一つの影が跳び込んで来た。
魔法の風を纏った杖は一直線にウェールズの胸を狙っていて、それが当たればこの優しい皇太子の命は儚く散るだろう。
だが、ワルドの魔の手から皇太子を守るように突然一つの影が跳び込んで来た。
「な、なんだこいつは!?」
「ウェールズ!」
「無事であるか、我が主ウェールズよ」
「ウェールズ!」
「無事であるか、我が主ウェールズよ」
そこに現われたのは、なんだかブサイクな赤いドラゴンだった。
眼つきとか地味に恐い。
この赤い韻竜こそ、皇太子が異世界より召喚した使い魔。
己を王権の象徴と証するドラゴンは、偶然にもその名をウェールズと言った。
眼つきとか地味に恐い。
この赤い韻竜こそ、皇太子が異世界より召喚した使い魔。
己を王権の象徴と証するドラゴンは、偶然にもその名をウェールズと言った。
「くっ、おのれ邪魔立てをっ! だがドラゴンとてスクウェアメイジである私の手にかかればっ!」
暗殺を阻止されそうになったワルドは激昂して魔法を唱える。
その姿が風に霞んだかと思うと、そこには5人のワルドが現われていた。
最強の風スペル、遍在である。
その姿が風に霞んだかと思うと、そこには5人のワルドが現われていた。
最強の風スペル、遍在である。
「死ねっ! ブサイクなドラゴン!」
「なんのっ!!」
「なんのっ!!」
一端散開し、五方向から切りかかるワルド。
だが、ドラゴンはその攻撃を両手と尻尾に握ったニラネギで受け止める。
だが、ドラゴンはその攻撃を両手と尻尾に握ったニラネギで受け止める。
「ちょwwおまっwww」
「ふん。このニラネギこそ勇猛果敢な王国男子の象徴。暗殺者風情の杖などに打ち破れるものでは無いわ!!」
「ふん。このニラネギこそ勇猛果敢な王国男子の象徴。暗殺者風情の杖などに打ち破れるものでは無いわ!!」
豪放一閃、三本のニラネギに打たれ、三体のワルドが消滅する。
慌てて距離をとるワルドに、しかし間髪入れずドラゴンのブレスが放たれた。
高温のブレスに、あっと叫ぶ隙も無く燃え尽きるワルド。
最後の一人となったワルドは、ドラゴンからとった間合いを保ちつつ、再び遍在のスペルを唱えようとする。
だが。
慌てて距離をとるワルドに、しかし間髪入れずドラゴンのブレスが放たれた。
高温のブレスに、あっと叫ぶ隙も無く燃え尽きるワルド。
最後の一人となったワルドは、ドラゴンからとった間合いを保ちつつ、再び遍在のスペルを唱えようとする。
だが。
「ぐがあぁ!?」
「ウェールズに集中し過ぎるのはともかく、私の存在を忘れるのはいけないね、子爵?」
「ウ……ウェェルズこうたいしぃぃぃぃ!」
「ウェールズに集中し過ぎるのはともかく、私の存在を忘れるのはいけないね、子爵?」
「ウ……ウェェルズこうたいしぃぃぃぃ!」
背中から風を纏った杖で貫かれ、憎悪に歪んだ表情で息絶えるワルド。
かくして裏切り者の逆賊は、皇太子とその使い魔によって討伐されたのであった。
かくして裏切り者の逆賊は、皇太子とその使い魔によって討伐されたのであった。
その後、ルイズ達を逃がしたウェールズ皇太子は国軍を指揮し、使い魔と共に華々しい最期を遂げる。
使い魔のドラゴンに乗ったウェールズは単騎で数百の敵を屠り伝説となった。
後年、再興されたアルビオン王国で新たに作られた国旗には、ブサイクな赤い竜の姿があしらわれたと言う。
使い魔のドラゴンに乗ったウェールズは単騎で数百の敵を屠り伝説となった。
後年、再興されたアルビオン王国で新たに作られた国旗には、ブサイクな赤い竜の姿があしらわれたと言う。
あの国の国旗がウェールズ皇太子に召喚されました・完
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ttp://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1062202.html
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